北のパラダイス

思いつくままにいろいろな事を発信していきたいと思います。

終戦記念日

2013年08月15日 | 日記
(朝日新聞)
  68回目の終戦の日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。
 安倍晋三首相は約310万人の戦没者を悼み、「世界の恒久平和に能(あた)うる限り貢献」する決意を述べた。
 一方、歴代首相が踏襲してきたアジア諸国に対する加害責任への反省や哀悼の意を示す言葉はなかった。 

(毎日新聞)
 68回目の終戦記念日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれ、天皇、皇后両陛下や遺族ら6091人が参列した。
 安倍晋三首相は式辞で、歴代首相が言及してきたアジア諸国の戦争犠牲者に対する加害責任に明確には触れず、「歴史に謙虚に向き合い、学ぶべき教訓を胸に刻みつつ国の未来を切り拓(ひら)く」と述べた。

(読売新聞)
 68回目となる終戦記念日を迎えた15日、政府主催の「全国戦没者追悼式」が、天皇、皇后両陛下をお迎えして、東京都千代田区の日本武道館で正午前から開かれた。
 式では、天皇、皇后両陛下をお迎えした後、国歌を斉唱。安倍首相が、「貴い命をささげられた、あなた方の犠牲の上に、私たちが享受する平和と、繁栄がある。歴史に対して謙虚に向き合い、学ぶべき教訓を深く胸に刻みつつ、希望に満ちた国の未来を切りひらく」と式辞を述べた。

(北海道新聞)
 68回目の終戦記念日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が、東京都千代田区の日本武道館で開かれた。
 2007年の第1次政権以来、2回目の参列となった安倍晋三首相は式辞で「世界の恒久平和に貢献し、万人が心豊かに暮らせる世を実現するよう全力を尽くす」と述べた。
 1994年の村山富市首相の式辞以降、歴代首相が触れてきたアジア諸国への加害と反省に関しては明言しなかった。 

(日本経済新聞)
 安倍晋三首相は15日、政府主催の全国戦没者追悼式の式辞で、歴代首相が表明してきたアジア諸国への加害責任の反省について明言しなかった。「不戦の誓い」の文言も今回はなかった。
 1994年の村山富市首相以降、自民党政権、民主党政権を通じて歴代首相は式辞で、アジアへの加害と反省に触れてきた。安倍首相の式辞は2007年の第1次政権以来、2回目。07年には「多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」として、「深い反省」を表明していた。
 また今年の式辞で安倍首相は「世界の恒久平和に貢献する」と言及したものの、例年の式辞にあり、07年に安倍首相も用いていた「不戦の誓い」との表現はなかった。
 2011年の東日本大震災以後の式辞で、当時首相だった民主党の菅直人氏や野田佳彦氏は震災からの復興の決意を表明したが、安倍首相は触れなかった。

【感想】

 終戦記念日とは、太平洋戦争で亡くなった日本人の方々はもとより、アジア全体で亡くなった方々に対しても哀悼の意を表し、二度と同じような過ちを犯さない事を誓う日だと思います。

 本日の全国戦没者追悼式で首相から「アジア諸国に対する加害責任への反省や哀悼の意を示す言葉はなかった」ばかりか、「2007年に安倍首相も用いていた【不戦の誓い】の文言も今回はなかった」とは...

 2007年には安倍さんも「多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」として「深い反省」を表明していたのに...

 この6年間でどうしてこんなに変わってしまったんだ!?

 読売新聞だけは言及しなかったね。「政府御用立新聞」だから!?

 
 私は以下の毎日新聞の社説を支持します。


社説:8・15を考える 積み重ねた歴史の重さ
 
 第一次大戦を描くバーバラ・W・タックマンの「八月の砲声」に、次のような一節がある。
「人間はなんの希望ももたずに、これほど大規模で苦痛に満ちた戦争に耐えられるものではない。

 希望−それは戦争は極悪非道であるがゆえにふたたび起こるはずはないとする期待、また、なんとか結着を見るまで戦い抜けば、より秩序ある世の中の基礎が築かれるという希望である」(山室まりや訳、筑摩書房・ちくま学芸文庫)

 「希望」は「幻滅」に変わり、第二次大戦が起きる。平和を壊すのはたやすい。保つには過去の歴史に学び、政治リーダーが大局的な判断力を持つことが必要だ。

 ◇希望を幻滅に変えるな

 日中戦争と太平洋戦争の死者は日本人で310万、アジアで2000万以上とされる。戦争は政治の延長だとか、戦いは人間の本性だという声があるが、戦争は非人間的な残虐行為にほかならない。

 あのような愚行を再び犯さないこと。それが、平和への希望を託して死んでいった死者たちへの、私たちの世代の義務だろう。

 戦後、私たちは平和の果実を食べてきた。だがいま、その基盤が崩れる不安が漂っている。

 直接の原因は、中国、韓国との絶え間ない摩擦である。

 中韓両国の政府や政治家が歴史や領土をめぐる問題で反日ナショナリズムを過度にあおれば、日本人の国民感情を刺激する。両国には、その抑制を強く求めたい。

 一方、私たちの側にも歴史認識のゆらぎが生じている。

 象徴的なのが、中国への侵略についての議論であろう。

 大平正芳首相のブレーンだった故猪木正道元防衛大学校長は「軍国日本は、一九三一年から中国への露骨な侵略を開始した」「中国への侵略行為が国際社会のきびしい非難にさらされた背景には、戦争、平和、侵略などに関する人類の価値観がはっきり転換したという重大な変化があった」(「軍国日本の興亡」)と書いた。こうした認識が、穏健保守の標準的な態度だった。

 第1次安倍政権下で始まり、3年前にまとまった日中歴史共同研究の報告書も、「日本軍の侵略」という言葉を使っている。そして日本は既に、戦後50年の村山談話と戦後60年の小泉談話で、2度にわたって「侵略と植民地支配」への反省と謝罪を世界に表明している。

 それが第2次安倍政権になって、侵略を明確に認めようとしないかのような発言が政治家から出てきた。さらには村山談話の見直し論が語られたりする。A級戦犯をまつる靖国神社への首相参拝の是非も、再び国論を二分させている。

 背景には、戦争責任や戦後処理をあいまいにしたまま、新しい世代が政治の主流を占めるようになったことも影響しているだろう。先の参院選の当選者の平均年齢は52.4歳。70代以上はわずか7人(5.8%)である。58歳の安倍晋三首相をはじめ、戦争を知る政治家は、いまやほとんどいなくなった。

