こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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施設もいろいろ

2009-11-04 23:16:36 | 訪問看護、緩和ケア
在宅療養では、デイサービスやショートステイはとても大切なものです。
その施設ごとに特色があって、ご利用者さんにあった施設を探すのも、ケアマネの大事な役目ですよね。
ショートステイといっても、大きく分けて特別養護老人ホームと、老人保健施設にお願いするわけです。
本入所している患者さんがいて、ショートのベットを何床か確保してあって、そこに予約で入れて行く場合や、入所者で入院中のベットを有効利用する場合などがあります。
どちらにしても、なかなか予約を取りにくいのが現状です。

人気のある施設などは、休日のディズニーランドのホテルを取るようなものです。
2カ月前の1日に朝から電話に貼りついて取ったりすることも・・・
もしとれなかったら、ご利用者様に平謝りです。とほほ・・・

老人保健施設を使う場合は、結構面倒な手順があります。
健康診断書を書いてもらって、それとケアマネの提出書類なども参考に、審査を受けてそれからOKが出て初めて使えるわけです。
でも、そのくらい面倒なことをやるのなら、ちゃんと医療ニードの高い人も受け入れてほしいのですが、これがなかなか受け入れてもらえないのが現状です。
(逆に、面倒な人を振り落とすための選考なの?)

先日、膀胱バルンカテーテル挿入中の患者さんが、尿混濁や浮遊物が多くて詰まりやすいため、膀胱洗浄という処置をすることになりました。

これは、滅菌生理食塩水をピストンで吸って約50mlずつ管から膀胱内へ注入し、それをゆっくりピストンに吸いもどして破棄する、という処置です。
だいたい5回くらい繰り返して接続を消毒して戻します。
最近は、よっぽど混濁がひどい場合だけ行いますが、医師、看護師なら誰でも出来る簡単な処置です。
これで、バルンカテーテルの詰まりが回避でき、不要なバルン交換が避けられればいうことないと思うのですが・・・

この患者さんが予約していた老人健康施設に、ショート中の処置をお願いしたところ、バルン交換はしません。膀胱洗浄は詰まったらやってみます。
それでもだめなら、病院に行って入れ替えてもらってください。

というお返事でした。

膀胱洗浄は、詰まらないようにするためにやっているのであって、詰まってからでは遅いんですが…
それに、老健なら看護師は常駐しているはず。
バルン交換なんて、大した時間はかからないのに・・・

なんだかなー。と思います。
こんなこともやってもらえないのなら、これからもっと重症な人がたくさん在宅に出されるのに、先が思いやられます。

先日の有料老人ホームみたいに、善意でしたことはお咎めがあって、最初から逃げちゃえば、なんのリスクもない。
そんなのは、おかしいですよね。でも事実なんですよ。

それに、最近の施設は老健や特養であっても、ユニット形式いわゆる個室対応で、個室料金が別途かかってくるので、経済的に余裕のある人しか使えないのも事実です。
大部屋は少ないうえにどこも満杯、長蛇の列です。
おかしなおかしな施設事情が、実はあるのです。