金融庁の金融審議会は三日、長寿化による「人生百年時代」に備え、計画的な資産形成を促す報告書をまとめた。年金だけでは老後の資金を賄えず、九十五歳まで生きるには夫婦で二千万円の蓄えが必要になると試算。現役期とリタイア前後、高齢期といった人生の段階別に資産運用、管理の心構えを説いた。少子高齢化による公的年金制度の限界を政府自ら認め、国民の自助努力を求めた形だ。ただ投資には元本割れリスクもあり、金融商品の慎重な選別が必要となる。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20190606-00129034/ 略
身を守るためにも
梅雨入りの季節だが、田植え後の水田からカエルの鳴き声が聞こえてくる地方も多いだろう。関東地方で今の時期に鳴いているのは、シュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)、準絶滅危惧種(NT)のトウキョウダルマガエル(Pelophylax porosus porosus、トノサマガエルの亜種)の可能性もあるが、ほとんどはニホンアマガエルだ。
両生類の仲間には、皮膚から毒性を持つ分泌物を出すものがいて、これは細菌などの病原体から脆弱な皮膚を守るためと考えられている(※1)。日本にもヒキガエル(ニホンヒキガエル、Bufo japonicus)、アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)などがいるが、アマガエルも皮膚から複数の有機化合物を分泌し、その中にはヘビ毒に似た神経毒もあるようだ(※2)。
アマガエルの場合、森林の樹上で生活することが多く、ヘビなどの天敵から身を守るために毒を分泌することも目的であり、また外傷などを早く治癒させる効果があると考えられている。実際、アマガエルから鎮痛ペプチド(アミノ酸)が新たに発見され、天敵から受ける攻撃に対する防御機能として備わったようだ(※3)。
両生類が分泌する有機化合物の多くは生物活性のあるアルカロイドとされ、アルカロイドといえば恐竜の時代に植物が食べられないように備えた機能性物質と考えられているが、植物だけでなく両生類や昆虫、鳥類などからも多種多様なアルカロイドが発見されている(※4)。新大陸の先住民が矢の先端に塗った毒という意味でその名がつけられたヤドクガエル(Poison dart frog)類は、猛毒のカエルとして有名だ。
ヤドクガエルの毒性物質は、アリやシロアリ、ダニ、甲虫類などの補食昆虫から得ているが、特に好んで毒性のある昆虫を食べているようだ(※5)。海棲生物の毒(マリントキシン)も捕食対象から得ていることが知られているが、派手な警戒色とともにヤドクガエルの採餌行動は天敵から身を守るためのものだろう。
ヤドクガエルの一種が分泌するバトラコトキシン(Batrachotoxin)は、イソギンチャクなどの海棲生物が含むパリトキシン(Palytoxin)やマイトトキシン(Mitotoxin)にはおよばないが、フグ毒のテトロドトキシン(Tetrodotoxin)より強力だ。略
アマガエルに触れた手で目を擦るな
アマガエルの毒のほうはどうだろう。ヤドクガエルやブフォテニン(Bufotenine)という神経毒を持つヒキガエルほど強くない。これはあらゆる生物に接触した後に注意すべきことだが、アマガエルに触れた指先や手などは水洗いし、毒性成分や細菌などを洗い流すべきだ。
粘膜から毒性成分が入る危険性があるため、アマガエルを触った手で目を擦ったりしないほうがいい。また、触った手に傷があったりすると傷が悪化したりする。まして、口に入れたり食べたりするのはかなり危険な行為だ。略
https://www.honda.co.jp/outdoor/knowledge/adventure/picture-book/nihonamagaeru/ 略
捕まえるコツは?
タモ網を使えば簡単に捕まえられる。素手でも捕まえられるが、皮膚毒があるので触った後は必ず手を洗うこと。手で触る分には問題ないが、傷ついた手で触ったり、触った手で目や口を擦ったりすると、激しい痛みを感じる。目に入った場合は失明することもある。略