クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

Stay Home期間中のTV番組を真似てみた 3

2020年06月01日 | ちっちゃいおっさん
これも意外と反響がありました過去のアップです


ある冬の想い出

北海道は冬の嵐が吹き荒れていて、実家がある室蘭の今日の気温は最低-3℃/最高+3℃。

海沿いの強い風が吹く街なので体感気温は-10℃とちぎれる痛さの寒さに見舞われているようで心配です。



この季節になるとたまに思い出すことがあります。

小学校低学年の頃、学校の指定する通学路を無視して、近道のために小さな牧場がある山道を往復していました。

或る日の放課後、その山道で背中に気配を感じて振り返ると、白い子ヤギがいるのです。

眼が合うと「メェ~」と人懐っこく話しかけてきます。なんかの拍子に牧場から抜け出したのでしょう。私が歩くと一定の距離をおいて付いてきます。

私が立ち止り振り向くと、子ヤギもまた立ち止り「メェ~」と鳴きます。それを繰り返すこと数回。

「君、おうち帰らなきゃだめだよ。」「メェ~」「連れて帰れないよ。」「メェ~」「付いてきちゃだめだよ。」「メェ~」「うちじゃ飼えないよ。」「メェ~」「しょうがないなあ。じゃあウチに来るかい?」「メェ~」と話は決まり、子ヤギを家に連れて帰ることになりました。


とはいえ、子ヤギは牧場のもの、犬猫を飼うことも認めない母が子ヤギの飼い主となることを許すわけがありません。でも、とりあえず家まで連れてきたわけですから、子ヤギを何処かに隠さなければなりません。


何処に隠そうか・・・、そうだ!「石炭小屋」に隠そう!
「石炭小屋」は石炭ストーブが主流の昭和40年前半の北海道で燃料の「石炭」を備蓄するための大きめの物置といったようなもので、子ヤギを隠すくらい問題のない広さです。

母に見つからないうちに子ヤギを石炭小屋に押し込め、3つ下の弟にはそのことを話しました。「兄ちゃん、ヤギって何食べるの?」「紙に決まってるよ。」「ふ~ん、紙って画用紙とかでもいいの?」「ティッシュとか柔らかいのがいいんだ!」「ふ~ん」「お母さんに言っちゃだめだぞ!言ったらお前とはもう遊んでやらないからな!」「うん!分かった!」と弟を丸め込み、一日目は2人でたくさんの紙を石炭小屋に運び入れたのです。

翌日、子ヤギが待っているとなると嬉しくて、学校が終わると給食のパンを持って石炭小屋に行くとそこには、鬼の形相の母と秘密をちくった無邪気な弟、そして、石炭の粉で真っ黒になった本当は真っ白な子ヤギが並んで待っていました。

子ヤギは幾分ホッとした眼で「メェ~」と懐っこく摺り寄ってきます。

「早く返してきなさ~い!」と爆弾低気圧のような母の怒声にビビッて、真っ黒になった子ヤギの首に紐をつけ、夕方の真っ白の雪道を私と子ヤギはトボトボとディズニーアニメの「スモールワン」のようにふたりで歩いたのでした。


Stay Home期間中のTV番組を真似てみた 2

2020年06月01日 | ちっちゃいおっさん
あ、朴竜です
本日、走りもせず、殴りもせず、ただひたすらの在宅勤務Day

よってアップするネタもなく、その昔に笑って頂いたものを二次使用ってことでご勘弁

朴竜少年とデブ猫マサヲの狂おしい日々


故郷、北海道室蘭市が鉄鋼製鉄の企業城下町として活気に溢れていた昭和40年代。小太り坊ちゃん刈りの朴竜少年が小学校4年生の時のお話。


毎朝の通学路にある大きなお屋敷は高さ150cmくらいの塀に囲まれていました。

そして毎朝、その塀の上にはふてぶてしい面構えでたいそうデブの三毛猫が気怠そうに通学途中の小学生を見下ろしていました。



名前を勝手にマサヲと付けられたその猫は中々の傑物で、悪ガキが棒で突こうが、竹定規でペシペシ叩こうが、輪ゴムを飛ばして狙おうが平然とやり過ごしていました。

ある朝、この傑物マサヲはどうしたら驚くのだろうかと考えた末、急に閃いたのです。

そう、マサヲを塀の内側に落としてやればいいのです。と直ぐに実行しました。



塀の中からドサッと音が聞こえますが一言も鳴かない大物マサヲです。

慌てて逃げ去る朴竜少年。

そして翌日朝の通学路、マサヲは何もなかったかのように、いつもと同じ悠然としてふてぶてしく私を見下ろすのです。



そして私はマサヲをまた塀の内側にどサッと落としてやったのです。それから朝の新しい日課がスタートしました。

毎朝塀の上で睥睨するマサヲ、それを落とし一目散に逃げる朴竜少年。雨の日、冬を除いては毎日毎朝、猫と朴竜少年の根比べが続くこと一年以上。

その狂おしい日々がある日止まってしまいました。



マサヲが死んだ?
いえいえ違います。

私の朝の日課を観ていた近所のクソババアが学校にちくりやがったのです。

毎日毎朝一年以上猫を虐待している小太り坊ちゃん刈りの少年がいると!

虐待ではなく根比べゲームなどと担任に説明しても理解してくれず、結局、マサヲと私の愛しい日々は終わったのでした。

次の日、マサヲは私に落とされるのを待っている様子でしたが、意に反して何もしない私にマサヲは「アレ?落とさんの?」と残念そうな瞳を向けるのでした。



そして、もどかしげなマサヲは自ら塀の内側にどサッと落ちてくれたのです。

手を触れた訳でもないのに、習慣で一目散に逃げる朴竜少年なのでした。