宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

生徒さんの送別会

2017-06-29 11:36:05 | 茶道
関西に引っ越される生徒さんがわが社中での最後の稽古に見えました。
濃茶付き花月を始めにしました。スムースに進みましたが、3服めで折据を角掛(すみかけ)に回すのを間違え残念!急遽4服点てに変則的に変えました。
”花月100回朧月”といわれますが、結構何回もしているので分かってきてはいますが、ちょっと油断すると間違えてしまいます。



次は平花月・・これは大変スムースに出来ました。「月札」に2回当たった方がいましたが、こういうことが起こるので花月での薄茶は薄めで少量というのでしょうね。ちゃんと2服飲んでいただきました。

稽古は早めに切り上げて近くのイタリアンレストランで送別会をしました。これもほかの生徒さんたちが予約・設定してくれ嬉しく思いました。
朝は霧雨が降っていましたが、出かける時には上がってラッキーでした。
それぞれ好みのパスタを頼み、食後のデザートまで頂きました。引っ越される方はわが社中で6年近く稽古された方です。受け答えがはんなりと言葉も豊富で、お道具の感想やお茶・お菓子の感想はとても印象に残るものでした。
新しい場所でまた元気に活躍されることを期待します。
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この年齢になっても・・

2017-06-26 19:41:40 | 茶道

茶道の稽古を始めてかれこれ半世紀余になり、教室を始めて約30年。
そんな私ですが、今だに茶道の点前で《なぜだろう?》と分からないことがあります。

以前は研究会の時に「質問箱」があり、予めその箱に入れておくと最後に業躰先生が答えてくださったものです。私もそれを利用したことが一回あり答えてくださいました。
先生によっては「この質問された方、手を挙げてください」とおっしゃりその方が手を挙げないと「あーもうお帰りになったのですね。それでは答えられませんね」と反故にされる場合もありました。
大きな会場で、本人確認されるとちょっと恥ずかしい?と感じる方も多いかと。かく言う私もそうです。
最近では研究会での質問は受け付けなくなりました。質問のある場合は支部にお手紙で書かなくてはいけなくなりました。

今私が《なぜだろう?》と思うことは、小習いの中の荘り物の時、水指の蓋は共蓋は使わず、必ず塗り蓋を使うということです。
茶巾や茶筅、茶杓を載せやすい為かしらと思いますが・・・また、塗り蓋は替え蓋でもあり傷んだら替えられるということもあります。

また棚を使って総飾りでお道具を棚に飾り残す時、帛紗を草にたたんで水指の蓋上に飾るときも塗り蓋の場合に限ることです。水次は省略しますという意味で帛紗を飾り残すと習いましたが・・・。
共蓋の時は上に何も置いてはいけないという理屈がどうも分からないのです。
もっとも共蓋の中にはつまみが動物になっていたり、洒落た形になっているものもあります。
そのせいかもしれません。塗り蓋は極くシンプルな一文字型の場合が多いです。

《なぜだろう》と思ったとき、いろいろ調べたり考えるのですが、なかなか解決しません。
台子点前からだんだんと簡略化していって小習になったという歴史から考えていかなければならない問題かもしれません。
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夏の点前

2017-06-23 17:36:19 | 茶道
関東は梅雨時ですが、晴れて暑い日があり、今日東京では30度になりました。
そこで、夏のお点前を稽古しました。

葉蓋・釣瓶・平水指・洗い茶巾・・・です。
これらを組み合わせて《葉蓋で流し点》とか、《洗い茶巾で流し点》《釣瓶で洗い茶巾》《平水指で濃茶》《釣瓶で濃茶》等です。

ちょっと稽古に変化を付ける意味で、生徒さんにあみだくじを引いてもらってそれぞれの点前を稽古しました。
普段の稽古でも時々は変化・面白みを加える事は好いのではと思います。



夏の点前はさわやかにすっきりとすることが大切で、特に洗い茶巾の時の茶巾のしぼり方には注意。手際よくやるとよいです。
道安風炉でしましたが火があかあかと見えてしまうので、切掛風炉にしたほうが良かったです。
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茶事とは・・・?

