炬燵で冬眠

　炬燵が恋しい季節はなまくら者の私が余計なまくらになる。
　困ったものだと思いながら、最低限の家事の後は座り込む。

　ほぼ１日中つけっぱなしだから冬場は電気代が高騰する。
　暖かい炬燵の中に居ると心地よくて自然に眠くもなる。

　普段食っちゃあ寝の夫を笑っている私も人の事は笑えない。
　居眠りもしばしばでダラダラしがちで自己嫌悪にも陥る。

　PCや新聞、読みかけの本や筆記用具等の物置代わりにもなる。
　コーヒを飲みながらの休憩もその場で私の占有地でもある。

　まるで冬眠、春が来ない事にはエンジンがかからない。

　

栄養失調

　若い頃はそうでもなかったのに夫は好き嫌いが多くて困っている。
　気に入るとそれを飽きるまで食す偏狂癖があったのも災いしている。

　だんだん食べる物が狭まってきて、作る側の私は頭を悩ます。
　肉は鶏肉だけで魚も限られた物だけ、しかも焼き魚はパスとくる。
　

　あまりの好き嫌いの多さに「何が好きなのよ！」と聞いてみた。
　「好物は果物」　とのたまうので「そうじゃないの！」
　

　「食事の事を聞いてるのよ。年寄りに栄養失調が多いのだって」
　「そんならパンか芋、それを食べてりゃ大丈夫、野菜も好きだよ」

　いとも簡単に言ってくれるが栄養バランスを考える私は大変。

餅好きの筈

　以前はそうでもなかったのに私は年と共に餅好きになっている。
　おやつに団子や草餅、主食代わりに普通の餅等を食べたりする。

　最近は年中を通して白い丸餅も売っているので重宝している。
　それは１袋小餅７、８個入りで３００円前後が相場のようだ。

　１回で１袋消費する。無くなると次に備えて補充しておく。
　汁物の中に入れて食べる場合が多いが、焼く時もある。

　今日も無くなったので次に備えて買いに行こうとしていた。
　「お餅買いに行くわよ」と夫に言うと「餅などどうでもいい」

　夫も大好物と思い込んでいた。何かムッと来たので外出は中止！
　

食材３０品目

　よく聞く話だが毎日３０品目の食物を摂るように言われる。
　栄養面のバランスを考えての事だろうが毎日となると割合大変。

　それでも意識するのとしないでは品数の多少は異なってくる。
　我が家は昔から比べると最近特に品数を増やす努力をしている。

　たとえほんの一口でも構わないからと多種の食材を使用する。
　料理と呼べる程の物でなくても皿数を多くすれば目標に近づく？

　果物や主食や香の物なども含めると３０種は大抵カバー出来る。
　「今日も豪勢でしょう。こんな家少ないわよ」と夫に自慢する。

　相手は関心なさそうに食べるだけ。せいが無いけど頑張る。
　

絵本（製本講座）

　今年で参加５回目になる図書館の製本講座に参加した。
　毎年違った種類のを教えてくれる。今回は絵本型の本。

　２０名定員で材料などは無料で準備、提供してくれる。
　１机４人の受講者に職員が１名ついてくれるので助かる。

　職員の方は皆、親切で根気よく優しいから頼りになる。
　手先が不器用な私だがオリジナル本が出来るのは楽しみ。

　作るのも楽しいが出来た物をどのように使おうと思案する。
　中は白紙だから書きこんだり張りつけたりと自由に使える。

　２時間足らずで完成した。宝物が一つ増えてルンルン気分。

鯉の天国

　今朝、家の前を流れる川の水がいつもよりも澄んでいた。
　日によって水の深さは異なるが今日は底から４０～５０㎝位。

　川にコイが住んでいるのは知っているが繁殖のしすぎ？
　橋の下が寝床なのかその場でざっと数えても２０匹は居た。

　サイズは長さ4０㎝、重さ３㎏以上もありそうな大型が多い。
　赤いのは１匹だけで他は灰色めいた黒、のんびり漂っている。

　近所の子供たちがよく釣りをしているが獲物はどうしている？
　家から橋までの数十メートルに少なくとも１００匹以上が居た。

　まるで鯉の天国、天敵は居ないの？　数の多さにびっくり！

鼻歌は念仏？

　家に居るのが勿体無い位の秋晴れだったので午前中２人で外に出た。
　外出と言っても最近は限られてしまって郊外に買い出しに行く程度。

　「温泉も、毎年参拝していたお寺参りも駄目になって残念ね」と私。
　「小豆島の寒霞渓の紅葉も綺麗な頃だ」そんな話を車中でしていた。

　夫の好きな石原裕次郎のＣＤをかけたらボソボソ何か言っている。
　何？と聞きかけたが、夫がCDに合わせて鼻歌を歌っているようだ？
　

　普段、歌など歌わないのに珍しい！　失礼だけど笑ってしまった。
　あまりにも抑揚がなくてまるで独り言の念仏でも唱えている感じ。
　　
　子供の頃、合唱で「君は口パクでいい」と教師から言われたそうだ。

