三百六十五夜 ♪本間千代子

三百六十五夜　♪本間千代子

対立から協調へ -イデオロギーの超克-

階級の利害対立

階級に規定される観念

その観念の相剋と不一致


つまり
経済的なクラスに
人間の考え方が決められ

資本家と労働者は
相容れないという

マルクス的な
社会観は

やはり
間違いである。


その階級対立、闘争が
止揚(アウフヘーベン)され
社会が進歩するという観念は

現実には
戦争とテロを生んだ。


フランス革命を推進した啓蒙主義者は
右側と左側に
穏健派と急進派が座った。


共にフランス革命という
政治的、軍事的なテロリズムを実施した人々であり

その近代革命には
何等の正義も進歩もない。


典礼とキリスト教に基づく祝祭と教育に充ちた
典雅なフランスを破壊し

王座と祭壇を荒らしたフランス革命など

私は認めないし
7月14日は寧ろ哀しみと義憤とルサンチマンの日である。



近代の生み出した
左翼と右翼は
単なる無神論テロリズムの
戦術的な差異に過ぎない。


現代日本の政治的な対立の根底にある
イデオロギー対立は

マルクス的な階級論における
観念と思想の
永久的な齟齬、不一致を前提としており

そのテーゼは
誤謬命題であることを
明かにせねばならぬ。


むしろ
階級は
人間のある一部の相対的な要素に過ぎず

資本家、労働者
ルンペンプロレタリア
新旧中間階級
浮遊する知識人など

どのクラスであろうと
人間は
普遍的な価値を共有しうる。



まず
左翼と右翼
イデオロギーを打ち捨てる事である。



和を以て貴しと為すことが
人類普遍の価値である。



おわり



高橋記(憲法十七条こそが日本の憲法)