 だが、戦後70年近くたっても過去の総括が定まらず、歴史の評価が政権によって左右されるような国は、健全だとはいえない。

 ◇村山談話は外交資産だ

 村山談話は、中韓だけでなく日本が占領したアジア全体を対象にしたものだ。独善的なナショナリズムを排し、国際協調を促進するという未来志向の誓いも盛り込んでいる。これは、世界からの信頼をつなぎとめる外交資産である。見直せば、東南アジアなど日本に好意的な国々の支持まで失いかねない。

 安倍首相は2年後の戦後70年に新たな談話を出すというが、侵略と植民地支配という言葉を消すようなら無用な誤解を招く。3度目の談話を考えるよりも、過去の談話を変えないことが大切だろう。

 靖国神社の首相参拝も、戦争の総括にかかわる問題だ。

 敗戦国の日本は、戦争責任者の責任追及と処罰を戦勝国による東京裁判にゆだねた。その象徴がA級戦犯だ。そして東京裁判を受諾した1952年発効のサンフランシスコ講和条約は、尖閣と竹島の領有権主張の根拠にもなっている。

 私たちは靖国神社や領土の問題を考える時、内向きの論理ではなく、そうした世界史的、客観的な視点で判断する必要がある。

 最近、韓国で日韓合意に反する賠償判決が相次いだ。中国は尖閣付近の領海侵犯を繰り返す。歴史と外交をからめ、過去の積み重ねを一方的に変えようとする動きだ。だからこそ日本は、歴史の事実と解釈をゆるがせにしない姿勢を維持し、相手に歴史カードを使わせない賢明さを持たなければならない。

 安倍首相が目指す集団的自衛権の解釈変更の問題なども、日本が過去を謙虚に受けとめる姿勢を明確に示してこそ、内外の疑念を招かず論議できるのではないか。

 あの戦争が終わり、68年目の暑い夏がめぐってきた。私たちは敗戦と引き換えに平和と繁栄を手にし、戦後の国際秩序を受け入れた。8・15はその出発点だった。

「毎日新聞 2013年08月15日 02時30分」


次世代エネルギーシステム「マイクログリッド」

2013年08月14日 | 科学技術
 〖北見工大は、地域内で再生可能エネルギーや燃料電池など多様な分散型電源で電力を融通し合う次世代のエネルギーシステム「マイクログリッド」について、積雪寒冷地を想定した国内初の模擬装置を導入し、年内に実験に着手する。熱供給も組み合せたマイクログリッドの最良のモデルを地域ごとに提案する目的で、エネルギーの「地産地消」の可能性を探る。〗

 マイクログリッドは、既存の大規模発電施設のみに頼らず、小規模な発電、送電網を各地に構築し、地域特性に合わせてコンピューター管理し多様なエネルギーを補い合わせるもの。天候に左右されやすい再生可能エネルギーの普及にもつながるとされる。

 実験を行うのは、北見工大電気電子工学科の小原伸哉教授。積雪寒冷地では暖房需要が大きいため、電力だけでなく熱も効率的に併用するマイクルグリッドを想定した。道環境・エネルギー室によると、道内でマイクログリッドを考える上で熱供給の併用は不可欠だが、これまで国内で積雪寒冷地を対象とした研究はほとんどなかったという。

 実験では、太陽光、風力、潮流といった再生可能エネルギーや、燃料電池などの電源を模擬的に作る装置のほか、その電源を電力や熱として消費する装置などを実験室に整備。コンピュータと接続し、人口規模などが異なる都市のエネルギー需要や気候などをプログラムし、商業、工業、農業など地域の産業別特色に応じた最適な運用方法を調査する。例えば、人口約12万人の北見市を対象とした場合、数千分の1程度の規模に換算して実験を行う。

 実験では、厳寒地域の昼夜の寒暖差で発生する高圧ガスによる「ガスハイドレード発電」も電源の1つとして取り入れ、寒冷地の特性を生かしたシステムを構築する。

 北見工大は今後、2年程度をかけて実験を重ね、道内各地での最適なモデルを確立させたいという。小原教授は「国策で原発を前提とした大規模な電力網が維持されてきた。次世代のため、地域の特性を生かしつつ、再生エネルギーの導入割合を高められるマイクログリッドの研究は重要」としている。

【北海道新聞朝刊 2013/08/13】



【感想】

地域で得られる様々な再生可能エネルギーを組み合わせて利用する試みは、私が十数年前に訪れたデンマークで既に行われていて、実際にその現場を何箇所か見学して来ました。

風力やバイオマス、バイオガス、太陽光、太陽熱などを組み合わせたハイブリッドなエネルギーシステムは、基本的にクリーンで持続可能なエネルギー供給システムです。

再生可能エネルギーによって電力を100%自給することを目指していたデンマークのサムソ島を見学した時には、真面目にデンマークへ移住したくなりました。

すっかりデンマークのハイブリット型再生可能エネルギー供給システムに感化されてしまった私は、帰国後、自宅の駐車場のロードヒーティング化を考え、その熱源に太陽光と風力を組み合わせた小型の発電機の設置を思い立ちました。

当時は(2000年頃)、まだ日本でそのようなハイブリッド型の小型発電機など製造されていなかったので、アメリカからの輸入品の資料を取り寄せ検討してみました。

その結果、自宅に設置した場合、発電に必要な日射量と風速が足りないことが分かり断念せざるを得ませんでした。

再生可能エネルギーのうち、特に太陽光・太陽熱・風力エネルギーはお天気任せなので、バイオマスやバイオガスなど比較的安定したエネルギーと組み合わせる必要があります。

北見工大が研究に着手する「マイクログリッド」型のエネルギー供給システムは、まさに、再生可能エネルギーの弱点とも言える不安定な電力供給を補うシステムとして、非常に価値ある研究だと思います。

確かに太陽光・太陽熱・風力エネルギーなどはお天気任せで不安定ですが、賦存量はまさに無限大・無尽蔵と言っても過言ではありません。

一方、石油・石炭・天然ガスは言うまでもなく、原発のエネルギー源であるウランだって限りがあります。

未来社会では、家庭も企業も公共施設も、全て自前で再生可能エネルギーを得るようになると思います。
そうなると、原子力発電所も火力発電所も要らなくなり、使用済み核燃料の処理・保管に悩む必要も、火力発電所から排出される石炭灰の処理に苦労する必要もなくなります。

