http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151028-00010002-mocosuku-hlth
「リンゴ飴」で食中毒?
リステリア菌による食中毒の危険性が指摘されており、2014年には12の州で35人が感染し、その内7人が死亡しているそうです。このアメリカ版リンゴ飴は、「棒がついている」「冷蔵庫ではなく常温で保存している」といった条件で危険性が跳ね上がることが分かっています。
◆「棒付き」「常温保存」が危険
縁日などで売られている日本のリンゴ飴は、リンゴを飴でコーティングしたお菓子ですが、アメリカのリンゴ飴はキャラメルでコーティングした上に、チョコレートやマシュマロ、クッキー、ナッツなどがデコレーションされています。
Glass氏は、棒をリンゴに突き刺した際に、もれ出た果汁がキャラメル層の下に入ることでリステリア菌が増殖しやすくなると分析しています。リンゴは酸を含んでおり、また、キャラメルの水分量は少ないため、棒を刺さなければ菌は増殖しにくいといいます。
◆リステリア菌とは?
リステリア菌は河川水や動物の腸管内に見られる細菌です。これまでのところ日本における食中毒統計で、リステリア菌による食中毒の報告例はありません。健康状態の良好な成人の場合、非常に多くのリステリア菌を摂取しないかぎりは発症せず、発症しても症状は軽く自然に治癒します。ただし、重篤度には個人差が大きく、なかには敗血症、髄膜炎、中枢神経系症状などを引き起こすケースもあるといいます。念のため保存状態に注意した方が
良い食品には次のものがあります。
・生ハムなどの食肉加工品
・加熱をせずに製造されたナチュラルチーズなどの乳製品
・スモークサーモンなどの魚介類加工品
リステリア菌による食中毒は他の食中毒の場合と同様に、開封後は速やかに消費すること、冷蔵庫を過信せず冷凍保存を検討すること、(可能な食品に関しては)食べる前によく洗うか、加熱すること、といった対応で予防することができます。
日本のリンゴ飴はアメリカ版とは異なっています。また、日本においてリステリア菌による食中毒は報告されていません