老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

初冬の奈良へ  その② ~新薬師寺と百毫寺~

2024年12月09日 19時36分13秒 | 旅行/色々な風景
 万葉博物館を終えてからは、春日大社の二の鳥居の手間から右折し山の辺の道を歩きます。
 暫くは春日山の原始林の端っこの方の木々の合間を縫う小径ですが、先程迄の喧騒が全く嘘みたいに、人ひとりにも出会わない小道で、何だか寂しい感じです。

 暫く歩いて、人家のある所に出てホッとしましたが、「山の辺の道」とかお目当ての「新薬師寺」の表示があり、その表示に沿って歩くと新薬師寺に到着。

 この新薬師寺は、山号を日輪山という華厳宗の寺院で、天平19年(747)に、聖武天皇の病気平癒を祈って光明皇后により創建された古刹で、奈良時代には南都十大寺の1つに数えられ、平安時代以降は規模縮小したが、国宝の本堂や奈良時代の十二神将像をはじめ、多くの文化財を伝えています。
参拝者は少なくてヒッソリしていて、本堂内は写真が撮れないため詳しい写真はお届けできません。

  尚、新薬師寺に関しては、西の京にあり先般改築が済んだ有名な薬師寺だけでなく、橿原市にも本薬師寺跡というのがあり、混同する人も多いので少し整理しておきます。

 
 薬師寺は、藤原京の時代に天武天皇は皇后・鵜野讃良(うののさらら=持統天皇)の病気が治るよう願い、お寺を建てることにしました。しかし建設途中で天武天皇が亡くなってしまい、完成したのは文武天皇の代の680年です。

 しかし、その後、都は平城京に移り(710年)、これに伴い薬師寺も現在の場所(西の京)に移転しました。

 藤原京に建てられた元の薬師寺は、11世紀初頭まで本薬師寺として存続していたが、現在は本薬師寺跡として特別史跡に指定されています。

 即ち、藤原京に建てられた最初の薬師寺が本薬師寺となり、平城京に移転した薬師寺が今でも薬師寺として存続しています。

 新薬師寺は、このラインとは別のお寺です。従って新薬師寺の「新」は「ニュー」ではなく、「あらたかな」という意味だそうです


 この新薬師寺を終えて近くのレストランで昼食を摂った後に、百毫寺(びゃくごうじ)に向いましたが、途中は家並みが続くものの、何となくノンビリと落ち着いた感じの小径でした。

  百毫寺は真言律宗の寺院で、春日山の南に連なる高円山の山麓にあり、境内から奈良盆地が一望できます。
寺の草創については明確ではないですが、伝承によれば白毫寺の地には奈良時代の和銅年間(708年~715年)、志貴皇子の山荘があったとされ、白毫寺は勤操(754年~827年)が高円山麓に建立した岩淵寺の子院であったといわれています。

 境内では、この寺院の有名な五色椿にはまだ早く。萩はもう終わりかけでしたが、紅葉は見事でしたし、キチジョウソウなどを見ることが出来ました。


 百毫寺を終えて、もう少し歩くつもりでしたが、私が持っていた「山の辺の道」の案内図は古くて余り頼りにならなかったので、これ以上山の方に行くのはヤバイと思い、バス停を探して近鉄奈良駅まで戻りました。

 という事で、急に思い立った奈良歩きも目的の新薬師寺と百毫寺には行くことが出来、晩秋というか初冬の紅葉狩りが出来ました。(まさ)

<山の辺の道へ>
春日大社二の鳥居
この手前に道標と分かれ道があり右方向へ

直ぐに「下の禰宜(ねぎ)道」というのがありました。 奈良の高畑・社家町に住む春日大社の禰宜たちが利用したようです
その先に「中の禰宜(ねぎ)道」があり、ここを通ってみました
奈良の高畑・福井町に住む春日大社の禰宜たちが利用した道だそうですが、鬱蒼とした木々やアセビが多い小径でした。
大きな木の根っ子も
やっと道標に会えてヤレヤレ
このような道標があちこちに建てられています
民家の塀のツタの紅葉

<新薬師寺>

鐘楼とモミジ 萩はもう終わっていました

本堂 重文です。内部の内部の写真が撮れなかったので、有名な十二神将像は紹介出来ません

<百毫寺> 新薬師寺から15分程度で百毫寺の道標に着く
途中で見かけたカキ

道標

急な石段です
更に曲がってからも石段が続きます
途中で、センリョウ(センリョウ科)

山門到着
更に石段続く
辿り着いた境内のモミジ
紅葉に包まれた本堂
モミジの落ち葉に埋もれそうなカキドオシ(シソ科)

同上 シロバナカキドオシ
キチジョウソウ(ユリ科) こちらもモミジの落ち葉との競演です

同上

同上
同上

石仏
手前からハギ/10月サクラ/モミジ
眼下に広がる奈良盆地 正面は生駒山です



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2024-12-10 09:41:16
イケリンさん。
いつもありがとうございます。
そうですね。京都や奈良は余りにも有名になりすぎて、有名な寺社などは大混雑。
できれば、少し逸れた場所で静かに楽しみたい時がありますね。
但し、準備が不十分だったりすると今回の私のように途中で変更とか引返すというようなこともありますので、要注意です。(まさ)
返信する
奈良 (イケリン)
2024-12-10 06:00:10
まささん おはようございます。
紅葉の良い季節に奈良にお出かけになりましたね。
奈良も大勢の人で賑わっていたことでしょうが、
ほんの少し外れるだけで、静かな奈良を楽しめそうだというのが
画面から伝わってきます。良い季節に良いところを選んで行かれましたね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。