既に、ドイツとデンマークは原発廃棄を決定し、ハイブリッド型の再生可能エネルギー供給システムに移行し始めています。

そう遠くない将来、日本の発電システムもドイツ・デンマーク型に移行して行く(行かざるを得ない)と思いますので、北見工大の小原教授が進める「マイクログリッド」の研究は、日本における先駆けになることでしょう。

私も「マイクログリッド」を応援して行きたいと思います。

関東各地でゲリラ豪雨 東京などで2万4,000軒以上が一時停電

2013年08月13日 | 環境問題
(FNNニュース 2013/08/13 06:21)

 全国的な暑さとなった12日、関東各地では、気温の上昇とともに、大気の状態が不安定となって、ゲリラ豪雨や落雷が発生した。

 12日は、東京を中心に、関東各地でゲリラ豪雨が発生し、東京都の雨量計によると、練馬区石神井(しゃくじい)で、1時間に92mmという猛烈な雨を観測した。落雷も相次ぎ、大田区田園調布では、電柱に落ちた雷により、一部で停電した。雨と雷の影響とみられる停電は、東京・神奈川・埼玉・栃木で2万4,000軒以上あった。

 一方、全国243地点で猛暑日となった12日は、高知・四万十市江川崎で、最高気温41.0度を記録し、6年ぶりに国内の歴代最高気温を更新した。13日も、全国的に気温は平年よりも高く、東海から西では、猛暑が続く見込み。引き続き、熱中症に警戒が必要となる。


【感想】

北海道でもゲリラ豪雨が発生し、道北の天塩町では1時間に72mmという観測史上最大の降水量を観測し、住宅が浸水するなどの被害が出ました。

ゲリラ豪雨発生のメカニズムは、「上空に冷たい空気が流れ込んで地表の温かい(というより熱い)空気とぶつかり、急激に大量の水分を含んだ積乱雲(雨雲)が発生し一気に豪雨となって地表に降り注ぐ」というものです。

近年、ゲリラ豪雨の発生が多発しているのは、今年のような猛暑日が増えていることや、真夏の上空に寒気が流れ込むようになったことが起因していると考えられます。

猛暑日が多くなったというのは温暖化現象が進行していることに起因していると考えられますし、真夏でも寒気が流れ込むようになったのは、昨日も述べたように、北極圏の氷が溶け出て大量の冷たい水が海洋に流れ込んで地球上を還流していることが影響しているのかもしれません。

いずれにしても地球温暖化が着実に進行していることを窺わせる現象ですが、我々人間にはそれを食い止める手立てはありません。

二酸化炭素などの温暖化ガスの排出量を減らす努力をしているとはいっても、温暖化ガスは人為的なものだけではなく、例えばシベリア地方の永久凍土が温暖化で融け出す時に大気中に放出されるメタンガスも、温暖化に拍車をかけているという報告もされています。まさに、温暖化現象がさらなる温暖化を招いているという現れです。

ますます悪化する地球環境や気象状況ですが、生き抜くためにはそれはそれで受け入れるしか術はありません。

昨日も述べましたが、地震や異常気象によって引き起こされる災害については避けて通ることはできないことを肝に銘じ、災害から身を守る術を各々が体得するしかありません。

もちろん、国や地方自治体なども防災や減災に万全を期すことは言うまでもありませんが、まずは個人個人の意識を高めることが肝要です。

これから家を新築または購入する計画のある方は、間違っても海岸沿いや崖下などには住まないようにして下さい。出来れば、地盤の堅固な高台に住まわれることをお薦めします。

北極圏の氷が急ピッチで融け始めている!?

2013年08月12日 | 環境問題
最近、北極圏の氷が融けるスピードが予想より早まっていることを裏付けるニュースを目にします。

早ければ2015年から16年には、7月から9月の北極から氷が消えてしまうと予測している科学者もいます。
(イギリスBBCによると、北極研究の権威であるピーター・ウエドへムス・ケンブリッジ大学教授は最近30年の傾向から、2015~16年の夏季には北極海の海面の氷は完全に溶けてしまうと考えている)

北極圏の氷が融けることにより様々な現象が引き起こされますが、融けた氷が冷たい水となって海洋に流れ込むことによって、全地球的な異常気象を引き起こすと考えている科学者もいます。
(地球温暖化による北極圏の海氷の減少のため、大気の循環が変化して雪と氷が増大すると気象学者のリュー・ジーピン(Jiping Liu)氏は説明し、2012年に「Proceedings of the National Academy」誌で発表された研究を主導している)

ここ数年、日本でも様々な異常気象が多発しており、現時点でも、40℃を超す酷暑や、一時間に100ミリを超す集中豪雨など、これまでに経験した事のないような異常事態が起きています。

これが全て北極圏の氷の融解に起因しているなどとは言いませんが、温暖化現象とも複合して少なからず影響を及ぼしていると考えられます。

だからと言って我々人間の力ではどうしようも無いことなので、そこに住んでいる限りは異常事態を避けることもできません。

しかし、必ず起こることなんだということを常日頃から想定し、それに対する予防措置を講じておくことは可能です。

個人ができることもあれば、行政で講じなければならないこともありますが、地震にしても、洪水にしても、土砂崩れにしても、起きた時の被害を減ずる「減災」という考え方が重要です。

食料自給率

2013年08月11日 | 農業問題
農林水産省から平成24年度の食料自給率に関して発表がありました。
概要は以下の通りです。


1.食料自給率

○ カロリーベース 39%(前年度と同率)

○ 生産額ベース 68%(前年度※より1ポイント上昇)


