漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その6>

2018年04月01日 | 模擬試験問題
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試>(その6)・・・ご自分の前半の5作との“出来具合”を比較してみましょう・・・
●出来具合に質的な違いは生じているか、違いはあまり無いのか・・・など。質的な違いが生じてきているとすれば、貴方の学習の方向性や内容は間違ってはいないと思います。違いがあまり無いようであれば、今一度、ご自分の学習方法・内容を精査してみてください。
●(その6)~(その10)も前半5作と同程度のレベル・内容で作成していますので、ご自身の成長度合いなどは獲得点数などで比較できると思います。
*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(高得点リピーターの方には幾分“物足りない”かも知れませんが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかも(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その6>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.嘉辰令月を揀択する 
2.夜半に瑟瑟たる松風を聞く 
3.朝猿甍棟に響き、夜水帷薄に声す 
4.東西何ぞ嘗て疆畛あらん 
5.濤声枕を撼かし夜鼕鼕 
6.傴僂して登れば腰折れん  
7.幽邃の地に山墅を営む 
8.すでに擣碪の音も絶えた 
9.佩ぶるところの刀鏗然として声あり 
10.疇曩の心事等閑の如し 
11.胡狄、顚狽、頓躓す 
12.野花は宝靨を留め、蔓草は羅裙を見す 
13.離恨の思いに哽饐する
14.四野、畛畷無数なり
15.肥料を撒きに挈畚していく 
16.沿辺に水沢を疏濬す 
17.齎し送るは十万に過ぎず
18.晨起盥梳、先祖を拝す 
19.糜粥屡々乏し  
20.貧窶の中で学業に励む 
21.仏教の大目標は、願力の回向にる 
22.大木をるほどの春一番が吹いた 
23.中宵枕をけて魂頻りに駭く 
24.蔵ごとに粟とを貯える 
25.文は万方にぶ  
26.古式にる  
27.温にしてし  
28.其の意を誠にすとは、自ら欺くこときなり
29.民をすることを為すべけんや 
30.水罔きに船をる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.繭の中でサナギが育つ  
2.風紀のビンランを危惧する 
3.神にザンゲし恕しを乞う 
4.ギゼンとして聳え立つ霊峰を仰ぐ 
5.神事に先立ち、ケイヒツの声が響き渡った 
6.コウモンを開閉して水位を調整する 
7.斧をロクロの砥石で研く  
8.ジンマシンが出てひどく痒い 
9.ヒッキョウ人知の及ばぬ問題である 
10.昔から自己トウカイの癖がある 
11.梅雨時になると古傷がウズく 
12.国際社会からヒンセキを受ける 
13.アオカビを利用してチーズを熟成させる 
14.屑屑としてシシュの利を争う  
15.安んぞ、シシュ辞するに足らん 
16.ノミの息も天に上がる 
17.ノミと言わば槌  
18.一路邁進あるノミ 
(国字)
19.緋オドシの鎧を身に着ける 
20.悲しみをコラえて笑顔で迎える 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.風の吹き上げる、ちりやほこり
2.ことばを美しく飾り立てて人を罪に陥れること。
3.非常識で不道徳な言動をすること。
4.繰り返しねだること
5.文章のあやのあざやかなさま
<語群>
( かんぜん、かんえん、ひょうじん、しゃくしゃく、きょうはい、かんとく、ばいきん、けんかい )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )意乱 2.(  )枕流 3.(  )八舌 4.(  )青眼  5.(  )逢狼
6.泣斬(  ) 7.抽薪(  ) 8.以身(  ) 9.鴛鴦(  ) 10.碩学(  )
<語群>
( しゃこ、じゅんり、ばしょく、こうけい、そうせき、こうじゅ、げんせき、しちし、しんこう、しふつ )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.男女が深く愛し合うこと。
2.悪い者が善い者に危害を加えるたとえ。
3.極楽浄土の別称。
4.膨大な財産のこと。 または、大富豪のこと。
5.永く変わらない固い誓約のこと。
<四字熟語群>
( 猗頓之富 河山帯礪 欣求浄土 合歓綢繆 安養浄土 叢蘭秋風 耆婆扁鵲 曲突徙薪 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.許多 2.鹿驚  3.旗魚 4.蛍蛆 5.蝦虎魚 6.萊草 7.小竹 8.蕃南瓜  9.山蘭 10.緑威

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.釐務 - 2.釐める 
イ.3.崔嵬 - 4.嵬い 
ウ.5.肄業 - 6.肄う  
エ.7.婀娜 - 8.婀やか 
オ.9.愒陰 - 10.愒る

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.懈怠 2.諠擾 3.小逕 4.投錨  5.駑鈍
6.柱梁 7.推敲 8.挺身 9.嚆矢 10.麒麟児
<語群>
( ふえつ、たいき、せいひつ、りょうく、じんすい、かっきん、ぼうげん、えいとう、かいらん、らんしょう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.親父の夜歩き、息子のカンキン 
2.智愚一視して、シンケイを設けず 
3.ケイに居て簡を行う   
4.三界の火宅、シクの露地 
5.蛇も一生ナメクジも一生 
6.明なれども察に及ばず、寛なれどもショウに至らず 
7.コウヨウの何物たるかを知らざるなり 
8.明日はエンブの塵ともならばなれ 
9.ジャコウも嗅げば脳に入る 
10.フユウの一期  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「ジスレリの『文海奇観』に、禁獄された人が絃を鼓する事数日にして鼠と蜘蛛が夥しく出で来り、その人を囲んで聴きおりさて弾じやむと各々退いた。さて毎度弾ずるごとに大入り故、獄吏に請いて猫を隠し置き、音楽で鼠を集めて夢中になって感心しいる処を1.エンサツさせたとある。鼠や蜘蛛がそれほど音楽を好むかは知らぬが、列子やダーウィンが言い、米国のトローが実試した通り、もと諸動物は害心なき人をア.懼れず、追い追い慣れて近づき遊ぶ。その内に物が心なくしてする事も、目が動けば酒食を得るとて呪し、灯にイ.丁字頭が立つと銭を儲けるとて拝し、ウ.鵲が噪げば2.コウジン至るとて餌をやり、蜘蛛が集まれば百事嘉(よろこ)ぶとてこれを放つ、瑞は宝なり、信なり。天宝を以て信となし、人の徳に応ず。故に瑞応という。
・・・・
次は槌だ。『譚海』一二に、日光山には走り大黒というあり、信受の者3.ケタイの心あらば走り失せてその家に座さず、殊に霊験ある事多し、これは往古中禅寺に大なる鼠出て諸経を食い敗り害をなせし事ありしに、その鼠を追いたりしかば下野の足緒まで逃げたり。鼠の足に緒を付けて捕えて死にたるよりそこを足緒というとぞ、足緒は足尾なり。さて死にたる鼠の骸に墨を塗りて押す時はそのまま大黒天の像になりたり。それより日光山にこの鼠の死にたる骸を重宝して納め置き、今に走り大黒とて押し出す御影なりと記す。一昨年某大臣、孟子がいわゆる大王色を好んで百姓とともにせんとの仁心より頼まれた惚れ薬の原料を採りに中禅寺湖へ往った時、篤とこの大黒を拝もうと心掛けて滞在して米屋旅館に、岩田梅とて芳紀二十三歳の丸ぼちゃクルクル猫目の仲居頭あり。エ.嬋娟たる花のオ.顔、耳の穴をくじりて一笑すれば天井から鼠が落ち、鬢のほつれを掻き立てて枕のとがをカ.憾めば二階から人が落ちる。南方先生その何やらのふちから溢るるばかりの大愛敬に鼠色の涎を垂らして、生処を尋ねると、足尾の的尾の料理屋の娘というから十分素養もあるだろう、どうか一緒に走り大黒、身は桑門となるまでも生身の大黒天と崇め奉らんと企つる内、唐穴(からっけつ)になって下山しとうとう走り大黒を拝まなんだ。全く惚れ薬取りが惚れ薬に中毒したのだ。その節集古会員上松蓊君も同行したから彼女の尤物たる事は同君が保証する、あの辺へ往ったら尋ねやってくれたまえ。
 右の『譚海』の文に拠れば鼠が神になって大黒天と現じたようだが、『滑稽雑談』二一には、大黒天神は厨家豊穣の神なるが故に、世人鼠の来って家厨の飲食倉庫の器用を損ずるをこの神に祈る時、十月の亥の日を例として子の月なる十一月の子の日を(祭りに)用ゆるなるべしと記す。『梅津長者物語』には鼠三郎、野らねの藤太等の賊が長者の宅を襲うと、大黒真先に打って出で打ち出の小槌で賊魁を打ち殺す事あり。これでは大黒時に鼠や賊を制止4.チュウリクし、槌は殺伐の具となって居る。
・・・
支那でも『論衡』に鼠5.イッキョウキ.渉れば飯ク.捐てて食われず、古アングロ・サキソン時代に英国で犬や鼠の食い残しを知って食ったら神頌を百遍、知らずに食ったら五十遍唄わせた(一八四六年板、ライトの『中世英国文学迷信歴史論文集』巻一、頁二四一)。小アジアのユールーク人が熊や羚羊の飲んだ跡の水を文明人が飲むと自分らごとき蛮民になると信ずるごとく(一八九一年板、ガーネットの『土耳其トルコ女および風俗』二巻二一三頁)、鼠の残食を参れば鼠の性を受くると信じたのだ。」(「十二支考 鼠に関する民俗と信念」南方熊楠)
(B)「巴城(注1)は吾が二州の首領にして、陸は即ち四塞険絶し以て要を為し、海は即ち島嶼碁布し以て固きを為す。而して島嶼の碁布してやや広大豊饒、因って戍卒を以て団を結ぶべきものは、唯、美島、その他は小々のみ。美の島たるや、巴城十数里外の海中に孤立し、東北は須佐の江崎と相対し、西南は赤間関と相持す。而して内は即ち巴城の正面に当り、外は即ち6.ビョウマン天を呑み、直ちに韓地方と隣して、外夷の船7.ショウショウ乎としてその間に往来す。即ち又二州の要衝なり。蓋し、美島・江崎・馬関の巴城に於けるは、猶、唇歯の8.コウインに於けるがごとし。唇歯にして敗れざれば、何ぞコウインを傷(やぶ)ることあらんや。美島にして没せざれば、何ぞ巴城に患ふることあらんや。即ち之を要衝と謂はざるべけんや。辺を保ち、寇に備ふ、尤も当に意を加ふべき所なり。若し夫れ因循苟且以て目前を瀰縫せば、万一の変故には何を以て之を待たん。官蓋し此に見るあり、向に新たに吏卒を遣はして之をケ.戍らしめ、尋(つ)いで砲を善くする者数名を遣はし、児玉君に拝するに島の軍事を管することを以てす。君平生未だ嘗て言辞を9.レイにし、権勢に屈し、名誉をコ.干め官達を要めず、10.ソトウ質朴自ら処り、唯、永先生(注2)の徒と日(ひび)に砲術を講究し、頗る精妙に通ず。その徒、日に衆し。・・・」「未忍焚稿 -児玉君管美島軍事を拝するを賀する序―」(吉田松陰)
(注1)巴城:萩城の雅称。 (注2)長州の和流砲術家
👍👍👍 🐕 👍👍👍

<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その6 標準解答>
(一)
1.かんたく 2.しつしつ 3.ぼうとう 4.きょうしん(国のさかいと田のさかい) 5.とうとう 6.うる・うろう(大字源には両方の読みアリ) 7.さんしょ 8.とうちん 9.こうぜん 10.ちゅうのう 11.とんち 12.ほうよう 13.こうえつ 14.しんてつ 15.けつぼん 16.そしゅん 17.びん 18.かんそ 19.びしゅく 20.ひんく・ひんる
21.(よ)る 22.(ゆ)る 23.かたむ(けて) 24.ほしいい・かれいい 25.およ(ぶ) 26.のっと(る) 27.はげ(し)*(論語) 28.な(き)*大学 29.あみ*(孟子) 30.や(る)
(二)
1.蛹 2.紊乱 3.懺悔 4.巍然 5.警蹕 6.閘門 7.轆轤 8.蕁麻疹 9.畢竟 10.韜晦 11.疼(く) 12.擯斥 13.青黴 14.錙銖 15.卮酒 16.蚤 17.鑿 18.而已(のみ)・已・耳 *広辞苑では「爾」も“のみ”と読ませているようだが、漢検2にないので〇かどうか不詳。) 19.縅 20.怺
(三)
1.飆塵(飄塵)(ひょうじん):風の吹き上げる、ちりやほこり  *「飄塵」でも〇だと思う。(漢検2には掲載ナシだが・・・) (漢検2)意味①かぜ。つむじかぜ。大風。「飆塵(ヒョウジン)」
2.貝錦(ばいきん):漢検2掲載熟語(意味説明なし)(転じた意味)ことばを美しく飾り立てて人を罪に陥れること *漢検四字熟語にも「萋斐貝錦(せいひばいきん)」あり・・・「萋斐」が対象外なので読んでいない人が多いかも知れないが、読んでいれば、意味説明もあるので簡単かも・・・。
3.狂悖(きょうはい):非常識で不道徳な言動をすること。
          *「彼は怏々として楽しまず、狂悖の性はいよいよ抑え難くなった」<中島敦・山月記>
「狂悖暴戻」:「狂悖」は良心を失って道理に反すること。 「暴戻」は暴力的で道理に反していること。
4.干黷(かんとく):繰り返しねだること
5.奐焉(かんえん):文章のあやのあざやかなさま
(四)
問1
1.心慌 2.漱石 3.七觜・七嘴 4.阮籍 5.舎虎 6.馬謖 7.止沸 8.殉利 9.交頸 10.鴻儒
問2
1.ちゅうびゅう 2.そうらん 3.あんにょう 4.いとん 5.たいれい
(参考)
1.合歓(綢繆):男女が深く愛し合うこと。男女のむつみあうさま。
2.(叢蘭)秋風(そうらんしゅうふう):悪い者が善い者に危害を加えるたとえ。
3.(安養)浄土(あんにょうじょうど):阿弥陀仏のいる、まったく苦痛のない世界。極楽浄土の別称。
4.(猗頓)之富:膨大な財産のこと。 または、大富豪のこと。
5.河山(帯礪):永く変わらない固い誓約のこと。また、国が永遠に栄えることのたとえ
ダミー:(欣求)浄土:死後、極楽浄土に行けるように心から願うこと。
耆婆(扁鵲) 曲突(徙薪)
(五)
1.あまた 2.かかし 3.かじき 4.つちぼたる 5.はぜ 6.しば 7.ささ 8.とうなす 9.ひよどりばな 10.グリニッジ
(六)
1.りむ 2.おさ(める) 3.さいかい 4.たか(い) 5.いぎょう 6.なら(う) 7.あだ 8.たお(やか) *娜(しな)やか 9.かいいん 10.むさぼ(る) (注)2019.7.12 「釐務ー釐める」の読みを「釐(おさ)める」に修正しています。当初、「釐(つと)める」としておりましたが、誤りですので、ご注意ください。
(七)
1.恪勤 2.静謐 3.大逵 4.解纜 5.髦彦
6.楹棟 7.斧鉞 8.尽瘁 9.濫觴 10.竜駒
(注)2019.2.25訂正:初期の設問は「4.抜錨」としていましたが、これでは「抜錨≒解纜」なので、「投錨」に入れ替えました。
(八)
1.看経 2.畛畦 3.敬 *居敬・・儒教のめざす大切な徳目の一つ。 4.四衢 5.蛞蝓 6.縦 7.羔羊 8.閻浮 9.麝香 10.蜉蝣
(九)
1.掩殺 2.行人 3.懈怠 4.誅戮 5.一筐 6.渺漫 7.憧憧 8.喉咽 9.令 10.疎宕
ア.おそ(れず) イ.ちょうじがしら ウ.かささぎ エ.せんけん・せんえん オ.かんばせ カ.うら(めば) キ.わた(れば) ク.す(てて) ケ.まも(らしめ) コ.もと(め)
(参考)
*掩殺:(大辞林)〔「掩」は不意をおそう意〕 不意をねらっ て殺害すること。暗殺。
*言辞を令にす:ことばたくみに人の気に入るようにする。巧言令色。
👍👍👍 🐕 👍👍👍
ー参考ー
<想定得点(分野別減点)>
読み🔺5 書き取り🔺6 語選択🔺4 四字(一)🔺2 四字(二)🔺4 当て字🔺2 音訓🔺2 対・類🔺6~8 故事成語🔺4 文章題🔺7 計🔺42~44 156~158点
👍👍👍 🐕 👍👍👍
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<30-1向け模試> ~後半戦~

2018年03月30日 | 模擬試験問題
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●今季の<30-1向け模試>は(再三申し上げているとおり)、相当趣きを異にしています・・・標準的な問題(過去問等)を多く取り入れ、かつ、難問と思われるものも多少は入れるというコンセプトで作成しています。
●ただし、此処のところの本番試験の分野別の難易度の傾向にも鑑み、できるだけ本番試験と同じような内容(質・レベル)での作成を企図しています。
(したがって、当方の試算ですが、初合格を目ざす方で、前回本番が160点前後の方は同じような点数が獲得できるようなレベルにしているつもりです。)

●前半の5模試で・・・
 ①自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)は確認できたでしょうか・・・
 ②①を踏まえて、本番へ向けた補強策を考えて学習を進められているでしょうか・・・

●いよいよ4月に入りますので、<30-1向け模試>後半5作を配信していく予定ですが、模試そのもののトライのみで終わらせることなく、模試の結果・内容を踏まえての自らの学習の強化(周辺知識の拡大・深化や弱点の補強、それらによる“応用力(活用力)”や想像力などの養成)が大切だと思います。
●模試のマチガイ(➪正解)を“覚える”のではなく、なぜ間違ったのか、出来なかったのかなどを考えながら学習を深化させることを期待しています。

👍👍👍 🐕 👍👍👍 <30-1向け模試>(その6)は、4/1(日)6:00配信予定です 👍👍👍
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その5>

2018年03月24日 | 模擬試験問題
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試>(その5)・・・自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)を確認しましょう・・・
●上記の“立ち位置”を踏まえて次回へ向けた補強策を考えてみましょう・・・時間は十分にあります。
●これまでの弊ブログ模試と相当趣向を変えています・・・基本的な問題(過去問や市販の問題集など)をメインに、難度の高い設問は少なめにしています・・・それでもレベル的には前回本番の<29-3>並みではないかと思います。
●つまり(独断での試算ではありますが)、<29-3>で160点前後だった人で、その後特段の学習を進めていない場合は、本模試も同程度(160±10)になるのではないかと想定しています。

*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(高得点リピーターの方には幾分“物足りない”かも知れませんが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかも(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その5>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.妖氛漠々天地昏し  
2.之を酔漢の憑凭なきに比す 
3.訃至って忽ち嗟愕す 
4.天子明堂を起し工人斤斧を操る 
5.老鼠夜肉を盗む、何ぞ磔誅を行わざる 
6.嫩芽と碧蕊と、已に駘蕩の風を受く 
7.老牛、舐犢の愛を懐く 
8.演説に譬類を多用する 
9.弟子は屑然として対えた 
10.国に巫蠱の事あり 
11.黠鼠が馬の毛に巣を作った  
12.積弊の蕩滌に肺肝を摧く 
13.法を定めて禁遏を加える 
14.腹水の瀦留が著しくなった 
15.蒐集した美術品を糶売にかける 
16.入り江に蜑戸が連綴する 
17.邨醸野肴を一夕の饗応に充てる 
18.注文と涓埃も違わぬ出来である 
19.深窓に育って笄年に及んだ
20.事例の尠少な現象である
21.がわいている 
22.を飼料にする 
23.故郷の風景は一層く見えた 
24.我が期をらんとするにはあらず 
25.に示された通りに字をお浚いする 
26.仏堂のに霜が降りている  
27.山々の皺襞がやかに見える  
28.凍餒にまされながら行軍する
29.有り余るほどのけだった  
30.蒔絵の松の叢立ちが見事だ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.正倉院展にギガク面が展示される 
2.競走馬が一マイルの距離で競い合う 
3.ヘントウセンが腫れあがった 
4.どう考えてもに落ちない  
5.カサぶたが剝がれる 
6.盛夏用にの着物を仕立てる 
7.相場のハコウ状態に打つ手がない 
8.バラ色の人生を夢想していた 
9.両家のイヤサカを祈る  
10.ビョウジョクに伏す身となった 
11.無数のバイキンが蠢いていた  
12.交渉は深夜にモツれ込んだ 
13.巨大なインセキの落下した跡がある 
14.ヒョウキンな仕種が笑いを誘った 
15.薬石効なくコウエンとして逝く 
16.恩師のコウエンに列する 
17.寒のサワラは特に美味だ
18.浴槽をサワラで設える 
(国字)
19.葡萄酒三十センチリットルを加える
20.獲物がサコに逃げ込んだ 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.人をひきつけて味方にする。
2.広く物事に通じた見識。
3.高くけわしいさま 
4.みどり色の山。みどり色の連山。
5.天のたまもの
<語群>
( こんぺき、たっけん、すいらん、えんらん、けんがい、しょうしゅん、てんしゃく、すいばん )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )廷諍 2.(  )之鬼 3.(  )戴月 4.(  )兼利  5.(  )大度
6.安車(  ) 7.渾金(  ) 8.顚委(  ) 9.嘲風(  ) 10.提綱(  )
<語群>
( ほりん、めんせつ、けつりょう、かいかく、せいしゅん、ろうげつ、べきら、はくぎょく、はんあい、ひせい )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.夫婦の仲がよいこと
2.世の常を言う言葉。
3.犬死することのたとえ。
4.つまらぬものをかわいがり、身を滅ぼすことのたとえ。
5.ひどく恐れ迷うさま。
<四字熟語群>
( 国君含垢 懿公喜鶴 跼懼蹐迷 千里結言 関関雎鳩 委肉虎蹊 夷険一節 柔茹剛吐 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.胡銅器 2.信天翁 3.拳螺 4.墨西哥 5.伯林 6.野鴉椿 7.接骨木 8.蒲葵 9.海金砂 10.臭橙

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.呵譴 - 2.譴める 
イ.3.覘望 - 4.覘く  
ウ.5.燔書 - 6.燔く  
エ.7.搏景 - 8.搏つ 
オ.9.粥獄 - 10.粥ぐ 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.仕官 2.荒蕪 3.失当 4.婉曲  5.吻合
6.蘊蓄 7.碩儒 8.書画 9.朝覲 10.水簾
<語群>
( ちょくせつ、たいと、じゅつしょく、ちゅうしん、がいせつ、ていご、ひそう、ろうかん、こうゆ、ぞうけい )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.ヨクをもって楹となす
2.シモク大なれど視ること鼠に若かず 
3.エキチ皆然り
4.善く戦ふ者はジョウケイに服す
5.センソの仁
6.読書、ジンカイを求めず  
7.シンルに順う者は帷幕を成す  
8.食前ホウジョウ一飽に過ぎず  
9.痛処にシンスイを下す 
10.肩を脅かし諂い笑うは、カケイよりも病(つか)る

