「彼らが本気で編むときは、」を見ました

2017-03-19 00:09:52 | 映画2017
荻上監督作品は、日常に奇妙な世界が紛れ込むところ(バーバー吉野の歌のシーンとか、かもめ食堂ならきのことか)が好きなんだけど、ここんとこ、そーいう感覚が少なくなりましたね。
今回は割と普通の話。


今回は登場人物がトランスジェンダーということが話題として取り上げられることが多かったようですが、そっちよりも気になるのは、親子関係かなぁ。

自分の価値観でしか相手を測れないし、血のつながりがあるから大丈夫って思っている甘えとか、世間一般の(と自分が信じてる)枠組みから相手を外させない、とか、あなたのためを思って…とか、親って厄介でめんどっちー。
そんな親の子どもは、ちょっと大変。
自分の親が面倒だと思ったら、捨てちゃうのも有りだけど、この映画の主人公のトモちゃんはまだ小学生だから、自分を置き去りにした母親にまだ期待しちゃうんだなぁ。
トモの同級生のカイくんは上級生のサッカー少年が好きになっちゃうんだけど、お母さんの普通の枠に締め付けられて追い詰められちゃう。
それと比べて、トモの叔父さんの同棲相手のリンコさんはMtFですが、リンちゃんは女の子よね、とさっくり認めて、トモに「リンコを傷つけたら小学生でも容赦しない」(うろ覚え)とすごむリンコのおかーさんは凄い。自分の子どもを認めた上で、あなたが一番大事、外の事はどーでもいい、と断言して守ってくれる親(母親に限らない)が居たら、もう少し世の中の子どもは救われるんじゃないかなぁ。
そんな風に言ってくれるお母さんがいたから、リンコはいろんな辛いことを、のみこんで踏ん張って我慢してこれたんだと思います(んで、そのお母さんが子どもべったりじゃなく、若い再婚相手がいるのも素晴らしい)
そうやって頑張って手に入れた身体や人間関係は、持ち続ける努力をするしね。また、恋人のマキオ(=トモの叔父)も努力のし甲斐のある、良い奴だし。
トモのお母さんは、自分もお母さんとうまくいってなくて、子どもとも上手くいかないんだけど、この機会にちょっと変わってくれると良いなぁ。今のままだと、いつかトモちゃんに捨てられちゃうかもよ。
マキオは自分の姉(=トモの母)のことを「自分の中の優先順位がわからない」(うろ覚え)人と言いますが、娘は上の方で間違いない…んじゃないの?大事なら、も少しそれがわかるように接して欲しい。表現しないとわかりません(キッパリ!)
てなことを書くと、辛気臭いめんどっちー映画っぽいですが、決してそんなことはなく
荻上作品と言えば、な飯島奈美ご飯(私もあんなお弁当を持たされたらもったいなくて食べられません)はどれもめちゃめちゃ美味しそうだし!
桜や海や川が綺麗だし、あんなものを編んじゃうのか!のインパクトはすごいし。
結構笑っちゃうシーンもたくさんあって、勿論泣いちゃうところもありましたよ。
お母さんのいる家に帰ると決めたトモに、ああ、良かった、これからは散らかりっぱなしのものを片付けなくて済む、というリンコにたいして、これからは髪を引っ張られなくて済むと応えるトモ。
トモちゃんのおかーさんは髪を結ってくれる人じゃないんですよ!お互い離れがたいのに、そっちを選ばなきゃいけないってことをわかってる…泣いちゃったよ(ここで黙って寝たふりをしてるマキオがまた良い奴)
ただ、トモにはちゃんとした居場所が出来たので、それだけでもつらいことが少し減るかも、という救いがあって良かったです。できればカイくんにも救いが欲しいけど~。
おかーさんたち、ちょっとでも変わってくれると、ホントにいいんだけど。

というわけで、いろいろ言いたいことがたくさん出てくる映画でした。
荻上監督、やっぱりすごい~!
次もちょー期待だな



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ミュシャ展

2017-03-18 00:14:00 | めもめも☆彡
というわけで。
新国立美術館のミュシャ展→★
これから行かれる人のために、役に立つかもしれない情報を。
草間弥生とかぶってる所為なのか、ミュシャの所為なのかわかりませんが、チケット売り場がちょー混雑しています。
現地買いじゃなく、
1)事前にチケットを手に入れるべし(オンラインでも購入可)
スラヴ叙事詩は、ともかく大きい!上の方を見たいと思ったら(見るべきなんですけど)簡単なものでも良いので、
2)双眼鏡持参
会場内は混雑しているので、
3)荷物はロッカーへ(後でお金が戻るタイプ)
ロッカーは数か所あり。一番入口に近いところが、ふさがっていてもめげずに探すこと
スラヴ叙事詩、20枚中、
4)5枚が撮影可(フラッシュ不可とか条件有り/要確認)
5)公式グッヅは会場内のショップのみ、図録(と一般的なミュシャ商品ちょこっと)だけでよければ地下のミュージアムショップで購入可だし早いです。
おまけ:音声ガイドは520円で解説は27点分。個人的には、あってもなくてもさほど…な感じでした。
…状況は変わるかもしれませんが、やっぱり平日は午前中の方が会場内の人が少ない感じがしました。
金曜の夜がどんな感じかちょっと知りたい。