2.主な品目の食料自給率に対する影響

(1)カロリーベース食料自給率の主な変動要因

○ 米については、天候に恵まれ生産量が増加した一方、価格の上昇等の影響により、主食用米の需要量が減少

○ 小麦については、北海道を中心に天候に恵まれ、単収が増加 したことにより、国内生産量が増加

○ 大豆については、全国的に天候に恵まれ、単収が増加したことにより、国内生産量が増加


(2)生産額ベース食料自給率の主な変動要因

○ 米については、新米への切り替わり時期の前年産米在庫水 準が低かった中で、高値による集荷が行われたこと等を反映 し、価格が上昇したことから、国内生産額が増加

○ 牛肉については、東日本大震災等の影響により需要が低下し 価格が下落した昨年に比べ、需要と価格が回復したことから、 国内生産額が増加


同時に、平成23年度の都道府県別食料自給率も発表になりました。

1.カロリーベースの都道府県別食料自給率

○ 平成23年度においては、13の道県で上昇、18の県で低下、16の都府県で前年同。

2.生産額ベースの都道府県別食料自給率

○ 平成23年度においては、5の道県で上昇、35の府県で低下、7の都府県で前年同。



特筆すべきは都道府県別食料自給率(カロリーベース)で、東北6県のうち、秋田県を除く5県で7%~18%前年度より低下しており、特に東日本大震災と福島第一原発事故の被害が甚大だった福島県が18%、宮城県が12%の低下となりました。

また、自給率(カロリーベース)が20%を下回る都府県は、低い方から、東京都~1%、大阪府~2%、神奈川県~2%、埼玉県~11%、京都府~13%、愛知県~13%、奈良県~15%、兵庫県~16%、静岡県~18%と、大都市圏及び周辺に集中しています。

一方、自給率(カロリーベース)が100%を超える道県は、高い方から、北海道~191%、秋田県~178%、山形県~132%、青森県~112%、岩手県~104%、新潟県~102%と、北海道・東北・北陸地方に集中しています。

大都市圏及び周辺への食料補給を北海道・東北・北陸地方が担っているという構図は相変わらずですが、東日本大震災と福島第一原発事故の影響で東北地方の自給率が低下しているのは、大きな不安材料です。

特に、福島第一原発事故の影響は長期化すると考えられますが、放射能汚染とその風評被害というこれまでに経験した事の無い事態にどう対処して行くのか、総力を上げて取り組んで行かなければならない問題です。

国の借金1000兆円突破 国民1人あたり792万円 6月末時点

2013年08月10日 | 未来構想
【日本経済新聞 2013/8/10 1:34】

 財務省は9日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が、2013年6月末時点で1000兆円を突破したと発表した。前年同月末に比べて32兆円超増えた。7月1日時点の総務省の人口推計(1億2735万人)をもとに単純計算すると、国民1人あたり約792万円の借金を抱えていることになる。

 国の借金の残高は1008兆6281億円。一国の公的債務の大きさを国際比較する際には、国と地方の分を合算した指標を使うが、今回の発表は国の分だけだ。

 国の借金は1981年度に100兆円を超えた。00年に19年近くかかって500兆円を突破した。1000兆円を超えたのは、その13年後で借金増加のペースは年々上がっている。クレディ・スイス証券の白川浩道氏は「歳出削減や増税だけでなく、経済成長しない限り借金は今後も増え続ける」と指摘する。

 残高の内訳は、国債が830兆4527億円、借入金が54兆8071億円、一時的な資金不足を補うための政府短期証券が123兆3683億円だった。国の借金は13年度末には、1107兆円になる見通しだ。

 政府は15年度までに国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の名目国内総生産(GDP)比でみた赤字幅を、10年度から半減させる方針だ。だが、消費税率の引き上げをふくめ、仮に計画通りに財政健全化を進めても債務膨張には歯止めがかからない。国の借金もさらにふくらみそうだ。


【感想】

国民1人あたり792万円の借金と言われても、ほとんどの人はピントこないでしょう。
現実感が全くないし、どうやってこんな巨額な借金を返して行くのか想像もつきませんね。

仮に、この途方も無い金額の借金が払えなくなったらどうなるのか?
借金のほとんどは銀行から借りているもので、仮に財政破綻で全額棒引きされたとしたら、銀行に預金されている個人や企業の財産は消えてしまうことになります。

もちろんそんな事にはならないでしょうが、でも全くあり得ない話ではありません。
ですから、賢い人達は今からあの手この手で予防線を張っているようです。

しかし、我々のような一般庶民、弱小零細企業は、何をどうしたら良いのか?
あれこれ考えてもしょうがないから、後はなるようにしかならないと腹をくくるしかないのか?

消費税を8%や10%に上げたところで、焼け石に水のような気もします。
財政再建なんか夢のまた夢??

さて...いったいこの国は何処に向かおうとしているのか?

最近、愕然とするようなニュースが頻繁に流れています。
福島第一原発から放射能に汚染された地下水が、一日300トン以上も海に流れ出ているという。
しかも、事故直後からそのような状況が続いているという報告もあり、思わず言葉を失ってしまいました。

やっぱりか!!という思いもありますが、それにしても酷すぎる...この国のモラルは何処に行ってしまったのか!?
技術者倫理はどうなってしまったのか!?
いやモラルなんか初めから無いのか!?
私も技術者の端くれとして、とても許せる行為ではありません。

しかも、こんな状況下で原発再稼働を宣言する.....ため息しか出ません。

1000兆円を超す借金を抱えながら放射能に汚染された地下水を海に流し続け、電力料金を値上げしてかつ原発も再稼働する、憲法96条と9条を改悪して戦争への道を開き、TPP交渉で一般庶民の生活と中小零細企業の活動をガタガタにする.....

いったい日本をどうしたいというんだろう!?.....安倍さん




宮の森アイスinダイエー札幌円山店

2013年08月09日 | グルメ


宮の森アイスがダイエー札幌円山店で販売開始となりました。



ダイエーさんのご好意で、ホエーミルクアイスと黒千石アイスをそれぞれ80個づつ、めいっぱい置かさせて戴きました。



ダイエー札幌円山店は地下鉄東西線「円山公園駅」に直結した「マルヤマクラス」の一階にあります。
円山公園は弊社のある宮の森地域のすぐお隣りなので、ダイエー札幌円山店で販売されている宮の森アイスは、まさにご当地アイスということになります。
宮の森地域にはマルヤマクラスのような大型商業施設がないため、まずは此処から火がついて大ヒット商品になって欲しいものです。

デンマークの再生可能エネルギー政策

2013年08月08日 | 原発問題
北欧の小国でありながらエネルギー自給率が100%を超えるデンマーク!!
しかも原発は1基もありません!!