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かまし大和魂
・・・
一、余、去年已来心蹟百変、挙げて数へ難し。就中、趙の貫高(注1)をア.希ひ、楚の屈平(注2)を仰ぐ、諸知友の知るところなり。故に子遠が送別の句に「燕趙の多士一貫高。荊楚深憂只屈平」と云ふも此のことなり。しかるに五月十一日関東の行を聞きしよりは、また一の誠字に工夫をつけたり。ときに子遠、死字を贈る。余これを用ひず、一白綿布を求めて、孟子の「1.シセイにして動かざる者は、いまだこれ有らざるなり」の一句を書し、手巾へ縫ひつけ、携へて江戸に来たり、これを評定所に留め置きしも、わが志を表するなり。
(注1)趙王の宰相。忠臣。漢の高祖を殺そうとした。
(注2)屈原
 去年来のこと、恐れ多くも天朝・幕府の間、誠意相イ.孚せざるところあり。天、苟いやしくもわが区々の2.コンセイを諒(ゆる)し給はば、幕吏かならずわが説を是とせんと志を立てたれども、「蚊虻山を負ふ」の喩へ、終に事をなすこと能わず今日に至る、亦吾が徳の3.ヒハクなるによれば、いまウ.将誰をかエ.尤め、かつ怨まんや。
・・・
一、七月九日、初めて評定所呼び出しあり。三奉行出座、4.ジンキクの件、両条あり。一に曰く、梅田源次郎長門下向の節、面会したる由、何の密議をなせしや。二に曰く、御所内に落文あり、其の手跡汝に似たりと源次郎そのほか申し立つる者あり、覚えありや。此の二条のみ。それ梅田は、もとより奸骨あれば、余ともに志を語ることを欲せざるところなり、何の密議をなさんや。吾が性、公明正大なることを好む、豈落文なんどの隠昧のことをなさんや。・・・
一、わが性、激烈怒罵に短し。つとめて時勢に従ひ、人情に適するを主とす。是をもつて吏に対して幕府違勅の已むを得ざるを陳じ、然る後当今的当の処置に及ぶ。其の説常に講究するところにして、オ.具に対策にカ.載するがごとし。これをもつて幕吏といへども甚だ怒罵すること能はず、直ちに曰く、「汝陳白するところ悉く的当とも思はれず。かつ卑賤の身にして国家の大事を議すること不届きなり」。余また、深く抗せず、「ここをもて罪を獲(う)るは万々辞せざるところなり」と云いひて已みぬ。
幕府の5.サンセキ、布衣、国を憂ふることを許さず。その是非、吾れ曾て弁争せざるなり。聞く、薩の日下部以三次(注3)は対吏の日、当今政治の欠失を6.レキテイして「是くのごとくにては往先三五年の無事も保し難し」と云ひて鞠吏を激怒せしめ、乃ち曰く「是をもつて死罪を得ると雖も悔いざるなり」と。これ、われの及ばざるところなり。子遠の死をもつてわれに責むるも、またこの意なるべし。・・・
(注3)薩摩藩士。安政五年獄死。
一、今日死を決するの安心は四時の順環において得るところあり。けだし彼のキ.禾稼を見るに、春種し、7.カビョウし、秋刈り、冬蔵す。秋冬に至れば人みなその歳功の成るを悦び、酒を造り8.レイを為り、村野歓声あり。いまだかつて西成にのぞんで歳功の終はるを哀しむものを聞かず。
 吾れ行年三十。一事成ることなくして死して、禾稼のいまだ秀でず実らざるに似たれば、惜しむべきに似たり。しかれども義卿の身をもつていへば、これまた秀実のときなり、何ぞかならずしも哀しまん。何となれば人寿は定まりなし。禾稼のかならず四時を経るごときにあらず。十歳にして死する者は十歳中おのずから四時あり。二十はおのずから二十の四時あり。三十はおのずから三十の四時あり。五十、百はおのずから五十、百の四時あり。十歳をもつて短しとするは、9.ケイコをしてク.霊椿たらしめんと欲するなり。百歳をもつて長しとするは、霊椿をしてケイコたらしめんと欲するなり。ケ.斉しく命に達せずとす。
 義卿三十、四時すでにそなはる、また秀でまた実る。そのコ.秕たるとその粟たると、わが知るところにあらず。もし同志の士、その微衷をあわれみ10.ケイショウの人あらば、すなはち後来の種子いまだ絶えず、おのづから禾稼の有年に恥じざるなり。同志それ、これを考思せよ。(「留魂録」 吉田松陰)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その5 標準解答>
(一)
1.ようふん 2.ひょうひょう:*よりどころ 3.さがく 4.きんぷ 5.たくちゅう 6.へきずい 7.しとく 8.ひるい 9.せつぜん 10.ふこ 11.かっそ 12.とうでき 13.きんあつ 14.ちょりゅう 15.ちょうばい 16.たんこ 17.そんじょう 18.けんあい 19.けいねん 20.せんしょう
21.うじ 22.ふすま 23.ものう(く) 24.あやま(らん) 25.かた 26.きざはし(階、段、陛) 27.きわ(やか) 28.さいな(まれ) 29.もう(け)  30.むらだ(ち)
(二)
1.伎楽 2.哩 3.扁桃腺 4.腑 5.瘡 6.絽 7.跛行 8.薔薇・薔 9.弥栄 10.病褥・病蓐 11.黴菌 12.縺 13.隕石・殞石 14.剽軽 15.溘焉 16.講筵 17.鰆 18.椹 19.竰 20.逧
(三)
1.延攬(えんらん) :①人をひきつけて味方にする ②引き立てる
2.(漢検2)達見(タッケン):物事の道理を見通した考え。すぐれた見識。 類)達識 対)浅見 (広辞苑)広く物事に通じた見識。すぐれた意見。達識。
 CF:卓見:(広辞苑)すぐれた見識。すぐれた意見。
3.峭峻 高くけわしいさま  *ダミー:懸崖・・・切り立ったようながけ
4.翠巒
5.天錫(漢検2掲載熟語) CF:天爵:(広辞苑)その人に自然に備わった徳の高さ。⇔人爵
(四)
1.面折 2.汨羅 3.披星 4.氾愛 5.恢廓 6.蒲輪 7.璞玉 8.勢峻 9.哢月 10.挈領
問2
1.しょきゅう 2.じゅうじょ 3.こけい 4.いこう 5.きょっく
1.関関(雎鳩):夫婦の仲がよいこと
2.(柔茹)剛吐(じゅうじょごうと):(弱者を見下して強者に謙るという)世の常を言う言葉。
3.委肉(虎蹊):みすみす危険や災難を招くたとえ。また、犬死することのたとえ。
4.(懿公)喜鶴:つまらぬものをかわいがり、身を滅ぼすことのたとえ。
5.(跼懼)蹐迷(キョックセキメイ):ひどく恐れ迷うさま。
ダミー:千里(結言) 国君(含垢) (夷険)一節
(五)
1.さはり 2.あほうどり 3.さざえ 4.メキシコ 5.ベルリン 6.ごんずい 7.にわとこ 8.びろう 9.かにくさ 10.かぶす
(六)
1.かけん 2.せ(める)・とが(める) 3.てんぼう 4.のぞ(く) 5.はんしょ 6.や(く) 7.はくえい 8.う(つ) 9.いくごく 10.ひさ(ぐ)
(七)
1.抽簪 2.膏腴 3.剴切 4.直截 5.牴牾
6.造詣 7.泰斗 8.弄翰 9.述職 10.飛淙
(八)
1.杙 2.鴟目 3.易地 4.上刑 5.吮疽 6.甚解 7.針縷・鍼縷 8.方丈 9.針錐・鍼錐 10.夏畦
*「脅肩諂笑(キョウケンテンショウ)、夏畦(カケイ)より病(つか)る」ともいう。
*大辞林 第三版:夏畦:暑い夏に田を耕すこと。労苦の大きいことのたとえ。
*広辞苑ナシ
(九)
1.至誠 2.悃誠(「懇誠」も可だろう) 3.菲薄 4.尋鞠(「訊鞫」・「訊鞠」「尋鞫」も可だろう) 5.三尺 6.歴詆 7.夏苗 8.醴 9.蟪蛄 10.継紹
ア.こいねが(ひ) イ.ふ(せざる)(全集は「相孚(あい・ふ)する」読み。「相孚(ソウフ)」という熟語もアリ・・・いずれにしても“フ”読みか・・・) ウ.はた エ.とが(め) オ.つぶさ(に) カ.の(する) キ.かか ク.れいちん ケ.ひと(しく) コ.しいな(「くずごめ」という訓もあるが・・・)

(参考)
*三尺(サンセキ)
「竹簡・木簡:日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
・・・また漢代の制度では、詔書や法令は長さ三尺(一尺は23センチメートル)の簡に、経書は二尺四寸、私用のものは一尺のものが用いられた・・・」
*継紹:(広辞苑)事業をうけつぐこと。 CF.継承:(広辞苑)うけつぐこと。承継。

(参考・・・当方にて想定した分野別得点(減点)・・・)
(一)🔺5 (二)🔺4 (三)🔺4 (四)🔺5 (五)🔺2 (六)🔺2 
(七)🔺4 (八)🔺8 (九)🔺6
計🔺40  160点前後?
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コメント (2)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>

2018年03月16日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試>(その4)・・・自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)を確認しましょう・・・
●上記の“立ち位置”を踏まえて次回へ向けた補強策を考えてみましょう・・・時間は十分にあります。
●これまでの弊ブログ模試と相当趣向を変えています・・・基本的な問題(過去問や市販の問題集など)をメインに、難度の高い設問は少なめにしています・・・それでもレベル的には前回本番の<29-3>並みではないかと思います。
●つまり(独断での試算ではありますが)、<29-3>で160点前後だった人で、その後特段の学習を進めていない場合は、本模試も同程度(160±10)になるのではないかと想定しています。

*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(高得点リピーターの方には幾分“物足りない”かも知れませんが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかも(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.狂舅世に入れられず  
2.徒に半畝の池に困しむ  
3.罵哭為に顚せんと欲す 
4.疇曩の豪気誰に向ってか説かん 
5.今月憂恤荐りなり  
6.漸く腹笥の虚しきを盈たす 
7.渠、囓驚して箸を投ぜん  
8.瀛海に船を浮かべる  
9.惆悵としてひとり悲しむ 
10.悖戻の気銷すれば世途畏るべきを見ず 
11.未練を擺脱して精神を集中する 
12.酥油を身に塗る  
13.鑰匣に入れる 
14.至治の馨香、神明に感ず 
15.徐に摺扇を開き、うちあおいだ 
16.山野に禽獣を豢養する 
17.瞿然としてその場に立ち竦んだ 
18.潸潸たる涙が袂を濡らした 
19.先徳を聿修せんことを庶幾する 
20.陛下の軫念あらせ給う所である 
21.みを繙く 
22.漬けをつくる 
23.真の黄金はせず 
24.法師、は玄奘という
25.秋風がを巻いて片づける
26.弓弭の調を献上する
27.愈々船が澪にってきた  
28.本物にって作った作品だ 
29.汝が新幟のてるを聞く  
30.隠元をのまま食べる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.ホトボリが冷めるまで姿を隠した  
2.反発と憎悪をい交ぜにして睨んだ 
3.散逸した蔵書を探しアグむ 
4.旧友の客死にバンコクの涙を注ぐ  
5.先がスボんだズボンをはく 
6.社会の病弊をテッケツする 
7.仕事の膨大さにふと溜息をく 
8.君が口を出すと話がコジれる  
9.長身ハクセキの青年が質問に立った  
10.ゾウブツ故買の容疑で逮捕された  
11.ビワと焼き魚を一時に食うべからず 
12.ビワ法師が平家物語を語る  
13.将軍は挙って官軍にサタンした 
14.わが身の不運をサタンする  
15.自殺の多くがイシによるものと言われている
16.上司のイシに甘んじて仕えた 
17.皇后のイシを承る
18.方違えにより、縁起の悪い家からイシした
(国字)
19.紡いだ木綿糸をカセに巻き付ける  
20.五デシリットルの水を加えた 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.足跡を踏む。人の後を追う。
2.ととのえやわらげる。
3.軽はずみで不誠実なこと。人情がうすいこと。
4.人の心をうまくとらえる。
5.広く大きいさま。また、天空。 
<語群>
( へきくう、ちょうかい、しゅうれん、とうはく、りょうかく、しゅうらん、じょうしょう、ぎょうり )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )頻伽 2.(  )雲客 3.(  )停蓄 4.(  )画脂 5.(  )偸食
6.越鳧(  ) 7.虚実(  ) 8.長生(  ) 9.滄海(  ) 10.班女(  )
<語群>
( そいつ、きゅうし、じれん、ひまく、はんらん、ようじん、かりょう、けいしょう、
びい、ちょうひょう )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。
2.死んでまもないこと。
3.才能がある人ほど、衰退するのが早いというたとえ。
4.学識を磨いて、世に役立つ人材になることのたとえ。
5.人は環境次第で良くなることも悪くなることもあるということ
<四字熟語群>
( 陽関三畳 鏃礪括羽 昏定晨省 南橘北枳 邑犬群吠 抔土未乾 正笏一揖 甘井先竭

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.行器 2.雲脂 3.鳳蝶 4.蚌貝 5.脛巾 6.孟買 7.爵牀 8.万年青 9.回青橙 10.蒟醬 

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.象嵌 - 2.嵌める 
イ.3.銓衡 - 4.銓る   
ウ.5.饌米 - 6.饌える
エ.7.監督 - 8.督る 
オ.9.胎孕 - 10.孕る

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.頑健 2.旁晩 3.未萌 4.寸牘  5.丈母
6.胄裔 7.無聊 8.譴責 9.窕冶 10.卵塔場
<語群>
( がくおう、かんりん、ちめい、せんぴょう、きょぜん、だうん、いび、こうこん、るいじゃく、かいちょく )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.命を知る者はガンショウの下に立たず 
2.トソウの人、何ぞ数うるに足らんや  
3.クンユウは器を同じくせず 
4.明君賢将、能く上智を以てカンと為す者は、必ず大功を為す 
5.ヨクキの楽  
6.コウドウの人も受けず乞人も屑しとせず 
7.ブッセンの歓 
8.禿筆をする   
9.猛虎の猶予するはホウタイの螫を致すに若かず 
10.悪を遏めて善を揚げ、天のキュウメイに順う  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「同じような不思議は実はまだ方々にありました。それを少しばかりお話して見ましょう。摂津有馬の温泉には、人が近くへ寄って大声で悪口をいうと、忽ち湧き上るという小さな湯口があって、これをア.後妻湯と呼んでおりました。・・・という言葉は後妻のことですが、後に女の喧嘩のことをいうようになってからは、別に悪口をする者はなくても、若い娘などが美しく化粧をして湯の傍に行くと、すぐに怒って湧き立つという評判になり、それをイ.妬みの湯という人もありました。これなどはよほどウ.姥が池の話と似ております。(摂津名所図会。兵庫県有馬郡有馬町)
・・・
伊豆の熱海にはまた平左衛門湯というのがあって、「平左衛門甲斐ない」とからかうと湯が湧くといい、旅の人がそれを面白がるので、村の子供たちが銭をもらって、呼ばって見せたということであります。それが多分今の1.カンケツセンのことであろうと思いますが、前にはその東に清左衛門湯、一名法斎湯というのもあって、そこでも大声に念仏を唱えて暫く見ていると、高く湯が湧き上るといっておりました。法斎も人の名のように聞えますが、実は法斎念仏という踊りの念仏のことで、それだから法斎念仏川とも呼んでおりました。念仏でなくとも、高声に何か物をいえば湧くのだといった人もありますが、だまって見ていても自然に湧き上ったのかも知れません。(広益俗説弁遺篇其他。静岡県田方郡熱海町)
・・・
 支那にもこれとよく似た泉が方々にあったそうで、土地によっていろいろの名をつけております。あるところでは咄泉といっておりました。どなると湧き出す清水ということであります。あるところでは笑泉。人が笑い声を出すと水が急に湧いたというので、すなわち驚きの清水も同じ意味であります。喜客泉は、人が来ると喜んでわく清水、2.ブショウセンといったのは、手を打つとその声に応じて流れるという意味でありました。日本でもぜひ念仏を唱えなければ、湧き出さぬというわけでもなかったのであります。実地に行って見ないと確かなことは知れませんが、大抵は周囲の土が柔かで、足踏みの力が水に響いたのではないかと思います。常陸の青柳という村の近くには、泉の杜というお社があって、そこの清水も人馬の足音を聞けば、湧き返ること煮え湯のようであるといい、それで活き水と呼び、また出水川三日の原はここだともいう人がありました。(広益俗説弁遺篇。茨城県那珂郡柳河村青柳)・・・」(「驚き清水」柳田国男)

(B)「籠城の大将は心定まらずして叶はず、若し大将の一心うかうかするときは、其の下の諸将何程智勇ありても、智勇施すこと能わず、百万の剛兵義士ありと雖も、剛義を施すこと能わず。況んや、河海エ.山谿の固きに於いてをや、況んや高塁深池に於いてをや、況んや3.ケンコウリヘイに於いてをや。糧食山の如く積めども、オ.孰ありてか之を食はん。貨財カ.邱の如く聚まれども、誰ありてか之を守らん。南宋高宗の朝、二帝(注)4.モウジンの際、宗澤(そうたく)・岳飛・韓世忠等の諸将輩出し、5.チュウカンギタン6.エンシキ大略、河東河北、忠義の民兵、憤懣奮激し、先を争ひて王に勤め、金兵連戦利あらず、中興の兆し見るべし。而して高宗の心定まらずを以て・・・遂に機会を失ひて、国体の伸ぶることを得ざらしむ。近年清朝鴉片の変に、キ.粤東(注2)義勇の民相聚まりて団練(注3)し、国恩を報ぜんことを図れども、清主、琦善(きぜん)・伊里布等の大7.カントク8.チュウセキすること能わず。・・・編者(注:ここでは孟子のこと)守城の法を挙げて、先づ其の心定めを云ふ、其の意深いかな、然れども此の心定めや、特に一旦奮激の能くする所に非ず、必ずや心胆を涵養鍛錬することク.素あるものにして、能くすることありとす。故に太平無事の日に当たりては、専ら文学に志し、義不義忠不忠の事、礼義廉恥の行を励み、心を鉄石の如くに鍛錬し、尚、又常に武芸をケ.玩び、山鷹鹿狩河漁をなして身体を剛驍にし、何時異変の事ありて風雨霜雪に暴露しても、善く之に耐ふる如くし、大将より士卒に至る迄皆此くの如くにして、子路の言の如く、勇ありて且つ9.ホウを知らしむること要なり。太平の久しき、奢侈逸楽の習、他人の10.キコツに徹し、衣食住に栄耀を尽くし、志気卑怯にして英決果断に乏しく、身体コ.孱弱にして、沐雨櫛風の困苦を忍耐すること能わず。・・・」(武教全書講章 武教全書「守城」 吉田松陰)
(注1)二帝:徽宗・欽宗
(注2)広東の異称。
(注3)団練:(広辞苑):中国で、住民による自衛武装組織。清代に盛行。
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.きょうきゅう 2.はんぽ 3.ばこく 4.ちゅうのう 5.ゆうじゅつ 6.ふくし 7.げっきょう 8.えいかい 9.ちゅうちょう 10.はいれい 11.はいだつ 12.そゆ 13.やっこう・やくこう 14.けいこう 15.しょうせん 16.かんよう 17.くぜん 18.さんさん 19.いっしゅう 20.しんねん
21.ふみづつ(み) 22.こうじ 23.めっき 24.いみな 25.たかむしろ *“すのこ”でも✖にできないと思うが標準解答は“たかむしろ”。 26.みつぎ 27.せま(って) 28.のっと(って) 29.植(た)てる 30.さや・あまかわ
(二)
1.熱 2.綯(い交ぜ) 3.倦(む) 4.万斛 5.窄(んだ) 6.剔抉 7.吐(く) 8.拗(れる) 9.白皙 10.贓物 11.枇杷 12.琵琶 13.左袒 14.嗟嘆・嗟歎 15.縊死 16.頤使・頤指 17.懿旨 18.移徙 19.綛・桛 20.竕
(三)
1.躡蹤(じょうしょう):足跡を踏む。人の後を追う。 漢検過去問音訓読み熟語。
2.調諧(ちょうかい)=ととのえやわらげる *漢検下つき熟語
「諧調」は、(漢検2):①文章・色彩・音楽などの調和がよくとれていること。 ②こころよい調べ。ハーモニー。
3.偸薄(とうはく):(漢検2大見出し)軽はずみで不誠実なこと。人情がうすいこと。類)軽薄・薄情 *ダミー:澆漓(ギョウリ:世が末になって道徳が衰え、人情の薄いこと。澆薄(ギョウハク))
4.収攬(しゅうらん):人の心をうまくとらえる  *ダミー:しゅうれん
5.寥廓・廖廓 *ダミー:碧空;あおぞら。碧天。