2017-06-20 06:27:52 | 茶道

今日 早速に先日の茶事のお礼状が届きました。いろいろと感想も頂き、素晴らしい文面に若い方々の手紙力に感服し、嬉しく感じています。

茶事を終えて振り返るといろいろ反省することもありますが、完璧は無理です。
亭主の一生懸命さの「心」がお客様に通じれば成功としましょう。重要なことは「心」。

《茶事》といわゆる《日常のお客様へのおもてなし》とどう違うのかちょっと考えてみました。

日常でもお客様がみえるとなると掃除したり、部屋の飾りつけも気を遣い、お菓子や紅茶・果物など用意し、お皿やコーヒーカップなども素敵なものを用意。また食事まで用意するホームパーティではワインやお料理や食器にも気を遣います。
この点では同じようですね。

茶事では何かテーマを考え、設え・道具組等でテーマを語らせます。茶碗の絵柄であったり茶杓の銘であったり、お菓子であったり・・・。言葉で語るのでなく物に語らせる…そしてお客も想像力・感性を働かせて亭主の趣向を理解するよう考える。

濃茶を差し上げることが茶事の一番の目的。そのお濃茶を美味しく頂いてもらうために懐石があるのです。料理は二の次。また順序や規則がきっちり決まっていてその順に進みます。客であっても規則にのっとって行動します。全体の時間も決まっていて、亭主と客の間ではゆっくりおしゃべりを楽しむ時間はありません。感想や礼は後礼と言って手紙でします。

茶事の案内も返事も礼もすべて手紙でします。

以上の事々が茶事が非日常と言われる所以で、コミュニケーションを自由に楽しむホームパーティとは大分違います。

普段の茶道の稽古は、茶事のための稽古と言います。いろいろお点前を修練するうちに、段取り力・静かに手早くする力・集中力・もてなし力・茶道感性が培われるのだと思います。



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茶事

2017-06-18 12:55:18 | 茶道

梅雨時なので心配しましたが、幸運にも晴れた昨日 無事茶事を行うことができました。
風炉では懐石の後、初炭なので下火はタップリ入れておきました。
初坐では亭主と客の挨拶で始まります。
掛物は《茶是長寿友》。茶道と共に年齢を重ねていきたいという願望から掛けました。
すぐ懐石です。一汁三菜のおもてなし。時候がら向付にも気を遣います。煮物は予め2回試しに作って、主人にも試食してもらいOKが出たもの。

当然のことですが、亭主の私自身が作って、温めたり、盛り付けたりしてお出しするのですから大変でしたが頑張りました。
初炭も下火が何とかもち、うまく入れられました。

お菓子をお出しして中立。
この間に軸を外して花を飾ります。濃茶の設えをして後坐が始まります。
美味しいお濃茶をたっぷり召し上がっていただこうと、心を込めてしっかり練り上げました。
茶事ではここがメインですから…。上手く練り上げられたと思います。

普通ですと続きお薄となるのですが、今回は薄茶は別にしました。
鵬雲斎大宗匠の箱書がある茶箱を披露かたがた 和敬点でお薄ということにしたのです。柄杓扱いの茶箱…私なりに考えてのお点前です。
お菓子は手作りの千代紙で折った小箱に 彩り良く幾種類か干菓子を入れました。茶箱点前なので楽しい趣向なのではと思ったからです。

72歳で行った ある意味自分に対しての挑戦でもあった茶事。準備からすべて一人でやり終えられたという充足感・達成感はあります。お客様も3人であったことも良かったと思います。
《茶事をすることが茶道の稽古の集大成》と言われます。やってみるとやはりなかなかエネルギーの要る事。
思い立ったが吉日で今回頑張って出来て、自分としては好かったと思っています。
もちろん私の挑戦に付き合ってくださった生徒さんにも感謝です。
6月は水無月と言えども水の月・・水をテーマに考え、あちこちにそれをちりばめた道具組等の趣向、分かっていただけたと思いますが・・・


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