1) 脂肪肝はBMIとは独立した重症化のリスク因子?
2) ファイザーワクチンは12-15歳で有効率100%
3) ロシアが動物用ワクチン「Carnivak-Cov」を開発
4) 大阪、兵庫、宮城3府県で5日から「まん延防止等重点措置」
5) 吉村知事:大阪市内の聖火リレーは中止すべき
6) 兵庫県の最近1週間の新規感染の80%がイギリス変異株
7) 東京都議がLong covidのため今期限りで引退
8) 米CDC所長:「現時点で私は怖い」
9) フランスはついに全土ロックダウンへ
10) フランス、マクロン大統領:「失敗という批判は認めない」
11) 米デルタ航空、距離をはかるための座席利用制限を中止
<再び増加傾向にある米国の感染者数について>
「これから大変なことになるという暗澹たる気持ちが、繰り返しやってくる」
「前向きになるべき理由はたくさんあるものの、現時点で私は怖い」
(米国CDC所長、ロシェル・ワレンスキー)
<兵庫県の新規感染者の80%がイギリス変異株>
「変異株が通常株に置き換わりつつある。
拡大が先行しているのが関西なのかもしれない。
また、家庭内の濃厚接触者がほとんど陽性になっているのは、変異株のうつりやすさから来ているのではないか」
(兵庫県、井戸知事)
●脂肪肝はBMIとは独立した重症化のリスク因子?
→読んでみたらやや雑な論文でしたがwww、興味深い結果なので紹介します。
この論文ではMRIで脂肪肝を評価しています。
しかし脂肪肝自体はエコーでもある程度評価可能なので、臨床的に有用な指標にはなりうるかと。
Hepatic Steatosis, Rather Than Underlying Obesity, Increases the Risk of Infection and Hospitalization for COVID-19
https://t.co/GQwXcGQKMb?amp=1
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・肥満はSARS-CoV-2感染のリスク因子であり、しばしば脂肪肝を伴っている。
・今回、脂肪肝がCOVID-19の感染リスクおよび重症度に影響するかどうかを検討した。
・前向きコホート研究(UK Biobank)。肝関連のバイオマーカーについて、単変量およびステップワイズ多変量ロジスティック回帰分析を行い、これらの変数がCOVID-19の感染率や入院率の増加と関連するかを検討した。既知のリスク因子である年齢、民族、性別、肥満、社会経済的地位などとの比較も行った。
・UK Biobank studyの参加者502,506人(baselineは健康)のうち、41,791人(50-83歳)がMRIを実施され、脂肪肝、肝炎症および線維化(fibro-inflammatory disease)、肝内鉄の評価が行われていた。UK testing dataよりCOVID-19患者を特定した。研究期間は2020年3月から2021年1月までとした。
・肝脂肪量と炎症・線維化はそれぞれMRIでのproton density fat fraction (PDFF)、cT1 mappingで評価した。
(結果)
・コホート対象41,791人のうち、4,458人がSARS-CoV-2の検査を受け1,043人が陽性となった。
・脂肪肝(PDFF>=10%)がある例では、SARS-CoV-2感染リスクが高く( OR 1.35, p=0.007)、肥満(BMI>=30)と脂肪肝がある場合には感染した場合の入院リスクが5.14倍(p=0.0006)であった。
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・肝脂肪量と検査陽性率(左)および感染例の入院率(右)
感染例の入院率は肝脂肪量と綺麗な相関があるように見えます。
・各種マーカーとICU管理率(上段)および死亡率(下段)との関連 感染した場合のICU管理率は、BMI、肝脂肪量、肝炎症・線維化指標ともに有意に正の相関。 死亡率は有意差があるのはBMIのみですが、他の2つもp値は低く、関連は示唆されています。
・BMIおよび肝脂肪量による入院率の違い
BMIと肝脂肪量により4グループに分け、両者正常をreferenceとして入院のORを示しています。
BMI正常であれば脂肪肝ありでも入院率上昇なし。
BMIが上昇すると脂肪肝がなくても入院率は高い傾向があり(p=0.238)、両者とも高値で有意に入院率が高いという結果。
●ファイザーワクチンは12-15歳で有効率100%
→2260人を対象とした小規模試験でワクチン接種者の感染者はゼロだったようです。
免疫応答は16-25歳よりも高く、副作用は同等。
3/25には生後6ヶ月から11歳を対象とした臨床試験も始まっています。
いやはや・・驚くべきスピードの展開です。
アメリカの通常生活復帰に向けての強い意思を感じます。
一部の州では学校再開に向けて接種義務化の意向を示しており、これから論争が起こる事が予想されると。
ファイザー製コロナワクチン「12~15歳の有効性100%」が意味すること
https://t.co/jbIGuv8ctA?amp=1