デンマークのエネルギー源はまだ化石燃料が主流ですが、バイオマスや風力などを利用した再生可能エネルギーにシフトしており、2035年までに電熱供給を再生可能エネルギーによって100%賄えるという計算を示しています。

デンマークの脱原発、再生可能エネルギー推進の取り組みは、これからの世界のエネルギー政策のモデルの1つになると考えます。

以下に、「デンマークの再生可能エネルギー政策」の概略を紹介します。


①再生可能エネルギーへの積極的な取組みで日本でも注目されているデンマークであるが,同国のエネルギー総消費量に占める再生可能エネルギーのシェアは1980年には僅か3%であった。それを30年後の2010年には20.2%まで伸長させている。

②また,デンマークはエネルギー総消費量に対する自給率が,80年時点で5%であったものを97年に100%,10年には121%にしている。自給率上昇の最大の要因は北海域の油田開発であり,産出される原油と天然ガスがエネルギー自給に大きく貢献している。

③一次エネルギーを変換する発電では,大規模火力発電所0.2%,大規模CHP(熱電併給発電)60.0%,小規模CHP13.8%,施設付属熱電併給所5.8%,風力発電機0.1%,水力発電施設0.1%などとなっている。

④デンマークの再生可能エネルギーは,バイオマス(68.3%),風力(20.5%),ヒートポンプ(5.1%),バイオガス(3.1%),バイオディーゼル(2.1%),太陽光(0.5%),地熱(0.3%),水力(0.1%)といったものがある。このうち最多のバイオマスは,薪や木質チップ,廃材・木屑等の林産物と,麦藁等の農産副産物などである。再生可能エネルギーの約7割がバイオマス,約2割が風力であり,この2つで約9割を占める。

⑤デンマークのエネルギー政策には,規制緩和を基調としたEUエネルギー政策とのハーモナイゼーションと,自国の再生可能エネルギー資源の有効利用を両立させるという方向性が認められる。

⑥デンマーク政府は,2030年までに石炭火力発電を段階的に廃止しつつ,国内使用電力の50%を風力エネルギーで供給することができた場合,2035年までに電熱供給が再生可能エネルギーで100%可能であるという計算を示しているが,これまで約30年の再生可能エネルギーの推進実績や諸施策を振り返ると,その実現性は高いと考えられる。


原発に依存しない社会を目指そう!!

2013年08月07日 | 原発問題
北海道電力の家庭向け電気料金の値上げが(平均7.73%)9月1日から実施になることが決まりました。
料金体系の変更を伴う大幅な値上げは実に32年ぶりとなります。

電気料金値上げの大きな理由は、泊原発の停止により火力発電所の燃料費が膨らみ収支が悪化したためだそうですが、値上げの申請は原発の再稼働を前提にしたものだそうです。

火力発電所の燃料費が膨らみ収支が悪化したので値上げに踏み切った、という理由は理解できますが、それが原発の再稼働を前提にしたものという話については、全く解せません。

そもそも泊原発が停止したのは他の全国の原発と同様に、福島第一原発事故が起因している訳ですから、その対応については国策だったと言っても良いと思います。

であれば、原発停止期間中の燃料費高騰による収支悪化の処置については、国が高騰分を補填するのが筋ではないかと思います。

それを電力会社に押し付け、結果的には電気料金の値上げという形で国民に負担させるというのは、どう考えても納得が行きません。

しかも、近い将来に原発を再稼働させてコストダウンを図り、上げた電力料金はそのままにして原発に戻したコストダウンの差額分を、電力会社の収支改善に当てようという筋書きではないでしょうか?

そうなった時に馬鹿を見るのは、上がった電力料金を払い続ける一般庶民と中小零細企業です。

以前、ドイツの脱原発政策についてこのブログで紹介しましたが、ドイツではコストは増えても、原発に依存するのはやめようという事を、国民的合意のもとで国策として進めています。

原発で得られるエネルギーと使用済み核燃料は倫理的に正しくない」というのがドイツが脱原発に踏み切った大きな理由で、そのためにはコスト増はやむを得ないという大英断をドイツ政府は選択しました。

原発事故の当事国でもないドイツがこのような大英断を選択したのに、当事国の日本はまだ原発にしがみつこうとしています。
「なさけない」とか「あきれる」とかいうのを通り越し、「ただただ悲しい」という思いでいっぱいです。

「もう原発に依存するのは止めにするので電力料金を値上げさせて欲しい」というのであれば、私は値上げに喜んで応じます。
しかし、今のような状況での値上げには「ハイ分りました」と応じる訳には行きません。

ただ、悲しいかな、我々には選択の余地が無いのです。
電力会社から電気を得ないと生活も仕事も成り立たないのです。
それを百も承知で押し付けてくる訳ですから、ドイツ人と比べたらあまりにも程度が低いと言わざるを得ません。

今、20年後、50年後、100年後の地球をどうしなければならないのか?という視点が必要です。
しかし「今さえ何とかなれば、自分達さえ良ければ、あとは野となれ山となれ、後世の人間が考えればいいのだ」、現在の日本は、政府も大企業も、みんなこんな感じですね。

これじゃ若い人達は夢も希望も無くなり、選挙を棄権するのもあたり前です。

どうしてドイツのように脱原発を国策として掲げる事ができないのか不思議でたまりません。
唯一の被爆国であり甚大な原発事故を起こした国として、「倫理的に正しくない原発に依存しない社会」を真っ先に構築しなければならないのは「日本」です。

それが「日本」に課せられた「唯一無二の使命」だと言っても過言ではありません。

水田は地球を救う(再掲載)

2013年08月06日 | 農業問題
 2月25日のブログに掲載した「水田は地球を救う」の原文を、3年ほど前にホームページに掲載したトピックスから再掲載します。
食糧不足に悩む国々に日本の稲作技術を伝えることは、地球を救うことにダイレクトに繋がります。


 先日、水田の持つ様々な機能を紹介するテレビ番組がある放送局から放映されていましたが、最近、お米や水田に関する話題が多くなってきたような気がします。

 もう20年以上前になりますが、「水田は地球を救う」という本が発刊されました。

 その本には、水田が単なる食料生産の場としてではなく、環境保全や災害防止などの面でも様々な効果を発揮していることが紹介されていました。そして、水田を維持し保全していくことによって人類や地球が救われることが、様々なデータに基づいて力説されていました。

 私はその本を読んだ時、お米を主食とする日本人の英知に感動し、水田を守り続けていくことが我々にとって非常に重要な事であることを認識しました。

 お米という食べ物の優れた栄養価は、我々が子供のころ戦後の間違った食料政策によって歪められていました。お米を食べると「太る」とか「頭が悪くなる」とか。

 しかし、お米には人間が必要とする栄養素がバランス良く含まれていて、それにタマゴや納豆、梅干しなどを加えるだけで素晴らしい食事になることは、いろいろなデータから立証されています。タマゴかけご飯や納豆かけご飯、梅干し入りオニギリなどは、食品分析技術のなかった時代に先人達が生み出した理想的な食事です。

