本日の全国の感染数・推移
神奈川432人、大阪307人、愛知294人、埼玉244人、千葉218人
福岡189人、兵庫188人、北海道133人
京都96人、広島84人、岐阜67人、栃木56人、群馬56人
沖縄47人、静岡46人、熊本38人、茨城37人、宮城34人、岡山32人、奈良30人
https://t.co/90gSdETBQF?amp=1
●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 4人死亡 944人感染確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201230/k10012790571000.html
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944人が都内で新たに新型コロナウイルスに感染していることを確認
都の基準で集計した30日時点の重症の患者は29日より1人増えて85人
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1) MMRワクチンによるSARS-CoV-2予防
2)「かつてない大きさの第3波が襲いかかっている」と小池都知事
3) 埼玉の介護施設で18人のクラスター、入所者の2名が施設で死亡
4) 空港・新幹線ともに例年の4割程度の混雑
5) GoTo停止で全国の観光地が例のない閑散さと
6) イギリスはロックダウン下で新規感染者が増加中
7) イギリスがAZD1222を承認
8) 奏功しているドイツの小都市テュービンゲンの独自の取り組み
9) 北京市は6-7月以降初めてのロックダウン
10) B.1.1.7変異株がアメリカでも検出
「かつてない大きさの第3波が襲いかかっている。
感染を抑えなければ、(国に)緊急事態宣言の発出を要請せざるを得なくなる」
(小池都知事)
●MMRワクチンによるSARS-CoV-2予防
→mRNAワクチンの長期的有効性は今後の検証課題ですが、短期的な有効性は証明されています。
問題は全世界の人々がワクチンを接種するには数年はかかるだろうという点です。
COVID-19の予後には自然免疫の適切な応答が重要である事がほぼ確実であり、それが小児の軽症例が多い理由の一つと考えられています。
下記の総説では、古典的ワクチンのうちBCG、OPV、MMRが自然免疫を賦活することで他の感染症において軽症化のエビデンスがあること。
ワクチン接種者のムンプス抗体価とCOVID-19の重症度に相関があったという研究結果を紹介しています。
Are Old Vaccines Helpful Against COVID-19?
https://t.co/NYUEt2AJNV?amp=1
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・既存のワクチンがCOVID-19に対する免疫応答に影響するかもしれないという考えは、パンデミックの初期から言われ始めていた。ワクチンはCOVID-19防御において重要な役割を果たしていると思われる自然免疫を幅広く刺激する作用を持つ。
このアプローチにより全人口がSARS-CoV-2のワクチンを入手できるまでの橋渡しとして時間稼ぎをすることはできないだろうか?
・この議論においては3つのワクチンが有望視されている。BCG、MMRワクチン、経口ポリオワクチン(OPV)だ。
(*MMRは、麻疹、おたふくかぜ、風疹の3種混合ワクチンのこと)
・BCGはRSV感染症、パピローマウイルス感染症、単純ヘルペス、インフルエンザの症状を軽症化させることが示されている。COVID-19に関しても15の臨床試験が行われているが、有害事象の発生率が1%と高いことが問題である。
・OPVも数十年前から感染症の軽症化との関連が指摘されていた。インフルエンザの罹患率を3.8倍減少させ、HIV/AIDS領域で高名なRobert Gallo氏は最近、サイエンス誌にOPVの再開(redirecting)について記載している。
・U.S.S. ルーズベルトの乗組員955人がCOVID-19と診断されたが、入院例が1例のみだった。この事実がMMRの効果として多くのメディアに取り上げられた。
新兵は全員MMRを受ける事になっていることから、新兵以外の他の兵員もワクチンを再接種することで、COVID-19による致死的な炎症を防ぐ事ができるかもしれないとmBIOのperspectiveやその他の報告書にも記載されている。
・体内に侵入したウイルスは自然免疫の複雑なカスケードに遭遇する。それには肺、鼻、生殖器の粘膜に存在し免疫細胞を呼び寄せるサイトカインも含まれる。補体もウイルス防御に役割を果たしている。自然免疫ではマクロファージ、好中球、NK細胞に加え、上皮細胞や内皮細胞も関与している。
・自然免疫が感染を封じ込められない場合、獲得免疫が誘導される。T細胞、B細胞、および特異的抗体である。獲得免疫はサイトカインと補体の分泌も増加させる。
・ワクチンは病原体の代わりに自然免疫を強力に刺激することで、COVID-19による致死的なサイトカインストームを回避できるのかもしれない。
・RNAウイルスはインターフェロンの産生を遅らせることで、そのシグナルを遮断し、NK細胞が作用するのを抑える。その間に爆発的に増殖し、血液中に侵入する。その結果、獲得免疫が多量のサイトカインを産生することで、強い炎症反応が起きてしまう。
・自然免疫が訓練(trained)されており、ウイルスが動きだす前に早期にインターフェロンを産生できれば、そのようなシナリオは起こりそうにない。獲得免疫が過剰反応を起こすこともなくなる。ウイルスは除去されるかあるいは少なくなり、患者は良好な予後をたどる。
・Betsy Heroldらのチームは、COVID-19入院例のうち24歳以下の65例と60例の成人の自然免疫応答を比較した。その結果、気道局所にIL-17AとIFN-rが早期に大量産生されていることが、若年者の軽症化に関連している可能性があることを見出した。