(四)
問1
1.迦陵 2.卿相(けいしょう) 3.汎濫 4.凋氷 5.靡衣
6.楚乙 7.皮膜(ひまく・ひにく) 8.久視 9.揚塵 10.辞輦
問2
1.しょうしゃく 2.ほうど 3.せんけつ 4.ぞくれい 5.ほっき
1.(正笏)一揖(しょうしゃくいちゆう):相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。
2.(抔土)未乾(ほうどみかん):死んでまもないこと。
3.甘井(先竭):才能がある人ほど、衰退するのが早いというたとえ。
4.(鏃礪)括羽:学識を磨いて、世に役立つ人材になることのたとえ。
5.南橘(北枳):人は環境次第で良くなることも悪くなることもあるということ
  ダミー:陽関(三畳)  (昏定)晨省 (邑犬)群吠
(五)
1.ほかい 2.ふけ 3.あげはちょう 4.からずがい 5.はばき 6.ボンベイ 7.きつねのまご 8.おもと 9.だいだい 10.キンマ
(六)
1.ぞうがん・ぞうかん 2.は(める)*「ちりば(める)」もOKだと思うが、過去問標準解答は「は(める)」のみ? 3.せんこう 4.はか(る)  5.せんまい 6.そな(える) 7.かんとく 8.(み)る *“とりしま(る)”訓はナシ。「監る」も「監(み)る」 9.たいよう 10.みごも(る)
(七)
1.羸弱 2.遅明 3.先表 4.朶雲 5.岳翁
6.後昆 7.居然 8.戒飭 9.猗靡 10.寒林 
*先表(センピョウ):(広辞苑)(センビョウとも)物事の起る前ぶれ。前兆。
*「未萌(ミホウ・ミボウ)」は前兆の前・・・物事が兆す前。
(八)
1.巌牆 2.斗筲 3.薫蕕 4.間 *孫子 5.浴沂 6.行道 7.勿翦 8.呵(する) 9.蜂蠆 10.休命 *「順天休命」*休命:立派な天の命令
(九)
1.間歇泉 2.撫掌泉 3.堅甲利兵 4.蒙塵 5.忠肝義胆 6.遠識 7.奸慝 8.誅斥(△誅責) 9.方 10.肌骨
ア.うわなり イ.ねた(み)(「“そね”み」)とも読めないことはないが🔺) ウ.うば(「“ばば”という訓もあることはあるが🔺) エ.さんけい オ.たれ カ.おか キ.えつとう ク.もと ケ.もてあそ(び) コ.せんじゃく
(参考)
*団練
(ウイキペデイア)団練(だんれん)は、清代の地方に存在した武装集団。地方の有力者が盗賊等から郷鎮 を自衛するために自発的に組織した民兵組織である。
大辞林 第三版:団練:中国で、郷村の武装自衛集団。古くから存在したが、特に清代に盛行。団防。
(世界大百科事典 第2版):団集練丁:アヘン戦争時の仏山団練局などが その例である。もともと団集練丁(壮丁を招集訓練する)の意で、唐以来地方部隊の呼称 に用いられたが、清朝では郷村自衛の臨時組織とし有時の際にのみ結成を許可された・・・
*誅斥 *広辞苑には「誅責」しかナシ・・・「誅責」は、「罪をとがめ、せめただすこと」
 (ネットでは、向こう(中国)の言葉にはあるようだ・・・漢和辞典はどうかな?➪大字源はナシ・・・「誅責」と同様の意味のようなので、「誅責」でも✕にはできないと思うが・・・)
*全集では、「忠肝義肝」の「肝」は、旧字の「膽」が使用されている。
*遠識:広辞苑にはナシ。(ネット)「遠識」は時間的に離れた未来を知ること。*他にもこの熟語の説明・用例などネットに幾つかアリ。
*「勇ありて且つホウ(方)を知らしむ」(論語・先進篇)
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<30-1向け模試(その4)> ~明日3/16(金)配信します~

2018年03月15日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試(その4)>は、明日3/16(金)6:00配信します。

●<30-1向け模試>は、主として、自己の強み・弱みを把握するとともに、その弱点を補強する意味・目的で作成しています。まだ時間は十分にありますので、模試の内容・結果を踏まえて自己分析をして、その弱みを克服する対策を立てて実行されることをお薦めします。
・150~160点前後の得点が得られた方・・・過去問や基本・標準的な問題については十分習熟していると思われます。あとは、分野別の得手・不得手の克復が課題・・・当該分野別の問題(市販の問題集やもっと多くの過去問)や、当ブログや他ブログの模試などの問題を数多く当たることで弱点を補強することができると思います。また、いろいろな模試を数多くこなすことで(その中の新出問題にも当たることで)、“応用力”“想像力”なども付いてくると思います。
 ・150点に満たない方・・・まだまだ過去問や基本問題などの習熟が足らないように思われます。まずは過去問や基本的な問題の習熟に努めるべきです。そのうえで、こういった模試にも挑戦されたら良いと思います。(模試をこなすにしても“やりっぱなし”にしないで、自分なりに、徹底的に、その復習や周辺知識の習得にも努めるようにすると良いと思います。)

●今季模試は(その10)まで作成の予定です。現時点、(過去問や基本的な問題には十分習熟している方を想定しての)当方の想定している得点範囲は、
<その 1>155~160
<その 2>146~173

*(その1)&(その2)は作成後修正等を施さず、そのまま配信。コメント等を頂戴し、その内容等を踏まえ、(その3)以降は、当初案作成後、一定の見直し(得点の平均化)を図った・・・  

<その 3>(当初作成段階では151点。修正を加えて)159点
<その 4>(当初作成段階では163点。修正を加えて)161点 
<その 5>160点

・・・以下は当初作成段階(第一次校正段階)・・・
<その 6>156~158点
<その 7>159~164点
<その 8>158~159点
<その 9>160~162点
<その10>160~166点
となっています。
 *有力者からいただいたコメントなどを拝見すると、作成者と模試実践者の立場からの違いでしょうか、実際に問題を初めて解く立場からすると、どうも、10点ぐらいは上記得点よりは低めになるようです。(でも、大体、150~160ぐらいの間ということになると思います。)
 
●ひとりでも多くの方が更に力をつけて、“難化”を続ける1級試験本番の難関を突破されんことを願ってやみません・・・。
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>

2018年03月11日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試>(その3)・・・自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)を確認しましょう・・・
●上記の“立ち位置”を踏まえて次回へ向けた補強策を考えてみましょう・・・時間は十分にあります。
●これまでの弊ブログ模試と相当趣向を変えています・・・基本的な問題(過去問や市販の問題集など)をメインに、難度の高い設問は少なめにしています・・・それでもレベル的には前回本番の<29-3>並みではないかと思います。
●つまり(独断での試算ではありますが)、<29-3>で160点前後だった人で、その後特段の学習を進めていない場合は、本模試も同程度(160±10)になるのではないかと想定しています。

*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(高得点リピーターの方には幾分“物足りない”かも知れませんが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかも(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.聊か此の鄙章を奠す   
2.何れの処にか感亨無からん 
3.猶、秋旻を望んで感涙横たわる  
4.勢、近甸を復すべし  
5.蓍草霊を失いて兆、明を欠く    
6.未だ校せず、先文刻碣の辞 
7.を碩学の門に執る 
8.恤兵金を募る  
9.蜂蠆すら毒あり 
10.広く譌言を伝布する 
11.互いに揖謝を交わして別れた  
12.道は一原に出で、九門に通じ、六衢に散ず 
13.貌は柔恭にして人と語るに嬉怡微笑す 
14.露簟清瑩として夜を迎えて滑らかなり 
15.風は粉膩を撲って艶めかしい香りを漂わせた 
16.法廷で贏輸を決する 
17.麦畑の嫩芽が目立ち始めた  
18.嶷然たる岩山が開っている 
19.冪冪たる雲を貫き光が射した 
20.の絵を描いてお守りにする 
21.に一房の藤をさす  
22.のまま冷蔵庫に入れよ 
23.その戯曲の一齣が忘れられない 
24.いたり飲めばち尽くす 
25.一頻りりが続いた  
26.る時は即ち人の我を道う 
27.蔦やが茂る山道に分け入った 
28.事実をく明らかにして記録する 
29.人の事をを調り笑う 
30.髪をって桑門に入る  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.試験合格のコツをつかんだ 
2.スケソウダラは蒲鉾の原料となる 
3.この記事のシンピョウ性は高い  
4.和菓子の材料にミジンコを使う  
5.殿中でニンジョウザタに及んだ  
6.創口にバンソウコウを貼る 
7.イグサの茎は畳表に用いられる  
8.羽織の腋にマチを入れる  
9.意志弱く性ケイソウで威厳がない 
10.腿からデンブにかけて痛みがある 
11.相手の攻撃を巧みにカワした  
12.この失敗は誠にザンテンの至りだ 
13.ザンテン面諛を事とする奸臣だ  
14.平安京のコウボウは東西南北各々約五粁だ  
15.古寺のコウボウが夕靄に映える      
16.理路整然としてカンゼンする所がない
17.疑いはカンゼンと氷釈した
18.カンゼンとした笑みを湛えている
(国字)
19.話の辻ツマが合わない  
20.コガラシが身にしみる 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.つらいのをがまんして努力することのたとえ。
2.ねんごろに強く善をすすめる意。
3.傾きくつがえること。失敗すること。 
4.動けないほどつかれよわる。
5.すぐれた才能  
<語群>
( しょうけつ、るいそう、ひはい、きそく、けいがん、せっし、さいしょう、さち )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )晦迹 2.(  )災梨 3.和敬(  ) 4.(  )之情 5.(  )嚇人
6.脣歯(  ) 7.河漢(  ) 8.轍乱(  ) 9.前途(  ) 10.笑面(  )
<語群>
( りょうえん、とうこう、せいじゃく、きけん、ていがく、ろうこ、きび、かそう、ほしゃ、しげん )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.離れ離れの夫婦がお互いを思い合っていることのたとえ
2.人の歌声が清く澄んでひびきわたること
3.落成した建築物に対する褒め言葉
4.高位にいる者が遜って賢者を求めることのたとえ
5.こじつけ
<四字熟語群>
( 竹苞松茂 巫山之夢 郢書燕説 巫山蜀雨 以杞包瓜 遅暮之嘆 竜吟虎嘯 竜章鳳姿 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.紅絹 2.海狗 3.尺蠖 4.蒿雀 5.脛楯 6.番瀝青 7.愛蘭 8.胡孫眼 9.杜衡 10.知母    

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.劬労 - 2.劬れる 
イ.3.懋戒 - 4.懋める 
ウ.5.倦憊 - 6.憊れる 
エ.7.覬覦 - 8.覬む  
オ.9.嶷立 - 10.嶷い 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.猜疑 2.絶巓 3.悪札 4.直諫  5.興隆
6.急逝 7.鐫録 8.鬩牆 9.叮嚀 10.別懇
<語群>
( りょうち、ないげき、しんじつ、てんねい、はいふく、いんぎん、がくろく、こうし、しんぴょう、ようかん )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.イモンの望  
2.シュヒ終に外に向って曲げず  
3.コビをもって天下を取る 
4.フカを視れば爛尽す
5.仁義忠信、善を楽しんで倦まざるは、此れテンシャクなり
6.ホウカの徒に懸かるを懼る 
7.ククを以て仁となし孑孑を義となす
8.性は猶キリュウのごとし  
9.カショの国に遊ぶ 
10.セキレキに翫(な)れて玉淵を窺わず 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「『説苑』七に楊朱が梁王に見えて、天下を治むる事諸(これ)を掌に運らすごとくすべしという。梁王曰く、先生、一妻一妾ありて治むる能わず、三畝の園すらア.芸る能わざるに、さように容易(たやす)く天下を治め得んやと。楊朱曰く、君かの羊を見ずや、百羊にして群るれば五尺の童子一人杖を荷うてこれを東西思いのままに追い得るがごとし、堯をして一羊を牽き舜をして杖を荷うてこれを追わしめば、なかなか思いのままにならぬ、すなわち乱の始めだ。大を治めんとする者は小を治めず、大功を成す者は1.ショウカせずと。
 末吉安恭氏来示に、琉球人は山羊を温柔な獣とせず、執拗2.ゴウレイな物とす。縄にて牽き行く時その歩を止めて行かぬ事あり、その時縄を後に牽かば前に出づるも前に牽かば退くのみなり、故に山羊は3.アマノジャクだというと、これは足の構造に基づくはもちろんながら、山羊、綿羊共に決して一汎にいわるるほど柔順でなく卞彬(べんぴん)は羊性淫にしてイ.很るといった。很は〈従い聴かざるなり、また難を行うなり〉とある、それを一疋ずつ扱わで一群として扱う事の易きは誠に楊朱の言のごとし。予欧州にあった日、大高名の学者と伴(つ)れて停車場へ急ぐ途中種々の事を問い試むるにその返答は実に詰まらぬものばかりだった。われも人も肩を軋って後れじと専念する際にはいかな碩儒も自分特有の勘弁も何も出ないのだ。されば人間も羊同然箇人としてよりは群集としての方が扱いやすいかも知れぬ。
『孔子家語』や『説苑』に季桓子井を穿ちて土缶(つちつぼ)を得、中に羊あり、土中から狗を得たといって孔子に問うと、孔子はさすが博識で、われ聞くところでは狗ではなくて羊だろう・・・きっと羊で狗であるまいとウ.対えたから桓子感服したとある。『韓詩外伝』には魯哀公井を穿たしむるに一生羊を得、公祝をしてこれを鼓舞して上天せしめんとしたが羊上天し能わず、孔子見て曰く水の精は玉、土の精は羊となる、この羊の肝は土だと、公それを殺して肝を視れば土であったと出づというが、予の蔵本には見えぬ。虚譚のようだが全く所拠(よりどころ)なきにあらず、『旧唐書』に払菻国(ふつりんこく)に羊羔(ひつじのこ)ありて土中に生ず、その国人その萌芽を伺い垣をエ.環らして外獣に食われぬ防ぎとす。しかるにその臍地に連なりこれを割けば死す、ただ人馬を走らせこれを駭かせば羔驚き鳴きて臍地と絶ちて水草を追い、一、二百疋の群を成すと出づ。これは支那で羔子カオツェと俗称し、韃靼の植物羔ヴェジテーブル・ラムとて昔欧州で珍重された奇薬で、地中に羊児自然と生じおり、狼好んでこれを食うに傷つけば血を出すなど言った。・・・『古今要覧稿』に引いた『西使記』に、〈壠種(ろうしゅ)の羊西海に出づ、羊の臍を以て土中に種え、漑ぐに水を以てす、雷を聞きて臍系生ず、系地と連なる、長ずるに及び驚かすに木声を以てすれば、臍すなわち断ち、すなわち能く行き草を噛む、秋に至り食すべし、臍内また種あり〉というに至りては、真にお臍で茶を沸かす底の4.ホラ談(ほらばなし)で、『淵穎集』に西域で羊の脛骨を土に種えると雷鳴に驚いて羊子が骨中より出るところを、馬を走らせ驚かせば臍緒を断ちて一疋前の羊になるとあるはますます出でていよいよ可笑し。 」(「羊に関する民俗と伝説」南方熊楠)

(B)「鄙文二道(注)は無論行旅に作る所、草々として5.ケッセンし、未だオ.烹錬を経ず。蕪陋6.ヒリなり。矩方平生心を用ふること粗脱にして、文章の体裁より篇章字句の法、抑揚頓挫の節に至るまで漫にして精究せざれば、もし烹錬精到ならしむるとも固より以て先生長者の前に陳ぶべきものに非ず。然れども亦区々たる精神の寓する所なり。若し辞の蕪陋ヒリを慙ぢて強ひて自ら7.カイトウせば、将、何を以て命を聴き教を承くるを得ん。ここを以て敢へて稿を具して益を請う。先生長者其の卑下を以てせずして辱くも叱正を賜へ、万冀望する所なり。吉田矩方拝。
(注)次の「長崎城址に登る」と「加藤公に禱る」の二篇をさす。
(長崎城址に登るの記)
・・・古戦場を経、古城址に登る毎に、未だ嘗て慷慨悲愴し、昔の能将智士を思ひ起こして戦守の策を議論せざることあらざるなり。今茲カ.庚戌十一月念七。長崎城址に登りて亦一嘆を発しぬ。聞く、文禄の時、長崎甚左衛門なる者これに拠り、険を恃み命を拒む。豊太閤征韓の余威を以て軽兵をキ.差わし、一鼓して之を抜くと云ふ。今其の地形を相するに、烽山其の背に興り、昆山其の右に連なり、彦山其の左にク.聳ゆ。而して市廛邸宅の甍を連ねて8.リンリンたるもの目下に聚まる。道径の矢上よりして入るものは其の左址に出で、長与よりして入るものは其の右址に出づ。余乃ち四方を傲視するに、9.ロを小とするの志あり。因って嘆じて曰く、「宜なるかな、甚左の恃みて命を拒みしも」と。然りと雖も甚左の敗は恃みて備へざればなり。豈、地の利ならざるを為ならんや。後の人苟も斯の利に因りて而も恃むことなくんば、則ち長崎の10.ショウチたる寧んぞ他に求めんや。辺防の為に之を策するに、築城の設なかるべからず。城既に築かば即ち以て根拠と為すべし。乃ち堠(ものみ)を諸山に置いて以て海寇を望む、烽山は以て大村の海を望べく、昆山は以て時津の海を望むべく、彦山は以て天草の海を望むべし。・・・万一黠虜、暴悍の将に命じ百死の策を建てて迅(すみや)かに港内に入り、毒丸ケ.奔迸して吾が市廛邸宅を焚燬破砕し、猛烈の威を藉り擾乱の機に乗じて悍然と上陸し形勢を占拠せば、或いはコ.幺麼小醜の為に大兵を動かすに到らんも亦慮るべからざらんや。甚左は亡将なり、与(とも)に議論規画するに足らず。吾、登臨の嘆き、誰を起してか与(とも)に論ぜん。遂に記しぬ。 ・・・(加藤公に禱る)・・・以下略・・・ 」(「西遊日記 鄙文二道」吉田松陰)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>
(一)
1.ひしょう 2.かんこう*神意に通じること 3.しゅうびん 4.きんでん 5.しそう 6.こくけつ 7.し 8.じゅっぺい 9.ほうたい 10.かげん 11.ゆうしゃ 12.りっく・りくく 13.きい 14.ろてん 15.ふんじ 16.えいしゅ 17.どんが 18.ぎょくぜん 19.べきべき 20.ばく
21.かめ 22.びん 23.ひとこま 24.すなわ(ち) 25.さえず(り) 26.はなひ(る) 27.かえで 28.よ(く) 29.あざけ(り) 30.た(って)
(二)
1.骨 2.助惣鱈 ・助宗鱈  *解答に表示してあるのは国字の“たら”の異体字です。国字の“たら”が反映しないので表示していませんが、国字・異体字ともOKだと思います。また、国字の出題なら国字の(異体字でない)“たら”を記載したほうが良いと思いますが・・・。(参考)すけソウだら:スケトウダラの別称。 介党(すけトウだら)。 3.信憑 4.微塵粉 5.刃傷沙汰 6.絆創膏 7.藺草・藺 8.襠 9.軽躁 10.臀部 11.躱 12.慙靦 13.讒諂 14.広袤 15.高甍 16.間然 17.渙然 18.莞然 19.褄 20.凩
(三)
1.焠掌(さいしょう):つらいのをがまんして努力することのたとえ。(孔子の弟子が眠けをさますため、掌を焼いて勉強したこと故事から。)
2.切偲:ねんごろに強く善をすすめる意。(漢検四字熟語辞典)
切切偲偲:ねんごろに事こまかく善をすすめ励ますこと。
3.猖獗・猖蹶:傾きくつがえること。失敗すること。 
(漢検2)②激しくくつがえること。荒れて失敗すること。
(広辞苑)②傾きくつがえること。失敗すること。
 *ダミー:蹉躓(サチ):(広辞苑)(主として明治期に使われた語。)つまずくこと。失敗すること。蹉跌。
4.疲憊(ひはい):動けないほどつかれよわる *ダミー:羸痩るいそう
5.驥足  *ダミーけいがん:慧眼 炯眼
(四)
問1
1.韜光 2.禍棗 3.清寂:✖静寂 4.棣鄂 5.鬼臉 6.輔車 7.斯言 8.旗靡 9.遼遠 10.老虎
問2
1.しょくう 2.こしょう 3.ちくほう 4.ほうか 5.えいしょ
(参考)
1.巫山(蜀雨):離れ離れの夫婦がお互いを思い合っていることのたとえ
2.竜吟(虎嘯):人の歌声が清く澄んでひびきわたること
3.(竹苞)松茂:落成した建築物に対する褒め言葉
4.以杞(包瓜):高位にいる者が遜って賢者を求めることのたとえ。
5.(郢書)燕説:こじつけ
ダミー:(巫山)之夢  (遅暮)之嘆  竜章(鳳姿)
(五)
1.もみ 2.おっとせい 3.おぎむし 4.あおじ 5.はいだて 6.ペンキ 7.アイルランド 8.さるのこしかけ 9.かんあおい 10.はなすげ
(六)
1.くろう 2.つか(れる) 3.ぼうかい 4.つと(める) 5.けんぱい 6.つか(れる) 7.きゆ 8.のぞ(む) 9.ぎょくりつ 10.たか(い)
(七)
1.信憑 2.岳麓 3.瑶函(瑶緘・瑶簡) 4.諂佞 5.陵遅(参考:「陵夷(りょうい)」も対義語となる)
6.溘死 7.佩服 8.内郤・内隙(2018.5.15 「内隙」を追加。大字源によれば「内郤=内隙」)  9.慇懃 10.親昵
(八)
1.倚門 2.手臂 3.狐媚 4.斧柯 5.天爵 6.匏瓜 7.煦煦 8.杞柳 9.華胥 10.磧礫
(九)
1.小苛 2.剛戻 3.天邪鬼(*広辞苑には「天邪久」もある) 4.法螺 5.結撰6.鄙俚 7.晦韜 8.鱗々 9.魯 10.勝地
ア.くさぎ(る)(原文ルビは“きさき(る)”だが、“くさき(る)”の誤植と思われる。なお、現行訓読みに合わせ“くさぎ(る)”とした) イ.もと(る) ウ.こた(えた) エ.めぐ(らして) オ.ほうれん カ.こうじゅつ(「かのえいぬ」でも〇だろう) キ.つか(わし) ク.そび(ゆ) ケ.ほんぽう コ.ようま
(補足)
*結撰:文章にまとめること。 「哲理的文芸は,大胆にありのまゝに理知を-して/囚はれたる文芸 抱月」
*魯を小とするの志
(全集頭注)「孟子」尽心上篇第二十四章に「孔子東山に登りて魯を小とす」とあるよりいう。おる所が高くなるにつれて視る所はますます小さくなることをいう。
(孟子)「東山に登りて魯を小とし、太山に登りて天下を小とす」
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<30-1向け>模試の今後の公開予定

2018年03月10日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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・大体、土曜日午前中はレオンの病院通いでつぶれる・・・でも早寝早起きなので早朝3時間ぐらいは学習できる・・・
・此処のところの天候不順$三寒四温のせいで手賀沼散歩もあまりできず・・・そのお蔭か、逆に学習スピードは(予定とは全くちがう内容だが・・・)上がってる・・・
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<30-1向け模試>(その1)<30-1向け模試(その2)>配信中・・・模試(その3)、模試(その4)に続いて模試(その5)も完成・・・模試(その3)は明日3/11(日)配信予定・・・
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●今季の<30-1向け模試>は(以前もお知らせしたとおり)、相当趣きを異にしています・・・標準的な問題(過去問等)を多く取り入れ、かつ、難問と思われるものも多少は入れるというコンセプトで作成しています。
●特に、此処のところの本番試験の分野別の難易度の傾向にも鑑み、できるだけ本番試験と同じような内容(質・レベル)で作成しようとしていますので、今までの模試以上に実践的な訓練ができるのではないかと考えています。
●さて、
<30-1向け模試その3>の配信
明日3/11(日)6:00発信予定です。奮ってご参加ください。・・・って、今のところご反応いただいているのはRさんのみですが(これは以前から言っているとおり)、お一人でもトライいただいて結果報告もいただいていれば、次に進んでいくこととしています。
・ちなみに、今回は余裕もあり、<その3>~<その5>を一気に作成しましたが、この3作を、出来上がった後に(同じ目線で)検証したところ、想定得点は、
  <その3>151点 <その4>163点 <その5>160点
 となっていました。ので、<その3>を一部易化(5問程度易化)させて、想定得点159点になるように修正しました。
・各回の模試のレベルを平均化させて少しは取り組みやすいようにしたつもりです。
(ちなみに、一つずつ作成して都度検証していた、<その1>は155~160、<その2>は146~173 の想定でした)
・このように、一気に3作作成して同時に見比べると、同時目線で検証(&修正)ができるので、レベルの平均化の確度を高められるということがわかったのは大きな収穫でした・・・。