 ところで、小麦や豆類、野菜類など畑で栽培される作物と違って、お米は毎年毎年同じ水田で半永久的に栽培することが可能です。畑作物は連作障害による減収や品質低下を回避するために毎年栽培する畑を変えなければなりませんが(これを輪作といいます)、お米の栽培にはその必要がありません。それは、水田に水を溜めては流し、溜めては流しすることにより、病原菌が死滅し有害な物質が土から除去されていくので、連作による減収や品質低下を防ぐことができるからのようです。

 また、2005年の農林業センサスによると日本の水田面積は約180万ヘクタールであり、そのうち実際にお米を作った水田が約140万ヘクタールでした。お米の栽培期間中に水田に貯留される水量は膨大な量であり、仮に水深を10cmとして計算しても、全国で14億トンの水量が水田に貯留されることになります。お米の栽培期間中は梅雨や台風の時期と重なりますから、まさに、水害を未然に防ぐ防災ダムの役割を水田は担っています。

 さらに、水田には「水質浄化機能」や「豊かな田園景観の創出効果」、「習わしなどの伝承機能」などの様々な機能や効果があります。

 さて、米という字の由来は八十八の手間がかかるということから来ています。水田という効率の良い農地で毎年毎年繰り返し手間を惜しまず作られるお米は、多収で栄養価に優れた作物であり、人口増加や自然災害、環境悪化などによる食料不足から我々を守ってくれる貴重な食料です。

 まさに、水田は地球を救う。我々日本人は瑞穂の国に生まれたことを誇りに思い、お米を通じ、地球を救う旗頭として行動していかなくてはいけないと思います。


【都市田園協働ファームホームページ・トピックスより再掲載】


ブログタイトルの追加「北のパラダイス」

2013年08月05日 | 未来構想
ブログ開設から半年間を経過し、これからもブログを続けて行く自信が湧いて来たので、これまでのタイトル「住友寛の独り言」の後に「北のパラダイス」を追加しました。

北のパラダイス構想については、今年の5月1日のブログに掲載してますので興味のある方はご覧になってみて下さい。
http://blog.goo.ne.jp/sumitomohiroshi/e/e176a38a9ba8adf75d84fd9c0495cc0a

北のパラダイスの基本理念は、北海道という厳しい自然環境や生活環境の中で、住んでいる人達が「物の豊かさ」と「心の豊かさ」を同時に満足できるような地域社会を実現する事です。

そして、そのような社会が北海道で実現する事ができたら、それを日本全国ひいては世界中に広めて行きたいというのが、私の切なる願いです。

もちろん、簡単な事ではないのは百も承知です。
しかし、先日のブログでも述べましたが、世界の流れは「物の豊かさ」と「心の豊かさ」を同時に満足できるような社会の実現に向かって、パラダイムの転換は着実に進んでいると感じています。

今、世界中で大きな自然災害や事故、事件、争いなどのネガティブな現象が多発しています。
一見、パラダイスの実現など不可能に思えるかもしれませんが、これはパラダイムの転換時に起こる過渡的な現象、言葉を換えると「地球規模の浄化作用」だと感じます。

そして、「地球規模の浄化作用」は、ネガティブな流れからボジティブな流れへの転換を促すために急ピッチで進んでいると感じます。

私は科学技術を生業(なりわい)としている人間なので、科学や技術で証明、検証できない事柄について断定的な事を基本的には言えません。

しかし今、世界中で多発している自然災害、事故、事件、争いなどが、「地球規模の浄化作用」によるものだという仮説を立て、それを科学や技術で証明、検証することができたら、世の中は飛躍的な向上を遂げるでしょう。

そうすることが、2011年3月11日に千年に一度という巨大地震を経験した、我々日本人の宿命のような気がしています。

この地球規模の大きなパラダイムの転換時に、現代に生きる日本人が課せられた宿命を乗り越えた時、地球規模のパラダイスが訪れると感じています。

私が「北のパラダイス構想」を公表してからはや20年近く経ちますが、その時から考え方は全く変わっていません。

まず、この北海道の地をパラダイスに近づけ、それを日本中、世界中に広めて行くために、今日からブログタイトルに「北のパラダイス」を付け加えます。

今後ともよろしくお願いします。

夏のタカシマファーム2013

2013年08月05日 | グルメ


タカシマファームのアイガモ米は順調に生育しています。



稲穂にも花が咲きました。



アイガモ君達は既に陸へ上がり雪が降る前までせっせと食事と運動に励みます。



今年から北海道最初の寒冷地米である「赤毛」を作付けしました。



「赤毛」は明治初期に島松で中山久蔵翁が初めて作付けしたお米で、現北広島市が発祥の地です。

お盆前ですが

2013年08月04日 | 日記
実家にお寺の住職がお参りに来られるというので、家内と実家に行きお参りして来ました。
今日はそれにちなんで、瑞雲山神応寺 安達瑞光住職の「仏教よもやま話」より「命伝えのまつり」を転載させていただきました。


命伝えのまつり           
     
六(むつ)の道 遠近(おちこち)迷う 輩(ともがら)は 
吾が父ぞかし 吾が母ぞかし    道元禅師


精霊迎え

 お盆の起源を二千五百年前のインドでのお釈迦様の頃にもとめる説があります。お釈迦様の十大弟子に目連尊者という僧がいましたが、修行により神通力という、何でも見通すことができる不思議な能力がそなわったそうです。
 目連尊者は神通力によって亡きお母様があの世で苦しんでいるのを知った、そこでお釈迦様の導きにより、修行期間の終わりに修行僧に衣食を供養したところ、亡きお母様がその苦しみから救われたと、「仏説盂蘭盆経」に説かれています。
 その苦しみのことをインドの古い言葉でウランバナ(倒縣(さかさずり))の苦しみ)と言いました。このウランバナという言葉が盂蘭盆になって、お盆になったそうです。