小児は病原体に出会った事がないため、獲得得免疫を保有しておらず、そのために強い自然免疫システムを持っている。MIS-Cの患者でも自然免疫は十分に応答している。MIS-Cは獲得免疫による障害を反映しているのだ。
・Qian Zhangらはインフルエンザウイルスによる致死的肺炎発症と関連している遺伝子変異がCOVID-19患者でみられないかを検討した。これはtype 1 IFNをコードする遺伝子である。COVID-19肺炎を発症した659例のうち23人で突然変異がみられ、軽症あるいは無症状の534例では1人で見つかったのみだった。
彼らは2-4月にかけてCOVID-19の症状で受診した11116人の診療録を解析し、6398例の陽性例のうち88例が黄斑変性(補体過剰)、4人が補体欠乏、117人が凝固機能障害を有していた
補体過剰症や凝固機能異常がある場合には、他のリスク因子とは独立して入院や死亡のリスクが高かった。補体欠乏の4人はいずれも軽症だった。臨床試験では治療薬として補体阻害薬を検討していると彼は述べた。
・Hurleyらは、COVID-19の回復者のMMR II の成分に対する抗体価を評価し、「ムンプスの抗体価とCOVID-19の重症度に有意な逆相関があった」。
彼らはムンプス(ワクチンなし)に罹患した30人とワクチン接種の50人のIgG抗体価を比較した。ワクチン群では無症状例では抗体価134以上、軽症例は134以下、中等症75以下、入院例は32以下だった。自然罹患者にはそのような傾向はみられなかった。
MMR IIの安全性は50歳以上でも検証されており、糖尿病、癌、自己免疫疾患を持つ人にも推奨されている。SARS-CoV-2予防のために使用すべきだとHurley氏は主張している。
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→「かつてない大きさの第3波が襲いかかっている」と小池都知事
賛否はあるでしょうが、行動変容を期待できる強い表現だと評価したいです。
「一人一人の行動が来年を決める」小池知事、都民に協力を要請
https://t.co/yE4kL3uWSA?amp=1
→羽田空港は例年の4割程度
新幹線も前年の4割程度と。
これで首都圏から地方への拡散は単純に6割は減らせた計算になります。
あとは東京都内での制圧です。
語感はともかく日本にとっての新型コロナはやはり「東京問題」といって差し支えないかと。
https://t.co/fhkZfcroua?amp=1
→GoTo停止で全国の観光地が例のない閑散さと
そもそもGoToはそれ以前はなかったわけですから、観光地の閑散さをGoTo停止に原因があるとみるのは論理的とは思えません。
やはり順序が逆で、まず感染を制圧しないと観光業を含め経済復活もあり得ないかと。
GoTo停止をもっと早く決断できていたら、違う事態もあり得たと私個人は思っています。
年末年始「例がない閑散さ」 観光地から相次ぐ悲鳴 GoTo全国で一斉停止
https://t.co/EHYFcY0N9a?amp=1
→埼玉の介護施設で18人のクラスター
うち入所者の感染は8人でうち2名が入院先がなく施設で亡くなられたと。
1人の家族は「容体が悪化した場合の救急搬送」を希望いていたが、恐らくは急変したか朝には死亡していたと。
https://t.co/aA6ZXQxpNo?amp=1
→イギリスはロックダウン下で、新規感染者は増加中
変異株の感染力か、気候の影響か、あるいはその両者か?
第一波と同じ手法が全く通用していないのが恐ろしいです。
これを見て短絡的に「ロックダウンには感染抑制効果がないのだ」と主張する経済優先論者もいたのでガックリ来ました。
最初の武漢流行の制圧は自然鎮火だったとでも思っているのでしょうか?
英の新規感染、過去最多 変異種猛威、5万人超える
https://t.co/wRH4nPwVXz?amp=1
→イギリスがAZD1222を承認
チンパンジーアデノウイルスベクターワクチンです。
ウイルスベクターへの抗体ができるので、2回接種したらもう終わりでしょう。
利点は冷凍保存不要で価格が安い点。
現時点のイギリスには選択肢はないはずです。
副作用なく、かつ変異株にも有効であることを祈るのみです。
英、アストラゼネカのワクチン承認 世界初
https://t.co/eI2P0jJ9Zr?amp=1
→ドイツの小都市テュービンゲンの独自の取り組み
・高齢者施設の職位と住民は週2回の検査が義務。訪問者も入館前に検査。
移動検査所による15分で結果が分かる無料抗原検査を実施。
陽性の場合は数時間で結果が分かるPCR検査。
・市の全住民にN95マスクの無料配布
・比較的若い住民は午前9時から11時の間は買い物に行かないよう依頼
・65歳以上はタクシー代を補助し、公共交通機関を使用させない
こちらのほうがロックダウンよりは安くつくのだと。
コロナ死者を抑制、ドイツ小都市が取った対策とは
https://jp.wsj.com/articles/SB11433585385975464441604587190203058402244
→北京市は6-7月以降初めてのロックダウン
感染者はたった19人です。
過剰反応にも見えますが、結局はこれが一番ダメージが少ない可能性もあります。
このあたりを専門家に計算してほしいところです。
北京市、コロナ感染拡大で一部ロックダウン 外出自粛呼び掛け
https://t.co/Zq2HN7Z7Mb?amp=1
→B.1.1.7変異株はアメリカでも検出。
渡航歴はなかった市中感染例。
1-2か月で従来株を駆逐しそうな勢いです。
急ぎワクチンの有効性と回復期血漿の中和抗体価への影響を明確にすべきかと。
本変異株は免疫不全宿主の体内で、レムデシビルと回復期患者血漿治療の選択圧下で残存したウイルスが拡散しているものです。
複数の中和抗体を回避できる変異株である可能性が否定できないと考えます。
米、英国のコロナ変異種を初検出 入院患者最多に
https://t.co/SX9K1jKdlk?amp=1