<30-1向け模試その4>以降の配信(予定)
・<その3>配信以後、7~10日後毎に、配信する予定です。

・現時点、<その10>まで作成する予定です。したがって、上記の配信日程からは遅くとも5月中旬から下旬までには配信完了する予定です。
・この配信予定が、取り組まれる方の学習計画の一助となれば幸いです(配信が早まることがあっても遅くなることはありません・・・)。配信が早まった場合は、ご自身の計画・日程に沿ってお取り組みください。

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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>

2018年03月05日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●<30-1向け模試>(その2)・・・自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)を確認しましょう・・・
●上記の“立ち位置”を踏まえて次回へ向けた補強策を考えてみましょう・・・時間は十分にあります。
●これまでの弊ブログ模試と相当趣向を変えています・・・基本的な問題(過去問や市販の問題集など)をメインに、難度の高い設問は少なめにしています・・・それでもレベル的には前回本番の<29-3>並みではないかと思います。
●つまり(独断での試算ではありますが)、<29-3>で160点前後だった人で、その後特段の学習を進めていない場合は、本模試も同程度(160±10)になるのではないかと想定しています。

*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(高得点リピーターの方には幾分“物足りない”かも知れませんが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかも(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.山近くして偏に忻ぶ鶯囀数々なるを  
2.幽砌蒼蒼として碧桐生ず  
3.藜杖奚囊到る処に携う   
4.磁鴨の香煙直また斜    
5.嫩吹籬を度りて暗麝を伝う  
6.徒に半畝の池に苦しむ   
7.松柏何ぞ嘗て耨鋤を煩わさん 
8.和服に繻子の帯を締める 
9.掌を指して治世の務めを譚論す 
10.稚子は針を敲いて釣鉤を作る 
11.この条文は不繆のものと確信する 
12.春風吹き枳殻の花咲く  
13.謹飭なる友に対す  
14.村の媼嫗の昔語りを聞く 
15.棗脩を携えて入門を乞う 
16.武人の心をも震摺させた 
17.氏の淹博な学識に驚嘆した  
18.現下の経済界は壅塞の極にある 
19.雨露の恩により萌櫱が生ずる 
20.藐藐たる昊天、克く鞏からざるなし 
21.梅の花がしい 
22.くような足取りだった 
23.それは濃緑の葉の間にいていた  
24.針をいて釣鉤を作る 
25.分与して纔かにった 
26.の多くは沼沢に棲息する  
27.侮辱されたことを深くんでいる 
28.恥ずかしいのでを正した 
29.芍薬がしく匂う  
30.牀の稜をってぐずぐずする  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20 
1.人世の繫縛をシャクダンする 
2.この畳の縁はウンゲン錦である 
3.百人一首のボウズメクりで遊んだ 
4.シンキュウインに行き手当を受けた 
5.ベッコウアメを舐めてみた  
6.ニベもなく断られた    
7.路傍で天神様のホコラを見かけた 
8.洋書からのヒョウセツを指摘された 
9.蕨や芹を卵じにした 
10.奇を衒わず古人のセンショウを踏む 
11.神の名をセンショウして人を裁く 
12.論文の優劣をヒンシツする 
13.彼の行動は持って生まれたヒンシツによる 
14.世間に認められずゴイを歌う 
15.日常使用するゴイを集めて調べる 
16.自分を仙才だとヨウゲンする   
17.ヨウゲンで人を惑わす     
18.根拠のないヨウゲンが流布する 
(国字)
19.ウグイの体側に婚姻色が現れている 
20.ヤナを打って落ち鮎を捕る  

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.心がねじけて、いつわりの多いこと。
2.過ちをしたり、なまけたりする。
3.わるがしこい。悪賢いこと。
4.区別のはっきりしたさま
5.敵を恐れ進まぬさま
<語群>
( けっさ、おうもう、かんけつ、しゅくせき、とうどう、かいぜん、せつぜん、けんたい )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )裸裎 2.(  )向日 3.(  )不斉 4.(  )鳳雛  5.(  )莫邪 
6.稲麻(  ) 7.長汀(  ) 8.老成(  ) 9.泥車(  ) 10.茅茨(  )
<語群>
( じちょう、ちくい、がこう、きょくほ、ふせん、りょうく、たんせき、たいじ、きけい、かんしょう )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.どもること。
2.男女の気持ちが互いに通じ合うことのたとえ
3.子孫が繁栄することのたとえ
4.そろって栄達することのたとえ
5.勢いが非常に盛んな様子
<四字熟語群>
( 蘭薫桂馥 期期艾艾 屋梁落月 蕭敷艾栄 竜驤麟振 落花流水 両鳳連飛  瑶林瓊樹 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.斥候 2.仮漆 3.木菟鳥 4.青箭魚 5.稚鰤 6.雪特尼 7.黄心樹 8.金糸桃 9.安石榴 10.番紅花

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.迪哲 - 2.迪む  
イ.3.聿懐 - 4.聿べる  
ウ.5.趁社 - 6.趁く 
エ.7.造詣 - 8.造る 
オ.9.諧謔 -10.謔れる 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.坦夷 2.謙抑 3.沈重 4.依怙 5.曩祖
6.接待 7.家累 8.黄巻 9.官吏 10.贔屓
<語群>
( さいど、しいん、けんそ、おんけん、ほうげい、きょごう、ひょうちつ、けいそう、しんきょ、へいこう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.ヨバを仮る者は足労せずして千里を致す 
2.ダテイ人の説く有り  
3.キケンを被って稚児を威す  
4.キンカイを叙す  
5.繁文縟礼はキュウカに如かず  
6.ケイシは亟やかにする勿れ、庶民子来す  
7.キュウサクの六馬を馭するがごとし 
8.ショウチ本来定主なし 
9.釣りして綱せず、ヨクして宿を射ず  
10.君はの如く、民は水の如し  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・五〇 惻隱の心偏すれば、民或いは愛に溺れ身を殞とす者有り。羞惡の心偏すれば、民或いは溝涜に1.ジケイする者有り。辞讓の心偏すれば、民或いは奔亡風狂する者有り。是非の心偏すれば、民或いは兄弟ア.牆に鬩ぎ父子相訟ふ者有り。凡そ情の偏するや、2.シタンと雖も遂に不善に陷る。故に学んで以て中和を致し、過不及無きに帰す、之を復性の学と謂ふ。
・・・
五二 自らイ.彊めて息(や)まざるは天道なり、君子の以ゐる所なり。虞舜の孳孳として善を為し、大禹の日に孜孜せんことを思ひ、成湯のウ.苟に日に新にせる、文王の遑いとまあき暇あらざる、周公の坐して以て3.タンを待つ、孔子の憤りを発して食を忘るゝ如きは、皆是なり。彼の徒に靜養瞑坐を事とすのみならば、則ち此の学脈と背馳す。
・・・
六二 論語を講ず、是れ慈父の子を教ふる意思。孟子を講ず、是れ伯兄の季を誨ふる意思。大学を講ず、網の綱に在る如し。中庸を講ず、雲のエ.岫を出づる如し。
・・・
六九 刀槊の技、怯心を懷く者はオ.衄け、勇気を頼む者は敗る。必や勇怯を一靜に泯ぼし、勝負を一動に忘れ、之を動かすに天を以てして、廓然太公に、之を靜むるに地を以てして、物来つて順応せん。是くの如き者は勝たん。心学も亦此に外ならず。
・・・
七五 公私は事に在り、又情に在り。事公にして情私なるもの之有り。事私にして情公なるもの之有り。政を為す者は、宜しく人情事理軽重の処を4.ケンコウして、以て其の中を民に用ふべし。・・・」 (南洲手抄言志録 西郷隆盛 佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳)

(B)「・・・或ひと問ひて曰く、「忠の道如何」と。曰く、「忠の道は5.ショウジュンに非ず、趨走に非ず、惟、中心のみ」。曰く、「実を以てして功名の為にせざるの謂なり。」縦令功名高大なりと雖も、実を以てせざれば、亦忠と為すべからず。故に君子は和して同ぜず。昔の忠臣皆然り。唐虞の時、群臣相6.ワカイせり。然れども其の事を議するや、相兪咈(注2)して必ずしも同ぜずと。蓋し、唐虞の臣善く忠の道を尽くせるなり。孟子曰く、難きを君に責むる、之を7.キョウと謂ひ、善を陳べ邪を閉づる、之を敬と謂ふと。蓋し、キョウと敬とは忠の大なるものなり。夫れ危うきに臨みて命を致し、国に殉じて家を忘るるには即ち勇を以て行ふ。・・・曰く、「愚者力を尽くすに亦実を以てすれば、即ち忠なり。然れども其の効、知者に若く能わず。然らば即ち大忠を尽くさんと欲すれば、当に大道を学ぶべし。語(注:ここでは論語のこと)に曰く、学びて優なれば即ち仕ふと。大忠を尽くさんと欲するの謂なり。・・・」(「未忍焚稿」 吉田松陰)

(注1)唐虞(とうぐ):中国の伝説上の聖天子である陶唐氏(尭) と有虞氏(舜)を併せてよぶ名。また、その二人の治めた時代。
(注2)兪咈(ゆふつ):「兪」は然り<そうだ、その通り>とすること。「咈」は然らずとすること。君臣が治道を議して、おのおの、その意を完全つくすこと)

(C)「・・・吾が公(注3)封をカ.襲がるるや、精を厲まし治を謀り、士民を愛養せらるること、茲に十九年なり。キ.今茲秋九月朔辛酉、大いに中外に令して曰く、「近年洋賊東西に8.トウシし、奸謀異心、測度すべからず、誠に皇国艱難の秋なり。天子軫念してここに明詔を降したまひ、梵鐘を溶かして砲銃をク.鋳しむ。普天率土、孰か感憤して力を致さざらん。吾が江家(注4)は源を天潢(注5)よりケ.派かち、世々皇室に藩たり。9.レッソ洞春公(注6)に及び、資用を献じて大典を助けらる。蓋し本に報い誠を竭くして忠孝を全うする所以なり。予不肖なりと雖も、辱くも統緒を承け、生まれて斯のコ.辰に当る、武を奮ひ夷を防ぐこと、固より宜しく諸家に先だちて10.ホウコウを致し、以て叡慮を安んずべし。是、予が志なり。・・・」(「野山獄文稿 良三の東役を送る序」吉田松陰)
(注3)毛利敬親 (注4)大江家。毛利氏は大江の末流。 (注5)天潢(てんこう):もともとは星名。ここでは皇室・皇族の意。 (注6)毛利元就
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その2 標準解答>
(一)
1.おうてん 2.ゆうせい 3.けいのう (詩をいれておくふくろ) 4.じおう(かもの形のやきもの。) 5.どんすい(やわらかく吹く風。微風。) 6.はんぽ 7.どうじょ 8.しゅす 9.たんろん 10.ちょうこう 11.ふびゅう 12.きこく(過去問) 13.きんちょく 14.おうう 15.そうしゅう 16.しんしょう 17.えんぱく(えんばく?) *17-2過去問読み標準解答では“エンパク”。“エンバク”でもokだとおもうが・・・どちらの読みもあるようなのだが・・・ 18.ようそく 19.ほうげつ・ぼうげつ 20.ばくばく(*ここでは“高く遠いさま”(大字源)。小さい意味のときは“びょうびょう”)と読む文例もあり)
21.かんば(しい) 22.よろめ(く) 23.かがや(いて) 24.たた(いて)  25.あま(った) 26.さんしょううお 27.ふく(んで) 28.なまり 29.こうば(しく) 30.さぐ(って)
(二)
1.斫断 2.繧繝 3.坊主捲(り) 4.鍼灸院 5.鼈甲飴 6.鮸膠・鰾膠 7.祠・叢祠 8.剽窃 9.綴(じ) 10.先蹤 11.僭称 12.品騭 13.稟質 14.五噫 15.語彙 16.揚言 17.妖言 18.謡言 19.鯎 20.簗
(三)
1.奸譎・姦譎(かんけつ)
 (広辞苑)心がねじけて、いつわりの多いこと。
 (デジタル大辞泉)かんきつ【奸譎/姦譎】⇒かんけつ【奸譎/姦譎】:よこしまで、心にいつわりが多いこと。また、そのさま。かんきつ。「この残酷にして―なる神の悪戯に堪(た)うる能(あた)わず」〈芥川・開化の殺人〉
2.愆怠(ケンタイ):(大字源)過ちをしたり怠ったりする。(漢検2掲載熟語)
<愆:ケン、あやま(る)、あやま(ち)>
(漢検2)
愆:ケン あやま(る)、あやま(ち)
意味:あやまる。あやまつ。あやまち。つみ。とが。「愆怠」「愆失」
大見出し:愆ち(あやまち) 愆る(あやま-る) 愆戻(ケンレイ)
愆戻(ケンレイ):あやまち。また、法にそむいて罪を犯すこと。「戻」はもとる、道理にそむく意
3.鞅罔(おうもう):わるがしこい。悪賢いこと。また、 頼みのないことを言う。
*当ブログでは、「鞅罔(オウモウ):無頼、わるがしこい、ごろつき」で紹介・・・。無頼=鞅罔となるかも・・・でも他の類義語もありえそう・・・
*(漢検2)では、「意味⑥「鞅罔(オウモウ)」は、わるがしこい。」とのみ。
4.截然 :区別のはっきりしたさま  截然  *ダミー:夬然、恢然、介然・・・
5.逗撓(とうどう):=逗橈(とうどう):敵をみてひるみ、足をとめて前にすすまないこと(漢字源)、敵を恐れ進まぬさま(大漢和)
*漢検2では、「撓」の下付きで「屈撓(クットウ)・逗撓(トウドウ)・不撓(フトウ)」、「橈(ドウ)」の下つきで「逗橈(トウドウ)」とある。 ・・・「逗」のところには掲載ナシ。 *“トウドウ”と訓みを振ってある・・・。
(四)
問1
1.袒裼 2.葵傾 3.大時(たいじ) 4.竜駒 5.干将 6.竹葦 7.曲浦(きょくほ) 8.持重 9.瓦狗(がこう) 10.不翦
問2
1.がいがい 2.らっか 3.けいふく 4.りょうほう 5.りょうじょう(りゅうじょう)
(参考)
期期(艾艾)(キキガイガイ)  :どもること(史記) ダミー:老人。としより。
(落花)流水:男女の気持ちが互いに通じ合うことのたとえ  
蘭薫(桂馥):子孫が繁栄することのたとえ
(両鳳)連飛:そろって栄達することのたとえ
(竜驤)麟振:勢いが非常に盛んな様子。
 瑶林(瓊樹) (屋梁)落月 蕭敷(艾栄)
(五)
1.うかみ 2.ニス 3.つくとり 4.さごし 5.わらさ 6.シドニー 7.おがたまのき 8.びようやなぎ 9.ざくろ 10.サフラン
(六)
1.てきてつ 2.ふ(む) *「哲を迪(ふ)む」(書経) 3.いつかい 4.の(べる) 5.ちんしゃ 6.おもむ(く) *村の祭りにいく 7.ぞうけい 8.いた(る) 9.かいぎゃく 10.たわむ(れる)
(七)
1.嶮岨(険阻) 2.倨傲 3.軽躁 4.秉公 5.枝胤 6.逢迎 7.妻孥 8.縹帙 9.簪裾 10.恩眷
(八)
1.輿馬 2.打嚔 3.鬼臉 4.欣懐 5.躬化 6.経始 7.朽索 8.勝地 9.弋 10.盂
(九)
1.自経 2.四端 3.旦 4.権衡 5.承順 6.和諧 7.恭 8.沓至 9.烈祖 10.報効
ア.かき イ.つと(めて) ウ.まこと(に) エ.しゅう(他の訓読みもあるが、通用しているのは「雲、無心にして岫(シュウ)を出づ」) オ.くじ(け) カ.つ(がるる) キ.こんじ・ことし(*全集では“ことし”) ク.い(しむ) ケ.わ(かち) コ.とき(「“ひ”訓もあるが、🔺」)

(参考)
*「溝涜に自経する」:成語の類
*四端(したん):(広辞苑):(孟子)仁義礼智の道に進むいとぐち、すなわち、惻隠・羞悪・辞譲・是非の四つの心。・・・
*沓至(とうし):(新漢語林)重なってやって来る。続々と来る。
*「効」:原文は旧字体の「效」。
*論語・子張第十九「子夏曰く、仕えて優なれば則ち学び、 学びて優なれば則ち仕う。」

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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その1>

2018年02月26日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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            <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>       <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<30-1向け模試>を開始します。先ずは<その1>・・・自分の“立ち位置”(弱点はどこか、強みはどこか、他に減点の原因は何かなど)を確認しましょう・・・
●<29-3>から、まだあまり日が経過していないうちにトライしてみて、上記の“立ち位置”を踏まえて次回へ向けた補強策を考えてみましょう・・・まだ時間は十分にあります。
●これまでの弊ブログ模試と相当趣向を変えています・・・基本的な問題(過去問や市販の問題集など)をメインに、難度の高い設問は少なめにしています・・・それでもレベル的には前回本番の<29-3>並みではないかと想定しています。
●トライされた方で、分野別の出来不出来をご報告いただければ、更なるアドバイスもさせていただけるかとも考えています。

*なお、文章題は、原文を尊重して旧かな使いを使用しているものがあります。ご了承ください。(漢字は新字に直しています)
*本番並みに、時間は60分厳守でトライしてみてください。
*それでは・・・(おっと、高得点リピーターの方には幾分“遣り甲斐”がないかとも思いますが、それでも何問(=難問)かはお役にたてるかと(笑)・・・)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その1>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.慈鳥其の母を失い啞啞として哀音を吐く 
2.石馬声無く抔土荒る  
3.舟楫已に具われば巨川も済るべし
4.憚人悟歎し哀しみ契契たり    
5.更を警むるの柝響頻りに睡を驚かす 
6.春靄峰を籠めて夕暉澹し  
7.怡然として笑顔開く  
8.謫所に月を賞す 
9.石碑の搨本がある 
10.棗栗を手土産に出かけた  
11.間宮海峡の旧称は韃靼海峡だ  
12.冠は皁絹を以てこれをつくる
13.仏前の龕灯が揺れる  
14.衣裳は素襖、上下、熨斗目を用いた 
15.幽囚敢えて林巒を羨まず
16.見る影もなく羸痩する 
17.嬖愛する臣下の言を用いる 
18.穹窿に杜鵑の行方を追う 
19.嶮路を辿り開敞せる海水に達した 
20.閤下の容態を案ずる 
21.ヒ首で刺す 
22.楽しげにう  
23.指を以てけるを撓す 
24.かなれば人離るべし 
25.真の武士は死にるを以て怯懦なりとしたり 
26.大篆の文面をんでみる 
27.衆口金を鑠かし、積毀骨を
28.下腹部のを訴える  
29.諸君、紿きを受くること勿れ  
30.牀のを摸ってぐずぐずする  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.考えのイッパンを述べる  
2.場内は興奮のルツボと化した  
3.カガリビで辺りを照らす  
4.大型戦艦のことをドキュウ艦という 
5.サカネジを食わせる 
6.ナズナガユを啜り邪気をはらう 
7.キママな一人旅を楽しむ   
8.長葱を土にけて保存する 
9.弁当にデンブを使い彩りを添える  
10.道徳の堕落をキョウセイする  
11.歯並びをキョウセイする 
12.山間のショウキにより発熱する 
13.ショウキ様のような髯を生やしている  
14.先の見えない将来をキクする  
15.キクたる道が延々と続く  
16.鹹水をセンゴウして食塩を析出する
17.先人を敬い、センゴウしてやまない 
18.センゴウの瑕疵もない     
(国字)
19.庭の草ムシりに精を出す 
20.石炭をカマスに入れて担いだ   

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.車がつかえて、行き悩むさま。
2.斧などで水をたたききる。不可能なことの喩え。
3.山が高いこと。
4.言葉や文章がよどみなく出てくるたとえ。
5.果てしなく広いさま。
<語群>
( ゆうすい、きょせつ、すうこう、ふせつ、かんか、しゃくすい、ひょうびょう、せっぱ )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.(  )未雨 2.(  )斬棘 3.(  )利貞 4.(  )定省  5.(  )花街 
6.漁網(  ) 7.左提(  ) 8.孤影(  ) 9.六言(  ) 10.杜黙(  )
<語群>
( ひけい、りゅうはく、しょうぜん、ちゅうびゅう、しさん、げんこう、ゆうけつ、りくへい、おんせい、こうり )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.成すべきことは、すべて成し終えたということ
2.非常に怒って怒鳴ること。
3.一瞬の気も抜かずに、禅の修業にはげむこと
4.めぐりあわせの悪さから思うようにならないようす
5.晩年に官を得ること
<四字熟語群>
( 千朶万朶 白髪青袗 鸞翔鳳集 滴水嫡凍 轗軻数奇 能事畢矣 喑嗚叱咤 轗軻孤独 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.孕女 2.蝌蚪 3.水亀 4.雷魚 5.西班牙 6.烏芋 7.貫衆 8.大葉藻 9.鴨舌草 10.商陸

