楽しみにしてた「氷の微笑」「ブラックブック」のポール・ヴァーホーヴェン監督最新作
公開初日に観てたのにレビュー今頃。
「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」の原作者フィリップ・ディジャンの同名サスペンス小説を、イザベル・ユペールを迎えて映画化。
アカデミー賞主演女優賞ノミネートやゴールデングローブ賞外国語映画賞・主演女優賞受賞他で話題になった本作。
ゲーム会社の女社長、ミシェル・ルブランにイザベル・ユペール。
歳はいってる設定だし、実際64歳。でもセクシー。
女性はいくつになっても、男性を意識し、「女である」という自己意識さえあれば、美しくいられるという象徴かな。
愛する一人息子にはバカ女が、、、?
元夫には若い女が、、、?
共同経営者であり、親友とは、その夫とも本人とも不思議な関係であり、、、
会社の部下からは憧れられてるのかそれとも、、、、
一体どんなシチュエーションだ
ご近所さんは奥さんがいるのにアヤシイ距離感、、、、
犯罪者の娘でゲーム会社の社長という肩書きを持つどこかイカれてて歪んだ女を
イザベルユペール様が上手く醸し出す。
そしてこの男の怪しくキモい存在感。
7/10(70点)
ポールヴァーホーヴェン節炸裂。
この数枚の写真からでも異様な雰囲気が伝わる通り?! アヤシイ映画です。
さすがポールヴァーホーヴェン監督です。
エロティシズムを感じさせながらも、レイプ男の犯人を捜すミステリー風を装い、
過去の父親の事件のトラウマを抱える一人の女性は、自分を犯した男をどう裁くのか。
毎度、エロス的要素を必ず盛り込むポールヴァーホーヴェン!と書いてしまうけど
今回ももちろんそこは健在。
主演女優が若い綺麗な子ではなく、フランスの大御所 イザベル・ユペールが演じてるということで
そのエロも決して下品にならずに、知的さが前面にでるから、一風変わったアブノーマル趣向の映画にならない。
その女は歪んでいるけれど、女を取り巻く家族と友人たち、仕事仲間との関係性がまた面白い。
家族はほぼ全員キャラが濃い。
簡単に言うと内容は、レイプされた年増女の復讐劇。
犯人は割と早い段階で検討がつくからミステリー要素は少ない。
死ぬ直前若い男と結婚しようとする母親、捕まった父親、しょうもない一人息子。
家族全員キャラが濃いのがまた面白く、会話のやり取りにも引き込まれる。
ブラックユーモアが効いてるところがさすが。
その反面、絶賛するほどか?とも思えるほどの話といえば話で、
その復讐プロット自体はタランティーノ映画の復讐劇の面白さの半分もないような。
でもポールヴァーホーヴェン作ってやっぱりどこか変なところが好きだな。
めちゃくちゃ面白かったわけでもなく、すごいオススメってわけではないけど。 笑
しかしキモすぎるわ
思い切りドSの普段真面目ないい男ぶった変態男
調子に乗って覆面のまま またレイプするような形でセックスに押しかけた男。
ことに至ってる最中、息子が殴りかかって何かで頭を強打。
血が流れて男は即死。
その展開は自業自得だけど、母親を守るためとはいえ
こうなることを予期して息子に殺人を頼むとはあまりに息子が可哀想すぎないか
正当防衛になるとは言ってもね。
ってことでなんか、意外とあっさりな展開というか驚きもない展開だったのですごく面白いとまではいかず。
ELLE 2016年 フランス/ドイツ/ベルギー
8月25日より、公開中〜
新鋭ゲーム会社で敏腕女社長として辣腕を振るうミシェル。彼女はある日、ひとり暮らしをしている自宅で覆面をした男に襲われる。男が去ると、何事もなかったかのように振る舞い、訪ねてきた息子を迎える。その後、ミシェルの行動を監視していると思われる嫌がらせメールなどから、レイプ犯が彼女の身近にいると確信するミシェル。それでも幼いときのトラウマから、決して警察に頼ろうとしない彼女は、自ら犯人探しを始める。そんなミシェルの周囲には、犯人になりうる動機を持つ怪しげな人物が何人もいたのだったが…。
カンヌ国際映画祭にて。