9月15日
天塩中川町森林公園のログハウスで朝を迎えました。
周囲の木立を朝霧が包みこんでいました。
何時ものように、菓子パンとジュースで朝食を済ますと、霧に包まれた街を離れ、川を渡り、国道40号に向かいました。
国道を暫くはしると霧も晴れてきました。
背に朝陽を浴びながら、北を目指し、ペダルをこぎ続けました。
やがて、はるか前方に、利尻富士が見えてきました。
このとき国道は西に向いていますから、後から地図で確認するとオヌブナイの辺りをはしっていたようです。
やがて再び、進路を北に向けた国道は、両側を針葉樹の防風林に挟まれました。
枝の形や球果から推測して、ドイツトウヒ(ヨーロッパトウヒ)と思われます。
有名なドイツの黒森(シュヴァルツヴァルト)はこの木が主ですから、今私が進む道は、ドイツの景色に似ているはずです。
15、6年前にドイツを旅したこともあるのですが、その頃は樹木に注意が向いていなかったので、「似ているはずだ」としか言えないのが残念です。
防風林の切れ間から、カメラのズームを利かすと、利尻富士の姿をはっきり捉えられるようになってきました。
空は青く晴れて、東の地平線上に白い雲が漂っていました。
天塩中川を出発してから約2時間半、国道40号線が天塩川を渡る天塩大橋の姿が見えてきました。
士別の街外れから天塩川に沿って北上してきた国道40号線ですが、天塩川とはここでお別れです。
橋を渡りながら川下を望むと、利尻富士が白い雲を空に放っています。
あの山の雪の南西壁にザイルを伸ばしたこともあるのですが、それを想うと、あの頃も今も、目指す方向は同じです。
好意的に見れば、アクティブ人生、批判的に見れば、懲りない人生とも言えます。
※ 他の記事へは 自転車でコスモスの島へ index をご利用下さい。
他の旅の記事は 旅の目次 をご利用下さい。