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.戛撃 - 2.戛つ 
イ.3.偏阿 - 4.阿る  
ウ.5.追蹤 - 6.蹤う 
エ.7.倥乎 - 8.倥か 
オ.9.蚩笑 - 10.蚩る 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.披瀝  2.磊落  3.懶惰  4.長生   5.復飾 
6.蹂躪  7.肌理  8.忽然  9.嘆声  10.束縛 
<語群>
( ちはつ、しょうせん、ぎんしょう、ちょうぜん、まんてん、とうかい、そうり、かっきん、けんきょう、ようしょう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.白頭新の如く、ケイガイ故の如し  
2.殷鑑遠からず、カコウの世に在り 
3.カイドウの睡り未だ足らず  
4.ワタ持ちの弥陀如来 
5.ヘイスイの凍るを見て、天下の寒を知る
6.ヨウを国に取り糧を敵に因る 
7.キショウの学  
8.病はショウユに加わる
9.コウヨウの何物たるかを知らざるなり
10.蓼虫キサイに徙るを知らず 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)古より英主良将にても、必ず賢才を待ちて事をなし給えば、治乱ともに用士は主将の急務、万機の基本なり。然るに、1.マイシャは人を2.メキくこと、治乱の不同ある様思ふべけれども治平の諸役は即ち乱世の諸役なれば、治乱更に分別せず。組頭・番頭・物頭等の役は申すに及ばず、戦に臨みては其の組下を指揮する重役なれば、平素より威徳ありて人を懐け人を畏れしめ、且つ兵法に通達して、一組の節制管轄を初め、敵に臨みて千変万化自由自在なるに非ざればア.叶はざるなり。一人の頭役其の人を得ざれば、数十数百の組下悉く烏有とならん。目附役の如きは、治乱ともに人の是非善悪を糺す役なれば、固より一毫の邪心を介(はさ)みては叶はざることなり。殊に軍中にては、大将の御旗本より諸組へ差し遣わして、戦士働き様の甲乙を見究むる職なれば、此れ亦兵法に通達し、武道を心得たる人に非ざれば不可なり・・・町奉行・代官等に至りては、軍事と相関わらざるが如しと云えども、一つには、敵を自国に引き受けては、百姓町人の女童ども騒ぎ立ちてはイ.軍に勝つべき理なければ、人民を治めて3.ジョウランなからしむる処置なくんばあるべからず。又一つには、合戦の時は盗賊等自然良民を4.ザンガイすることのある間敷(まじ)きにもあらねば、ウ.旁、文弱の事にては叶はず。其の他治世にても諸沙汰を出し諸事を決断し役人を選挙5.チョクチュツする類、各々其の役所あり、其の官人あり、是れ等の類も治世通例の事は記録前にすがりても調ふべけれども、一旦事に臨みて如何処置い得んや。治世とて庸劣の者をのみ用ふる時は、武備6.ハイシして地に堕ち跡形を失ふに至る。事に臨みてエ.俄かに役替オ.抔すれば、第一是れ迄のカ.行形も知れず、何程の才ありても速やかに事を処すること能わず。
官を免ずる者は失望を抱き、上下疑惑して7.ザンカン之に乗ずるに至る。抑々事に臨みて用に立つべき人は、治世にても必ず悪弊を改革し、善事を興隆し、国家の御為め宜しきものなれば、旁、諸役に治乱の分別はなきことなり。是(ここ)を以て用士は主将の急務、万機の基本なり。・・・(「武教全書講章 武教全書「用士」」吉田松陰)

(B)『春秋繁露』におよそ卿にキ.贄とるにケ.羔を用ゆ。羔、角あれども用いず、仁を好む者のごとし。これをケ.執うれども鳴かず、これを殺せども号ばず、義に死する者に類す。羔、その母の乳を飲むに必ず跪く。礼を知る者に類す。故に羊の言たるなお祥のごとし。故に以て贄となすとあるなども本来を誤った説で、羊が生来吉祥の獣たるにあらず、もと羊を神に供えて善悪の兆を窺うたから祥の一字を羊示の二つから合成したのである。
・・・
皆人の熟知する通り『孟子』に羊と牛とが死を怖るる表出の程度についての議論がある。(注略)・・・これ羊は死を聞いて懼れざるものなれば牛に易えよといいしなり。もししからずばコ.豕もて牛に易ゆとも妨げなけん、さはれ孟子は牛と羊の性を説かず。ただいう〈牛を見ていまだ羊を見ざるなり、君子の禽獣におけるや、その生を見ればその死を見るに忍びず、その声を聞けばその肉を食うに忍びず、ここを以て君子は8.ホウチュウを遠ざくなり〉。これ仁者の言、いわゆるその君をして堯舜になす者なり、嗚呼(おこ)なる所為なれど9.ドウモウのために註しつ(以上馬琴の説)。志村知孝これを駁して曰く、この説ドウモウのために注しつといえど奇を好める説なり、いわゆる宣王の〈羊を以て牛に易う〉といいしは孟子のいわゆる〈小を以て大に易え、牛を見て羊を見ず〉といえる意にして、牛の性は死を聞いて太(いた)く怖るるがために殺すに忍びず、羊の性は死を聞いて懼れざるものなれば牛に易えよといいしにはあるべからず。〈王もしその罪なくして死地に就くを隠いたまばすなわち牛羊何ぞ択ばん〉といえるにてその意明らけし。宣王もし牛は死を恐れ、羊は死を喜ぶ故に易えよと言われしならば、その由を説かるべきにその説なきをかく言わばドウモウをしてかえって迷いを生ぜしむべきにやと(『古今要覧稿』五三一巻末)。
・・・
『太平記』に唇亡びて歯また寒くは分って居るが、その次に魯酒薄うして邯鄲囲まる、これには念の入った訳がある。楚の宣王諸侯を朝会した時、魯の恭公後れ至り進上した酒が薄かったから宣王怒った。恭公我は周公の10.インにして勳王室にあり、楚ごとき劣等の諸侯に酒を送るさえ礼に叶わぬに、その薄きを責むるも甚だしと憤って辞せずに還った。宣王すなわち斉とともに魯を攻めた。梁の恵王常に趙を撃たんとしたが楚を畏れて手控えいた、今楚が魯を事として他を顧みる暇なきに乗じ兵を発して趙の都邯鄲を囲んだというので、セルヴィアの狂漢が奮うて日本に成金が輩出したごとく、事と事が間接に相因るを意味す。インドにも右様の譬えがある。・・・(「羊に関する民俗と伝説」南方熊楠)
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<30-1向け 漢検1級 模擬試験問題 その1 標準解答>
(一)
1.ああ 2.ほうど 3.しゅうしゅう(*ふなかじ) 4.たんじん(*悩める人の意)5.たくきょう 6.しゅんあい 7.いぜん 8.たくしょ 9.とうほん 10.そうりつ 11.だったん 12.そうけん 13.がんとう 14.すおう 15.りんらん 16.るいそう 17.へいあい 18.とけん 19.かいしょう 20.こうか
21.あいくち 22.わら(う) 23.わ(沸)ける 24.やぶさ(か) 25.おもね(る) 26.よ(んで) 27.け(す) 28.せんき 29.あざむ(き) 30.かど
(二)
1.一斑:一部分 2.坩堝・堝・坩 *坩(つぼ・るつぼ) 3.篝火・燎・炬 4.弩級 5.逆捩 6.薺粥(他に、薺糜・薺餬・薺鬻・・・注:「糊」には“かゆ”読みナシ)  7.気儘 8.埋(けて) 9.田麩 10.匡正:ただすこと。なおすこと。 11.矯正 12.瘴気 13.鍾馗 14.危懼 15.崎嶇 16.煎熬 17.瞻仰 18.繊毫 19.毟・挘 20.叺
(三)
1.(漢検2)坎軻(カンカ):①車がつかえて、行き悩むさま。 ②志を得ないで、不遇であるさま。世に認められず、思うようにならないさま。 ②「轗軻」とも書く。
2.斫水(しゃくすい):(斧などの刃物で)水をたたききる。不可能なことの喩え。
3.嵩高(すうこう):①山が高いこと。 ②嵩山(スウザン)。中国河南省にある名山で、五岳(ゴガク)の一つ。 (表記)②「崇高」とも書く。
CF:崇高(スウコウ):気高く尊いこと。また、そのさま。「世界平和という―な理想」
4.鋸屑(きょせつ):①材木をのこぎりで引いたときに出るくず。おがくず。 ②言葉や文章がよどみなく出てくるたとえ。
5.縹渺(ひょうびょう):果てしなく広いさま。 *ダミー:奥深く物静か 幽邃
(四)
問1
1.綢繆 2.披荊 3.元亨 4.温凊 5.柳陌 6.鴻離 7.右挈 8.悄然 9.六蔽(りくへい) 10.詩撰(しさん・しせん)
問2
1.ひつい 2.いんお 3.てきとう 4.すうき 5.せいしん
(参考)
1.能事(畢矣)(のうじひつい):成すべきことは、すべて成し終えたということ
2.(喑嗚)叱咤(いんおしった):非常に怒って怒鳴ること。(史記)「喑噁叱咤」とも。
3.滴水(嫡凍てきとう):一瞬の気も抜かずに、禅の修業にはげむこと
4.轗軻(数奇):めぐりあわせの悪さから思うようにならないようす
5.白髪(青袗せいしん):晩年に官を得ること。
*ダミー:(鸞翔)鳳集 (千朶)万朶  (轗軻)孤独
(五)
1.うぶめ 2.おたまじゃくし 3.いしがめ 4.はたはた 5.スペイン 6.くわい 7.やぶそてつ 8.あまも 9.こなぎ 10.やまごぼう
(六)
1.かつげき 2.う(つ) 3.へんあ 4.(よ)る 5.ついしょう 6.したが(う) ✕蹤(お)う 7.こうこ 8.おろ(か) 9.ししょう 10.あなど(る)
(七)
1.韜晦 2.狷狭 3.恪勤 4.夭殤 5.薙髪 6.踵践 7.腠理 8.輒然 9.吟嘯 10.蔓纏
(八)
1.傾葢 2.夏后(=夏王朝のこと) 3.海棠 4.腸:生き身の仏。美人の形容。 5.瓶水 6.用 7.記誦 8.少愈 9.羔羊 10.葵菜 
(九)
1.昧者 2.目利(く) 3.擾乱 4.残害 5.陟黜 6.廃弛 7.讒間 8.庖厨 9.童蒙(別解ありうる。後記(参考)参照) 10.胤
ア.かな(はざる) イ.いくさ ウ.かたがた(*原文は「旁々」」) エ.にわ(かに)オ.など カ.ゆきなり(△「いきなり」) キ.にえ(音読みの「し」でも可だろう) ク.こひつじ ケ.とら(う) コ.いのこ(読みとしては“い”“ぶた”もあるが〇になるかな?自己判断で・・・)

(参考)
*行形:全集では“ゆきなり”と振りアリ。広辞苑では「「行成(ゆきなり)」➪「いきなり」に同じ。」とあり、「いきなり(行き成り)」:事柄のなりゆき。・・・」とある。“いきなり”と読んでも〇と思われるが・・・
*讒間(ざんかん):(広辞苑)讒言を構えて親密な間をへだてさくこと。
 cf:讒陥(ざんかん):(広辞苑)讒言を構えて人を罪に陥れること。
*童蒙・・・以下のとおり同音同義の熟語あり・・・
瞳矇(どうもう):まだ知識になくて、ものの道理に暗い。また、その人。蒙昧。 同)童蒙・僮蒙 (大字源)*「矇」は目へんであるので注意。 (漢検2)「・・・②くらい。無知なさま。「瞳矇(ドウモウ)」」
👍👍👍 🐕 👍👍👍
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当ブログ模試の加筆・補筆について(お知らせ)

2018年02月02日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<漢字の学習の大禁忌は作輟なり> <一跌を経れば一知を長ず>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●今回<29-3>受検のため、当ブログ模試問題のすべてを改めて学習していました・・・致命的なミスや誤記などは無かったと思いますが、一部、文字訂正や解答欄への別解なども補筆しています。

例1:背馳の同義語で“かいびゅう”を書かせた問題・・・漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第3回・・・

 解答欄を以下のように補筆しています。
「・・・ 7.乖繆(注) ・・・・・・・」
(注)「乖謬」でも〇の可能性あり。詳細は、「syuusyuu模試の精査12 ~乖繆≒乖謬  “ハれ物” “ハレモノ” ~」(2017年06月07日 | 模擬試験問題」記事を参照ください。

例2:語選択問題で“繚繞”を書かせる問題・・・2017年06月07日 | 模擬試験問題・・・

 解答欄を以下のとおり補筆しています。
「1.繚繞(注) ・・・
(注)同音同義と思われる「繆繞(リョウジョウ)」(漢検2にも掲載アリ)も〇と思われるが、現時点、「繚繞・・・同)繆繞」となっている辞書は見当たらないので、とりあえず、一般的に通用している「繚繞」のほうのみを正解としている。

例3:故事成語の「実生らぬ木には神ツく」の書き問題 
  解答欄に「8.憑(「馮」でもたぶんOK) 」と補筆。

等・・・。

以上のように、適宜、何カ所かで加筆・補筆しておりますので、ご留意ください・・・なお、冒頭に触れたように、致命的なミスはなかったと思います。
もしあったとしたら、それらは、逐一、別の記事で都度お知らせすることとします(今まで通り)。
👍👍👍 🐕 👍👍👍
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<29-3向け模試>作成秘話?

2017年12月24日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●今季模試も5作で終了・・・回によって難度に少しくバラツキがあったようだけど、どうやら、またもや“至高の5大鍋”になってしまったようだ。中には、“至高”を通り越して“至高の中の至高”となってしまったものもあったようだ(汗)
●徒に難しくしているわけではないのだけど、どうしても自分の学習・研鑽も兼ねての出題となるので、ほとんどが新出問題となることからやむなしの面あり・・・この辺、ご理解のうえ、活用いただければ幸い。

●今季模試作成の特徴(作成過程)について少し触れると以下のとおり・・・

(一)音読み問題:自分の復習も兼ねて、過去整理した(主として)1級漢字音訓熟語を全部おさらい・・・その中から選択した(一部は大字源から新規に拾った)。また、漢検2にある“音による意味分け”のある音熟語については努めて意識して取り入れた。
(一)訓読み問題:主として広辞苑ほか国語辞典掲載熟語の読みを意識して取り入れた。また、漢字一字でなく二字以上の複合読みも取り入れた。

(二)書取:(一)同様、広辞苑ほか国語辞典掲載熟語を中心に拾った。なお、今回は時事問題(新天皇即位関連)を意識して、その種の熟語を幾つか取り入れた。
(三)語選択:(ほとんど新出問題となったが)漢検2掲載熟語を多く取り入れたが、下つき熟語であったり意味説明のない熟語が多く、難問といえば難問となった。
(四)四字熟語:基本は漢検四字熟語辞典。1、2問は同辞典以外からの出題を意識して取り入れたが、国語辞典や故事成語類にある四字熟語を新規に出題した。
(五)当て字・熟字訓:ほとんどは漢検2辞典収録のもの。ただし、1、2問は(通用性のあると思われる)国語辞典掲載の当て字から出題した。
(六)音訓:(一)の音読み問題を整理・復習するなかで、抜萃したもの。これも音による意味分け熟語を意識した。
(七)類義語・対義語
   主として広辞苑、漢検2辞典から出題。
(八)故事成語類
   ほとんど当ブログ掲載の故事成語類から出題。各回、1~2問は未掲載のものアリ。ただし、漢検2掲載熟語ではあるが、故事成語類としての説明はない熟語などについて、意識して取り入れて設問にした。
(九)文章題
   ほとんど青空文庫から出題。最近の難化傾向も加味して、歴史的熟語、常用漢字熟語ではあるが耳慣れない、聞き慣れない熟語なども意識して取上げた。1級漢字の熟語は難しくはないが、却ってこういう出題のほうが難問になりやすい。

👍👍👍 🐔 👍👍👍 すべて詳細を書ききれてはいないので、もし疑問等あればご照会ください👍👍👍 
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<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その5(完)

2017年12月20日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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訂正のお知らせ
①模試<その2>の(一)「23.山菜を采り、それを帯に纈む」➪「23.山菜を采り、それを帯に襭む」に訂正しております。誤植のため、ご迷惑をおかけしました。
②模試<その3>
 ・(七)6.の解答を(これも誤植のため)修正しています。
 ・(五)の1.の当て字<漢堡>の解答を修正しています。
すでにトライされた方はおそれいりますが、今一度、ご確認ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その5>です。今季、最終模試です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その5>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.并柯に比翼連理を想起す   
2.強弩の貫弓、儘ならず 
3.憖遺の後悔、先に立たず 
4.懃懃懇懇と諭す 
5.誠に懿劭の忠臣である 
6.手ひどい戳薄を被った 
7.酷薄の世情の中、找事に勤しむ  
8.大晦日の福引で抓鬮を行った
9.曦光、炳曄として輝く  
10.夙に晨飆が吹き荒れた 
11.杠秤で重さをはかる 
12.枸木を烝矯す 
13.山柤とは、さんざしという木の名前である
14.戦渦の中、人庶、流迸す 
15.酒を盧罌に注ぐ  
16.泓噌とした贅論だ   
17.澳汨として行方知れず 
18.一面の茅、磅唐たり 
19.屮茅に潜む虎を探す 
20.国を扶持する心、擽然たり 
21.枝をむ  
22.災い、、臻る  
23.鉄漿坏をつかって歯を染める  
24.檗(蘗)の樹が染料に使われている 
25.目がってくらくらする 
26.薇蕨は紫萁の別称だ 
27.蝶結びのことを諸羂という 
28.玳瑁の甲の上には散斑がある
29.鏑矢を取って弓につがえっ引く 
30.世をす  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.束帯にコウロゼンの御袍を着用されている 
2.豆を煮るにマメガラを燃く 
3.負けん気が頭をモタげてきた 
4.アオるように酒を飲む 
5.モエギオドシの鎧だ 
6.キワドいところで間に合った 
7.あわてず、シャクゼンたる態度でのぞむ 
8.イッキクの同情にも値しない 
9.缶詰の蓋をじ開ける   
10.ワラヅトで商談をうまく進める 
11.即位の礼にバンザイバンが用いられる
12.内憂とガイク、こもごも至る 
13.私利の心強く、朋党にせられず。
14.シュウシュウと渡り来る風が涼しい 
15.虫がシュウシュウと小声で鳴いている
16.前後からキョウゲキする 
17.キョウゲキな振舞いに、皆、吃驚する 
18.向ってくる敵をひそかにキョウゲキする
(国字)
19.ヤリヶ岳に登ったことがある 
20.カケスが木のうえで鳴いている 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.互いに切磋する。互いに 励まし合う。
2.目上の人に勧めるごちそう。
3.穏やかでむつまじい。また、やわらぐ。
4.かたよってよこしまなこと。正しくないこと。
5.ないことをつくり上げて人をそしること。

<語群>
( しし、ざんこう、はだ、ようわ、ひきょく、きせん、せんしゅう、そそ )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )稽首 ( 2 )金声 ( 3 )宵衣 ( 4 )秋思 ( 5 )法守
懸崖( 6 ) 櫪馬( 7 ) 向天( 8 ) 荒瘠( 9 ) 折衝( 10 )

<語群>
( せきろ、どうき、ろうきん、しゅんしゅう、さっしゅ、けっかく、しょくしょく、てきち、とだ、ぎょぶ )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.戦いがすんで平和になったことの形容。
2.晩年に官を得ること。また、無位の者。
3.立派な人や物に、わずかな欠点のあるたとえ。
4.政界の最高幹部のたとえ。
5.一面に軍を展開すること。

<四字熟語群>
( 八元八凱 箪食壺漿 白髪青袗 白璧微瑕 殷鑑不遠 倒載干戈 槐門棘路 白荼赤火 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.清器 2.約翰 3.斉魚 4.山藤 5.爵牀
6.崖石榴 7.仙人帽 8.杜夫魚 9.木蓮子 10.野木瓜

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.粗鹵 ― 2.鹵か  
イ.3.泄瀆 ― 4.泄れる  
ウ.5.窮鞫 ― 6.鞫める 
エ.7.恂目 ― 8.恂く  
オ.9.彙繳 ― 10.繳める 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.微恙 2.狷介 3.彼岸 4.讒謗  5.膏腴
6.糊口 7.丱角 8.世子 9.挂冠 10.阿堵 

<語群>
( あけい、おんしゃ、けんしゃ、ほうさん、ぶあい、れいこく、こしつ、じこう、めいしん、ちょじ )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.一家をキチョ
2.シンケンも笑面を打せず 
3.強弩の極矢、ロコウをも穿つ能わず。
4.チコウを食らわず  
5.沸羹に懲りし者、レイゼイを吹く
6.リョウシュウ能く舞う
7.カソの二物は、其の威を収むるなり 
8.ショウショウとして往来すれば、朋(とも)爾の思いに従う。
9.キュウカンを暖める 
10.厳威ゲンカクは親に事うる所以に非ず 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「それ衰勢ここに至る、いかにかの賢相が苦心もって1.ソソウの天下に回復せんと欲するも豈また得べけんや。けだし軍隊組織の制度は決して永久にその武士の活溌質朴なる本来の真面目を維持するあたわざるものなり。見よその先祖は赤手を揮うて四海を圧倒したるローマ人も、その子孫に至ればたちまち北狄蛮人の鉄蹄に蹂躙せられたるにあらずや。吾人は決してかかる現象の武備社会に生出し来たるをもって毫も怪しむべからざるのこととなすなり。なんとなればその武士なるものはいわゆる人民の租を食らい、税をア.衣るものなり。いかに驕奢を事とするも我において損することはあらざるなり。玉杯を作るも可なり。象箸を作るも可なり。銀橋はもって池水に架すべく、白砂糖はもって仮山の白雪を装うべし。それ我に悪因を結べば善果来たり、我に善因を結べば悪果来たる。2.コウを窃む者は誅、国を窃む者は3.コウ、コウの門仁義存す。いかにその食は一羹一菜に限り、その服は綿衣に限るもその結果はただ生活の不愉快を感ずるのみ。その倹約我においてなんの利益かある。いかに酒池肉林・流連荒亡の楽しみをなすもただ生活の愉快を感ずるのみ。その驕奢我においてなんの損害かある。それ一方においては無限の権利者たらしめ、一方においては無限の義務者たらしめ、しかしてその主人に責むるにその奴隷を4.ゼンタイすべきをもってす。あにまた愚ならずや。けだしかの武士もしくは高等の武士は無限の権威を有する無責任の皇帝なり。これを取りて尽きず、これを汲んで涸れざるの財源を有するものなり。たといイ.涸るることあるも自家には決して痛痒なき財源を有するものなり。すでにこれを有す。あにいずくんぞこれを酌むに遅疑せんや。ゆえに吾人は断言す。かの武備の社会なるものは必ずその武士をしてその主人をして驕奢に導くものなり。文弱に導くものなり。なんとなれば彼らは自家の労力によりて生活するものにあらざればなり。彼らはその生活の必要よりもたくさんなる富を有するものなり。彼らはその富を有しこれを消費するの道に苦しむものなり。いずくんぞその間において不自然なる需用を生ぜざることあたわんや。一方において生活に必要ならざる富を有するときには、必ず一方においてはこれに奉ぜんがために生活に必要なる富すら有せざるものあるはもとより論をまたず。一方において不自然なる需用を生ずるときには一方においてこれに供せんために不自然なる供給を生ずるはもとより論をまたず。田口卯吉氏はその『日本開化の性質』の小冊子において深切にこの道理を説明せり。吾人は試みにその一節を左に掲ぐべし。」(「将来の日本」徳富蘇峰)
(B)「もしわが制度をして自由の制度となし、財政を整理して、信用を厚うし、人民所有の権を安全にし、百般の職業を解放して人民の自由に任せ、干渉保護の跡を削り、大いにわが港湾を浚さらえ、大いにわが関税を減じ、全国を開いて内地雑居を公許し、来るものは拒まず、往くものは追わず、外国の人民も、外国の資本も、外国の貨物をも、自由に注入するを得せしめば、わが国百工の興隆するあたかも霜雪に圧せられたる5.ソウキが春風に逢うて俄然としてその芽を発するがごとく、たちまちにして池塘芳草の好時節となるは決して疑うべからず。はたしてかくのごとくんば、耕者みな王の野に耕さんと欲し、商賈みな王の市に蔵めんと欲し、6.コウリョみな王の塗に出でんと欲し、たちまちにして太平洋中の一埠頭となり、東洋の大都となり、万国商業の問屋となり、数万の烟筒は煙を吐いてために天日を暗からしめ、雲のごとき高楼、林のごときウ.檣竿エ.錐鑿・槓杆・オ.槌鍛の音は蒸気筒の響き、車馬轣轆(れきろく)の声とともに相和して、晴天白日雷鳴を聞くがごとくならん。あにまた愉快ならずや。・・・
・・・
かの日光の廟の壮厳雄麗、7.キンペキ目をカ.眩まし、今日に及んでなお世界万邦の8.エンセン喝采を博するゆえんのものは、これわが人民が9.イッポウの墓田をも有せず、三尺の石塔をも有せず、亡親の菩提すら弔うあたわざるものありたればなり。はたしてしからばこれらの美術品は実にわが封建人民の苦痛と怨恨とをその子孫たる吾人に説明し、かつこれを記憶せしむるの保証者といわざるべからず。そのよりて生じたるゆえんを考うることなく、ただ漫然として自得するはこれあに祖父の心を知るものならんや。むしろ識者のキ.嗤いを招くことなからんや。」(「将来の日本」徳富蘇峰)

