6月の読書メーター
読んだ本の数:24
読んだページ数:7495
ナイス数:2536
ブルーネスの感想
東日本大震災をきっかけに傷ついて地震研究所の広報職を辞めた準平は、学界のプリンスと呼ばれる武智要介にとあるプロジェクトへの参加を持ちかけられた。立ちはだかる様々な困難を「チーム武智」は乗り越える。【ウミツバメ】が実際に津波予測に活躍してくれることを期待したくなる。とても面白く、理系オンチの私でも一気に読了した。
読了日:06月02日 著者:伊与原 新
とり天で喝! ゆうれい居酒屋4 (文春文庫 や 53-8)の感想
新小岩駅南口商店街の路地裏にある小さな居酒屋・米屋。女将の秋穂の作るお手軽だけど美味い料理に惹かれてやってくるのはご近所の常連さんたち。しかし、たまに訪う一見さんたちは、何故か悩みを抱えていて、米屋に引きつけられるようにやってきて、いつの間にか秋穂に悩みを打ち明ける。パターンは同じだけど、いつも美味しそうな料理と人情の機微に唸らされる。5話目のお話しは、ゆうれい居酒屋に本物のゆうれいが…(笑)楽しく読了。
読了日:06月03日 著者:山口 恵以子
父がしたことの感想
読み終えてタイトルの意味を噛みしめる。主君と家族、どちらを守るのが正しいのか?ズシンと重く心に残る一書。
読了日:06月04日 著者:青山 文平
われは熊楠の感想
世の中の全てのことを知り尽くしたい、南方熊楠の並外れた好奇心に突き動かされるような生き方。世間に認められない苦悩、家族との軋轢、天皇へのご進講という栄光と最愛の息子との別離。奇人の夫を支え続けた妻の松枝さんを牧野富太郎の妻のスエさんと重ねてしまった。
読了日:06月05日 著者:岩井 圭也
彼女がそれも愛と呼ぶならの感想
母・伊麻と3人の恋人たちと暮らす高校生の千夏。千夏は3人のことが大好きでだが、複雑な家庭事情を仲の良い友人にも明かせない。伊麻の高校時代の友人・絹香は家族のために自分を抑えて生きてきたが新たな恋に一歩踏みだす。千夏と恋人の関係がどんどん嫌な方向に進むことに心が痛くなり、絹香の夫にイライラした。大好きな人に本当のことを伝えることは大切なこと。伊麻さんのような母親を持ったら娘としては苦労が多いだろうな…。
読了日:06月07日 著者:一木 けい
鬼の哭く里の感想
岡山県姫野村。この村で終戦後、農地解放で没落した地主の巌尾利兵衛が起こした村人6人惨殺事件。犯人・利兵衛の遺体は見つからず、数年に一度村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が響き、村人が死ぬ…。令和の世に至っても因習が残り村人の中に根付いた利兵衛の呪い。コロナ禍で東京から移住した麻宮を目の敵にする村の若い衆(5〜60代)たち。村で生きることを嫌い麻宮に近づこうとする中学生の裕也。科学的な謎解きの面白さと、最後の殺人事件の真相。面白くて一気読み。
読了日:06月08日 著者:中山 七里
対決の感想
ある医大の入試で女子に対する採点を意図的に下げている。衝撃的な「噂」を耳にし、調査に取り組む新聞記者の檜葉菊乃。大学の理事・神林晴海は事務職から抜擢され理事の地位に就いた。男性優位の世の中で理不尽な思いを重ねてきた2人の女性。敵対する立場での対決はとても読み応えあり!面白かった。
読了日:06月09日 著者:月村 了衛
ゴミの王国の感想
東京の民間清掃会社で契約社員として働く日下部朝陽は、育った環境から異常なほどの潔癖症。ある日隣の部屋の住人・佐野友笑の部屋がゴミで溢れかえる汚部屋であることに気付く。相容れないはずの二人がどうなるか?まあ、結末は予想どおり。参考文献に滝沢秀一さんの著作が。
読了日:06月10日 著者:朝倉 宏景
小田くん家は南部せんべい店の感想
南部せんべい店を営む一家の物語。小4の弘毅の成長を見守る家族たち。とてもハートフルで良い本。南部せんべいが食べたくなります。
読了日:06月11日 著者:髙森美由紀
トゥデイズの感想
神奈川県R市の中古マンションで暮らす夫婦と保育園児の3人家族。飛び降り自殺から始まる不穏な出だしとは裏腹に子どもを持つ夫婦の日常を描き、淡々と進む物語。小編の「舟」の方が好み。水兵リーベ僕の舟、懐かしい!
