宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

壷中日月長

2024-11-26 07:45:59 | 茶道


【壺中日月長】の短冊を掛けました。

この言葉の由来は浦島太郎に似た逸話からです。ある役人が薬売りから「素晴らしい所にご案内します」と言われ「この壷にお入りを」と中に入りました。壷の中はなんと仙境でいろいろ仙術を修行し、戻るとなんと10年も経っていたというお話です。
悟りの世界には時間がない…と言う教えです。

これを茶道で軸などに掛ける意味は「茶室は時間と空間を超越した非日常な世界」ということを認識する事と思います。

今朝稽古に使っている八畳に掃除機をかけていて、「ここがまさに壷中なのだ」と、はたと思いつきました。
この八畳の壺中で仙術ならぬ茶道を励むのだと・・・・
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志村ふくみ100歳記念展 @大倉集古館

2024-11-24 13:54:51 | 美術
寒いですがあまり天気が良い日曜日なので出かけたくなりました。朝刊の天声人語に「志村ふくみ展」のことを触れていたので、大倉集古館に行くことに。

六本木1丁目からエスカレーターを5本ほどあがった道をスペイン大使館前を歩き5分ほどしたところに大倉集古館はあります。中国古典的な建物でホテルオークラが目の前にある閑静な所。
建物内部も天井が高くレリーフもあり大きな扉等中国風。

ふくみさんは染織家のお母様の影響で33歳の時その道に入られました。初めての作品「秋霞」が下の写真左です。そして99歳の作品「野の果て」が右です。


その間70年間の作品が30点ほど展示されておりそれぞれ題が付いています。蚕の細い糸から紡いで染色し織っていくのですから大変根気のいる作業と思われます。しかもいろいろな糸を組み合わせ、デザインして模様というか図柄を織り出していくのです。糸色も何十種類もあり微妙なグラデーションになっていたリとても美しいです。
芸術品で着る事なんて出来ないものです。
曼荼羅と称する作品は藍色の濃淡で織られた大変大きなタペストリーで、素敵でした。
糸の色名で面白かったのが「消し炭色」。灰色なのですがまさに消し炭の色!茶道の稽古で火消し壺に入れた炭の色です。

私は大島紬を稽古のときなどに軽いので好んで着ています。
今回の作品もきっと軽くてあったかい着物でしょう。鑑賞してなんだか着たような感覚を楽しみました。


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はにわ展  @東博平成館

2024-11-21 18:59:10 | 美術

東北から九州まで各地の埴輪が大集合展です。
雨で寒い日なので会場はそう混んでないとみて出かけました。上野は幾組かの修学旅行の生徒や外国の方で結構混雑していました。

目指す「はにわ展」はやはり多くの人が入場していました。写真を撮っても良いので皆さんスマホをかざしています。
円筒形の埴輪から船型、家形そして人物・動物・・・・馬や鹿、鳥、魚もいます。振り返っている牡鹿が可愛かったです。
人物埴輪は男も女もいて表情、手の動きがいろいろです。何かを捧げていたリ、踊ってたり。正座していたリ跪いてたり、琴を奏でていたり、鍬を担いでいたり、力士もいました。

圧巻は身長1m30cmほどの武人達は5人揃い踏みで国宝・重要文化財2点それに遠くシアトルから来た武人もいます。兜をかぶり甲冑を付け刀を持ち、背中に矢を持っているものもいます。顔は口は引き締まってますが目はちょっと不安気でかわいい少年です。古墳時代6世紀ごろの作品で、造形美の極致と説明がありましたが本当に素晴らしく古墳時代の人を尊敬します。



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90歳の義姉

2024-11-19 13:25:53 | 日記
主人の姉が明日90歳・卒寿を迎えます。お一人暮らしをされていますがお元気で、ピアノを友とされ、ご自分で伴奏されながら歌曲を歌われます。歌曲と言ってもシューベルトの「魔王」や「菩提樹」をです。
私の誕生日や、手紙の返事を兼ねて等、機会があると電話で伴奏つき歌曲を披露してくださいます。テレホンコンサートといっていますが、声は大きく高い声も出て90歳の方とは思われません。素晴らしいです。

「電話でばかりでなく生でお聴ききしたいわ」と申しましたら「家にどうぞ」とのお返事。
早速出かけましたら甥や姪もいらしていて卒寿祝いのコンサートになりました。お昼ご飯も用意していただき、お誕生ケーキも相伴させてもらいました。
「魔王」の他、リストの「森のささやき」も弾いてくださいました。この曲楽譜を見ると#や♭がいっぱい付いていて8ページほどもある超難解な曲です。

きっと今日も日の当たる明るいお部屋でピアノを楽しんでおられると思いますが、これからもお元気に楽しくお過ごしされることをお祈りしています。
ハロウィンの帽子を二人でかぶって→

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迎賓館見学に

2024-11-19 08:56:18 | 日記

年に一回会う友人と明治記念館でお昼をご一緒した後迎賓館見学に行きました。
亡き主人の友人の奥様で女医さんです。開業していらっしゃるのでどうしても会うのは日曜日。
私より7歳も年下ですが気さくな方で、お互い未亡人になってから会うようになり、この一年に積もる話題にいろいろお喋りを楽しみました。

迎賓館見学は私は二回目ですが、彼女は初めてとのことでフランスのお城のような各部屋を巡りました。
外国の要人をおもてなししたり、国際会議されたりするのに活用されているようでその写真がいろいろ飾られています。
天井画や絢爛豪華なシャンデリア、大理石の柱、木組み模様の床、大きな鏡、そんな洋風なものの中に花鳥画の七宝作りの額、装飾の中に鎧兜や菊の御紋章、桐の紋章など日本的な物も混在しています。とにかく広く廊下も長いです。

裏庭には噴水が、そして表側に出ると素晴らしい建物の全容が眺められます。その先にはよく見る立派な門が。
建物の表の広場には休日だったためか椅子と机がいくつもあり、飲み物を売っているキッチンカーのようなものも出ていました。
私達もそこに座って4時近くまでお喋りしてしまいました。四ツ谷駅まで歩き家についたときは暗くなっていて歩数計は6000歩近くなっていました。
翌日から寒くなりましたのでその日は暖かで穏やかな日だったのでよかったです。

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