親子で困っているなら、病院で相談したり、こんなのいいかも。
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/05/31/070035.shtml 略
親子で「辛い」と少しでも感じたら受診を
それでも改善しない場合には、2つの治療方法があります。1つ目は薬を使う方法。寝ている間の尿の量を少なくするホルモン剤や、尿を膀胱にたくさん溜められるようにする薬などがあります。そして、もう1つが「アラーム療法」というもの。
Q.これが1つのセットですか? 「はい、目的はおしっこをしたくなったときに起こしてトイレに連れていく」(上田隆医師)
水分を感知するセンサーを専用のパッドに取り付け、おしっこをすると…アラームが鳴って知らせてくれます。
「(アラームの)近くにいたお母さんがそれに気付いて起こす。あるいは子ども自身が音に気付いて起きてトイレに行くと、こういうやり方です」(上田隆医師)
おしっこが出てしまったことを自覚させることで、徐々に症状が改善するというこのアラーム療法。なぜ夜尿症に効果があるのかメカニズムは解明されていませんが、これを数か月続けると改善することが多いそうです。
ほとんどの患者は、小学校高学年くらいになると膀胱が大きくなって症状がなくなるそうですが、上田先生は「辛い」と思う気持ちが親子ともに少しでもあれば受診してほしいと話します。
「親の気持ち考えても腹が立つこともあると思う。毎晩おねしょしたら怒ったり、あるいは怒らなくてもバツをあたえたり『玄関で立ってろ』と。辛い記憶、辛い思い出が重なるというのはよくないし。一日のはじまりの朝から、『自分はだめなんだ』と思っていましたので、家族が悩んでいるなら(受診に)来られたらいいと思います」(上田隆医師)
「おねしょ対策グッズ」を開発 前向きに乗り越えた親子
そうした辛い状況を前向きに乗り越えた親子がいます。福岡県糸島市の和田さん親子です。和田さんが夜尿症を乗り越えた方法…それは、「おねしょ対策グッズ」の開発です。息子さん(16)が小学生だったころ、和田さんは毎日のおねしょに悩まされていました。市販のオムツにはサイズが合うものがなく、いつも布団はびしょびしょだったといいます。
「朝から布団をどこに干せばいいんだろう、シーツどうやって洗おう、2回3回洗濯機回して、とにかく夜起こしたら朝出る量少なくなるんじゃないかと思って、真夜中に『ほら起きるよ』って起こして、おんぶして下(1階)のトイレまで行ってさせて、寝てるから(2階まで)おんぶして抱えてあがってみたいな。そんなふうにやっていても、途中で廊下で立ったままジャーってしてしまって『あー』って。そのとき自分でも、あとで考えたら怖くなるくらい、鬼のように怒りました…怒っちゃっていましたね…。朝起きて何回も洗濯まわしてというのがなかったら、もうちょっと子どもに優しくなれるのかもしれないなというのがあって」(和田麻衣子さん)
そこで和田さんは、苦手な裁縫に挑戦することを決意。息子のために、自分のために。思いつくまま試作を重ねました。
「最初に考えたのが、おねしょシーツ・防水シーツ。これのタオル地の部分を内側にしてズボンを作ったらどうだろうと思って、適当に切ってズボンの形にして『これはいてみて』って。『暑い』って言われまして」
むれる、デザインが気に入らないという息子さんの意見を取り入れ、2年がかりでできあがったのが「おねしょガードズボン(税込み5600円)」です。修学旅行先などでおねしょ対策だとわからないように、見た目は普通のズボン。でも、裏は全体が肌ざわりのよいパイル地となっています。200CCの水をズボンに垂らしてみても…
(松本アナ)「普通だったら下に水が漏れているはずですよね…これはなにもない、濡れていません。ズボン自体にすべて吸収している、冷たくもない、中で全部止まっているんですね」 (和田さん)「このズボンだけ洗ってハンガーにかけて干すだけで済むので」
このズボンをインターネット(おねしょバイバイ.com)で販売したところ、すぐ売り切れてしまうほどの人気商品に。買った人からは、「魔法のパンツ」「おかげで、宿泊も安心です」などのお礼の言葉が届くといいます。そして、和田さん親子にもこんな変化が…。
(和田さん)「『もういいよ、おねしょし。なんとかしちゃあけん、お母さんが』と」 (松本アナ)「すごい気持ちとしてはだいぶ変わりますよね」 (和田さん)「かなりポジティブになりましたね」
小学生の間に夜尿症を卒業した息子さんも…
(息子)「自分が寝ているときも、親が自分の部屋のあかりをつけて仕事(商品開発)しているところをちょくちょく見ていたので、普通に尊敬します」 (和田さん)「初めて聞きました。もっと言っていいよ!」