神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.319 自民党的なもの

2024-10-31 00:08:04 | 時評
(1)No.313で「自民党的なものからのどう脱却するか」というタイトルを書きました。あの「自民党的なもの」とはどんなことだと思われますか?

(2)舌足らずでしたが、あそこの末尾に、「政権交代は当然だが、政権交代ができても、従来の気質・気分・行動様式を変えていけるか」が大事だ、掲げた政策が選挙時の「一過性のものだとすると、何かの事件をきっかけに元に戻ってしまいます」、というようなことを書きました。
 これは、たびたび書くように、国民の97%を占める勤労者大衆の生活実態をよく知って、限られた財源をムダを省いて有効に活用して政策を実行していくということです。そして、その際に財源は、公平な課税の仕方である応能負担(負担能力に応じて課税し、所得のない人からは徴収しない、あるいは少なく徴収する)ということです。これが実質的平等です。飲み会の会費のように負担する消費税は悪平等です。

(3)これに対して、これまでの自民党と公明党が取ってきた政策は、口では「国民の要望」とかいうものの、その国民は、選挙の時は「清き1票」を持つ97%の主権者ですが、選挙が終るともうそれはなおざりにし、実際は3%のセレブな国民(大企業や資産家)の意見を入れた大規模公共事業や規制緩和・軍備増強、大手企業に都合のよい法人税減税、投資で儲ける大資産家の所得税の減税をやって赤字を増大させ、赤字が増えて対策が取れなくなったために福祉や高齢化社会のためといって消費税を導入し、増税してきました。
 
(4)ですから、財政赤字は、97%の国民のための政策が原因ではありません。つまり、福祉や教育や高齢者対策が原因ではありません。むしろ、こちらは被害者です。
 景気ためといって大規模公共事業を繰り返し、選挙の時の票の欲しさからのバラマキ、アメリカの圧力による対応・軍事拡大などが優先された結果、どんどん赤字が積み上がって首が回らなくなって、国民が求める政策は、タダでも軽視されたり後回しにされるのに、福祉も教育も先送り先送りでやってきて、とうとうやらなければならなくなると、若者と高齢者を対立させる宣伝を言ったりして、挙句は自助努力〔自分の貯金を使わせる、消費税の導入とひき上げる〕・自己負担〔窓口負担・後期高齢者制度〕を推し進めてきました。

(5)こういうことは、本来ならば、日本国憲法9条で軍事はやらないこと、25条で国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認めているのですから、最優先で取り組むべきことです。そうすると、自公両党にまず政治姿勢を改めてもらわなければなりませんが、ほかの野党はどうでしょうか。
 今日、検索したところ、立民の米山隆一さんが、れいわと国民民主の政策を「ばらまき」「非現実的」「安易な主張」と批判したと出てきました。おまけに、れいわの対応はまだわかりませんが、国民民主は自民党と幹事長会談をやるものの、立民とはやらないとの意向のようです。すでに、国民は、比例の3議席のうち2議席を自公に回しています。自公政治を怒った国民はこういうことで許すでしょうか?
 
(6)「自民党的なもの」とは、まずは従来の自公政治ですが、それに取り込まれている国民の姿勢でもあります。自民党だけが自民党的なのではなく、国民一般も総じて自民党的ものの中にいるということです。
 農業で、山の雪が解けて鳥の姿のようになったら代掻きを始める、というのがありますが、毎年の経験はそれはそれで科学性を秘めています。しかし、重要なことは、それが勘だけに頼ると見誤ることが起こります。
 とくに政治や経済の場合には利害がからみます。97%の国民の利害と3%の国民の利害は一致しないのが普通です。その中で、経済力のある3%の国民の利害が社会の隅々まで優先されて成り立っている社会だということを理解しているかどうかが大事です。

    
 
【コレクション 102 大久保利通関係文書】
 きょうは、大久保利通関係文書のパンフです。
 私は、御料地・御料林などの皇室財産の形成を解明するためには、官林の理解が前提になる、それには官林の形成過程の理解が必要であり、そのためには倒幕の過程の理解が必要だろうと見ています。大久保は早くに亡くなり、その行政は中断しますが、しかし、大久保には当時の気分や感情までが閉じ込められているだろうと見ています。しかし、こうして大久保のものを集めましたが、私にそこまで手が回せるということはなさそうです。
 
    

 この大きさは、B5判、8㌻です。B5判4枚分の横長の用紙を二つ折りしたものをさらにもう一度二つ折りにするとできます。
 全体は、
 1㌻ 上掲
 2~3㌻ 推薦文 
      鈴木栄樹 京都薬科大学准教授 見直しが進められる大久保利通像
           『大久保利通関係文書』復刻版の刊行に寄せて
      奥田晴樹 金沢大学人間学域学校教育学類教授
           『大久保利通関係文書』の復刻に寄せて
 4~5㌻ 大久保利通関係文書の関連人物 目次 大久保利通肖像写真
      刊行案内 体裁:A5判 全5巻+人名索引 2300㌻
           定価:4万円(特価:3万5千円)
           発売:平成20(2008)年8月 限定300部 マツノ書店
 6~7㌻ 内容見本 
 8㌻ 書評 一坂太郎 萩市特別学芸員 キャッチボールの面白さ
      *下に載せました。お読みください。


 以上です。

 今日は、庭のサツキやツツジの手入れをやりました。
 ヤブになっていたところがだいぶすいて風通しがよくなり、おまけに、土が流れないように、根元に石がきちんと敷き詰められているのが見えてきました。
 カミさんに、「誰がやったのかなあ」と聞くと、弟の均だとわかり、びっくり。もう30年ほど前になります。
 1.作業をして腰安めに立ち上がると、バッタさんと目が合いました。このあともしばらく私の作業ぶりを監督していました。

    
 
 2.それから、また一仕事をして休んでいると、チョウチョさんがとまり、こちらもだいぶ長いこと見ていました。

     

 では、この辺で。    


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