ゆみねこ日記

日常日記です。

5月の読書記録

2020-06-01 09:35:16 | ブックレビュー
5月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:9643
ナイス数:3909

ロング・ロング・ホリディロング・ロング・ホリディ感想
札幌の喫茶店❮D❯でバイトする大学生・コウヘイを軸にした青春群像劇。1981年~82年の懐かしい雰囲気と若者たちの熱気を楽しんで読了。ザ・小路幸也、面白かったです。それにしても喫煙者が多い時代だったのですね。
読了日:05月02日 著者:小路 幸也
([い]4-3)なでし子物語 (ポプラ文庫)([い]4-3)なでし子物語 (ポプラ文庫)感想
静岡県の山深い峰尾の地、いじめに遭っている耀子と大金持ちの庶子として産まれた立海、過去の思い出の中で生きている未亡人の照子。3人の出会いはそれぞれの人生を動かして行く。大好きな物語、図書館で単行本をお借りして読了し、文庫本は購入して積んで置いたのですが、この時期に読めて良かったです。みなさんにお薦めの1冊。
読了日:05月04日 著者:伊吹 有喜
エンド・オブ・ライフエンド・オブ・ライフ感想
人は必ず命の終わりの時を迎える。京都の訪問看護の診療所で終末期のケアを受ける患者とその家族、自らがガンを患い命と向き合う看護師と家族。とても読むのがツラく、考えさせられました。著者のお父様のお母様への介護の素晴らしさが印象的でした。
読了日:05月05日 著者:佐々 涼子
ナオタの星 (ポプラ文庫)ナオタの星 (ポプラ文庫)感想
会社を辞めてシナリオライターを目指しているナオタ。憧れの小学生時代の同級生・梨紗との思わぬ出会い、プロ野球選手となり大活躍中の頼也からの奇妙な仕事の依頼、アパートの二階の住人・菊池澄香との関わり。ナオタのダメっぷりに最初はイライラしたけれど、再会から始まる新しい人生の展開に感動しました。
読了日:05月06日 著者:小野寺 史宜
幻夏 (角川文庫)幻夏 (角川文庫)感想
単行本で読了済みでしたが、積み本の文庫で再読。細部を思い出しながら読み進め、夢中で読了しました。冤罪が招いた一つの家族の崩壊と12歳の夏の輝く日々の思い出。司法制度って何だろう?何度読んでも色褪せない名作、お薦めです。
読了日:05月07日 著者:太田 愛
焦土の鷲 イエロー・イーグル (徳間文庫)焦土の鷲 イエロー・イーグル (徳間文庫)感想
終戦直後の混乱期、GHQ統治下の日本。日本人の価値観を覆そうと画策する勢力や共産主義勢力の台頭、封建的な演目であるとの理由で歌舞伎も存続の危機を迎えた。復員した紀上辰三郎は弟弟子の香也とともに歌舞伎界を守ろうとする。展開が遅く途中で離脱しようかと思ったが、終盤の展開で一気に面白くなった。ひたすら兄を思う香也が切ない。
読了日:05月08日 著者:五條 瑛
合唱 岬洋介の帰還合唱 岬洋介の帰還感想
幼稚園で幼児と教諭5人を殺害した覚醒剤常習者・仙街不比等を取り調べていた天生検事は、突然意識を失い目を覚ました時には仙街の銃殺死体があった。身に覚えのない殺人容疑で逮捕された天生を救うために帰還した岬洋介。中山作品オールスターが登場、犯人は予想していた人物でしたが、岬父子の法廷対決、堪能しました。12ヶ月連続刊行シリーズ中、今の時点でナンバーワンです。
読了日:05月10日 著者:中山七里
あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇 (時代小説文庫)あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇 (時代小説文庫)感想
読友さんたちのレビューで大変な結末になるということを覚悟しながら読み進め、驚愕のラスト。うわーん、五鈴屋のみんなが気の毒すぎる。早く次が読みたいです。。惣ぼんが良い役を…!幸と五鈴屋は困難をどう乗り越えて行くのか。
読了日:05月11日 著者:高田郁
イエロー・サブマリン 東京バンドワゴンイエロー・サブマリン 東京バンドワゴン感想
春のお楽しみのシリーズ第15彈。研人の卒業と新しい門出や次々に舞い込む不思議な事件。荒んだ心を癒してくれる安定の1冊。また堀田家のみんなに会えるのを楽しみに待ちましょうか。
読了日:05月12日 著者:小路 幸也
修羅の家修羅の家感想