読了日:06月13日 著者:長嶋 有
キッチンつれづれ (光文社文庫 あ 61-3)の感想
大好きなアミの会のアンソロジー。今作のゲストは福澤徹三さん。「わたしの家には包丁がない」新津きよみ、「離れ」松村比呂美、「お姉ちゃんの実験室」永嶋恵美が特に良かった。
読了日:06月13日 著者:アミの会
日輪草 泥濘の十手 (小学館文庫 Jあ 03-2)の感想
泥濘の十手シリーズ第2弾。おまき親分・亀吉・要が料理屋で開かれた華やかな衣装比べの最中に起きた毒殺事件を追う。しかし、今作は亀吉の成長譚。大店の跡取りとして将来を考え、要とのこれからに思いを馳せる。とても面白く、次巻が楽しみ!
読了日:06月15日 著者:麻宮 好
婚活食堂10 (PHP文芸文庫)の感想
真行寺の紹介で小料理屋をやりたいという桂木日向がめぐみ食堂で修行することに。日向が良い子で恵との息もピッタリ、夢の実現まで一直線かと思ったら、思わぬ方向から魔の手が…。しかし、恵の見抜く力と日向の感じた違和感から無事に良い結果が。相変わらず美味しそうな料理がたくさん!いつも参考にさせてもらっています。今作では「はじめ食堂」や「ゆうれい居酒屋」の常連さんたちも登場。
読了日:06月16日 著者:山口 恵以子
サイレントクライシスの感想
海外からの帰国者が謎の発病、深夜にも関わらずマンション全戸の除染作業の最中に一人のサラリーマンの自殺死体が発見された。その死因に不審感を持った所轄の刑事たち。奥多摩にある建設会社を調べる中、ひき逃げで命を落とした女性刑事。兄で刑事の独自の捜査でとんでもない事実が発覚。最後まで一気に読めて面白い。確かにこの国はテロに対する備えが甘すぎる。
読了日:06月17日 著者:五十嵐 貴久
きらん風月の感想
掛川日坂宿の煙草屋「きらん屋」、店主は栗杖亭鬼卵という戯作者。そこをお忍びで訪れたのは老中の職を辞した松平定信。定信は名乗らずにひとりの殿様として鬼卵の来し方を聞く。いや、鬼卵の語りが痛快!定信がやり込められるのがなんとも面白い。『世の中の 人と多葉粉のよしあしは 煙となりて 後にこそ知れ』。政治家のみなさんにお薦めしたい1冊😆
読了日:06月19日 著者:永井 紗耶子
最後の甲賀忍者の感想
江戸幕府の大政奉還、忍者の里・甲賀で暮らす人々の間にも激震が。長い太平の世に忍びの技も忘れた甲賀忍者が武士としての復権をかけて新政府軍に参戦し、北越の戦いへ。5人のクセの強い忍者たちの戦いの行方、まずまず楽しめた。
読了日:06月20日 著者:土橋 章宏
カラフルの感想
高校の入学式の朝、駅のホームで思わぬ出会いをした荒谷伊澄と渡辺六花。伊澄は陸上短距離を怪我で諦め、六花は病気で車椅子のユーザーになりミュージカル女優への道を諦めた。二人のクラスでの位置取り、40キロの道を歩く「青嵐競歩」への挑戦。まさに青春!爽やかで胸がきゅんとする。中高生以上、大人の皆さんもぜひ読んでほしい1冊。
読了日:06月20日 著者:阿部 暁子
愚か者の石の感想
明治18年、国事犯として北海道・樺戸集治監に収監された瀬戸内巽。冤罪による投獄に恨みを抱く巽、同房の山本大二郎は夢のような法螺を吹く。当時の過酷な労役、生きて釈放される人の少なさ。収監された人々を監視する中田看守。帯に「圧巻の長編監獄小説」とあるが、まさにその通り!川﨑さんの骨太な長編、お薦め本!
読了日:06月23日 著者:河崎 秋子
キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴンの感想
堀田家の大きなテーブルを囲む賑やかな朝食風景。東京バンドワゴンの隣地のクリエーターハウス「ステージバス」のオープンへの準備も順調。そんな中で研人や芽莉依に仕掛けられた悪意も、みんなの協力でキレイにクリア!鈴花ちゃん・かんなちゃんの成長に目を細め、池沢さんと我南人のなれそめも明かされる。表紙の素敵なイラストは幸せいっぱいの結婚式。LOVEに溢れた1冊、勘一じいちゃんの健康長寿を願いながら楽しく読了。
読了日:06月24日 著者:小路 幸也
クスノキの女神の感想
クスノキの番人シリーズ第2弾。ラストは切なくて、でもとても温かく、心に染みる1冊に。玲斗の成長が嬉しく、千舟さんの変化が切なく。今作は家族の愛の物語でもあったかと。また時間をおいて読み返してみたい。お薦め!
