北のパラダイス

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デンマークの再生可能エネルギー政策

2013年08月08日 | 原発問題
北欧の小国でありながらエネルギー自給率が100%を超えるデンマーク!!
しかも原発は1基もありません!!

デンマークのエネルギー源はまだ化石燃料が主流ですが、バイオマスや風力などを利用した再生可能エネルギーにシフトしており、2035年までに電熱供給を再生可能エネルギーによって100%賄えるという計算を示しています。

デンマークの脱原発、再生可能エネルギー推進の取り組みは、これからの世界のエネルギー政策のモデルの1つになると考えます。

以下に、「デンマークの再生可能エネルギー政策」の概略を紹介します。


①再生可能エネルギーへの積極的な取組みで日本でも注目されているデンマークであるが,同国のエネルギー総消費量に占める再生可能エネルギーのシェアは1980年には僅か3%であった。それを30年後の2010年には20.2%まで伸長させている。

②また,デンマークはエネルギー総消費量に対する自給率が,80年時点で5%であったものを97年に100%,10年には121%にしている。自給率上昇の最大の要因は北海域の油田開発であり,産出される原油と天然ガスがエネルギー自給に大きく貢献している。

③一次エネルギーを変換する発電では,大規模火力発電所0.2%,大規模CHP(熱電併給発電)60.0%,小規模CHP13.8%,施設付属熱電併給所5.8%,風力発電機0.1%,水力発電施設0.1%などとなっている。

④デンマークの再生可能エネルギーは,バイオマス(68.3%),風力(20.5%),ヒートポンプ(5.1%),バイオガス(3.1%),バイオディーゼル(2.1%),太陽光(0.5%),地熱(0.3%),水力(0.1%)といったものがある。このうち最多のバイオマスは,薪や木質チップ,廃材・木屑等の林産物と,麦藁等の農産副産物などである。再生可能エネルギーの約7割がバイオマス,約2割が風力であり,この2つで約9割を占める。

⑤デンマークのエネルギー政策には,規制緩和を基調としたEUエネルギー政策とのハーモナイゼーションと,自国の再生可能エネルギー資源の有効利用を両立させるという方向性が認められる。

⑥デンマーク政府は,2030年までに石炭火力発電を段階的に廃止しつつ,国内使用電力の50%を風力エネルギーで供給することができた場合,2035年までに電熱供給が再生可能エネルギーで100%可能であるという計算を示しているが,これまで約30年の再生可能エネルギーの推進実績や諸施策を振り返ると,その実現性は高いと考えられる。