何ともグロテスクな展開に途中でリタイアしようかと…。悪魔のような中年女・神谷優子に支配された家族と呼ばれる人々。北九州や尼崎の事件がベースになっていると思われますが、読む時期を選ぶ作品だと感じました。
読了日:05月13日 著者:我孫子 武丸
逆ソクラテス逆ソクラテス感想
表題作「逆ソクラテス」から一気に引き込まれました。小学生目線の物語ですが、かつて子供だった大人の心にも響きます。ミニバス少年たちの「アンスポーツマンライク」と「逆ワシントン」の繋がりは秀逸、涙で読了しました。これ、早く文庫化して欲しいです。永久保存しておきたい1冊、皆さんにお薦め!磯憲先生が素晴らしい。
読了日:05月14日 著者:伊坂 幸太郎
暗鬼夜行暗鬼夜行感想
教え子の読書感想文が市の代表に選ばれたが、SNSで過去の受賞作品の盗作であると告発があり、校内は大混乱に。教師の立場、学校の統廃合問題、生徒間のヒエラルキー。月村さんなので、もっとぶっ飛んだストーリーを期待したのですが、ちょっと違っていました。でも、面白く読了。
読了日:05月15日 著者:月村 了衛
輪舞曲輪舞曲感想
大正から昭和、新劇女優として名を馳せた伊澤蘭奢の人生を3人の愛人と息子が語る。27歳で妻と母の役から逃げて女優になり40歳での死。近代日本の演劇界や文壇、華やかな世界を舞台裏から覗き見るような不思議な世界観に酔いました。実名で当時の人々が多数登場。
読了日:05月17日 著者:朝井 まかて
いつでも母といつでも母と感想
山口さんのお母様と私の母は同世代。我が家にももうすぐ介護の日々がやって来ると思います。その時のために、とても参考になり、また介護というものを考えさせられました。
読了日:05月17日 著者:山口 恵以子
恋愛未満恋愛未満感想
男女の間の微妙な感情を描いた5編の短編集。アリスと説教師は連作、夜の森の騎士が印象に残りました。
読了日:05月18日 著者:篠田 節子
みちづれの猫みちづれの猫感想
猫に寄り添われて生きてきた女性たちの7つの物語。読みながら何度も泣きました。猫と暮らしたいと思いながら、中々実現できない今の私。あの柔らかな体やしなやかな毛並み、じっと見つめるキレイな瞳。。あぁ、猫とふれ合いたい。って感想になっていませんね。
読了日:05月19日 著者:唯川 恵
終の盟約終の盟約感想
認知症・介護・相続、そして安楽死。我が身に置き換えて集中して読破。元医師の久が認知症になり、事前指示書に従い専門病院に入院させるもほどなく心不全で亡くなった。医師の長男と弁護士の次男、その嫁。急な死に疑問を抱くものも。介護はされる側とする側の違い、考えさせられた。お金のことを執拗に言い募る昭恵に嫌悪感しかなかった。
読了日:05月20日 著者:楡 周平
空の声空の声感想
戦後日本が参加した初めてのヘルシンキオリンピック。NHKの嘱託アナウンサーであった和田信賢の命を賭したラジオ放送。体調の悪化と戦いながら日本人選手の活躍を伝えた「空の声」。わずか40歳でパリで客死した彼は、どんなにか日本に妻の元に帰りたかっただろうか?テレビで和田さんの姿を観たかったな。。
読了日:05月21日 著者:堂場 瞬一
告解告解感想
飲酒運転で81歳の女性をひき逃げした大学生の籬翔太。被害者の夫・法輪二三久の思いと老い。罪を償うこととは?翔太が自分の犯した罪に向き合えるまでかなりイライラしましたが、とても良い読み心地の1冊。
読了日:05月21日 著者:薬丸 岳
注文の多い料理小説集 (文春文庫)注文の多い料理小説集 (文春文庫)感想
7人の人気女性作家による料理小説。伊吹さん・柴田さんのは長編で読みたくなるほど好きです。柚木さん、これも面白くて良かったです!
読了日:05月22日 著者:柚木 麻子,伊吹 有喜,井上 荒野,坂井 希久子,中村 航,深緑 野分,柴田 よしき
母さんは料理がへたすぎる母さんは料理がへたすぎる感想
白石睦月さん初読み。第1回おいしい文学賞受賞作。父を亡くした山田家の長男・龍一郎は壊滅的に料理下手の母に代わって家族の食事作りを担う。三つ子の妹、透・蛍・渉が個性的で可愛い。料理を軸にした家族の物語。龍一郎くんのような息子が欲しいです(笑)
読了日:05月23日 著者:白石 睦月
もうひとつの曲がり角もうひとつの曲がり角感想
