昨年12月NHKの放送ドラマ「クライマーズ・ハイ」の録画を見る。1985年の群馬県御巣鷹の尾根の日航ジャンボ機墜落事故の取材をめぐる地方新聞記者の一週間を描いた横山秀夫のベストセラーを原作にしたドラマ。タイトルの「クライマーズ・ハイ」は、「登山中に興奮状態が極限までに達し恐怖感が麻痺すること」をいうらしいが、ドラマではそのハイから解けたときの不安とを重ね合わせ、事故の原因の大スクープを手にしながら、確証を得ないニュースを出すのをためらう新聞記者の葛藤をみたせいなのか、いまガセネタで議員辞職をするニュースは、比べようもない思慮のなさ、軽さとしかいいようがない。