(C)「ゆえに封建社会においては尺地もその領主の有にあらざるものなく、一夫もその主人の臣たらざるものなく、武備の版図全局に膨脹してまた他に立錐の余地を剰さず。目を挙げて経済世界のありさまを見れば、秋風寂寞、満目荒涼、ただ黄面10.ソウコツ、人鬼相半ばするの老若男女がク.犂を揮い、ケ.杼を握るを見るなり。その従事する職業はもとより自由の職業にあらず。あたかもかの士官が兵士を指揮するがごとく、かの不慈悲にして残忍なる官吏は鉄鞭を揮い、これを苛責し、これを強迫し、なんの容赦かこれあらん。なんの会釈かこれあらん。いわゆる苛政虎よりも猛しとは実にこの時代のありさまならん。しかしてかの無邪気にして質朴なる農夫らはそもそもいかなる感触を有したるか。東洋の詩人歌って曰く、「麦は収まって場に上り絹は軸にあり。まさに知る官家に輸えて足るを。望まずして口に入れまた身に上る。かつ城に向かってコ.黄犢を売るを免る。田家衣食厚薄なし。県門を見ず身はすなわち楽」と。その情かくのごとし。あにまた憐れむべきにあらずや。かつ商業のごときも決して純然たる商業行なわるるあたわざるなり。」(「将来の日本」徳富蘇峰)
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その5 標準解答>
(一)
1.へいか:連理の枝 2.わんきゅう:*貫:(凖1レベル)ワン、ひ(く) (漢検2)ワン: ひく。弓を引きしぼる。「貫弓」 3.ぎんい:なまじ残すこと・しいて残すこと。 4.きんきん:懃懃=懃懃懇懇(キンキンコンコン)=慇懃懇切=ねんごろなさま 
5.いしょう:善く美しい 6.たくはく:ののしる、責める 7.そうじ:職を求める、口をさがす。 8.そうきゅう:くじをひくこと。 9.へいよう (*曦光=日の光)
10.しんぴょう :朝のつむじかぜ 11.こうしょう:*漢検2「杠秤(コウショウ)・(ちきり)」 *“コウヒョウ”となっている辞典もあるが・・・。 12.こうぼく :曲った木・曲木。 13.さんさ 14.りゅうほう:ながれはしる。 15.ろおう:酒を盛る器 16.おうそう:=むなしくかまびすしい=空囂(クウゴウ) *噌(ソ、ソウ、かまびす・しい)*(大字源:(畳韻)音が広く大きく響くさま *味噌(ミソ)は国語。   17.おうこつ:しずむこと。 18.ほうとう:広大にはびこるさま *「満ちふさがるさま」の意あり。*“ホウ”音のみ。 
19.そうぼう:=くさむら
「屮」*「屮(サ、ひだり):対象外」とは別字。ネット上にも、「屮」の字体で表示されているもの多し。 
20.らくぜん:石のように固いさま。*漢検2も音分けあり。熟語ナシ。
21.はさ(む) *はさみで切断する。はさみきる。「枝を―む」
22.しばしば *「荐(しばしば)、臻(いた)る」=荐臻:災いなどが、あとからあとから(しばしば)おこる。(=薦臻)「しき(りに)」の意もある。
23.かねつき:鉄漿(かね)を入れる金属製の器。
(漢検2)〈鉄漿(かね)>鉄片を酢などにひたして作った、おはぐろに用いる液。
〈鉄漿(おはぐろ)〉「御歯黒」とも書く。用いる液は「かね」とも読む。
24.きはだ・きわだ *<黄檗(きはだ)>は当て字扱いのようだ。 
25.ま(って) 26.ぜんまいわらび 27.もろわな 「羂:(広辞苑 ①紐などを輪状にしたもの。②・・・)」 28.ばらふ 29.よ(っぴく) *“よくひく”の音便。弓を十分ひきしぼる意。 
30.わた(す):デジタル大辞泉「世を済す」:1 世人を済度する。「仏の、世に出で給ひて―・ し給へる」〈栄花・鶴の林〉2 隠居して跡目を継がせる。「子孫に―・し」〈浮・胸算用・五〉
(漢検2)済世(サイセイ):世の中を困難から救うこと。世の人々を救済すること。「救民―」 類)救世 「セイセイ」とも読む。
*「意味④わたる。わたす。」のところの熟語にはなっていない・・・
*「済る:わた-る:川や障害などを無事に通り切る。」という意味のみ載せているが・・・
 *広辞苑では「渡す・済す」で10個の意味あり・・・ここは慣用句的に“わた・す”で読むのだろう・・・もちろん、救う意だとはおもうが・・・
(二)
1.黄櫨染:(漢検2)染色の名称。ハゼとスオウからつくった黄色みをおびた茶色。天皇の衣冠・束帯などのときに着る上衣の色。
2.萁・豆幹・豆殻 3.擡 4.呷 5.萌黄縅・萌葱縅 6.際疾(い) 7.綽然
8.一掬 9.抉 10.藁苞・藁苴 (*広辞苑:転じて、賄賂の意味) 11.万歳旛 12.外懼 (=外患。外憂。) 
13.歯*歯(よわい)する:建ち並ぶ。仲間として交わる。*歯(シ)する:仲間にはいる。同列に並ぶ。肩をならべる。「歯(よわい)する」「歯(シ)する」と用いて、年齢順に並ぶ、また、仲間に加わる意になる。
14.習習 *習習:風がそよそよと吹くさま。 「 -として渡り来る風の涼 き/自然と人生 蘆花」 (広辞苑:風がなごやかに吹くさま) 
15.啾啾:小声でしくしくと泣くさま。「 遥に―たる、婦人の哭声あり」〈竜渓・経国美談〉(広辞苑)虫・鳥などが小声に鳴くさま。また、力なくしくしくと泣くさま。「鬼哭啾啾」
16.挟撃・夾撃 17.矯激 18.徼撃(むかえうつこと。邀撃(ようげき))
19.鑓(「槍」は✖) 20.鵥
(三)
1.偲偲 2.饋饌 3.雍和・廱和 4.陂曲 5.讒構
(参考)
1.偲偲(しし):互いに切磋する、互いに 励まし合う
(漢検2)「②はげましあうさま。「偲偲」」
2.饋饌(キセン):尊者にすすめる飯食。目上の人に勧めるごちそう。
(漢検2)「②すすめる。神仏に食物を供える。貴人に食事をすすめる。また、たべもの。食事。「饋食」「饋饌(キセン)」 類」①②餽(キ)
(大字源)饋饌(キセン):目上の人に勧めるごちそう。
     餽饌(キセン):食物を贈る。食糧。同)餽餉
 *漢検2に「同」餽」とあるが、漢検2には「“餽”饌」ナシ、大字源によればすこし意味説明が異なっている・・・ので、(どちらでもOKだとは思うが)「饋饌」としておいたほうが良さそう・・・。
 *なお、
「・おく(る)、おくりもの:饋遺(キイ)=物をおくる。
・おく(る):饋遺(キイ)=食物を贈る 」
で、漢検2に両熟語とも記載アリ・・・こちらは「餽遺」=「饋遺」で良さそう・・・。
3.雍和・廱和 :穏やかでむつまじい。また、やわらぐ。
雍和(ヨウワ):(大字源)穏やかでむつまじい。また、やわらぐ。(漢検2)「①やわらぐ。なごむ。「雍雍」「雍和」」
廱和(ヨウワ)=和らぎおさまる (漢検2)①やわらぐ。「廱和」 *大字源にはナシ 
(参考)
●やわらぐさま。やわらぎ楽しむさま。 ようよう:雍雍・廱廱
(漢検2)①やわらぐ。なごむ。「雍雍」「雍和」
(広辞苑ナシ)廱廱(ヨウヨウ)=やわらぎ楽しむさま=(漢検2)雍雍
(大字源)やわらいださま。音楽のやわらいださま。 同)廱廱
(大字源)廱廱:やわらぐさま。やわらぎ楽しむさま。
雍雍・雝雝 ようよう:
大辞林 第三版:「雍雍・雝雝」落ち着いたさま。やわらぐさま。「宗右衛門が-の和を破るのを責め/渋江抽斎 鷗外」雍雍
(参考)
雍容:(広辞苑)おちついてやわらいださま。(大字源)穏やかなさま。また、威儀の穏やかなさま。
4.陂曲
(漢検2)③かたむく。かたよる。また、よこしま。「陂曲」
大漢和:「陂曲(ヒキョク)=かたよってよこしまなこと」
新漢語林:かたよってよこしまなこと。正しくないこと。
大字源:(掲載ナシ)
*「陂陀」(ハダ)=「坡陀(ハダ))以外は、ほとんどの熟語、ほとんどの辞典が「陂(ヒ)・・・」で読んでいるようだ・・・字通だけは例外。
5.讒構(ザンコウ):ないことをつくり上げて人をそしること。
 *いじわる問題
 (漢検2)讒言(ザンゲン)・讒口(ザンコウ):人を陥れるための告げ口。非難。悪口。 類)讒言
(四)
問1
1.厥角 2.擲地 3.昃食 4.春愁 5.道揆
6.撒手 7.籠禽 8.吐唾 9.斥鹵 10.禦侮
問2
1.かんか 2.せいしん 3.はくへき 4.かいもん 5.はくと
(五)
1.おかわ 2.ヨハネ 3.えつ 4.くまやなぎ 5.きつねのまご
6.いたびかずら 7.きぬがさたけ 8.かくぶつ 9.いたび 10.むべ
(六)
1.そろ 2.おろそ(か) 3.せつとく 4.な(れる) 5.きゅうきく 6.きわ(める) 7.しゅんもく 8.またた(く) 9.いきょう  10.おさ(める)
(参考)
*漢検2
「粗鹵(ソロ)― 鹵(おろそ)か 」と音訓にしないとまずい・・・かも。 「頑鹵」だったら、「鹵(おろ)か」か・・・。「④おろそか。軽々しい。「粗鹵」」 ⑤おろか。「頑鹵」
泄瀆:なれけがれる *「褻」「狎」に通ず
恂目(シュンモク)*音は大字源読み。
(参考)<恂:ジュン、シュン、まこと、おそ(れる)、またた(く)>
・まこと   :恂恂=①まことのあるさま・まじめ (他に、②慎み深いさま ③温恭なさま ④恭順なさま・慎み深く従順なさま ⑥善くいざなうさま) 
・おそ(れる):恂恂=⑤おじ、おそれるさま、恂懼=おそれる・おののきおそれる、恂慄(ジュンリツ)=①きりりとひきしまって威厳あるさま(一説に、おののきおそれること)
・またた(く):恂目=①めくらみ ②心におそれること
*恂慄 *広辞苑はシュンリツ:おそれおののくこと 大字源:ジュンリツ・シュンリツ:おそれおののく。おそれつつしむ。
*恂慄(ジュンリツ・シュンリツ) -恂(おそ)れる
彙繳(イキョウ)=物をとりまとめて上納すること ー彙(あつ)める 繳(おさ)める
(七)
1.痼疾 2.温藉 3.迷津 4.褒讃 5.蕪穢
6.餌口 7.丫髻 8.儲弐 9.懸車 10.例刻
(参考)
彼岸 迷津
迷津(メイシン)・迷界 ⇔彼岸
迷津慈航(メイシンジコウ):迷いの世界から悟りの彼岸へ渡す慈悲の船。仏法や仏の慈悲をいう。
褒讃⇔讒謗(過去問) *さかさま出題
蕪穢⇔膏腴(過去問) *さかさま出題
糊口 餌口
餌:中学…えさ、え 高校…ジ 準1…たべもの、く(う)、く(わせる)
<漢検2>意味「②たべもの。食物の総称。「餌口」「食餌」」
<大字源> 餌口(ジコウ):食事をする。生計をたてる。糊口。
(漢検2)餬口(ココウ):生計を立てること。口すぎ。「ついに―の道も閉ざされた」
「糊口」とも書く。
*餌口=糊口=餬口=生計・・・という類義語のつながりになるか・・・“ジコウ”なんて出されたら、思い浮かばないかもしれない・・・。
(ほかに)生計=(口養クヨウ)=(広辞苑)くらしむき。生計。
丫髻 丱角
双鬟(ソウカン):・・・あげまき。
 総角 丫髻・丫鬟・丫頭 丱角(広辞苑・漢検2)
世子 儲弐
儲弐(チョジ):君主の世継ぎ。世子。儲君。儲嗣。
(漢検2)儲嗣チョシ:天子・君主の世継ぎ。皇太子。類)儲君・儲弐(チョジ) 
(漢検2)儲宮
デジタル大辞泉 儲宮(チョキュウ):皇太子。東宮。儲君。
広辞苑もアリ:世継ぎの君。皇太子。もうけの君。
挂冠(ケイカン・カイカン) 懸車  挂冕
阿堵 例刻:(広辞苑)①・・・②例のこと。例のもの。あのもの。
れいこく【例刻】とは:1 いつものきまった時刻。「例刻に 待ち合わせる」2 金銭や性のことなど、はっきり口に出して言いにくい物事をさしていう語 。あのこと。例のもの。
阿堵:「寧馨児」「阿堵物」などのように、いずれも「この、あの、このような」という意味の中国・六朝時代の俗語の由。
(八)
1.機杼 
2.瞋拳:出典:「五燈会元-一五、智門祚禅師法嗣・雲台省因禅師」「僧問、如何是和尚家風、師曰、嗔拳不打笑面」 *模試(その2)文章題読みで出題。
3.魯縞 4.雉膏 *「雉膏不食」:雉のあぶらの美味なのを食べない→才徳があっても用いられない喩え。
5.冷齏  6.綾袖 
7.夏楚(榎楚) *(礼記)(教育の権威を保つのに必要なものという意味) *夏楚(カソ):①昔、学校で怠け者をこらすのに用いたむち。夏は榎(ひさぎ)、楚は荊(いばら)。②むちうって教訓する。 同)榎楚   (漢検2) 下つき「夏楚(カソ)」熟語のみ掲載アリ。 ブログ記事アリ。
8.憧憧
憧憧往来(しょうしょうおうらい)
*「憧憧往来(しょうしょうおうらい)」とは、思いがしきりに行ったり来たりして、心が彷徨(さまよ)うこと。
*憧憧(しょうしょう)として往来すれば、朋爾(ともなんじ)の思いに従う。
「朋爾(ともなんじ)の思いに従う」とは、周りの人もそれぞれに勝手なことを思い感じて迷うこと。 心が迷うのは、私心や私欲に惑わされて、物事を真に受け止めて感ずることができないからである。 私心を捨てて感じ入るところがなければ、決して思いは定まらないものである。
(漢検2)②心がおちつかないさま。「憧憧」
9.旧歓 *久しく交わりが絶えていた人と、かつての楽しみ や友情を回復すること。
(漢検2)下つき:哀歓(アイカン)・旧歓(キュウカン)・欣歓(キンカン)・結歓(ケッカン)・交歓(コウカン)・合歓(ゴウカン)・(ねむ)・至歓(シカン)・悲歓(ヒカン)
旧歓:(広辞苑)昔のよろこび。過去に楽しんだこと。「・・・を暖める(温める)」
10.儼恪:親にはやさしくおだやかに仕えるべき(礼記)
(九)
1.祖宗 2.鉤(*原文は異体字の「鈎」を使用しているが修正した) 3.侯 4.善待 *善待:親切にする。やさしくする。真心をもって接する。
5.草卉 6.行旅 7.金碧(原文ルビは“こんぺき”と振ってあったが修正した) 8.艶羨 9.一抔 10.痩骨
(参考)需用:いりよう。入用。 「需要」にも“需要供給”以外に、“もとめ・いりよう”の意あるから、「需要」でも〇となる可能性はアリ(今回は書き問題とせず)・・・。
ア.き(る) イ.か(る) ウ.しょうかん エ.すいさく オ.ついたん カ.くら(まし) キ.わら(い) ク.すき ケ.ひ コ.こうとく
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<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その4

2017年12月14日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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訂正のお知らせ
①模試<その2>の(一)「23.山菜を采り、それを帯に纈む」➪「23.山菜を采り、それを帯に襭む」に訂正しております。誤植のため、ご迷惑をおかけしました。
②模試<その3>
 ・(七)6.の解答を(これも誤植のため)修正しています。
 ・(五)の1.の当て字<漢堡>の解答を修正しています。
すでにトライされた方はおそれいりますが、今一度、ご確認ください。
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.仍是、旧態依然たる陋習なり 
2.孱羸の身により給暇を賜う 
3.儻然として終日言わず 
4.天子からの允兪の御諚を承る 
5.杪春の冏光を愛でる 
6.剏意に富んだ作品である 
7.松籟、剌剌たり 
8.仏門に入るべく、剔髪する 
9.糧秣匱竭して軍旅不帰となす 
10.叨穢たる首魁を掃滅する
11.吁然として虚脱する 
12.仰首して伸吭する  
13.哮呷として騒然とした有様だ 
14.喞嗾たる虫の音が聞こえる 
15.啼泣の後、噎喑となる 
16.吶喊し過ぎで嘶咽生ず 
17.蠍の噬螫に驚愕する 
18.未だなり、猶、 嚮景に応ず 
19.西施の嚬瘁に世人嘆賞す 
20.雑草を焼いて均した畭田がある 
21.桃の木でをつくり災いを祓う 
22.管をり、觚を操る
23.王室、くがごとし  
24.庭で煎餅をく 
25.か、其方に行くだろう 
26.に和え物を容れる  
27.はびこった雑草をいた 
28.田畑の土をいている 
29.、戚える 
30.風がしく匂う 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.美女のカンジとした笑みに引き込まれる  
2.コウカンな書籍を蔵している   
3.疑惑はカンゼンとして氷釈した 
4.ウラボンエで祖先の霊の冥福を祈る 
5.寝苦しくて悪夢にウナされる
6.上役をきおろす 
7.政界のカクセイをはかる
8.玉兎のキエイするにより暦定まる 
9.柿がタワわに稔っている 
10.どうしようもなくコスっ辛い奴だ
11.キリギリスの鳴く季節になった 
12.明治41年(1908年)、ボシン詔書が発せられた。 
13.イッピの薬を調合する 
14.イッピの力を仮す  
15.小舟が波のまにまにヒョウヨウしている  
16.風で布がひらひらとヒョウヨウしている 
17.父の遺志をこれからもカクシュする 
18.忽ち、巨万の富をカクシュする 
(国字)
19.ヤガて年が明ける
20.エソを蒲鉾の原料に使う 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.まことの悟り。真理。
2.悪人や悪い思想をしりぞける
3.弱者を助ける男の意気
4.尊んでその徳をほめること。
5.ふたごころを抱いてはなれ背く。異心をもつ。

<語群>
( はいはん、りじ、ききょう、へんき、へきじゃ、しんせん、ひんせき、すいしょう )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )棄利 ( 2 )泣練 ( 3 )及米 ( 4 )之馬 ( 5 )月将
阿鼻( 6 ) 作礼( 7 ) 刀耕( 8 ) 偏僻( 9 ) 茅屋( 10 )

<語群>
( しこう、にこ、きょうかん、かどう、へいこ、さいてん、ぜっこう、ほうが、にっしゅう、こっき )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.すべての事を忘れて物事に専念すること
2.のんびりして自由なこと。寛大でやさしいこと。
3.才能が特別すぐれていること
4.さまざまな困難を乗り越えて遠路を行くこと。
5.災いをとりのぞくこと。

<四字熟語群>
( 稽首作礼 桑弧蓬矢 蕩佚簡易 騰蛟起鳳 百舎重繭 一超直入 桃弧棘矢  打成一片 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.未蘭 2.鼠姑 3.杜衡 4.紫萼 5.烏樟
6.蛇舅母 7.梅花皮 8.鼠麴草 9.鬼鍼草 10.大角草

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.趣駕 ― 2.趣す  
イ.3.拉致 ― 4.拉く 
ウ.5.朞年 ― 6.朞り 
エ.7.廖落 ― 8.廖しい 
オ.9.匈虐 ― 10.匈い 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.淪落 2.匆々 3.肥饒 4.闃寂  5.三元
6.風来 7.行幸 8.遺業 9.斧鉞 10.穀物

