http://inedia.jp/kondo.html近藤正二博士の研究
コメントから
確かに副題は「緑黄野菜・海藻・大豆が長寿・短命を決める」となっているが、本の中を紐解くと、「白米の大食が寿命を短縮する」と何カ所にも明記されている。そう、この本から私が受け取った最大のメッセージは「長生きしたければ白米を大食してはいけない」と言う事である。白米を大食する短命村では脳卒中(なんと早くも40歳代から頻発して来るとの事)も多いが、老衰も早く(50歳過ぎから始まるとの事)、長寿村とは何と寿命が15年以上違って来るとの分析である。最近、やっと注目されて来たグルコース・スパイク(食後高血糖)の危険性と、メタボ・エイジング概念(過剰な糖質頻回摂取、過剰なインスリン・シグナルは老化をどんどん加速する:即ちメタボな人は早老で早死にする)。この最新の知見をなんと30年以上も昔に既に指摘しておられる、と私は理解したのだ。なんたる鋭い洞察力・高い見識・先見の明かな。恐るべし、近藤博士!!。
博士ご自身も長寿食(緑黄野菜・海藻・大豆を毎度毎度食べ、白米は出来るだけ少なく)を実践され、元々虚弱な体(新潟生まれで元は白米中心の食生活だったとか)が、次第に疲れの感じない根気の続く体になったと言う。本書は我々21世紀の国民への大きな遺産といえ、これからも読み続けられるであろう不朽の名作古典である。糖尿病の方、食の健康、健康長寿に関心のある方に是非一読をお勧めする
主な内容は次のようなものです。
・肉や魚などの動物タンパクを過剰摂取してきた人は心臓疾患になって早死にする。
実際に肉類を大食するハワイ日系三世たちは一世よりも寿命は短かった。
・米を大食する村はそうでない村よりも短命者が多い。
・魚は切り身よりも小魚などで全体を食べ切っている方が長命となっている。
・野菜(芋、人参、カボチャ、野草)を摂取する村は長命。
・海藻類を常食している村は長命。
・大豆食品(味噌汁、豆腐類)を常食している村は長命。
・重労働が習慣となっている村は長命。
ただ少し氣になったのは 文中の写真で近藤正二先生が 牛乳を飲んでいるシーンが有りました。牛乳は今では残念ながら 逆に健康や長寿を損なう食品と判明しています。巻末の解説に この牛乳の評価も反映させて頂けたら、更に良かったなぁと思ったしだいです。
今の日本が全く逆行する方向に誘導されているのかな、と気づかされる本です。日本食の良さと、肉食文化がやはり誘導された戦後の食文化だったのだなあと実感された一冊です