今回の記事は、長い間休んでいた「ものづくり・工場改善 食品工場」関係の本の記事です。
先週、(株)但馬寿 遊月亭 さんの おいしい「栃おはぎ」を食べて、
長い間、食品工場の記事を書いていないことを、思い出しました。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第338回記事(2017年5月22日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
「食品工場の生産性2倍」 弘中泰雅 / ものづくり・工場改善 食品工場
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この本を読んで、
筆者の食品製造業・食品工場への熱い熱い思いがほとばしっている良著
だと思いました。
食品製造業・食品工場の関係者の方には、経営改善に向けて、ぜひ一読いただきたい本です。
はじめに
日本の食品製造業の生産性は、日本の製造業の生産性平均値の約60%しかないそうです。
そのため、食品製造企業の従業員の給与は低く、いい人材が集まらず、経営は苦しいそうです。
この厳しい状態を打破するため、著者は過去のデータに基づいて低生産性の原因を明確にし、
改善のための観点・対策を多数提案されています。
目次は以下のようになっています。
第Ⅰ章 日本の食品製造業の問題点
第Ⅱ章 食品製造業の生産性を低迷させた原因
第Ⅲ章 意識を変えることでムダをなくして生産性を向上させる
第Ⅳ章 食品工場のムダをなくして生産性を向上させる
第Ⅴ章 食品製造業の生産性2倍への道
驚きの低生産性の理由
私も食品工場への経営アドバイスをした経験があり、低生産性の理由をいろいろと想像できます。
①原材料が生もので、生産が急がれる。②原材料の量的確保が困難に。③機械化が困難な点が多い。
しかし、著者はこれらが原因ではないといいます。なぜなら、終戦から10年程度の期間の食品製造業の生産性は
製造業の生産性平均値とほぼ同じだったから。その後に、大きな生産性の差が生まれてしまった。
その理由はぜひ本をお読みいただきたいと思います。第Ⅱ章に記載されています。
低い生産性への改善策
改善策は第Ⅲ章、第Ⅳ章に記載され、全12項目あります。
経営陣がすべきこと、現場レベルですべきこと、経営陣と従業員が一緒になってすべきこと。
レベル感の異なるものが出てくるわけですが、著者はこれを「意識を変えること」(第Ⅲ章)と
「その他(現場で変えること)」(第Ⅳ章)の2つに分けて記述されています。
全てを記載しませんが、数点づつ書き出しみました。
意識を変えること
①我々の生産性は低いと認識する
②⇒我々は変わらなければいけないと認識し、新しいものを取り入れて変える
③⇒変えるポイントは、企業の内部条件に関係し、全要素生産性のアップである
④⇒具体的な変え方は、トヨタ生産方式の導入である(ただし、これに限るわけではない)
現場で変えること
①個人完結型の作業から、作業をライン化する
②⇒そのうえで、生産スケジューラーを導入する
③⇒スケジューラーなどの導入で、ムダを見える化する
④⇒見えたムダを継続的に改善する
・効率の悪い作業の改善
・付加価値の低い仕事の自動化
・材料のムダの削減
・設備関係のムダの改善
・運搬のムダの改善
(以上の下線部以下の詳細は、著者の書かれたものを井上が整理して、個人的に記憶に残るよう整理していますので。)
井上 直久
データ
タイトル: 食品工場の生産性2倍
サブタイトル: ”ムダに気づく”ひとづくり・仕組みづくり
表紙記載: 製造業の低生産性の原因を明らかに!気づけば必ず改善できる
著者: 弘中 泰雅
出版社: 日刊工業新聞社
出版年: 2016年
ページ数: 212p
外観
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