<語群>
( ひょうとう、せんしょ、けんたつ、しんゆう、せきよう、とうりょう、かんしょう、せきど、じょじつ、けんごう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.雀角ソガの争 
2.ケツを助けて虐をなす  
3.安石出でずんば、ソウセイを如何せん
4.カホ、日を追う  
5.麻糸は直く、ホウセンは曲がれり
6.を以て瓜を包む。 
7.エンゼンとして世に媚ぶる者は、是れ郷原なり 
8.勁松歳寒に彰れ、貞臣コッキに見(あらわ)る
9.クドウを行く者は至らず
10.良工は之を取り、拙者はギタイす 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「当時に有名(なうて)の1.バンショウ川越の源太が受け負いて作りなしたる谷中感応寺の、どこに一つ批点を打つべきところあろうはずなく、五十畳敷ア.格天井の本堂、橋をあざむく長き廻廊、幾部(いくつか)の客殿、大和尚が居室、茶室、学徒イ.所化の居るべきところ、庫裡、浴室、玄関まで、あるは荘厳を尽しあるは堅固を極め、あるは清らかにあるはウ.寂ておのおのそのよろしきにエ.適い、結構少しも申し分なし。そもそも微々たる旧基を振いてかほどの大寺を成せるは誰ぞ。法諱を聞けばそのころの三歳児も合掌礼拝すべきほど世に知られたる宇陀の朗円上人とて、早くより身延の山に螢雪の苦学を積まれ、中ごろ六十余州に雲水の修行をかさね、毘婆舎那の三行にオ.寂静の慧剣をカ.礪ぎ、四種の悉檀に済度の法音を響かせられたる七十有余の老和尚、骨は俗界の2.クンセンを避くるによって鶴のごとくに痩せ、眼は人世の紛紜に厭きて半ば睡(ねむ)れるがごとく、もとより壊空の理を諦して意欲の火炎を胸に揚げらるることもなく、涅槃の真を会して執着の彩色に心を染まさるることもなければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど、徳を慕い風を仰いで寄り来る学徒のいと多くて、それらのものが雨露凌がん便宜もキ.旧のままにてはなくなりしまま、なお少し堂の広くもあれかしなんど独語(つぶや)かれしが根となりて、道徳高き上人の新たに規模を大きゅうして寺を建てんと云いたまうぞと、このこと八方に伝播(ひろま)れば、中には徒弟の怜悧なるがみずから奮って四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行くもあり、働き顔に上人の高徳を演べ説き聞かし富豪を慫慂(すすめ)て喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素より随喜ク.渇仰の思いを運べるもの雲霞のごときにこの勢いをもってしたれば、上諸侯より下町人まで先を争い財を投じて、我一番に福田へ種子を投じて後の世を安楽せんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、百川海に入るごとく瞬く間に金銭の驚かるるほど集まりけるが、それより世才に長けたるものの世話人となり用人となり、万事万端執り行うてやがて立派に成就しけるとは、聞いてさえ小気味のよき話なり。」(「五重塔」(幸田露伴)

(B)「恭んで按ずるに、天皇は既に内閣に倚りて以て行政の統一を総持し、又枢密院を設けて以て詢謀の府とし、聡明を3.ヒホして偏聴なきを期せんとす。
 蓋し内閣大臣は内外の局に当り、敏給捷活以て事機に応答す。而して優裕静暇思を潜め慮を凝らし之を古今に考え、之を学理に照らし、精核審査して以て謀議に参與し、制作に従事するに至ては、別に専局を設け績達学識其の人を得て之に倚任せざるべからず。
 此れ乃他の人事と均しく一般の常則に従い二種の要素各々其の業を分つなり(仏国ロッシイ氏憲法論を採る)。那破列翁(ナポレオン)一世の論に、議官は予が4.ショウリョウの為の心思なり、宰相は予が施行の為の心思なりと云えり。蓋し帝王は其の天職を行うに当たり、謀りて而して後之を断せんとす。即ち枢密院の設、実に内閣と倶に至高の輔翼たる所以なり。
 若し枢密院にして内聖聴を5.ケイヨクし、外内閣と和協し、偏せず党せず而して又能く憲法及び法律の問疑を6.ホウカイして正確な釈義を与え、行政上正当の方向を指導するに至らば、其の果たして憲法上の機関たるにケ.負かざるべきなり。
 若しそれ大にしては議院閉会の際、危急命令の発布を要し、小にしては会計上法規の外に臨時に処分するの必要を生じるの類、之を枢密院に諮詢して然る後に決行するは、即ち為政の慎重を加うる所以にして、此の場合においては枢密院は憲法又は法律の一の7.ヘイカンとして、政事上の末弊たる濫横の処分を監視するの任に居る者なり。
 但し枢密院は内閣と均しく国家に対し憲法上の責任を有する者に非ず。故に枢密院の職務は8.シソンの諮詢あるを待ち始めて会議を開き意見を陳ぶることを得。而して其の意見の採択は亦皆一つにシソンの聖裁に由るのみ。
 枢密顧問官の職守は可否を献替し、必ず忠誠を以てし、隠避する所なく、而して進議の事は事細大となくシソン特別の許可を得るに非ざれば敢えて之を外に洩らすことを得ざるに在り。蓋し帷幄枢密の府は人臣外に向て直を売り名を求むる地に非ざればなり。

(附記)英国往昔枢密院顧問官の職に任ずる者は各宣誓を要す。其の誓條コークス氏制度論中に見ゆる者之を列挙せんに、第一、其の智力思慮の及ぶ所を尽くし君主に献替する事、第二、偏私なく君主の尊栄利益の為に及び公益の為に献替すること、第三、君主諮詢の機密及び枢密院において掌理する一切事件の機密を保守すること、第四、枢密院において掌理する一切事件に付きコ.贓涜を禁ずる事、第五、枢密院において議決したる事項の執行を輔翼する事、第六、何人たりとも前項を犯さんと企つる者を排斥する事、第七、その他忠良なる顧問官として君主に対し尽くすべき一切の事項を9.カクジュン謹奉すべき事、等是なり。
 現今枢密院顧問官をして宣誓せしむべき要旨は千八百六十七年の宣誓委員の報告に載せたり、而して左の勅語は以て其の大要を見るべし。
 卿は卿に委任せられ若しくは宣示せられたる一切の機密ならびに枢密院において秘密に討議したる事項の機密を保持すべく、其の他百般の事件において卿は10.チュウリョウなる臣隷として朕に対し分義の有る所を尽くさざるべからずと。」(帝国憲法草案第五十七條 枢密院は重要の国務に就き天皇の諮詢に応う 【憲法説明】)
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.じょうし:なお、やはり、依然 2.せんるい 3.とうぜん 4.いんゆ:兪允(ユイン)=しかり=允兪(インユ) 5.けいこう:明らかな光 6.そうい 7.らつらつ:風の音のするさま 8.ていはつ *同)剃髪 *既出記事だが、“てきはつ”読み辞典も多し・・・漢検2掲載内容(音による意味分け)を信じれば、「“テイ”ハツ」の筈。 9.きけつ:とぼしくつきる 10.とうわい:けがらわしい 11.くぜん:おどろきなげく様子 12.しんこう:ものを待つさま *「仰首伸吭」の熟語あり。 13.こうこう:大声 14.しょくそう::虫のかすかに鳴く声(字)、虫が物をかむ音(大) 15.えついん:声が咽喉につかえて出ない、だまって物を言わない(大漢和)、声がつまる(字通)  16.せいえつ:声がしわがれること *漢検2③むせぶ。声がつまる。ふさがる。「咽塞(エツソク)」「嗚咽(オエツ)」 *②の意味の場合、“エツ”音のようだ・・・音分けは説明ないが・・・ 17.ぜいせき:かみ刺す 18.きょうえい:響きと影 *「木鶏に似たり」(荘子)の一節 19.ひんすい:まゆをひそめて憂える 20.しゃでん:*「畭田(シャデン)」なら「雑草を焼き払った田」のこと。(漢検2)<1>ヨ:あらた。新しい田。開墾して二年め、または三年めの田。「畭田」<2> シャ:やきはた。雑草を焼いてならした耕作地
21.きゆみ 22.と(り) 23.や(く) 24.や(く) *燻火=庭で煎餅を焼く(正月7日の行事―荊楚歳時記―) 25.だれ(か) *“いつ(か)”にひっかけやすくした問題 26.さら 27.のぞ(いた) 28.す(いて) 29.みな 30.こうば(しく) *「こうば(しい)」は「芬」のみ。 *かんば(しい)「香」「芳」「菲」「馥」 *かぐわ(しい):「郁」「芳」「椒」 
(二)
1.莞爾 2.浩瀚 3.渙然 4.盂蘭盆会 5.魘 6.扱 7.廓清 8.虧盈 9.撓 10.狡 11.蛬・螽・螽斯 12.戊申 ✖戊辰 
13.一匕
 *大辞林 第三版:① ひとさじ。 ② 一本の短刀。 一粒一匕 ( いちりゅういっぴ )
匙1杯の薬を「1 匕 (いっぴ) の薬」といいます。「匕 (ひ) 」は匙のこと
14.一臂 *【一臂】:片方のひじ。片方の腕。転じて、わずかな力。 少しの助力。「一臂の労をとる」「一臂の力を貸す」:少しの助力を与える。
15.漂漾(「飄漾」もたぶん〇。) 
16.飄揺 
17.恪守 *デジタル大辞泉 恪守:まじめに守り従うこと。遵守(じゅんしゅ)。
18.獲取・攫取 *大辞林 第三版 獲取・攫取:つかみとること。手に入れること。 「巨万の怪利を-す/偽悪醜日本人 雪嶺」
19.軈 20.*「えそ」の国字がうまく反映していない模様・・・「魚+曾」ですので、各自、ご確認ください。
(三)
1.真詮 2.闢邪・辟邪 3.気俠 4.推頌 5.離弐
(参考)
1.真詮(シンセン)(漢検2・下つき):「所詮(ショセン )・真詮(シンセン)」
 大字源:①まことの悟り。②真理。また、真理をあらわした典籍。 *「詮」:意味③物事の道理・真理。 *広辞苑:(掲載なし)
2.闢邪・辟邪(ヘキジャ):邪説をひらきしりぞける=辟邪
(漢検2)「②さける。しりぞける。「闢邪」類)避 」とあるが・・・「類」辟」のほうが適当ではないか?*「“避”邪」なんて熟語見当たらず・・・あるとしても“ヒジャ”読み?
(大字源)悪人や悪い思想をしりぞける。同)辟邪
3.(漢検2)下つき:気俠(キキョウ)・義俠(ギキョウ)・任俠(ニンキョウ)・遊俠(ユウキョウ) 遊俠(ユウキョウ):(広辞苑)おとこだて。任侠。気俠(キキョウ):(大字源)弱者を助ける男の意気。
4.推頌 (広辞苑)尊んでその徳をほめること。(漢検2・下つき)推頌(スイショウ)
大辞林:人を尊んで、その徳をほめること。 cf.推奨:良いものであるとして、人にすすめること。ほめてひきたてること。(広辞苑)、推賞=推称:ほめて人にすすめること(広辞苑)
5.離弐:(大字源)ふたごころを抱いて離れ背く。異心をもつ。離反。
(漢検2:離弐(リジ)) 
(四)
問1
1.絶巧 2.哭岐 3.舐糠 4.泛駕 5.日就 6.叫喚 7.(作礼)而去(サライニコ)仏)(漢検2)説法に集まった聴衆が、終わるとともに、教えに感謝し、仏に一斉に礼をして立ち去ること。礼を作(な)して去る意。多くの経典の末尾にある句。大辞林 第三版説法に集まった人々が、終わるとともに仏に礼 をして立ち去ること。諸経の結末にある句。 8.火耨 9.蔽固 10.采椽
問2
1.だじょう 2.とういつ 3.とうこう 4.ちょうけん 5.きょくし
(五)
1.ミラノ 2.わらじむし 3.かんあおい 4.ぎぼうし 5.くろもじ
6.かなへび 7.かいらぎ 8.ははこぐさ 9.せんだんぐさ 10.いささぐさ
(六)
1.そくが 2.うなが(す) 3.らち・らっち 4.ひ(く) 5.きねん 6.ひとまわ(り)・ひとめぐ(り) 7.りょうらく 8.むな(しい) 9.きょうぎゃく 10.わる(い)
(参考)
趣駕(ソクガ・ガをうながす):乗り物の用意をせきたてる。(漢検2掲載熟語)
拉致(ラツチ・ラチ)=引き連れる (漢検2は両読み。大漢和はラツチ、字通はラチ)。
朞り *漢検2には訓読み掲載無いが、「ひとめぐ(り)」でもOKな筈。
廖落(りょうらく)ー廖(むな)しい (漢検2)意味:むなしい。また、まばらなさま。「廖落」 *(参考)寥落(りょうらく)ー寥(さび)しい
匈虐=凶悪でむごい
(七)
1.顕達 2.冠省 3.瘠土 4.諠囂  5.除日
6.漂到 7.宸遊 8.先緒 9.戚揚 10.稲粱
(参考)
冠省(カンショウ)⇔草々、匆々(そうそう)、不一、不尽、不具、不悉(ふしつ)、不宣
三元 除日
三始:四始 正月元日、三元 三朝、元旦 、元朝(ガンチョウ)=鶏旦
⇔臘日、大晦日、除日(ジョジツ):おおみそか。おおつごもり
風来 漂到 *風来:①風に吹きもたらされたように、どこからともなく来ること。漂到。
行幸 宸遊 
宸遊:天子の巡遊。  (大字源:宸遊・宸游)行幸。
(漢検2)行幸ギョウコウ:天皇の外出を敬っていう語。類)巡幸 対)還幸
遺業 先緒
先緒(センショ)・前緒(ゼンショ):先人の遺した事業。先祖の遺業。 =遺業・・・
家業・遺業(箕裘:父の遺業。家業。) 
斧鉞 戚揚
デジタル大辞泉 戚揚:(「戚」は斧、「揚」はまさかりの意)斧とまさか り。斧鉞(ふえつ)。転じて、武器。 *広辞苑もほぼ同じ。
穀物 稲粱
(漢検2)下つき:高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)・稲粱(トウリョウ)
*高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)は広辞苑にもアリ
高粱:コーリャンのこと。中国産のモロコシ。
黄粱:黄粱とは?難読語辞典。 植物オオアワの漢名。(広辞苑)大粟(おおあわ)の別称。
稲粱(トウリョウ):(大字源)いねとおおあわ。穀物をいう。
(八)
1.鼠牙:人を訴訟すること。注:( 雀に角があるか、鼠に牙があるかといって争う意。 ) 
2.桀 (史記):仲間に入れて徒党をくみ悪事をすること。 
3.蒼生 
4.夸父:自分の力量を考えず大事を企て、途中でたおれることのたおえ。神人の名。 *問題は“カホ”としたが、“コホ”とも読む。 
5.蓬箭 
6.杞:君主が高位にあって、下にある有能の士を求めること 
7.閹然(孟子) (漢検2)「③こびへつらう。「閹然」」 
8.国危 9.衢道 10.疑殆 *扁鵲倉公列伝
(九)
1.番匠 *“バンジョウ”とも読む。 2.葷羶 3.裨補 4.商量 5.啓沃 6.剖解 7.屏翰 8.至尊 9.恪遵 10.忠亮
ア.ごうてんじょう イ.しょけ ウ.さび(て) エ.かな(い) オ.じゃくじょう カ.と(ぎ) キ.もと ク.かつごう ケ.そむ(かざる) コ.ぞうとく
(参考)
*剖解:(道理などを)解明する。分析する。
*忠亮:(大字源)まこと。真心のあること。忠信。(注:「亮」には、“まこと、まことに、誠実、信じる 類)信”のような意義もアリ) cf。忠良:(広辞苑)忠義の心厚く善良なこと。また、その人。「・・・な臣民」
*心思:こころ。おもい。かんがえ。
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<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その3

2017年12月09日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.緡緡として愚の如く、昏の如し  
2.銛矛で刺殺する 
3.濫陟頻りの組織は疲弊する 
4.蟶田でまて貝を養殖する  
5.鉄砧上で鍛造作業を行う 
6.属纊し、以て絶気を俟つ 
7.清冽な清水が水樋を通る 
8.乱世に丐頡横行す   
9.亟疾に罹る    
10.冬期、鷙鳥が亶翔する 
11.俛僂して跼蹐す  
12.十六夜の倩影を見上げて楽しむ
13.僥覬を図るとは僭上の沙汰なり  
14.陌上に濫巾が屯する 
15.災禍、荐仍たるものあり 
16.山容の孱顔たるを見る 
17.兌利な矛戟の刺突を受ける
18.黽俛怠りなし   
19.その做法を肄う 
20.倅介とか倅弍とは副官の意である
21.それはき学問の類だ 
22.酒に酔って、もう十分にき足りた 
23.船尾の艫櫓から彼方を見渡す  
24.溝洫をる 
25.失策を気にむ 
26.喧喧とう 
27.宮闕 崔巍として ! 民の 劬勞は 噫! 
28.孜孜としてまず  
29.落ち葉をい落す  
30.薬の摂りすぎでれが出た 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.シシビシオを作ってみた 
2.カサバった荷物が邪魔になる 
3.スネハギの延びた奴と罵られた 
4.寒くて手がカジカむ 
5.カタりにしてやられた 
6.キョウケン己れを持す 
7.軍旗を振りカザして指揮する
8.ユダメで弓幹を矯める  
9.テットウの守備を誇る 
10.ヌタナマスは乙な味がする 
11.人生のアイカンを描く 
12.青春をオウカする  
13.予期もしていなかった突然のオウカに遭う 
14.悪人が幼児をカイシュして人家に籠った 
15.首尾よく欲しい物を親からカイシュした  
16.自作の詩の御セイカンを仰いだ 
17.セイカンな面構えの好漢だ 
18.朋党比周のセイカン讒誣を受けた 
(国字)
19.シボり染めは染色法の一つだ 
20.トモの浦は景勝地として知られる 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.心ゆくまで楽しむ
2.ろくろで陶器をつくる(転じて、人物を養成することをいう)。
3.斜めに傾いて平らかでないさま
4.遠回しにいさめる
5.委曲の言葉、詳しく言った言葉。

<語群>
( まんこう、あつじ、はだ、けっかん、ふうげん、かんしょう、きんとう、ろくれき )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )風生 ( 2 )黄馘 ( 3 )過隙 ( 4 )虚喝 ( 5 )散木
寤寐( 6 ) 疑雲( 7 ) 庶民( 8 ) 伯兪( 9 ) 被髪( 10 )

<語群>
( しふく、こうこう、こしょう、きゅうじょう、きき、ようきょう、どうぎ、しらい、さいむ、ちょれき )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.優れた文章の精髄の部分を良く味わって、心にとどめること
2.始めのない無限の過去
3.物の応用を誤る喩え。
4.自分の信望と力量の有無を考えること
5.声が美しいもののたとえ
<四字熟語群>
( 殊塗同帰 迦陵頻伽 無始曠劫 曲水流觴 含英咀華 度徳量力  厳塞要徼 以杙為楹  )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.漢堡 2.青蝦 3.革亀 4.冬青 5.鴾母
6.独脚蜂 7.青葉梟 8.海鷂魚 9.鹿蹄草 10.連枝草

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.阡眠 ― 2.阡る  
イ.3.離騒 ― 4.騒い  
ウ.5.找人 ― 6.找ねる 
エ.7.芸田 ― 8.芸る  
オ.9.牧圉 ― 10.圉う 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.愚札 2.朝暾 3.臘日 4.衙蠹  5.長庚
6.補佐 7.励精 8.游子 9.迢遥 10.斟酌 

<語群>
( きょくれい、けいりょう、ぎょうせい、ようかん、れんり、とうけい、ほうかく、ひこう、ふくじ、せいたん )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.蓑をきて火を救い、トクを毀りて水を止むるが若し 
2.道はショウセイに隠れ、言は栄華に隠る 
3.神はネギのはからい
4.ヘイヤ枕を安んぜず 
5.ゼンビョウまた耳に逆らう 
6.ケイ、酸くして蚋聚まる 
7.怒蛙にショクす 
8.チョウキョウよ、帰らんか。
9.ホウチョウ香に随う
10.烏は鳥中のソウシン

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「もし人の国家を破り、人の1.シャショクを滅ぼし、百姓の力を罷らし、百姓の財を尽くし、人の父を殺し、人の子を孤こにし、乱政虐刑をなし、もって天下を残賤するの人をもって英雄豪傑とせば、かのナポレオン、ビスマルク、ゴルチャコフのごとき実にその人なりといえども、もし襤褸をア.纏うものをして体に適する新衣をイ.穿たしめ、半ばは土を食うの窮民に向かって肉を与え、雨露霜雪の侵し来たる2.ボウシャを一変して愉快なる家宅となさしめ、万国の怨恨をば一変して友愛の情となし、兵気銷(き)えて日月光をなすの希望をば前途に生ぜしめ、社会の結合は強迫の結合を頼まずして随意の結合を頼むべし、随意の結合は利益の結合にして利益の結合はすなわち愛情の結合たるの一大真理の燈火を世界に与えたる人をもって、世界の尊敬と欽慕とに値するの大人とせば、その人はすなわちスミス、ワットの二氏ならざるべからず。社会をウ.撼かすは決して一個人の力にのみ依頼すべからず。しかれどももし一個人の力によりて第十九世紀の新世界をエ.湧出することに尽力し、かつその功労ある人はたれなりと問わば、ただちに指を二氏に屈せざるべからず。実にわが第十九世紀文明の世界は金冠を戴くの帝王よりも、三台に坐するの宰相よりも、3.フコ艶麗の文人才子よりも、人民の偶像たる雄弁快論の国会議員よりも、活溌老練の商業家よりも、4.ケイケン熱心なる宗教家よりも、実にこの二氏に向って負うところのもの多しといわざるべからず。実に今日の世界はスコットランド山中二寒儒の手により作為せられたるの世界なり。二氏のごときは実に宇内の大恩人にして無冠の皇帝といわざるべからず。願わくはわが現今の人民よ、わが将来の人民たる青年よ、少しくかのナポレオン、ビスマルクを嘆美するの熱情をば一転してこの二恩人を嘆美せよ。」(「将来の日本」徳富蘇峰)