上にも書きましたが、今回は写真OKな展示スペースがありました。
人も多いし、大きいし、1枚全体を綺麗に撮るのは諦めちゃったので、部分の写真をUPしておきます。
スラヴ叙事詩は、画面の中からこっちを見ている人に、魅力を感じます。


スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い
…の左端の子。別のポスターにも登場する構図なので、なんとなく見た記憶がありますね。



イヴァンチツェの兄弟団学校
…の盲目の老人と聖書を読む若者



聖アトス山
…の巡礼を導く老人と少年



ロシアの農奴制廃止
…の母子



スラヴ民族の賛歌
…の第一次大戦の兵士たち

ご年配のご夫婦が、ずーっと戦争してるのね、と仰ってましたが、スラヴ民族の歴史ってそーいうことなんだなぁ、と思います。
戦争は誰が勝っても、いっぱい人が死ぬんだなぁ、とか、虐げられるのは弱い人だなぁ、とか時代によって、何が正しいのか正しくないのか変わってくるんだなぁ、とか、じーっと見てるといろんな思いがもやもやーっと渦巻いてきましたね。
スラヴ叙事詩の後にパリ時代のポスターの展示もあって(若い子たちが、ここからいつものか~、と言ってました・笑)これも悪くないんだけど、チェコに帰ってからのミュシャ(ムハと言うべきかな)の作品が見ごたえある気がします。
プラハ市民会館の装飾、やっぱり現地に見に行かねばなぁと思いますよ。
で、そんなのや出版物やらを見ていると、スラヴ叙事詩の最初の部屋に戻れるスペースがあって、
やっぱりもう一度最初から見ようかなぁ、この角度ってどーなんだ、見落としてないかなぁ、とかで、何回かぐるぐるしちゃいました。3時間ぐらい見てたんですけど、お腹がすかなかったら、延々とどまってしまったかも。

…実は、前売り券を2枚買ったので、図録をしっかり読み込んで、もう一度行く気です
さあ、いつ行こうかなぁ!




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エルメスの手しごと "アトリエがやってきた"

2017-03-17 00:04:20 | めもめも☆彡
近くに行ったので、ついでに寄ってきた~表参道ヒルズ
エルメスの手しごと "アトリエがやってきた"→★



エルメスの職人さんが実演されて、質問にも答えてくれちゃうという夢のような企画です。
ミュシャ展の後に行ったから時間が足りず、全部は見られなかった
あちこちでいろんなことをやってるんですよ~、順番とか関係ないのね

とりあえず。
エルメスと言えば何と言っても「馬具」ですよ!

鞍職人さん
人が乗った時に馬の体に触って擦っちゃったりしないように
クッション部分を削って調節するんだそうです。


石留め職人さん
ブレスレットにダイヤをはめ込んでいくのですが、つるつるの金属の表面をカットして爪を立てて、石をはめて爪を折る…を2000回以上繰り返して、パーツ全体がキラキラになります。
そんなに大量で、1個余った…とかないのかなぁ、なんて素人は思うのですが
企画書というか設計図のようなものがあって、それに沿ってはめるので、余るor足りないはないそうです。
ちょっと手もとが…なんてことはないんだなぁ、プロだなぁ。


磁器絵付け職人さん
少しずつ少しずつ、絵の具をのせていきます。
はっぱ(を描かれてました)1枚毎じゃなく、1枚を何度も何度も細かくわけて。
とても繊細な作業なんですねぇ。


シルクスクリーン製版職人さん
あ、なんかデジタルと思ったら、じみち~に色をのせたりひいたり重ねたり効果を入れたり。
ものすごく手作業が多いお仕事でした。
見せてくれていたスカーフの原画は甲冑柄で、奥行きやらグラデーションやらパウダー効果やら
一つ一つあったりなかったりを見せてくれましたよ。
こんなに違うのか!な感じ。
同じ柄でもカラーコーディネーターさんの指示で色違いを作ったりするそうです。
ベツモノだよね!?

シルクスクリーンプリントは、時間が合わなくて見られなかった~ので、作業場所の写真。
棚のインクの数に吃驚です。


縁かがり職人さん
スカーフの縁を巻き縫いする作業。
親指と人差し指で端っこをくるくるよって、糸でかがっていきます。隅っこも均一になるように、端をたん!とハサミで切り落としてからかがります。一瞬です、素早い!


そんなこんなの作業を経て完成のエルメスのスカーフ


他にも時計を作ってたり、ネクタイを縫っていたり、バッグや手袋を作っていたりが見られるのですが
タイミングが合わない&人だかりがすごくて、カケラも見られませんでした
もっと早くに行って、じっくり腰を据えないと駄目だったんだなぁ。

もし、も一度行けたら
出来るだけ早めの時間に(開場は11時)なんだけど
19日(日)が最終日だから、ちょっと無理かなぁ。
ちょっと惜しかったなぁ




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グーラッシュ風ビーフシチュー

2017-03-16 15:59:34 | インポート
ミュシャ展の展覧会特別メニュー。
国立新美術館の地下カフェは、毎回こんな感じのご飯が多いなぁ。
どこらへんがグーラッシュか、イマイチわからん(^^;)
でもまあ、悪くはないです。
美味しく頂きました♪

ミュシャ展については、また改めて書きまする~!





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スカイツリー

2017-03-16 00:16:28 | インポート
河津桜が、すっかり葉桜に!
スカイツリーのライティングが、若干ピンクっぽいのは、桜を意識しているからでしょうか。
染井吉野は、も少し先かな







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