読了日:06月25日 著者:東野 圭吾
きよのお江戸料理日記 (5) (アルファポリス文庫)の感想
おきよの成長ぶりがめざましいシリーズ第5弾。「千川」で酒合戦(呑み比べ)、長屋に引っ越してきた大工と身重の女房。拐われて吉原に売られそうになり逃げ出した子沢山の百性の末娘・おれん。「千川」の主の留守で板長弥一郎が奮闘する。様々な出来事を通しておきよの店を持つことへの決意も強くなる。次巻が楽しみ!
読了日:06月26日 著者:秋川滝美
令和元年の人生ゲームの感想
うーん…世代格差だろうか。。おばさん(いや、おばあちゃん)には中々読了するのに難儀さを感じた。田舎の高校卒業して社会人になった身には理解し難い世界。直木賞候補になったということで手にしてみた1冊。
読了日:06月27日 著者:麻布競馬場
同じ星の下にの感想
両親からの虐待に苦しむ中2の有乃沙耶は、ある日両親が次の週末海で自分を殺害する計画を建てていることに気づく。金曜日の下校途中、児童相談所の渡辺と名乗る男の車に乗せられそのまま誘拐・監禁される。監禁下でも男は沙耶を丁寧に扱い、やがて沙耶は「本当の父親」ではないかと思い始める。2000万円の身代金目当ての犯行声明文を道警に送り、クズの両親との対峙。最後に明かされた犯行の動機と真相。良い本でした。八重野統摩さん、初読み。
読了日:06月28日 著者:八重野 統摩
町なか番外地 (一般書)の感想
旧江戸川沿いの小さなアパート「ベルジュ江戸川」、1DKと2LDKがそれぞれ2部屋ずつ。両親と娘の3人家族、あとは独身男性ひとりと独身女性2人がそれぞれ生活をする。特別大きな事件がある訳でもないが住人たちが日々を過ごす中での小さな出来事や気付き。小野寺さんらしい作品。
読了日:06月29日 著者:小野寺 史宜
読書メーター
読んだ本の数:24
読んだページ数:7495
ナイス数:2536
ブルーネスの感想
東日本大震災をきっかけに傷ついて地震研究所の広報職を辞めた準平は、学界のプリンスと呼ばれる武智要介にとあるプロジェクトへの参加を持ちかけられた。立ちはだかる様々な困難を「チーム武智」は乗り越える。【ウミツバメ】が実際に津波予測に活躍してくれることを期待したくなる。とても面白く、理系オンチの私でも一気に読了した。
読了日:06月02日 著者:伊与原 新
とり天で喝! ゆうれい居酒屋4 (文春文庫 や 53-8)の感想
新小岩駅南口商店街の路地裏にある小さな居酒屋・米屋。女将の秋穂の作るお手軽だけど美味い料理に惹かれてやってくるのはご近所の常連さんたち。しかし、たまに訪う一見さんたちは、何故か悩みを抱えていて、米屋に引きつけられるようにやってきて、いつの間にか秋穂に悩みを打ち明ける。パターンは同じだけど、いつも美味しそうな料理と人情の機微に唸らされる。5話目のお話しは、ゆうれい居酒屋に本物のゆうれいが…(笑)楽しく読了。
読了日:06月03日 著者:山口 恵以子
父がしたことの感想
読み終えてタイトルの意味を噛みしめる。主君と家族、どちらを守るのが正しいのか?ズシンと重く心に残る一書。
読了日:06月04日 著者:青山 文平
われは熊楠の感想
世の中の全てのことを知り尽くしたい、南方熊楠の並外れた好奇心に突き動かされるような生き方。世間に認められない苦悩、家族との軋轢、天皇へのご進講という栄光と最愛の息子との別離。奇人の夫を支え続けた妻の松枝さんを牧野富太郎の妻のスエさんと重ねてしまった。
読了日:06月05日 著者:岩井 圭也
彼女がそれも愛と呼ぶならの感想
母・伊麻と3人の恋人たちと暮らす高校生の千夏。千夏は3人のことが大好きでだが、複雑な家庭事情を仲の良い友人にも明かせない。伊麻の高校時代の友人・絹香は家族のために自分を抑えて生きてきたが新たな恋に一歩踏みだす。千夏と恋人の関係がどんどん嫌な方向に進むことに心が痛くなり、絹香の夫にイライラした。大好きな人に本当のことを伝えることは大切なこと。伊麻さんのような母親を持ったら娘としては苦労が多いだろうな…。
読了日:06月07日 著者:一木 けい
鬼の哭く里の感想
