NPO法人 地域福祉協会

清掃事業  森林事業(植栽・剪定)

ショートショート  ジャーナリスト

2016-06-07 | 文学
私は
新聞記者であった。


辞めた。

生来の気性の激しさと独行気質は
自由奔放なジャーナリスト、文筆家が合っていた。


明治以降
日本は
殖産興業の名の下に
工場を作り
都市は田舎の人々を吸収して
巨大化した。


私は
その文明の行き方に
疑義を呈し
奴隷文明の真実を暴く決心をして
日本中を取材し
書に著した。


関東の山あい。

大きな繊維工場。

「あんた何いっとらんけよ」

突然
若い娘さんのような女性従業員の
富山弁とおぼしき会話が耳に入った。


私は
「あんたはんら、どっから来られたがけ?」
と尋ねた。

「富山県やちゃ」

「おらも富山やぜ!」

若い従業員らは
富山県から集団で就職したらしい。

この工場で
朝から晩まで働き
いったい幸せなのだろうか。

結局
その富は経営者の懐に入り
あの若々しい娘さん達は
健康を害して
苦悩の人生を歩むのではないか。


私は
住職さんがいない
空き寺を転々とした。

私は貧乏であった。

しかし
日本の下層社会の現実を克明に取材した。

寺の本堂から
光り輝く
大きな丸い月が見えた。


高橋作

Giovanni Mirabassi Howl's Moving Castle ジョバンニ ミラバッシ ハウルの動く城 GHIBLI ジブリ

2016-06-07 | 音楽
Giovanni Mirabassi Howl's Moving Castle ジョバンニ ミラバッシ ハウルの動く城 GHIBLI ジブリ

バカンス法と観光振興。

2016-06-07 | コラム
日本人は
敗戦の衝撃で
アイデンティティと矜持を喪失した。

しかし
その勤勉さと
庶民の負けず嫌いな特質から
一生懸命働き
経済で
世界に名を馳せた。


しかし
貨幣や金融
財政を牛耳る
パワーエリートの経綸のなかで
呻吟し

いつのまにか
借金大国に転落した。


今となっては
昭和世代の刻苦勉励が
水泡に帰す危機が
眼前に迫っている。


しかし
憂国の情を
自らのものとする
志士や処士の草莽からの蜂起は
微力に過ぎる。


何れにせよ
具体的な施策から
漸進主義を旗印として
改革、改善を為すしか
あるまい。


急進的で生き急ぐ青年の激情に
国の運航をまかせるわけにはいかぬ。



という事で
日本人は
とにかく長期休暇を取り

まず
落ち着いて
自分自身の人生と日本を
振り返る
カンファレンスをすべきです。


この状態で
日々の業務に没頭しても
日本丸が沈没すれば
意味なしです。

現場作業員であれ
天下国家の経綸に
思いを馳せるべきであります。



高橋(処士)

坂東眞砂子氏の文学と世界観。

2016-06-07 | コラム
坂東眞砂子氏の文学は
私の
世界観や人生観まで
多大な影響を及ぼした。


坂東氏の文学は
母権社会、女性原理を賞揚し
男性社会、男性原理の矮小を
露わにされた。


狗神、死国、蛇鏡といった題名をみると
禍々しいので
ホラーに間違われ
敬遠されるかもしれぬが

実際には
折口信夫氏や吉野裕子氏といった学術的論考をふまえ
人類学、民俗学的な
テーマに切り込んだ傑作である。


私は
坂東氏の著作によって
和歌や民俗学に目覚めた。

あるいは
日本的なるものを
右翼人士の論説以外の視点から
客観的に照射し
再評価する契機を得た。


惜しまれるのは
早逝の天才であり

三島由紀夫氏と同様

私のような政治的リアリストの悪辣さが
欠落していた事である。


ただ
三島氏と同様
彼女が理想としたものは
私が実現するであろう。



高橋(文芸評論)

園芸と自然植生のあいだ。

2016-06-07 | コラム
地域の自然植生に
準拠した
在来線の森づくりが
本会の野望の1つです。

しかし
国道8号線の花壇は
結局
園芸的、造園的な
ナチュラルガーデニングに
なりました。

しかし
それは
致し方のないことです。

まずは
綺麗な花々を咲かせ
国道交通省の皆様の
人心掌握を
せねばならないからです。

正確に申せば
チューリップもスイセンも
カノコユリも外来種であり
ほとんどのアジサイも西洋アジサイです。

事を為すために
共通する戦略は
トロイの木馬であり
韜晦の術であります。


高橋(尊敬する人:藤原道長)



咲き始めたバイカウツギ