宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

雪村展 奇想の誕生 @東京芸大美術館

2017-03-30 12:28:02 | 美術
展覧会のチラシには「ゆきむら」でなく「せっそん」です・・・・というただし書きがあります。

雪が付く画家というと雪舟・・・雪村は雪舟の弟子ではなさそうです。雪舟は1420年生まれ、雪村はそれから70年ほど後に生まれていますし、雪舟は西国で、雪村は東国で活躍。接点はないようです。しかし雪村は雪舟を強く意識していたそうです。

天の龍に向かって水瓶から龍の子を吹き出す呂洞賓仙人、3本足の蝦蟇と向き合っている蝦蟇仙人、空を飛ぶ列子仙人、眠りから覚めて欠伸をしているような布袋様など、奇想を感じさせる画です。

そのほか、山水図・瀟湘八景図、植物・虫、鳥。猿・虎の絵もあります。殆どが墨絵ですが色彩があるものもほんの僅かあります。

そしてお釜も一つ展示されていました。

《古天明十王口釜》です。口造りが十王様の帽子の形で、釜正面には「方丈」裏には「得月 雪村筆」という文字があるお釜です。

中国の絵画を真似した題材が多く、以後雪村の画を真似して尾形光琳や狩野派の画家が同じ題材で絵を描いています。

雪村は仙人になりたかったようで、仙人の画は動的で、ユーモアのある面白みのある絵でした。
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母の着物

2017-03-29 17:08:24 | 日記

最近は着物を着る方が減ってきています。

私くらいの年になると、いくらブランド物の(私は持っていませんが)高価な素敵な洋服を着て、宝飾品を付けても着物には勝てないと思います。

年をとると、着物は重いし、帯を結んだりするのに手が回らなかったりちょっと大変かもしれませんがどんどん着られたほうが良いと思います。どんな場に出ても気後れすることなく自信が持てると思います。
昔、着物を日常に来ていた時代の着付けは結構ルーズですが、今はきっちりと着付けます。しかし年齢とともに多少ルーズに着てもかまわないしそのほうが味があると思います。

茶道をしているので私は着物を着ることが多いです。最近は同窓会などにも着物で行きます。

茶道では紬は正式の場では着ないことになっていますが、紬は軽いのでお点前や立ち居振る舞いがらくにでき稽古の時は着ます。



今日稽古で着た紬は母譲りの物です。昔は裏地が紅絹(もみ)であったのを 結婚する時に今風の色の裏地に縫い替えて、持たせてくれたものです。

着やすいので随分愛着しました。柄が大きく大正時代のようですが70歳を越した今も家での稽古で大いに着ています。着ると母が若い時に着ていた姿を思い出します。

5年前に91歳で亡くなった母にはこの着物を愛着していることは言いそびれました。「ありがとう」と言っておけばよかったとこの頃になってつくづく思っています。
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ベビーシャワー

2017-03-25 19:02:26 | 茶道

生徒さんのおひとりが5月に出産予定のため、茶道をお辞めになります。

そこで今日の稽古は貴人清次花月と貴人清次濃茶付き花月の稽古をしたあと、急いで火の始末など後片付けをして、着物から洋服に着替えて、近所のイタリアレストランで送別会をしました。
生徒の方が会をセットして下さったのです。



昔 私はアメリカで二人の子を出産しました。出産間近のある日、英語を教えていただいた先生の家でのパーティに呼ばれました。なんとそれはベビーシャワーというものでした。参加の皆さんがよだれかけやおもちゃ、靴下などほんのちょっとしたものをプレゼントして下さるパーティでした。
初めて経験するパーティでとても嬉しかった記憶があります。


今日の食事会はそんな感じのもので、皆様とピッツアやパスタをシェアして頂きながら、元気な赤ちゃんの誕生を願いました。
2年前に出産した方も参加していろいろな意見交換もあったり、早くも保育園の話まで出たことでした。
ずっとお仕事を続けながら育児を頑張って、ようやく今年お子様が社会人になられた方の話もあり、大変であられたのだなと感心したものです。
現代は出産してもお仕事を続ける方が多く、専業主婦が主流であった時代の私にはちょっと肩身が狭く感じました。

私からは「育児日記」をプレゼントしました。これは娘にもお嫁さんにも上げたもので好評だったからです。

元気な赤ちゃんの誕生を心からお祈りしています。




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「茶碗の中の宇宙」展

2017-03-16 20:02:22 | 茶道


楽茶碗の展覧会は1998年「楽茶碗の400年伝統と創造」展もありました。その時に展覧会の図録を買ったので、今回の展覧会はパスしようかと思ってました。
しかし、久しぶりの陽気に誘われて出かけました。

会場は驚くべき暗さです。その中にガラスケースに入れられた茶碗がぼんやりと浮かび上がっています。
次第に目が慣れてきたのか暗さはだんだん気にならなく茶碗が良く見えてきました。

長次郎の茶碗がなんと14碗も・・・こんなに沢山長次郎の茶碗を一気に見たのは初めてです。感激!

長次郎、2代常慶くらいまでは黒も赤も小ぶりで、かせた感じです。内側は散々使われたと感じられる茶浸みで変色しています。きっと利休様もこのお茶碗でお茶を頂かれたことでしょう・・ロマンを感じます。

3代の道入から光沢あるものや、シンプルな山形のような模様の付いたものが現れます。
「青山」という銘の黒楽は美しく、新品のようでした。道入の茶碗も10碗でています。
常慶や道入に指導を受けた本阿弥光悦の茶碗も6碗。

以後各代の方の作品がずらっと・・模様のあるもの、ヘギメを付けたもの、印をたくさん表面に押したもの、貫入のあるものなど、また、赤楽でも薄い赤、濃い赤と微妙に色が違います。

11代慶入の茶碗「潮干」は見込みに小さな貝を貼り付けた白楽です。遊び心を感じます。

14代覚入の赤楽平茶碗「紗衣」は緑色も入った幾何学模様のある美しい茶碗です。

最後に当代吉左衛門の焼貫のずっしりとした岩のようなごつい茶碗が30点以上も展示されていました。同じく焼貫の水指や茶入れもありました。
焼貫の水指・茶碗・茶入れを揃えて設える展示もありましたが、結構調和がとれて斬新な道具組になっていました。
茶碗の銘は漢詩からとった四文字のものが多く、これも今までになかった趣向です。焼貫の物は「用の美」でなく芸術作品。

「私が生きている間に、これほどの展覧会は二度とできない」と15代楽吉左衛門氏が書かれているよう、今回の展覧会は見事でした。
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孫への誕生プレゼント

2017-03-13 20:04:49 | 日記
孫の誕生日が近づいています。
私には孫が4人います。一番上は高校生、一番下は幼稚園生です皆女の子。
この4人の孫の誕生日には(小学生まで)、それぞれ私手作りの絵本とかクイズブックを創作して渡していました。
今回の孫は小4で、「さくらブック」なるものを作って渡す予定です。



上のはほんの一部・・他に漢字しりとりクイズや詩などもあります。
この手作りブックを大好物のイチゴとともに贈ろうと思います。


喜んでくれたようです。
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