岡山県姫野村。この村で終戦後、農地解放で没落した地主の巌尾利兵衛が起こした村人6人惨殺事件。犯人・利兵衛の遺体は見つからず、数年に一度村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が響き、村人が死ぬ…。令和の世に至っても因習が残り村人の中に根付いた利兵衛の呪い。コロナ禍で東京から移住した麻宮を目の敵にする村の若い衆(5〜60代)たち。村で生きることを嫌い麻宮に近づこうとする中学生の裕也。科学的な謎解きの面白さと、最後の殺人事件の真相。面白くて一気読み。
読了日:06月08日 著者:中山 七里
対決の感想
ある医大の入試で女子に対する採点を意図的に下げている。衝撃的な「噂」を耳にし、調査に取り組む新聞記者の檜葉菊乃。大学の理事・神林晴海は事務職から抜擢され理事の地位に就いた。男性優位の世の中で理不尽な思いを重ねてきた2人の女性。敵対する立場での対決はとても読み応えあり!面白かった。
読了日:06月09日 著者:月村 了衛
ゴミの王国の感想
東京の民間清掃会社で契約社員として働く日下部朝陽は、育った環境から異常なほどの潔癖症。ある日隣の部屋の住人・佐野友笑の部屋がゴミで溢れかえる汚部屋であることに気付く。相容れないはずの二人がどうなるか?まあ、結末は予想どおり。参考文献に滝沢秀一さんの著作が。
読了日:06月10日 著者:朝倉 宏景
小田くん家は南部せんべい店の感想
南部せんべい店を営む一家の物語。小4の弘毅の成長を見守る家族たち。とてもハートフルで良い本。南部せんべいが食べたくなります。
読了日:06月11日 著者:髙森美由紀
トゥデイズの感想
神奈川県R市の中古マンションで暮らす夫婦と保育園児の3人家族。飛び降り自殺から始まる不穏な出だしとは裏腹に子どもを持つ夫婦の日常を描き、淡々と進む物語。小編の「舟」の方が好み。水兵リーベ僕の舟、懐かしい!
読了日:06月13日 著者:長嶋 有
キッチンつれづれ (光文社文庫 あ 61-3)の感想
大好きなアミの会のアンソロジー。今作のゲストは福澤徹三さん。「わたしの家には包丁がない」新津きよみ、「離れ」松村比呂美、「お姉ちゃんの実験室」永嶋恵美が特に良かった。
読了日:06月13日 著者:アミの会
日輪草 泥濘の十手 (小学館文庫 Jあ 03-2)の感想
泥濘の十手シリーズ第2弾。おまき親分・亀吉・要が料理屋で開かれた華やかな衣装比べの最中に起きた毒殺事件を追う。しかし、今作は亀吉の成長譚。大店の跡取りとして将来を考え、要とのこれからに思いを馳せる。とても面白く、次巻が楽しみ!
読了日:06月15日 著者:麻宮 好
婚活食堂10 (PHP文芸文庫)の感想
真行寺の紹介で小料理屋をやりたいという桂木日向がめぐみ食堂で修行することに。日向が良い子で恵との息もピッタリ、夢の実現まで一直線かと思ったら、思わぬ方向から魔の手が…。しかし、恵の見抜く力と日向の感じた違和感から無事に良い結果が。相変わらず美味しそうな料理がたくさん!いつも参考にさせてもらっています。今作では「はじめ食堂」や「ゆうれい居酒屋」の常連さんたちも登場。
読了日:06月16日 著者:山口 恵以子
サイレントクライシスの感想
海外からの帰国者が謎の発病、深夜にも関わらずマンション全戸の除染作業の最中に一人のサラリーマンの自殺死体が発見された。その死因に不審感を持った所轄の刑事たち。奥多摩にある建設会社を調べる中、ひき逃げで命を落とした女性刑事。兄で刑事の独自の捜査でとんでもない事実が発覚。最後まで一気に読めて面白い。確かにこの国はテロに対する備えが甘すぎる。
読了日:06月17日 著者:五十嵐 貴久
きらん風月の感想
掛川日坂宿の煙草屋「きらん屋」、店主は栗杖亭鬼卵という戯作者。そこをお忍びで訪れたのは老中の職を辞した松平定信。定信は名乗らずにひとりの殿様として鬼卵の来し方を聞く。いや、鬼卵の語りが痛快!定信がやり込められるのがなんとも面白い。『世の中の 人と多葉粉のよしあしは 煙となりて 後にこそ知れ』。政治家のみなさんにお薦めしたい1冊😆
