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人生100年の自転車旅 名寄から美深

2015-10-07 11:49:17 | 自転車でコスモスの島へ

 

 名寄では、昔のメインストリートの裏手に郊外型のショッピングセンターが広がっていました。

 

 40年ほど前、この街へ仕事で来ていた頃と、随分変わってしまいました。

 

 4年前の夏に、名寄薬用植物センターを訪ねた時には、まだショッピングセンターはなかった気がするのですが、気付かなかっただけなのでしょうか。

 

 

 名寄の街を過ぎ、天塩川を渡ります。

 

 今回の旅では、多くの川を渡りましたが、国道40号線が天塩川に沿って北上するので、天塩川だけは、同じ川を何度も繰り返し渡ることになります。

 

 

 右手にピヤシリ山が見えていました。

 

 ピヤシリとはアイヌ語で「岩のある山」を意味するそうですが、標高1000m弱のなだらかな山容が、ゆったりした自転車旅にそぐはしい風景を見せてくれました。

 

 

 のどかな気分でサイクリングを続けましたが、好事魔多しとはこのようなことを言うのでしょうか。

 

 突然、本当に突然に、空を黒い雲が覆い、

 

 

 バケツをひっくり返したような雨が降ってきたのです。

 

 オオイタドリの葉に雨粒が当る音が響き、側溝に向かって、瞬く間に水が流れ始めました。

 

 

 幸いなことに、降り始めて2~3分の場所に自動車道の高架橋があり、その下へ逃げ込めたので、濡れねずみになることは避けられました。

 

 

 この場所で私は、自転車に乗った農業研修の中国人二人、そしてオートバイ旅の若者と40分程の時を一緒に過ごしました。

 

 その時オートバイ旅の若者から、この先の中頓別と天塩中川に無料で宿泊できるログハウスの存在を教えてもらったのです。

 

 狭いテントよりは、ゆったりと手足を伸ばせるログハウスの方がはるかに楽に過ごせます。

 

 今夜はどちらかへ泊まろうと決めて、雨上がりの国道に再び自転車を進めました。

 

 

 美深の街に入る前に再び天塩川を渡ります。

 

 実は、学生時代にゴムボートの天塩川下りを企画し、同じルートをヒッチハイクで辿ったことがありました。

 

 所属していたサークルの先輩が、十勝川をゴムボートで下ったので、今度は天塩川でと考え、サークルに提案する前に予備調査を実施したのです。

 

 最終的には、サークル活動として日高山脈5ヶ年計画をスタートさせることになり、川下りの計画は実現しませんでしたが、私にとっては懐かしい想い出の川となっています。

 

 

 美深の街は40年前と殆ど同じ表情を見せていました。

 

 美深はアイヌ語のビウカ「岩の多い場所」を名の由来としますが、美深付近の天塩川には、多くの岩が梁状に並んでいたことから、テッシ・オ・ベッ「梁・ある・川」が天塩川の名の由来とされます。

 

 

 

 美深の街を過ぎて30分ほど後に、びふか温泉とチョウザメ館のある、「道の駅びふか」に到着しました。

 

 

 

 

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コスモスの島にフジバカマ香る

2015-10-07 00:07:57 | 自転車でコスモスの島へ

 

 北海道はどこへ行っても、真直ぐに続く道が印象的でした。

 

 

 そして、何処へ行っても薄紅色のコスモスが目を誘います。

 

 北海道の景色には、素直な風情のコスモスが本当に良く似合います。

 

 北海道はコスモスの島だと思いました。

 

 

 対向車線では、キバナコスモスが秋の陽射しを浴びていました。

 

 

 青い空に白い雲が流れ、路傍を染めるコスモスに元気をもらいながら北を目指します。

 

 

 士別市を過ぎて天塩川を渡ります。

 

 

 道の横に続くフェンスのようなものは、吹雪から道路を守る為の防雪柵です。

 

 今は平穏に見えるこの道も、冬になれば、身を切るような風と雪に晒される酷道に姿を変えます。

 

 

 特に、北海道の内陸部を北上する国道40号線沿いの士別、名寄、音威子府に掛けては気温が著しく低下します。

 

 40年程前の経験ですが、冬に車を外へ停めておくと、クラッチオイルが凍り、ニュートラルの状態でも、朝エンジンを掛けた時に車が動き出したことがありました。

 

 そんなことを想い出させる防雪柵を懐かしく眺めながら、自転車を進めました。

 

 

 

 風連の街を通過します。

 

 風が連なるとは、何とも詩的な名前ですが、地名はアイヌ語のフーレベツ(赤い川)に由来するようです。

 

 

 風連を過ぎた頃、道の脇に、何気なく咲くフジバカマを見かけました。

 

  

 

 フジバカマは、環境省のレッドリストで準絶滅危惧(NT)種に指定されています。

 

 何気ない風景の中に、貴重な秋の七草を咲かせながら、道は北へと伸びてゆきます。

 

 

 

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