このごろは、まともに外出ということがなくなりました。たいがいのことは電話とメールで済みますし、メンドウなことは昔からカミさんの一元的管理下にあるので、よろずのことが「あっしには関わりのないことでござんす」(木枯し紋次郎)となってきています。
そういうことなので、結局、3月は4・14・27日の3回弁当を食べに出ただけ。あとは、本屋・古本屋(ブック・オフ)へ各1~2回行ったくらいですから、コロナもはしかもインフルエンザも無縁です。あるとすれば、媒介者はカミさんということになります。
それはともかく、この3日間の多摩川をお見せしましょう。
【3月4日】多摩大橋の下流へ行きました。ぽかぽかとした日で、なんとも長閑でした。
(1)向こうに多摩大橋が見えます。その手前に、向こうへ移動していった鴨などが固まっているのが見えます。水面はかすかにさざ波がたつ程度でした。
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(2)ここで弁当を食べていると、澱んだ川でもないのに、水面に逆さ影がくっきりと映っているのがみえました。
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(3)もちろん、かすかに波がありましたが、それは、多摩川の流れというより、上のカモなどが移動するときにたてる波でしたが、ふと見ると、鯉が悠然と泳いでいました。
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多摩川の上流や秋川でも悠々と鯉が泳ぐのを見ましたが、こうして鯉が泳ぐさまを見ていると、上田秋成『夢応の鯉魚〔むおうのりぎょ〕」を思い出します。幻想的で、意表を突く展開をみせる作品です。
そうそう、「秋成」は七言絶句からでした。
少年老い易く学成り難し/一寸の光陰軽んずべからず/未だ覚めず池塘春草の夢/階前の梧葉すでに秋成
【3月14日】多摩大橋の上流のNo.60〔1月25日〕に書いたところへまた行きました。
(4)雨のあとだったためか、水量がやや多く、侵食された岩の手前が全部水に覆われて、近づくことができませんでした。
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(5)前のときに、ウナギを飲み込み合っていた鵜はどこへ行ったかと探したところ、上の岩のすぐの左の流れの中に頭を出している岩の上でたむろしていました。満腹のようで、ほとんど身動き見せることがありませんでした。
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この日は、ボーッとして眺めていて、ほとんど写真を撮らなかったようです。でも、土手の近くでカンゾウの群生を見つけ、大きいところを一掴みとってきて、サッとお湯に通してしょうゆをかけて食べてみました。シャキシャキとした歯ごたえが最高でした。
【3月27日】前日までの雨もあり、土手の直下まで水がしみ出ていました。きょうは、川べりにはいかず、染み出た水などを見ながら、遡上しました。
(6)風が少々ありましたが、暑くなってきて、手袋も帽子もジャンバーも取って、シャツであちこちと藪にも入って楽しんできました。雲がきれいでした。
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(7)もうひとつ、「ひょっこりひょうたん島」みたいな雲を見ました。
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「〽 くもにのり~たあい~」ていう歌がありました。
(8)「自分はそういうことを考えたこともがかったな、雲や天文みたいなことにも関心を持つことがなかったな、どうしてだろうか」と思いながら弁当を食べていると、八高線がなんども行き来していきました。
私の父親は親バカで、私の目がまだ見えているかいないかのうちに、首が座っているかいないかのうちに、汽車をみせなければ遅れるといって、中里村神ヶ原から群馬藤岡駅まで、未舗装の道を30km以上も自転車に乗せて連れて来たそうです。叔母たちがなんども話してました。
八高線を見ていると、いろいろなことが思い出されます。またいずれ。
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(9)左に大岳が見えます。また昇りたいなと思いながら見ていると、中州にある木の新緑が目に入りました。
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周りの薮原がまだ冬枯れのままなのでひときわ光ってました。とはいえ、いくらかは芽がみえていました。
(10)それだけでなく、ひだまりにタンポポが咲いていました。
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そこから少し歩くと、ヨモギを摘んでいる人がいました。
私は、近くにカンゾウの群生とノビルの群生を見つけたので、一掴みずついただきました。どちらも、サッと湯に通して酢味噌でいただきました。
帰りの道すがら、拝島橋近くに桜を探ってみましたが、まだゼンゼンといった感じでした。
きょうの夜のニュース番組での話では、2月が温暖だったから、一般には開花が早いと思われていたけれども、実は3月に冷え込まないと、桜は開花の決断ができない、そのために開花が遅れるのだそうです。
つまり、桜の開花が遅いのは異常気象が原因ということのようです。
4月からは山に上がりたいなあ。
では、この辺で。
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