読了日:06月19日 著者:永井 紗耶子
最後の甲賀忍者の感想
江戸幕府の大政奉還、忍者の里・甲賀で暮らす人々の間にも激震が。長い太平の世に忍びの技も忘れた甲賀忍者が武士としての復権をかけて新政府軍に参戦し、北越の戦いへ。5人のクセの強い忍者たちの戦いの行方、まずまず楽しめた。
読了日:06月20日 著者:土橋 章宏
カラフルの感想
高校の入学式の朝、駅のホームで思わぬ出会いをした荒谷伊澄と渡辺六花。伊澄は陸上短距離を怪我で諦め、六花は病気で車椅子のユーザーになりミュージカル女優への道を諦めた。二人のクラスでの位置取り、40キロの道を歩く「青嵐競歩」への挑戦。まさに青春!爽やかで胸がきゅんとする。中高生以上、大人の皆さんもぜひ読んでほしい1冊。
読了日:06月20日 著者:阿部 暁子
愚か者の石の感想
明治18年、国事犯として北海道・樺戸集治監に収監された瀬戸内巽。冤罪による投獄に恨みを抱く巽、同房の山本大二郎は夢のような法螺を吹く。当時の過酷な労役、生きて釈放される人の少なさ。収監された人々を監視する中田看守。帯に「圧巻の長編監獄小説」とあるが、まさにその通り!川﨑さんの骨太な長編、お薦め本!
読了日:06月23日 著者:河崎 秋子
キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴンの感想
堀田家の大きなテーブルを囲む賑やかな朝食風景。東京バンドワゴンの隣地のクリエーターハウス「ステージバス」のオープンへの準備も順調。そんな中で研人や芽莉依に仕掛けられた悪意も、みんなの協力でキレイにクリア!鈴花ちゃん・かんなちゃんの成長に目を細め、池沢さんと我南人のなれそめも明かされる。表紙の素敵なイラストは幸せいっぱいの結婚式。LOVEに溢れた1冊、勘一じいちゃんの健康長寿を願いながら楽しく読了。
読了日:06月24日 著者:小路 幸也
クスノキの女神の感想
クスノキの番人シリーズ第2弾。ラストは切なくて、でもとても温かく、心に染みる1冊に。玲斗の成長が嬉しく、千舟さんの変化が切なく。今作は家族の愛の物語でもあったかと。また時間をおいて読み返してみたい。お薦め!
読了日:06月25日 著者:東野 圭吾
きよのお江戸料理日記 (5) (アルファポリス文庫)の感想
おきよの成長ぶりがめざましいシリーズ第5弾。「千川」で酒合戦(呑み比べ)、長屋に引っ越してきた大工と身重の女房。拐われて吉原に売られそうになり逃げ出した子沢山の百性の末娘・おれん。「千川」の主の留守で板長弥一郎が奮闘する。様々な出来事を通しておきよの店を持つことへの決意も強くなる。次巻が楽しみ!
読了日:06月26日 著者:秋川滝美
令和元年の人生ゲームの感想
うーん…世代格差だろうか。。おばさん(いや、おばあちゃん)には中々読了するのに難儀さを感じた。田舎の高校卒業して社会人になった身には理解し難い世界。直木賞候補になったということで手にしてみた1冊。
読了日:06月27日 著者:麻布競馬場
同じ星の下にの感想
両親からの虐待に苦しむ中2の有乃沙耶は、ある日両親が次の週末海で自分を殺害する計画を建てていることに気づく。金曜日の下校途中、児童相談所の渡辺と名乗る男の車に乗せられそのまま誘拐・監禁される。監禁下でも男は沙耶を丁寧に扱い、やがて沙耶は「本当の父親」ではないかと思い始める。2000万円の身代金目当ての犯行声明文を道警に送り、クズの両親との対峙。最後に明かされた犯行の動機と真相。良い本でした。八重野統摩さん、初読み。
読了日:06月28日 著者:八重野 統摩
町なか番外地 (一般書)の感想
旧江戸川沿いの小さなアパート「ベルジュ江戸川」、1DKと2LDKがそれぞれ2部屋ずつ。両親と娘の3人家族、あとは独身男性ひとりと独身女性2人がそれぞれ生活をする。特別大きな事件がある訳でもないが住人たちが日々を過ごす中での小さな出来事や気付き。小野寺さんらしい作品。
読了日:06月29日 著者:小野寺 史宜
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