いつ頃買ったのかは覚えていない。でも息子が就職する少しくらい前かな??
大人になったときのためにと買ったと思います。
「アスペルガー症候群 大人の生活完全ガイド」
辻井正次、杉山登志郎、望月葉子監修 保健同人社(2010年)
今ではアスペルガーという呼び方はせず、ASDが一般的で、本書はその呼び名に統一すると決めたすこし前くらいの頃に出ている本で、障害者支援法ができて数年くらいの頃でもあり。情報としては古いと言えるかも。
監修者の辻井先生、杉山先生はかつての発達障害で良く名が知られていますが。
「完全ガイド」というよりは、その手前の、当事者とその家族が障害について知ったとき、これからどういった心構えで接して、サポートをしていったり、支援者と繋がっていくかについての指南書のような感じかな。
当事者が実際の生活で何に困ってどう支援していくかにまでには触れられていない部分が多いような気がします。
とは言え、これまでの懲罰的な思考とか、完璧思考に陥りがちな家族や本人に、違う見方や視点をアドバイスしている所もあるのかな、という感じです。
これ読んだら姫野桂さんの本再読します。
辻井先生は全国的な親と当事者の会の運営にも関わっていて、私のいる地域でもその会があるけれど、会費がね、、とても高いです。。親の運営協力も相当求められるようです。
成人当事者のセクションもあるようではありますが。
*追記
読み終えました。
ご本人さん自身が実際の生活の中でどう立ち回っていくかについての部分は、本書の最後の方で出てきます。
しかし・・・。
アドバイス内容が時に抽象的になってしまって分かりにくいと感じました。
また、分からないときの訪ね方での、訪ね方事例には「それが出来たら当事者じゃないんじゃない?」と思う内容も。
当事者にとって全般ハードルも高いかな。
詐欺への対処は警察では限界があるのが実情なので本書アドバイスは充てにならないです。消費者生活センターを勧めるべきでしょう。
とはいえまだこうした本があまり出ていなかった時期だったとも思われ、その意味では貴重だったかも知れません。「言われてみれば」的な困難さについても記載してあります。
後書きで、成人当事者が集まれる場所が各地域であれば、という所は頷けます。
実際、当事者による自助会ができている地域もありますし、発達カフェなどがある地域もありますね。もう少しあると良いな。