●ロシアが動物用ワクチン「Carnivak-Cov」を開発
→有効性が確認されたため、4月には大量生産に着手する可能性と。
飼育施設などで大規模感染が起こると、それにより突然変異による変異株出現リスクが高くなります。
実際に昨年11月に、デンマークのミンク農場で発生した免疫逃避変異株が人に感染する事例が確認され、1500万のミンクを殺処分しています。
ヒトワクチンに対する逃避変異株出現を防ぐ意味で重要な戦略と言えます。
ロシア、「世界初」動物用コロナワクチンを認可
https://t.co/bSJkXIafMo?amp=1
●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 新たに475人確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210401/k10012950021000.html
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都内で新たに475人が新型コロナウイルスに感染していることを確認
都の基準で集計した1日時点の重症の患者は31日より1人減って44人
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本日の全国の感染数・推移
大阪616人、兵庫199人、宮城133人、神奈川133人、埼玉132人、千葉101人、
沖縄93人、愛知83人、北海道57人、京都56人、
奈良48人、長野32人、
4月1日 新たに確認された感染者数
https://t.co/90gSdETBQF?amp=1
→大阪、兵庫、宮城3府県で5日から「まん延防止等重点措置」
来週月曜日からです。効果の検証はさらに1週間ほど見るつもりなのでしょう。
非常にのんびりとしたスケジュールですが、これで間に合うのか?
大阪 兵庫 宮城3府県にまん延防止等重点措置 政府分科会で了承
https://t.co/oEtGscWXrR?amp=1
・大阪の新規患者数の推移です。
この速い動きでも対策開始は4日後から・・・
https://nikkei.com/article/DGXZQOHC012GV0R00C21A4000000/
→吉村知事が大阪市内の聖火リレーは中止すべきと。
市内で予定されている式典も無観客で。
大阪市以外の府内の聖火リレーについては、感染対策下で実施。
現時点ではまずは妥当な提言だと思います。
吉村知事「大阪市での聖火リレー中止すべき」
https://t.co/FlQGox6avX?amp=1
→東京の主要繁華街の人出は解除前から2割増
7カ所のモニタリングの結果のようです。
これにより感染者はどれだけ増えたのか?
答えが出てくるのはこれからです。
東京の繁華街、人出2割増 「第3波超え」に危機感
https://t.co/P7OD16iaZS?amp=1
→兵庫県の最近1週間の新規感染の80%がイギリス変異株
70検体のサンプル中の割合です。
「家庭内濃厚接触者のほとんどが感染している」と。
兵庫県 陽性者の8割がイギリスの変異ウイルス
https://t.co/BAxDdJ2waS?amp=1
→日本の実効再生産数 全国で1.29 39都道府県で1を超えています。 https://covid.gutas.net/?c=4
→東京都議がLong covidのため今期限りで引退
「突発的な激しい頭痛に悩まされている」ようです。
年齢は52歳と若いです。
生命予後だけで議論すると、本疾患のリスクを過小評価してしまうという事でしょう。
「突発的な激しい頭痛」コロナ後遺症悩む都議が引退発表
https://t.co/YwSS0pxqr0?amp=1
→米CDC所長が「現時点で私は怖い」と
米国の感染者数がまた増加傾向になってきた事を受けてのコメントです。
私は、この「怖い」という感覚がとても大切なのだと思っています。
https://t.co/zwlODYHk3i?amp=1
→フランスはついに全土ロックダウンへ
3月上旬まではロックダウンはしないと明言していましたが、3月下旬にパリを含む一部で限定的ロックダウン。
そしてついに全土ロックダウンに追い込まれました。
イギリス変異株は、中途半端な対策で簡単に制御できるような相手ではないという事です。
フランス、新型コロナ感染者急増で全国的なロックダウンを検討
https://t.co/I3MSycvcUR?amp=1
→フランスは医療体制が逼迫し、ICU満床で「命の選択段階」に入っています。
専門家は1月からロックダウンの必要性を主張していましたが、大統領は応じず。
その結果が現状につながっているわけですが、大統領は「私の判断は正しかった」とミスを認めず。
https://t.co/TUvHFijCBV?amp=1
→米デルタ航空、距離をはかるための座席利用制限を中止
5月1日から全座席利用可能になると。
これで米国の主要航空会社のすべてで座席利用制限をやめた事になるようです。
ワクチンパスポートもセットで実施されるのでしょう。
https://t.co/AGfkE6YOTM?amp=1