こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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地域連携としてのリンパ浮腫のケア

2011-12-13 22:39:12 | 訪問看護、緩和ケア
先日の勉強会「リンパ浮腫のケア」で、治療をお願いしていた患者さん。
一度のリンパドレナージュとバンテージの使用、そして生活指導と特別のマットで、一時は浮腫が全く消えてしまい驚きました。
しかし、その後バルントラブルやらなんやらで、再び下肢がパンパンになってしまいました。

もちろん、自宅でのケアとバンテージ、五本指ソックスは継続中でしたが、ご本人も奥様もちょっとお疲れモードです。

今日は、かねてよりのお約束で、担当ナースと私がリンパ浮腫外来に同行し、リンパドレナージュとケアを実際に教えていただき、在宅で継続するための手技指導を受けてきました。

病院の奥にひっそりとある看護師の外来「リンパ浮腫外来」

Mさんは、奥様と二人で来ていました。

外来に入ると、まずズボンを脱いでパンツ1丁になります。
そして、写真を撮り前回との変化を観察し、浮腫の状態を診断して頂きます。

それから、施術の診察台に乗り、下肢を圧力マットに拳上する形で横になり、バスタオルをかけて開始になります。今回もニベアをたっぷり使用します。

施術をしながら、毎日の生活の状況などを聴き、アドバイスをしながら行っていきます。

まずは、背部の浮腫の状況も確認し、肩回し、腋下のマッサージ、側腹部。

それから、大腿部の揉みほぐしの手技。
皮膚だけを動かしながら、徐々に膝へ、下腿へ、足指へと移動します。

途中、何度もうちの担当ナースの手を取って、力の入れ具合や圧力のかけかたも熱心に指導して頂きました。
私は、患者さんの許可を頂いて、ビデオを撮りながら復習をしていました。

Mさんは、もう眠そうにしています。

そして、今までのバンテージとは違う、もう少し圧力のあるバンテージを、リンパ浮腫の強い足にはかせます。
その上から、さらに収縮力が強めの、厚手の包帯?を巻いていきます。
さらに弾性包帯を巻き、その上からもう少し幅広の弾性包帯を重ねて、5本指ソックスもはかせて終了です。
この時の、力の入れ具合や包帯の巻き方、締め具合もしっかりと体で覚えていきます。

このかなりぐるぐる巻きの右足で、なるべく動くことが伝えられました。
この状態で出来れは明日まで、辛ければ今日ほどいても良いのだそうです。

これをほどくと、かなり浮腫の軽減するし、すごく気持ちがいいのよ、とのとこ。

これでかれこれ1時間びっしりの施術となりました。

出来れば、この手技がOKならば訪問看護で継続して、その後評価の上ストッキングに移行の予定です。

この病院では、外来での施術自体はなんと無料です。
普通医療リンパセラピストに1時間も施術してもらったら、1万円位かかっちゃうかも・・。

でも、ここはバンテージや弾性包帯などの実費だけです。

有り難いのだけれど、なにせこの病院におかかりの患者さんだけなので、これはもう技術を覚えて行くいかない状況です。
それでも、アドバイスは頂けますので、本当にありがたいことです。

今日撮ったビデオと、先日購入したセラピスト近藤さんの本とDVDをみながら、ステーションでの伝達講習と練習を行います。
この包帯法は、担当ナースが週に2回継続して、1月に評価をして頂けることになっています。

とにかく実際頑張ってやってみるしかないですね。
担当ナースの腕の見せ所となります。

私は、このあとも地域連携室で相談予定の担当ナースを残し、今度は嚥下機能・栄養評価の担当者会議に出席しました。
医師、歯科医師、ヘルパーサ責、ケアマネ、福祉用具、訪問入浴、私たち、クリニックナース、そして主治医が送迎のご本人そろっての会議でした。
残念ながら、担当の管理栄養士さんは、講義のために欠席でしたが、今回はCV抜去にむけての熱い討議となりました。

他にもなんだかんだと、忙しい一日ではありましたが、少しづつでもいろんなことが進んでいくのなら、それはすごくうれしいことだな、と思います。

なんでも積極的に関わりながら、自分たちも成長して、患者さんも良い方に向けると一番いいですね。


看取りの医者って・・

2011-12-13 00:04:04 | 訪問看護、緩和ケア
今日、テレビドラマで「看取りの医者」って言うのをやっていました。

大竹しのぶが主演なので、結構期待してみちゃいました。

4年ほど前でしょうか、めぐみ在宅クリニックの小澤先生をNHKスペシャルがドキュメントで追っていて、その時のナレーターが大竹 しのぶさんでした。

このなかで、私がケアマネをしてうちのスタッフが担当し、1月元旦に旅立ったおばあちゃんの、看取りの瞬間のときのときの何とも言えない間が忘れられません。
あの時のおばあちゃんのお孫さんは、いまだにメールをくれます。

しかも、彼女は実際ご主人を癌で亡くされていますよね。

話は、なんだかバラバラした感じで始まって、現実的なようで??と思うところも多かったのですが、言わんとしているところは、やっぱり同じだなと感じました。

実際は、在宅でのお看取りは、もっといろんな人が関わることが多いですし、ドクターだけでは難しいのが現実です。

せっかくすごくいい俳優使っているのだから、脚本もうちょっと深く出来れ良かったかなと・・。

だって「風のガーデン」すごかったから・・・。
もう、何度もうなずいちゃいましたよ、リアルな場面が多いし、心の機微がすごかったですから。

今回も、息子さんをなくすシーンでの大竹しのぶさんは、やっぱりすごいなと思いました。
回想シーンのなかで、危篤状態の息子を「おうちへかえろう」と泣きすがる姿は、胸が痛くなるような場面でした。


それにしても、なぜ今「看取り」のドラマ?
って言うのが率直な感想です。

だって、これまでほとんど知らない世界で、まったく相手人されなかったと思うのですが・・・


ここまでやったら、訪問看護師さんの活躍するドラマも作ってほしいなと思います。
ちゃんと、リアルに、在宅現場の問題点を解決できるドラマが出来れば、世の中の人にもめっちゃいい情報提供になると思います。。。

ところで、緩和ケアと言えば「告知」を論議せずにはいられませんね。

以前の私の記事「54回めぐみ在宅クリニック」のコメントに、なかなか厳しい意見がありました。

緩和ケアを始めるに当たり、私たちは病気に対して、どうあるべきかをぜひコメント欄をご一読くださいね。