 また日本古来の精霊迎えの風習が合わさって、これに五穀豊穣と一家の安寧の祈願も合わせ行われるようになったのがお盆のおまつりだともいわれています。
 お盆には精霊棚を設けて、精霊をお迎えします。亡き人の初めてのお盆は初盆(新盆)といいます。
 盆棚を霊座とすることから、床の間や仏壇の前に、あるいは新仏を迎える新盆棚は縁側に、精霊を迎えまつる盆棚が設けられます。正式には四方に竹を立てて縄を張り、その中に雛壇を置いて上にゴザを敷き、上段にご先祖の位牌を並べます。華・燭・香と、山・野・海のものが供えられます。

 地域や慣習によって盆棚のまつり方はさまざまですが、蓮などの葉の上にキュウリとナスをサイの目に刻み洗米をまぜた「水のこ」、やや大きめの器に「あか水」を盆花のミソハギを添えてお供えします。子々孫々に家が長く栄えるようにと、素麺を、そして張った縄には、昆布、カンピョウ、豆、稲穂、ホオズキなども掛けられ、豊穣の祈りと先祖への感謝の気持ちをあらわします。京都ではご先祖を盆棚に迎えて、はじめに落ち着き団子がそして家門伝来のしきたりによって飲食を供えます。

 「赤い実のホオズキはご先祖様を迎えるお灯明の代わりですよ、迎え火を焚き、足の速いキュウリの馬でお迎えをして、送り火を焚いて足の遅いナスの牛でゆっくりとお帰りいただくのですよ」と、お婆さんがお孫さんに話しながら、子供も一緒に精霊棚のお飾りをします。
 家族みんなで盆棚を準備してご先祖さまをお迎えします。お供え物やまつりごとのしきたりを通して、ご先祖さまの命を受け継ぎ、自分が今、この世に生きている、その幸せの実感を味わうことができる、これがお盆のおまつりです。命の不思議、命の尊厳、自然との関わり方、そして人生について、子も親もお盆のまつりごとから学ぶことがとても多いようです。


あなたにとって、ご先祖さまとは?

 お盆には亡き人の精霊をお迎えして、あの世でなくこの世で共に一時を過ごします。やさしかったお父さんの顔が、あたたかいお母さんのぬくもりが、亡き人のにこやかなほほえみのお顔が目の当たりに浮かんできます。盆棚に灯明をあげて思わず話しかけます。亡き人やご先祖さまとの親密な関係がよみがえるのもお盆です。

 盆棚を設けて先祖を迎えまつるお盆のおまつりは、地域によって違いがありますが、近年この伝承が危ぶまれています、これは命の源である先祖霊にふれ、やさしさの心を取り戻す機会が持てなくなってきたことを意味します。
 命への思いが希薄になった子供たち、なにごとも経済原理でしか推し量れない大人たちにとって、安らいだ心境とあたたかな生命の息吹を精霊まつりで感じとる、お盆のおまつりは命の故郷に帰り、やさしさの心を取り戻す一時なのです。

 近代の科学は生命の謎を遺伝子の研究により解き明かそうとしてきました。何万年の昔から、命を受け継いで進化し、一度も途切れることなく連続してきたのが私たちの命です。だからこの命の源、命の連続の跡がご先祖さまです。
 この不思議な命の源・命の連続は人間の思慮分別を超えたものです。したがってご先祖さまを 「家の先祖」や 「一族の祖先」などというような次元からだけでなく、ご先祖さまを地球生命・命の軌跡として理解したいものです。「家や一族のご先祖さま」のずっと先に命の源があり、そこから今に至るまであらゆる地球生命が連続しています、何万年もの時間を経た命の連続において、あなたも私も、そして生きとし生けるもの一切が、かけがえのない存在として、命の支えあい、生かしあいのために、この世に生まれてきて、今、ここに生きています。

 ご先祖さまは、あなたにとってどんな存在ですか、先祖霊は命の源です、もとより家や一族などというこだわりを超えたものであり、一度もとぎれることなく何万、何千年も連続してきたからこそ、今の私が、あなたが、そして万物生命があるのです。この命の連続こそがご先祖さまです。
 この地球では、万物生命との共生によって人類も生きていける。だから人間の目から万物を見るのではなく、万物生命から自分の命を見るという視点に変えるべきです。
 この世に生を受けただれもが、命の源から連続する尊い命をいただいたかけがえのない存在として、望まれてこの世に生まれてきた。ご先祖の御霊をお迎えするお盆の精霊まつりに、今生きていることを喜び、命を大切にして生き抜いていくことを、ご先祖さまの前でお誓いしましょう。お盆の精霊まつりは命をたたえる、すばらしい日本の伝統行事です。


命伝えのおまつり 
 
 気の遠くなる時間を経て地球上に進化をとげた命が今ここに、人間の私として存在しています。命の源であるご先祖さまから命が途切れることなく伝わり、今、自分の命がある、そして先祖の命を受け継いだ私が子孫に命をつなげていく、だから先祖迎えのおまつりであるお盆は「命伝えのまつり」です。

 そして、どんな命でも、たった一つ、たった一人で生き続けることはできない、必ず他の支え、他の犠牲によって、他との関係においてはじめて生きてゆける、このことにも思いをはせるのもお盆でしょう。それで無縁仏にも生きとし生けるすべてのものにも供養します。お盆は、共生きのすべての命をたたえるおまつりです。

 かつて日本人のそれぞれの家庭には、仏壇があって先祖をまつり、神棚があって天地自然をあがめる、目には見えない大きな力に畏敬の念を表すことによって、見守られているのだという安堵を得てきました。家庭が居場所そのものです。その安らぎの場である家庭という居場所が不安なところになってしまえば、もはや心安まる所がありません。現代人が失いつつあるものが安心できる居場所です。人は居場所を確保しないと安心できません。心安らぐ居場所が家庭であり、地域社会であるはずです。

 心地よい居場所であるはずの家庭が崩壊して家族の絆が切れてしまった結果、さまざまな悲しい状況が生じています。その居場所が動揺しているということは、やはり問題です。落ち着ける居場所を持つことで、活き活きとした日常生活ができるのでしょう。
 命の源である先祖の霊を迎えて、亡き父母や亡くした子のやさしさの心とふれあうことで、今生きている自分の命を感じることでしょう。生きる希望を取り戻せるでしょう。精霊を送り終えた時、心安らぐ居場所を再発見するでしょう。