寝坊助寝太郎

　朝、暖かい布団の中でウトウト寝ているのが心地良い季節になった。
　早起きの夫が起床する気配が分かっていても私は布団から出ない。

　６時になると「起きろ～」と起こしに来るが、寝たふりをしている。
　「あと３０分静かにしてて！」と頼んで私は目一杯惰眠をむさぼる。

　途中で邪魔をすると私が不機嫌になるので夫も静かに待っている？
　「起きても急ぎの用事がある訳じゃないから…」と私は開き直る。

　「寝坊助の嫁と結婚したのは一生の不覚」と奴は昔から不満の様子。
　〝早起きは３文の得〝は百も承知、でも朝に弱い体質で寝坊する。

　
　歳を取ると朝の目覚めが早くなって困ると言う人も居るが私は無関係。

病人の衣装

　夫の衣類は前夜に私が一式を揃えて寝床近くにおいて置く。
　それを朝、夫が一人で着るが時々トンデモナイ姿で現れる。

　シャツの前後や裏表の間違いはザラで上着を下に着たりする。
　着心地が悪いとか嫌いな服は勝手にパスして自分で選んでいる。
　

　それがまあと驚くほどの出鱈目な組み合わせが多いので困る。
　私が文句言うと機嫌を損ねる。でもそのままでは外出は不可能！

　
　着替えさそうとするとこれが大仕事で途中で喧嘩になったりする。
　それで、ついついいつも似たような恰好でお洒落に縁遠くなる。
　
　洗濯が効き着脱の楽な物、その他制約が多くて思うようにならない。

　

お気の毒

　薬をもらいに行った病院で夫に年恰好がよく似た人が居た。
　多分、同じ脳疾患の患者さんで夫よりも重症と見かけた。

　奥様らしき人が会計をしている間、しょんぼり座っていた。
　時々ずり落ちそうなズボンを引き上げる素振りをしている。

　私は隣の席に座ったがおもらしの臭いがプンプンしてきた。
　思わず立ち上がった。オムツ使用の様子だがズボンも汚ない。

　「着替えさせて上げればいいのに」と思いながら見ていた。
　相手が子供ならば私もお節介を申し出るが、大人では無理？

　付添人は素知らぬ顏でそのまま連れ帰った。あれじゃあ虐待！

結婚内祝い

　甥の結婚式が昨日無事済んだと義妹夫婦が報告がてら来てくれた。
　神戸での挙式、それも親族だけなので土産話を楽しみにしていた。

　式の様子など聞いて安心し、妹たちのご苦労をねぎらったりした。
　内祝いの件、一応受け取ったが毎回の事だが考え込んでしまう。

　
　身内ならば半返しなど、形式ばったお返しなど無くても良いのに？
　こちらはほんの気持ちを包んだだけなのに…恐縮している。

　
　世間のしきたりで内祝いは無視出来ないとも思うが、難しい問題！
　内祝い分を考慮して、贈る側は余分に包んでおく方が良いのかな？

　世間知らずの私は悩む。出来るならお返しは菓子折程度が良いな。　
　

婆ちゃん返上

　直売所の催し場でお米の試食会が行われていた。
　通りがかると「お婆ちゃん食べてみて」と声をかけられた。

　小さなおにぎりとほんの少量のお味噌汁を手渡された。
　呼ばれ方に？？と来たが年齢的には婆さんだからと抑える。

　しかし後からついて来た夫には「おっちゃんもどうですか」
　私がお婆ちゃんなら夫はお爺ちゃんなのにこの違いは何なの！　

　夫が「おっちゃん」なら対比する私は「おばちゃん」かな？
　お婆ちゃんよりはマシに思うけどこれも馴れ馴れしくて嫌だ。

　他人の呼び名は難しい。私は年取った女性には奥様と呼んでいる。

　

日本シリーズ

　テレビの野球放送をチラチラ観ながらこれを書いている。
　言わずと知れた楽天対巨人の試合が始まっているからだ。

　現在、夜８時で同点になって楽天が苦戦中、先行きが心配？
　私はスポーツ観戦は野球もサッカーもあまり関心が無い。

　でも今回は特別で出来れば田中の活躍する楽天に勝たせたい。
　マー君を応援している。決して美男子ではないが男らしい！

　入団した頃はまだ子共っぽさが残っていたのに大人になった。
　子供の成長を楽しみにしているような気分で応援している。

　何としても楽天に勝たせたい。東北の為にも優勝を祈る！

　

木箱のりんご

　売出日だったので近所のマーケットに行ってみた。
　普段はパラパラの客足なのに駐車場が満杯の混みよう。

　皆、出来るだけ安い物を買おうと頑張っている。
　入口付近で懐かしい物を見つけて思わず覗き込んだ。

　子供の頃にそうだったように林檎が木箱に入っていた。
　しかし、もみ殻がない。もみ殻のない木箱の林檎なんて？！

　あの長方形の箱、昔は机代わりや物入れに再利用していた。
　姉が綺麗な包装紙を張り付けてくれた事など思い出す。

　手を入れて探す楽しみは無いが美味しそうだったので買った。

一人二役？

　今日は朝から２人分働いたような気分でノックダウン寸前。
　家事はいつも通りだが余分の仕事が組まれて多忙だった。

　１年に数回だが順番に回ってくるゴミ置き場の掃除当番日。
　散らばった汚物を処理し、そこを綺麗に掃き清めるのが仕事。
　

　終了後は植木屋さんが剪定に来ていたので助手役を勤めた。
　これも毎年恒例で落ちた木片などの後始末をする、即ち掃除。

　
　労賃が相場よりも安いから手伝う。１日中となると重労働！
　おやつタイム２回、これも慣れない事だから気疲れする。

　「運動不足解消になった？」夫は呑気な言葉をほざくだけ。