素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

ダメおやじ

2019年08月14日 04時10分27秒 | 日記
ネットニュースを見てたら、コラムで「いじめるヤバイ奴」という漫画の引き合いに、昔の漫画の「ダメおやじ」が出されてて。

これ、昔アニメで見たけど、辛くて2~3話で見るの止めたよな。

そんな子供時代の記憶が蘇ってきました。
内容は「仕事も出来ず、家庭でも底辺の扱いを受けてる親父(ダメおやじ)がひたすら虐待される漫画」
私はアニメ版再放送を見たんですが、当時小学生だったんですが、笑えなくてね。これ。作品系統としてはギャグ漫画に分類されるらしいんですけど。
主人公のダメおやじ、無能なんだけど人間のクズでは無かったのよね。ただ、役に立たないだけ。
仕事は出来ないし、頭も良くないし、覇気も無いし、体力もない。無い無い尽くしで他人に一目置かれる要素が無い。(唯一良いのは人が良い、それだけ)
給料を使いこむとか、会社の備品をパクるとか、同僚の成果を隙あらば奪い取ろうとするとか、そんな邪悪な行為はしていない。
なのに毎日拷問のような目に遭わされる。これが見てて辛かった。役に立たないのは拷問される理由にはならないだろ、と。
視聴を切るときに見た最後の話が特にキツくて。
何かの拍子で、このダメおやじが出世するという話が舞い込んできて。それを家族に伝えたら、自分を毎日虐待している妻や息子、娘もダメおやじを見直すんですわ。
お父さんもやるときはやるんだな、みたいな。

でも、話の最後にそれがパァになる。

持ち上げて、落とすって酷すぎる;
出世は無かったことになりました、と家族に正直に伝えたかどうかの記憶は無いのですが、まぁバレるだろうし、バレたら前以上に馬鹿にされ、虐待されるのは目に見えているわけで。
子供心にスゲーダメージでした;
なので、その後は見るのを止めてしまったのです。無能なだけで悪人では無い人間がただただ酷い目に遭う作品なんか見たくない、と。

虐待されるに足る理由があるのならまぁ、平気なんですけどね。仕事人みたいな感じで。因果応報だろって気持ちが働くから。
もしくは「その虐待が紛れもない悪である」と扱われているか。

それが無いとさ、まるで「能力的に劣った奴はサンドバックにしてもいいんだ。だってそれぐらいしか出来ることが無いんだから」って言われてるみたいで気分が悪い;
ブラック企業の論理かよ;
(当時はブラック企業って言葉は無かったですけども)

ダメおやじはそれが感じられなかったんだよねぇ。
馬鹿で無能なオッサンが、会社でも馬鹿にされ、家に帰っても妻や子供に虐げられているよ、なっさけなー、みたいな。
そういう言葉が前面に感じられて、フォローが無い感じで。辛かった……。

でも、その問題のコラムを読み進めたら、余談的に「ダメおやじの物語の後半は、ダメおやじがその人の好さを買われ、大会社の社長になり一発逆転を果たす」ってあって

「良かった……人生を悲観してダメおやじが首を吊るENDじゃなかったんだ……」と、安心しました。
(いくら昭和の作品でもそんなん笑えんわ)