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父への怒りと憎しみを抱いて社会の底辺で生きるしか術のなかった男サンフンと、
傷付いた心を隠し勝気に振る舞う女子高生ヨニ。
家庭内暴力によって家庭がばらばらになった過去を持つ彼が
ある日、自分と同じ家庭に問題のある女子高校生ヨニと出会ったことで少しづつ変わっていく。
ロッテルダム映画祭はじめ世界の映画祭・映画賞で
作品賞、男優賞、女優賞など25を超える賞に輝いた本作
韓国映画、サスペンスやドラマは好きだけど自分には合うかなぁ?と思いつつ、
えいさんにもオススメされたしで更に期待。
男勝りの凄い言葉使いのヨニは、サンフンのことも怖がらず、ものすごい勢いで彼に迫る。
秘かにいつしか生まれる友情。
が、ニートで凶暴的なヨニの兄がサンフンの舎弟になって、思わぬ悲劇が起こる。。。
観た後で知ったけど、主演が監督脚本の人だったのね。
俳優として韓国では知られている、ヤン・イクチュンの初長編監督作。
ヨニが綺麗すぎないところがまた素朴な女子高生でいい感じ。
7/10(69点)
(作品の出来じゃなく、好み)
わたしは別に優等生ではないけど曲がった事、大嫌いで
一匹狼や硬派ならいいけど チンピラとか暴力とか大嫌い!
ホラー映画は好きだし、グロい、痛い、エグいのも観るのは平気。
でも殴る、蹴るっていうのは生理的に駄目でxxxxx
なんかそういう意味で、主人公で借金とりのチンピラが お金を返せない人や
自分の手下をガンガン殴るシーンがかなり多いので 正直観ててむかむかしていた。
ほんと辛くもなったから、劇場でウケてるシーンでもわたしは笑えず
(そもそも笑うツボが違った)
それでも惹きつける何かがあったため退屈もせずに観ていた。
それが、、、、いつの間にか男の心の中にある優しさが見えてくる。
帰ったら父親を殺してやるんだ、と息巻いてたのが
帰ると父親が本当に倒れて、その存在の大切さを知る。
うまいな~、この人。
憎まれ口いいながらも、一緒にいて安心する関係だったサンフンとヨニ。
夜中に漢江の川岸に呼びだしたヨニの膝を借り、
お互い何も語らずにただ二人嗚咽するシーンが印象的、、、、。
いじめられっこの甥っ子にはプレステを買ってやる普通の優しい叔父さん。
口は悪いまま、この仕事から足を洗おうと
一緒に仕事を始めたクソ野郎呼ばわりする社長に話す辺りからは段々といい人にみえてきて。
甥っ子の学芸会にヨニを紹介しようと社長も呼んだ。
ああ、それなのに!!
血だらけの顔で横たわるクローズアップ。
散々馬鹿にされて、たまりかねてたあいつが、、、
ラストの方で、最近どこからか大金を持って来る様になって不思議だった兄貴の正体を見るヨニ。
↑ もうとにかく憎らしくて、この男が!この顔が! ↑
自分より立場弱いような人見て弱いものイジメみたいな事するやつ大嫌い
社長が本当に借金取りから足を洗って、開店した焼肉ショップでの皆の笑顔と、
号泣する家族の悲しみの光景が交差する、、、、
殴る蹴るが続く、残像が目に焼き付いたのが数時間経過とともに和らいできたせいか、観た直後の重い気持ちが少しは軽減されたのか
今の方がきちんとこの映画に向き合えた気がする。
好みではなかったけど、過去のやり場のない感情を見事に描き出した作品。
切なすぎる、、、、
英語題はBREATHLESSで「息も出来ない」そのままだけど、
本来の韓国語の原題は「糞ハエ」という意味らしい...。
公式サイト
똥파리/BREATHLESS 2008年 韓国 130min
3月20日より公開中~。
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