小5の朋は2ヶ月前に市内の東側から西側の母の理想の家に引っ越して来た。学校も変わり、将来役に立つからと無理やり通わされることになった英会話スクール。ある日スクールが休講になり、ふと通ったことのない道へ行ってみると。。同じ道なのに違う時間が流れるような不思議な感覚、誰にも相談できない朋の気持ち。母親の気持ちも理解は出来るけれど、子供に押し付けるのは良くないと思った。
読了日:05月24日 著者:岩瀬 成子,酒井 駒子
老警老警感想
警察官の息子が地元の小学校の運動会に乗り込み、19人を殺傷する凶悪事件を起こした末に居合わせた警察官の拳銃で自殺した。父である管理職警察官は事件直後に遺書を遺して自殺。この事件に違和感を感じたキャリア警察官佐々木が独自に捜査を進めて明かされた真相。「警察官の家」と「警察一家」の悲劇、後半は畳み掛けるようにストーリーが展開して面白くなったけれど、文章が読みにくくかなり苦戦した1冊。
読了日:05月26日 著者:古野 まほろ
サカナとヤクザ: 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追うサカナとヤクザ: 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う感想
漁業の闇を丹念に調査したルポ。知らずに食べた魚介類が反社会的勢力の資金源になっていたらと考えると恐ろしくなる。
読了日:05月26日 著者:鈴木 智彦
私たちの望むものは私たちの望むものは感想
ニューヨークで一人暮らしをしていた叔母が亡くなり、その遺品の片付けに赴いた夏彦。美しく憧れの存在であった叔母の秘められた恋と来し方。残念ながら私の好みとは合わなかった1冊。
読了日:05月27日 著者:小手鞠 るい
月夜のバス月夜のバス感想
満月の夜、海岸沿いの国道を歩く少年。通りなれた道も昼間とは違って見える。通りすぎるバスの中に少年が見たものは?大好きな黒井健さんの絵がとても素敵で、磯の香りや波の音が聞こえて来るように感じました。
読了日:05月27日 著者:杉 みき子
82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)感想
韓国の男女差別の実態をキム・ジヨンという女性の半生を通して語られる。日本でも地方へ行くと旧い考え方がまかり通っていることもある。ジヨンの切なさに共感しつつ読了。
読了日:05月27日 著者:チョ・ナムジュ
銀花の蔵銀花の蔵感想
大阪から父の実家である奈良の田舎に両親と共に移り住んだ銀花。古くから続く醤油蔵には座敷童が出るという言い伝えがあった。万博に沸く昭和から平成へ、家族の抱えてきた秘密を飲み込み一つの家族が出来上がって行く。素敵な物語、NHKの金曜ドラマ辺りで映像化して欲しいです。
読了日:05月28日 著者:遠田 潤子
死んでもいい (ハヤカワ文庫JA)死んでもいい (ハヤカワ文庫JA)感想
さすが櫛木理宇、6編すべてこれでもかと言うダークな物語。タイトル作の少年たちの歪な関係、「ママがこわい」のモンスターマザー、「その一言を」はストーカー女と盗癖に悩む女を描き、「タイトル未定」はなんと櫛木理宇さんが主人公。人間の闇を描いたらやはりこの人の右に出る人はいないかも?
読了日:05月29日 著者:櫛木理宇
東京ホロウアウト東京ホロウアウト感想
オリンピックを目前にした東京、道路を狙ったテロが勃発。首都に向かう道路が分断され、トラックの燃料に水が混入、宅配トラックに青酸ガスが仕掛けられた。届かない食料、店先から品物がなくなり、困惑する人々。やがてゴミも回収されず町に溢れ出す。その時、長距離トラックのドライバーたちが東京を救うために立ち上がる。何とも格好いいドライバーさんたち、上手く行き過ぎ感はあったがスッキリした結末で面白かった。
読了日:05月30日 著者:福田 和代
青空に飛ぶ青空に飛ぶ感想
鴻上尚史さん、初読み。激しいいじめに苦しむ中学生・萩原友人は、高いところから飛んで人生を閉じようと思っていた。そんな友人が伯母の勤務する病院で元特攻隊員の佐々木友次さんと出会う。いじめの描写がきつくて何度もやめようかと思ったが悲しい結末にならずに良かった。学校が酷すぎる…。
読了日:05月31日 著者:鴻上 尚史

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コメント (2)
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