心静かなれば身すなわち涼し

 日本人の心性として、先祖霊は山の向こうに、海の向こうに、あるいは日の昇る東に、日の沈む西にあって、お正月やお盆にはこの世に帰ってくると信じています
 近頃は、東に手をあわせ朝日を仰ぎ今日の無事を祈る、西に夕映えの中に沈みゆく太陽に向かって感謝の気持ちを表し明日の幸せを願う、そういう人々の姿を見かけなくなりました。日々にお日さまを仰ぐことをしなくても、心のどこかに天地万物を拝み、神仏のご加護を願う気持ちはあるのでしょう。そしてご先祖さまに礼拝する。日本人には心のどこかにそういう気持ちがあるはずです。
 
 お正月には年神様として門松を設けて先祖霊(カミ)をお迎えし、お盆にはお精霊様として盆棚を設けて先祖霊(ホトケ)を迎えます。先祖霊は山の向こうから海の向こうから、黄泉の路よりおこしになります。それで道中がよく見えますようにとお盆の精霊迎えには火を焚き、送り火を焚いて送ります。なんと奥ゆかしいことでしょう
 また、人は森羅万象によって生かされているから、神棚をまつり、共生きの感謝の念をもって天地万物を拝みます。先祖霊をまつり、ご加護を願い、森羅万象の大いなる力に畏敬の念をはらう、これが日本人の宗教です。
 
 お盆の時期は農閑期でもあり五穀豊穣をご先祖に祈願します。またあわせて万霊にも供養することで、生きとし生ける一切のものとの共生きの尊さを認識し、慈しみの心も醸成されます。お盆を無事にまつり終えた喜びをもって踊ったのが盆踊りの始まりだそうです。
 古来より人々は、大きな恐ろしい力に畏敬の念を持ち、見えないものが大きな力を発揮すると考えられてきました。先祖霊もその一つです。災害などさまざまな苦しみを受けないようにと、ご先祖さまに祈りました。

 ご先祖さまに顔向けできないようなことをしてはいけない、お盆の間は泳ぎに行かない、殺生してはいけない、かつてお爺さん、お婆さんがそう戒めました。それは天の声です。子供達はそういうことで、ものごとの善悪を学び、大きな力のある神仏やご先祖さまの力を信じました、これが倫理でした。
 ご先祖さまは私たちの命の源です。綿々として絶えることなく命が子々孫々に受け継がれてきたから、私たちが今、この世に生きているのです。ご先祖さまは太古から自分に至る命の源です。したがって祖父母や父母は一番近い命の源といえるでしょう。この世に人に生まれてきたことを喜ぶ心を持ち、先祖に感謝し、祖父母や父母を大切にして、尊い命を子々孫々に継承したいものです。

京都府亀岡市千歳町毘沙門奥条17  瑞雲山神応寺 住職 安達瑞光

お陰様で

2013年08月03日 | 企業理念
今年の2月3日に開設したこのブログも、今日でちょうど半年になりました。
この間ブログを見て戴いた方は延べ14,000名を超えました。

人気ブログランキングのほうも、約190万ブログ中10,000位を切るところまでランクアップしました。
また、コメントも戴けるようになりまして、書いて下さった方々には改めて御礼申し上げます。

これを励みに、これからも毎日書き続けて行きたいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

さて、本日は初心に帰る意味で、都市田園協働ファーム設立時にホームページに掲載した「ご挨拶」を再掲したいと思います。
設立から4年3ヶ月が経過しましたが、設立時に掲げた企業理念は今も不変ですし、今後も変わることはありません。

本日改めて設立時の想いを噛み締めたいと思いますので、どうかお付き合い下さい。

【ご挨拶】

 このたび、「都市と田園との調和を創造する」ことを目的とし、株式会社都市田園協働ファーム(略称:協働ファーム)を設立いたしました。

 私達は今、増え続ける世界人口による水・食料・エネルギーといった人間の生存に必要不可欠な物の絶対的な不足や、ますます深刻さを増す地球環境の異変・悪化などによって、人類存亡の危機に直面しています。
 また、2008年秋のリーマンショックによる100年に1度と言われる「世界同時不況」により、各国で職場や住宅を失う人達が激増しています。

 そして、何よりも一番危惧されることは、これらによってもたらされる貧困や人心荒廃が略奪や暴力を引き起こし(もう既に起こっていますが)、それがやがて侵略や戦争へと繋がって行くことです。

 今、私達は「本当の幸せ」って何だろう?と真剣に考え直さなくてなりません。
 これまで正しいと考えられて来た市場原理に基づく競争型社会が、個人や企業、ひいては社会全体の幸福に繋がらないことは、21世紀に入りますます明白になって来ました。
 
 弊社は、「本当の幸せ」とは『物の豊かさ』と『心の豊かさ』が同時に満足できる事であると考え、それを可能とするような、バランスの取れた個人の生き方、企業の進み方、社会全体のあり方を、「都市と田園との調和を創造する」事業を通して模索して行きたいと考えております。

 そして、これからの日本、世界を担っていく世代が平和で安定した生活を営み、安心して子供を生み育てていけるような社会を構築するために、微力ながら、その一助となりたいと考えております。

 今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2009年5月1日 代表取締役 住友 寛


現時点ではまだ、このような考え方(競わない・争わない・戦わないでみんなが幸せになるという考え方)はなかなか受け入れられません。
しかし、人間も、企業も、社会システムも、国家も、本来はそうあるべきだと常々思っておりますし、そう遠くない将来、世界の流れはこのようになると確信しております。

それまで、何を言われようと、どう思われようと、この道(競わない・争わない・戦わないでみんなが幸せになる道)をただひたすら真っ直ぐに突き進んで行く所存です。

2013年8月3日 住友 寛

暑いですねぇ。アイスクリームはいかがですか?

2013年08月02日 | グルメ
【北海道どさんこプラザ東京有楽町店】



札幌も暑いです。30℃近くあるかもしれません。
東京や名古屋、大阪などはもっと暑いんでしょうねぇ。

暑い時にはアイスクリームなんかいかがですか?

弊社の「宮の森アイス」ですが、北海道どさんこプラザ札幌店・東京有楽町店・名古屋店で販売していますので、お近くをお通りの際には覗いてみて下さい。

「宮の森アイス」は「ホエーミルク」タイプと「黒千石」タイプの2種類あります。

さっぱりしたアイスがお好きな方は「ホエーミルク」を。
黒豆のコクを楽しみたい方は「黒千石」を。

両方とも味わってみたい方は二つまとめてどうぞ(笑)
よろしくお願いします。