宋斤の俳句 「早春」昭和四年三月 第七巻三号 近詠 俳句
機村や春は空から山端月
春あさく散る木の葉あり鳥飛べり
砂くぼに貯むる蛤小はまぐり
地にひくくそそる根深に春の雨
たかだかと干衣を掲げて東風を見る
くちびるに冷たき葉なる椿もち
子雀の親へ枝とぶ桑の中
早春社二月本句會
春さむく道なきのはら枯れつつじ
部屋のすみもの煮る火あり春寒し
早春社中央句會
星の中星はろかあり冬の凪
氷柱日に鳥さまざまに飛びにけり
ささかにも妻木にたるる氷柱かな
早春社神戸例會
冬枯れや行雲海にひろがりつ
釣舟の出て行く空や凪
早春社上町倶楽部例會
春水や旅中燈を見て町に入る
早春社白鴎例會
春近しかまどほこりを野に拂う
猫柳の生けこぼれたる春近し
機村や春は空から山端月
春あさく散る木の葉あり鳥飛べり
砂くぼに貯むる蛤小はまぐり
地にひくくそそる根深に春の雨
たかだかと干衣を掲げて東風を見る
くちびるに冷たき葉なる椿もち
子雀の親へ枝とぶ桑の中
早春社二月本句會
春さむく道なきのはら枯れつつじ
部屋のすみもの煮る火あり春寒し
早春社中央句會
星の中星はろかあり冬の凪
氷柱日に鳥さまざまに飛びにけり
ささかにも妻木にたるる氷柱かな
早春社神戸例會
冬枯れや行雲海にひろがりつ
釣舟の出て行く空や凪
早春社上町倶楽部例會
春水や旅中燈を見て町に入る
早春社白鴎例會
春近しかまどほこりを野に拂う
猫柳の生けこぼれたる春近し