宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

テレンス・コンラン展 @東京ステーションギャラリー

2024-12-27 07:26:46 | 美術

チラシのデザインが興味を引き行ってきました。
イギリスで”ホーム スタイリング”を提唱したデザイナーです。ビートルズが活躍した時代人です。

会場に入るとどこかの家の居間にでも入った感じで、日常のものが色々と並べられています。デザインの布、食器、台所用品ポットやザルなど、それに椅子やソファー、小箪笥、棚、机など家具、チラシの籐椅子もありました。
とにかく日常使う品が大きなものから小さなものまでいろいろコンランがデザインされたものが展示されています。


コンランはデザイン・ミュージアムを作ってしまったほどで、イギリスでは「Sir」の敬称が許された方でもあります。

ビデオも残っていて 【デザインが暮らしを豊かにすること、これが私にとって一番大切なことだった】と語っておられました。

また、Plain simple useful  無駄なく、シンプルで実用的 を美しい暮らしのために必要な事とも・・・・
この言葉は主婦として共感が持てるものです。シンプルが良いです。


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須田悦弘展  @松涛美術館

2024-12-24 17:13:19 | 美術




本物と見紛うほどに精巧に作られた木彫作品の展覧会です。

まず小ケースに「スルメ」が展示されてます。こんなところにスルメが? キャプション見ると「するめ」と。木彫での作品です。びっくりしました。するめの下には鏡も置いてあり裏側も見えますがまさに本物そっくり、色付けもそっくり。超越技巧作品です。

会場の床の隅っこには雑草が(↑チラシにも載ってます)、これも作品です。壁から朝顔が顔を出しています。花は見事な形と色、細い茎や薄い葉っぱまでも木彫なのです。思わず係の方に「あの細い茎も木彫ですか?」とお聞きしてしまいました。

後チューリップ・モクレン・ガーベラ・バラ・・・などの作品があり、小さな小さな色彩豊かな象もありました。
また、大きな細長い囲いがあって、一人ずつしか入れないインスタレーションの作品もありました。

とにかく須田悦弘氏という木彫家の超越技巧作品を驚きと感嘆しながら鑑賞してきました。
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西洋美術史の巨人 高階秀爾 @NHK日美

2024-12-23 07:04:23 | 美術
昨日のNHK日美で高階秀爾氏が名画の解説をされていました。今年秋にお亡くなりになりましたが、その一年前に収録されたものとのこと。お声も穏やかに分かりやすく解説されるお姿に私は感動いたしました。

有名な著書「名画を見る眼」は若い時に読みました。名画を一つ一つ深く掘り下げての解説、絵画を見るときはこういう所もちゃんと見るのだということを知りました。

ベラスケスの「ラスメニーナス」とファン・アイクノ「アルノルフィーニ夫妻の結婚」を【鏡】の扱いについての比較を時代変化と合わせて解説、マネの「オリンピア」の裸婦像について、ビーナスのような神なら裸婦でもよいが神でない人間の裸婦を描いたことは当時大変な話題になったこと、ルノアールの「ピアノに寄る娘たち」は平和な女性の姿の絵で室内にも飾れるような絵画、ルソーの「眠るジプシー女」、これは理屈を超えて訴える面白さ、美術の流れに乗り切らない画家は出てくる・・・・等 ナルホドと思いながら楽しく解説を聞かせていただきました。

そして最後に【文化の火は絶やしてはいけない】と言われたこと、印象深かったです。
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志村ふくみ100歳記念展 @大倉集古館

2024-11-24 13:54:51 | 美術
寒いですがあまり天気が良い日曜日なので出かけたくなりました。朝刊の天声人語に「志村ふくみ展」のことを触れていたので、大倉集古館に行くことに。

六本木1丁目からエスカレーターを5本ほどあがった道をスペイン大使館前を歩き5分ほどしたところに大倉集古館はあります。中国古典的な建物でホテルオークラが目の前にある閑静な所。
建物内部も天井が高くレリーフもあり大きな扉等中国風。

ふくみさんは染織家のお母様の影響で33歳の時その道に入られました。初めての作品「秋霞」が下の写真左です。そして99歳の作品「野の果て」が右です。


その間70年間の作品が30点ほど展示されておりそれぞれ題が付いています。蚕の細い糸から紡いで染色し織っていくのですから大変根気のいる作業と思われます。しかもいろいろな糸を組み合わせ、デザインして模様というか図柄を織り出していくのです。糸色も何十種類もあり微妙なグラデーションになっていたリとても美しいです。
芸術品で着る事なんて出来ないものです。
曼荼羅と称する作品は藍色の濃淡で織られた大変大きなタペストリーで、素敵でした。
糸の色名で面白かったのが「消し炭色」。灰色なのですがまさに消し炭の色!茶道の稽古で火消し壺に入れた炭の色です。

私は大島紬を稽古のときなどに軽いので好んで着ています。
今回の作品もきっと軽くてあったかい着物でしょう。鑑賞してなんだか着たような感覚を楽しみました。


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はにわ展  @東博平成館

2024-11-21 18:59:10 | 美術

東北から九州まで各地の埴輪が大集合展です。
雨で寒い日なので会場はそう混んでないとみて出かけました。上野は幾組かの修学旅行の生徒や外国の方で結構混雑していました。

目指す「はにわ展」はやはり多くの人が入場していました。写真を撮っても良いので皆さんスマホをかざしています。
円筒形の埴輪から船型、家形そして人物・動物・・・・馬や鹿、鳥、魚もいます。振り返っている牡鹿が可愛かったです。
人物埴輪は男も女もいて表情、手の動きがいろいろです。何かを捧げていたリ、踊ってたり。正座していたリ跪いてたり、琴を奏でていたり、鍬を担いでいたり、力士もいました。

圧巻は身長1m30cmほどの武人達は5人揃い踏みで国宝・重要文化財2点それに遠くシアトルから来た武人もいます。兜をかぶり甲冑を付け刀を持ち、背中に矢を持っているものもいます。顔は口は引き締まってますが目はちょっと不安気でかわいい少年です。古墳時代6世紀ごろの作品で、造形美の極致と説明がありましたが本当に素晴らしく古墳時代の人を尊敬します。



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