(B)「そんな事はどうでもいいが、とにかくに骨董ということは、貴いものは周鼎オ.漢彝玉器の類から、下っては竹木雑器に至るまでの間、書画5.ホウジョウ、琴剣カ.鏡硯、陶磁の類、何でも彼でも古い物一切をいうことになっている。そして世におのずから骨董の好きな人があるので、骨董を売買するいわゆる骨董屋を生じ、骨董の目ききをする人、即ち鑑定家も出来、大は博物館、美術館から、小は古る郵便券、マッチの貼紙の蒐集家まで、骨董畠が世界各国6.トヒ到るところに開かれて存在しているようになっている。実におもしろい事で、また盛んなことで、有難い事で、意義ある事である。悪口をいえば骨董は死人の手垢の附いた物ということで、余り心持ちの好いわけの物でもなく、大博物館だって盗賊の手柄を見るようなものだが、そんな阿房(あほ)げた論をして見たところで、野暮な談で世間に通用しない。骨董が重んぜられ、骨董蒐集が行われるお蔭で、世界の文明史が血肉を具し脈絡が知れるに至るのであり、今までの光輝がわが7.ソウの頭上にかがやき、香気が我らの胸に逼って、そして今人をして古文明を味わわしめ、それからまた古人とは異なった文明を開拓させるに至るのである。食欲色欲ばかりで生きている人間は、まだ犬猫なみの人間で、それらに満足し、若しくはそれらを超越すれば、是非とも人間は骨董好きになる。いわば骨董が好きになって、やっと人間並みになったので、豚だの牛だのは骨董をキ.捻くった例を見せていない。骨董を捻くり出すのは趣味性が長じて来たのである。それからまた骨董は証拠物件である。で、学者も学問の種類によっては、学問が深くなれば是非骨董の世界に頭を突っ込み手を突っ込むようになる。イヤでも8.カビ臭くさいものを捻くらなければ、いつも定(きま)りきった書物の中をウロツイている訳になるから、美術だの、歴史だの、文芸だの、その他いろいろの分科の学者たちも、ありふれた事は一ト通り知り尽してク.終った段になると、いつか知らぬ間に研究が骨董的に入って行く。それも道理千万な談で、早い譬えが、誤植だらけの活版本でいくら万葉集を研究したからとて、真の研究が成り立とう訳はない理屈だから、どうも学科によっては骨董的になるのがホントで、ならぬのがウソか横着かだ。マアこんな意味合いもあって、骨董は誠に貴ぶべし、骨董好きになるのはむしろ誇るべし、骨董を捻くる9.ドにも至らぬ人間は犬猫牛豚同様、誠にハヤ未発達のケ.愍れむべきものであるといってもよいのである。で、紳士たる以上はせめてムダ金の拾万両も棄てて、小町の真筆のあなめあなめの歌、孔子様の10.サンが金で書いてある顔回のコ.瓢、耶蘇やその血が染みている十字架の切れ端などというものを買込んで、どんなものだいと反身になるのもマンザラ悪くはあるまいかも知らぬ。」(「骨董」(幸田露伴))
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>
(一)
 1.緡緡(ビンビン)=無知なさま(大)、心知の働きのないさま(字)・・・(荘子:「緡緡として愚の如く、昏の如し・・・」) 2.せんぼう:鋭いほこ 3.らんちょく:むやみに昇進させる 4.ていでん(:まて貝を養殖する田) 5.てっちん *かなしき(鉄敷・金敷)・かなとこ(鉄床)のこと 6.しょくこう・ぞくこう 7.すいとう *水樋(スイトウ):大辞林 第三版:水を流す管。すいひ。 8.かいけつ:奪い取り、もとめる。  9.きょくしつ  *すみやかの意の時は“キョク” 10.せんしょう:とびめぐる、とびかける *“ほしいまま” 11.ふる :背をかがめる *この「俛(フ)」は“ふす”意。 12.せんえい:きれいな月影  *美しい意の時は“セン”、“やとう”意のときは“セイ” 13.ぎょうき:分外の望 14.らんきん:偽の隠者。いつわりの世捨て人。 15.せんじょう:しきりにかさなる 16.さんがん:*畳韻なので“サン”読み。通常は“セン”読み。 17.えいり 18.びんべん:*この「俛(ベン)」は「勉」に通じ、「つとむ、つとめる」意。 19.さほう :①しかた、やり方、製法 ②策を施す、方策をめぐらす 20.さいじ *たす(け)の意のときは倅(サイ)読み 
21.ぞめ(き):虚名をてらう学問 22.あ(き) 23.ともやぐら 24.はか(る):(音熟語見当たらず)「溝洫を仞(はか)る」(左氏) 25.や(む) *「厲(はげ)む」訓もあるが適当でない 26.いいあらそ(う) 27.ああ *「五噫歌」の一部 28.う(まず)*孜孜不惓 (シシフケンン) 同)倦 29.ふる(い) 30.かぶ(れ)
(二)
1.肉醬・醤・醢 2.嵩張(った) 3.臑脛
大辞林 第三版:臑脛の延びた奴:背丈ばかり高くて、役に立たない者をののしっていう語。
 *「脛脛」と表記しているものもあるが、広辞苑など一般的には「“臑”脛」のようだ。
 なお、「臑」は“すね”訓のみ。「脛」は“すね、はぎ”訓あり。
4.悴 5.騙(り) 6.恭倹
デジタル大辞泉 恭倹:人に対してはうやうやしく、自分自身は慎み深く振る舞うこと。また、そのさま。「恭倹己れを持す」(参考)恭謙:慎み深く、へりくだること。また、そのさま 。「恭謙な態度で人に接する」
7.翳 8.檠・榜 9.鉄桶 *甚だしく堅固なこと。✖鉄湯 「鉄城湯池」や「金城湯池」から誤発想しやすいかも・・・ 10.饅膾  *「なます」は他に「鱠」「齏」があるが、通用していないので〇になるかどうか不詳・・・各国語辞典とも「饅“膾”」表記。
11.哀歓 ✕哀感 12.謳歌 13.横禍 ✖殃禍 14.拐取 15.丐取 16.清鑑・清鑒
*清鑑(セイカン):他人の鑑識のすぐれていることを敬っていう語。自分の詩文・書画などを人に見てもらうときなどに使う。「御清鑑を仰ぎたく」 *「清鑒」もOK。
17.精悍 18.擠陥 19.纐 (「纈」は✖) 20.鞆
(三)
1.酣賞 2.鈞陶 3.坡陀・陂陀 4.譎諫 5.軋辞
(参考)
1.酣賞:心ゆくまで楽しむ *漢検2では「たけなわ」の項での熟語となっている。
(漢検2)①物事のまっさかり。たけなわ。「酣春」「酣賞」「酣戦」
(参考)(漢検2)「③めでる。楽しむ。「観賞」」(広辞苑:見てたのしむこと。見て賞翫すること。)
2.鈞陶:(漢検2)鈞:「②ろくろ。陶芸に用いる回転台。「鈞陶」」
鈞陶(キントウ)=ろくろで陶器をつくる(<大字源>転じて、人物を養成することをいう。) 
3.坡陀・陂陀 (漢検2)「②さか(坂)。「坡陀(ハダ)」」
坡陀=陂陀=高低起伏してつづく(字通)、斜めに傾いて平らでないさま(大漢和)、大字源:(ハダ・ハタ):斜めに傾いて平らかでないさま。同)陂陀
4.譎諫 :“とおまわし”にいさめる。(漢検2)「③遠回しに言う。「譎諫(ケッカン)」
*漢検2には現行訓表示ないが、「譎(とおまわ)し」訓アリ。
5.軋辞(=委曲の辞、くわしく言った言葉。) (漢検2)「②くわしい。こまかい。「軋辞」」
(四)
問1
1.虎嘯 2.槁項 3.騏驥 4.恫疑 5.樗櫟 
6.思服 7.猜霧 8.子来 9.泣杖 10.佯狂
*子来(しらい):大辞林 第三版 「じらい」とも。(詩経 大雅、霊台)子が親を慕って来るように、徳の高い人には万民が喜んで集まってくること。 「庶民-」 *広辞苑もほぼ同じ。
問2
1.しょか 2.こうごう 3.いよく 4.たくとく 5びんが
 *漢検2:曠劫(コウゴウ)仏)非常に長い時間であること。「広劫」とも書く。
*(以杙)為楹(イヨクイエイ)=小さなくいを大黒柱に使う→物の応用を誤る喩え。
(五)
1.ハンブルク 2.しばえび 3.おさがめ 4.そよご 5.ふなしうずら
6.きばち 7.あおばずく 8.えい 9.いちやくそう 10.うまごやし
(六)
1.せんめん・せんべん 2.しげ(る) 3.りそう 4.うれ(い) 5.そうじん 6.たず(ねる) 7.うんでん 8.くさぎ(る) 9.ぼくぎょ 10.か(う)
阡阡 -阡(しげ)る  OR 阡眠(せんめん・せんべん) - 阡(しげ)る  *音読みは辞典によって異なる・・・いずれにしても“センミン”はナシ。  
・しげ(る):阡阡=仟仟=草木のしげさま、阡眠(センメン・センベン)=①はるかにみる、②草木の茂ったさま
騒:中学…ソウ、さわ(ぐ)準1…うれ(い)1級…ざわ(つく)、ぞめ(く)
(漢検2)②うれい。うれえる。「離騒」
デジタル大辞泉 離騒:《「離」は遭う、「騒」は憂え。憂えに遭(あ)う意》「楚 辞」の代表的な長編詩。中国の戦国時代、楚(そ)の屈原の詩で、讒言(ざんげん) によって王に追放され、失意のあまり投身を決するまでの心境を夢幻的にうたったもの
找人(ソウジン)=人をさがす・人をたずねる。 (たず)ねる  カ・ソウの音分けアリ。カ:さおさ(す)
芸田(うんでん)=田をくさぎる  芸(くさぎ)る
*(漢検2)豢圉(カンギョ) - 豢(やしな)う、圉(か)う
(七)
1.瑶函(瑶緘・瑶簡) 2.倒景 3.正旦 4.廉吏 5.暁星
6.副弐 7.勗厲 8.蓬客 9.迥遼 10.比考 
(参考)
朝暾 倒景
倒景(トウケイ):(広辞苑)①さかさまにうつるかげ。倒影。②日光が西から照りかえすこと。夕日。
廉吏 衙蠹
廉吏:廉直な官吏。潔白な役人。⇔ 衙蠹(ガト)=役所の悪者、悪吏
暁星 長庚
暁星 ②特に、明けの明星。金星。 =啓明  ⇔ 長庚
 (漢検2)副弐(フクジ)・
副弐(フクジ):(広辞苑)主たるもの副(添)うこと。また、そのもの。
    (大字源)①補佐する。つきそう。②補佐官。③副本。④めかけ。⑤王后の髪飾り。
勖(勗)厲  励精・厲精
厲精(レイセイ):精を出して努めはげむこと。心をはげまし努力すること。「受験勉強に―する」「励精」とも書く。 
勖(勗)厲(キョクレイ):精を出して努めはげむこと。「厲」もはげむ意。
蓬客 游子 
遊子(・游子):家を離れて他郷にある人。旅人。旅客。 *「遊子(・游子)」は漢検2にもアリ。=蓬客(ホウカク):・・・諸方をさまよい歩く旅人。
迥遼 迢遥
漢検2熟語のみ)迥遼(ケイリョウ):(大字源)はるかに遠い。迥遠。
 *広辞苑ナシ
遼遠(リョウエン):はるかに遠いこと。「目的達成まで前途―だ」
迢迢(チョウチョウ):はるかなさま。はるかに遠いさま。また、はるかに高いさま。
漢検2「迢」  ・意味:はるか。とおい。高い。「迢迢」「迢遥(チョウヨウ)」 
迢遥:(遠くはるかなこと)  : 迢遥千里  千里迢遥
(八)
1.瀆・涜:わざわいを逆に大きくするたとえ
2.小成:真実の道は小さな成功にとらわれて隠れ、正しい言葉は華やかな修飾にとらわれて見失われるということ。
3.禰宜 
4.丙夜:天子が深更まで国事を憂いて安眠しないことをいう。
5.善苗:後に良い結果をもたらす忠告は、えてして無視されがち。
6.醯:醯は酸いので、蚋がその味を慕って集まってくる意。醯は一種の酢(す)。有徳者は自然、人にに慕われるに喩う。
7.軾す *「式」でも〇だと思う。 *越王・怒蛙に式す (内儲説・上)
8.長鋏 
9.蜂蝶 
10.曾参:人間たるもの、孝心がなければならないという教え。
(九)
1.社稷 2.茅舎 3.浮誇 4.敬虔 5.法帖 6.都鄙 7.曹 8.黴 9.度 10.讃(「賛」も〇だと思う)
*浮誇:(広辞苑)落ち着きがなく、うわずって大げさなこと。おごりたかぶること。
ア.まと(う) イ.うが(たしめ) ウ.うご(かす) エ.ようしゅつ(“ゆうしゅつ”も〇) オ.かんい カ.きょうけん キ.ひね(くった) ク.しま(った) ケ.あわ(れむ) コ.ひさご(“ふくべ”でも可か)
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<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その2

2017年12月06日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●なお、(その1)~(その5)まで、既に原案は完成していますが・・・できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.衆庶の嗤鄙の声が聞こえる 
2.翼覆して嘔煦す  
3.今、氓、天の儚儚たるを視る 
4.城の僻倪を見上げる 
5.歓喜の噎嘔に及ぶ 
6.叨に恩眄を受ける  
7.老躄に悩まされる  
8.風が叢林の中を劉莅と吹き抜ける 
9.固い食物を嚼咽する 
10.乱囃裡の中、退却する 
11.勍敵を圻郊にて要撃す  
12.磚坏に物を盛る 
13.鳥獣を塒圏で豢養す 
14.臣、萊孱を以て秀業なし 
15.見事な銀釧を装着している
16.介冑、霑汗を被る  
17.捕虫に鳥黐を使う  
18.人の貶駁、儘教す 
19.師門に亟肄す    
20.倅然と駛雨に遭う 
21.賦斂、、重し  
22.小鳥が喧しくっている 
23.山菜を采り、それを帯にむ 
24.議論は到頭そこに行きつきんだ 
25.その古文のを解き明かす  
26.懇切丁寧にした 
27.その行為は何をもってしてもいがたい 
28.狭い山ので野宿をした 
29.の鄙びた温泉宿で湯治する  
30.城、に復る  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.相撲でケタグりを喰らった   
2.詩文にフサクの痕がみられる 
3.ランジャタイは正倉院にある名香だ 
4.晴天にイチダの雲が浮かんでいる 
5.軍隊でヘイギ演習が行われる  
6.カガリビ花とはシクラメンの和名だそうだ 
7.事態はコントンとして予断を許さない 
8.外反ボシに罹っているので足が痛い  
9.タイシャ色の和服を着てみた 
10.理不尽な扱いに激しいオンショクを覚える
11.同期のオウセンに祝意を表す  
12.人間は小事にもキクするものだ 
13.キクたる山道を行く  
14.積もり積もったシュクセキの怨みを晴らす 
15.シュクセキ、皓月を堪能した   
16.七夕の日、キッコウ奠が行われる 
17.鳥がキッコウしながら飛んでいる 
18.キッコウで井戸水を汲み上げる 
(国字)
19.清流でウグイを釣った
20.言葉がツカえて出てこない

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.欠けてよごれる。面目がつぶれる。
2.不平をいだき、従順でないこと。
3.思いを十分に述べる
4.生気のない、乱れた白髪のたとえ。
5.揚巻に結んだ髪。多く、腰元・女中・少女の意に用いる。
<語群>
(らほつ、あかん、そうほう、じょじょう、ていかい、ふてい、けんお、とくはつ)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )四壁 ( 2 )偸光 ( 3 )鉄硯 ( 4 )蒿里 ( 5 )垂釣
爬羅( 6 ) 満目( 7 ) 路花( 8 ) 浮花( 9 ) 空谷( 10 )
<語群>
( ろうずい、てっけつ、しょうじょう、かと、ません、さくへき、かいろ、きょうおん、ようきゅう、しょうりゅう )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.根拠もないのに、むやみにありもしない物、または情況を作り出すこと。
2.悟りの境地のこと。
3.天下をうまく治めるための模範となる政治道徳のこと。
4.仏の境地に遊んで何物にもとらわれないこと。
5.才能や徳を表に出さず、内に秘めていること。
<四字熟語群>
( 口中雌黄 遊戯三昧  百載無窮 黙識心通 嚮壁虚造 洪範九疇 黄中内潤 虚融澹泊 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.稚鰤 2.提琴 3.敗醬 4.斑杖 5.側柏
6.西班牙 7.石陰子 8.望潮魚 9.鳩酸草 10.山胡椒

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.睨日 ― 2.睨く   
イ.3.阨困 ― 4.阨しむ 
ウ.5.貶秩 ― 6.貶らす 
エ.7.晤語 ― 8.晤ける 
オ.9.義捐 ― 10.捐える 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.創造 2.老耄 3.曩祖 4.肥腴  5.出仕
6.上申 7.休戚 8.遼遠 9.質実 10.内応

<語群>
( とうか、もこう、ひんしょう、よえい、ちょうちょう、せいかく、ちろく、じゅえい、ろせき、ひんけい )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.鬼神は盈つるを害してケンに福す
2.ヨウキュウ変ぜず 
3.カンタンも楚越 
4.コクは浴せずして白し
5.コウメイの家鬼その室を瞰う
6.ベンベン旧しと雖も必ず首に加う
7.ジュンロを思う  
8.コウヤの明後日 
9.カントウの愛   
10.念頭のカンコウなるは、春風の煦育するが如し 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「ア.埒は明いた。秀吉は政宗を笠懸山の芝の上に於て引見した。秀吉は政宗に侵掠の地を上納することを命じ、米沢三十万石を旧の如く与うることにし、それで不服なら国へ帰って何とでもせよ、と優しくもあしらい、強くもあしらった。歯のあらい、通りのよい、手丈夫な立派な好い大きな櫛だ。天下の整理は是くの如くにして捗取るのだ。イ.惺々は惺々を愛し、好漢は好漢を知るというのは小説の常套文句だが、秀吉も1.イチベツの中の政宗を、くせ者ではあるが好い男だ、と思ったに疑無い。政宗も秀吉を、いやなところも無いでは無いが素晴らしい男だ、と思ったに疑無い。人を識るは一面に在り、酒を品するは只三杯だ。打たずんば交りをなさずと云って、ウ.瞋拳毒手の殴り合いまでやってから真の朋友になるのもあるが、一見して交わりを結んで肝胆相照らすのもある。政宗と秀吉とは何様だったろう。双方共に立派な男だ、ケチビンタな神経衰弱野郎、エ.蜆貝のような小さな腹で、少し大きい者に出会うと些っとも容れることの出来ないソンナ手合いでは無い。オ.嬶や餓鬼を愛することが出来るに至って人間並みの男で、好漢を愛し得るに至ってはじめて是れ好漢、仇敵を愛し得るに至ってホントの出来た男なのだ。猿面冠者も独眼竜も立派な好漢だ、ケチビンタな蜆ッ貝野郎ではない。貴様がカ.予て聞いた伊達藤次郎か、おぬしが予て聞いた木下藤吉か、と互に面を見合せて2.チョウドウと隻眼と相射った時、ウム、面白そうな奴、話せそうな奴、と相愛したことは疑無い。だが、お互に愛しきったか何様だか、イヤお互に底の底までは愛しきれなかったに違無い。政宗は秀吉の男ぶりに感じて之を愛したには相違ないが、帰ってから人に語って、其の底の底までは愛しきらぬところを洩らしたことは、尭雄僧都話に見えて居るとされている。秀吉も政宗の押えに彼の手強な蒲生氏郷を置いたところは、愛してばかりは居なかった証拠だ。藤さんと藤さんとお互に六分は愛し、四分は余白を留めて居たのである。戦乱の世の事だ、キ.孰れにも無理は無いと為すべきだ。
 関白が政宗に3.ハイトウを預けて山へ上って小田原攻の手配りを見せた談などは今ク.姑く措く。さて政宗は米沢三十万石に削られて帰国した。七十万石であったという説もあるが、然様いうことは考証家の方へ預ける。秀吉が政宗の帰国を許したに就いては、秀吉の左右に、折角山を出て来た虎をケ.復び深山に放つようなものである、と云った者があるということだ。そんなことを云った者は多分石田左吉の輩ででもあろう。其時秀吉は笑って、おれは4.キュウセン沙汰を用いないで奥羽を平定して終しまうのだ、汝等の知るところでは無い、と云ったというが、実に其辺は秀吉の好いところだ。政宗だとて何で一旦関白面前に出た上で、コ.復今更に牙をむき出し毛を逆立てて5.ホウコウしようやである。
・・・」(「骨董」(幸田露伴)) 

(B)「・・・しかりといえども毫も怪しむなかれ。これいわゆる第十九世紀の大勢なり。実にかの富の勢力、すなわち富にあらざれば兵備を保つあたわざるの必要はかのビスマルクをして外交政略家の真相に貿易者の仮面を被らしめたり。吾人は実にゲルマン人民のためにその前途に一道の微光あるを見てこれを祝せずんばあらず。それ人の国を奪わんがために貿易するも貿易なり。人を殺さんがために貿易するも貿易なり。6.トウセキの心をもって貿易するも堯舜の心をもって貿易するも、貿易はすなわち貿易なり。すでに貿易なり。貿易の太陽ひとたびゲルマン帝国の中心を照らすときには、彼が奇々怪々なる魔術をもって幻出したる武備の妖星は7.コツゼンとしてその光を失うやもとより論をまたざるなり。去年九月八日の『ドイツ官報』は記して曰く「吾人は十余年前まで戦勝の利によるにあらざれば得がたしと信じたるところのものを今や8.カンギョウの功によりてこれを得るの幸運に達せり」と。かのドイツ人民もそれ今にして悟るところあるか。かのビスマルクの9.キョウコウ(注)傲鷙なるなお第十九世紀の大勢力に向かっては泥中に拝跪せり。いわんや他のビスマルクたらんと欲する人においてをや。またいわんやビスマルクたるあたわざる人においてをや。世の10.ボウヨウ政治家よ願わくは眼を転じて汝の後頭を顧みよ。」(「将来の日本」 徳富蘇峰 )
(注)キョウコウ:みだりに人に頭をさげないこと。容易に人に屈しないこと。
👍👍👍 🐔 👍👍👍

<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2 標準解答>
(一)
1.しひ:あざ笑いいやしむ 2.くく:あたため養う *漢検2も音による意味分けアリ(熟語はナシ)  「嘔オウ」:①はく ②うたう ③むかつく「嘔ク」:やしなう、いつくしみ育てる 3.ぼうぼう:くらい、迷ってわけのわからないさま 4.へいげい:城のひめがき(姫垣)類)俾倪 5.えつおう:①むせぶ、②喜びの余り声がつまる (以上、字通)、①むせんで吐く、②笑い喜ぶ声 (以上、大漢和) 6.おんべん:哀れんで目をかける。ひきたてる。 7.ろうへき:年とって足がなえること 8.りゅうり:風が林の木々を吹き動かす音。 9.しゃくえん:かんでのむ *“のむ、のみこむ”意のときは「咽(エン)」 10.らんそう:かまびすしくはやしたてる 11.きこう:郊野 12.せんはい :物を盛る磚(セン・かわら)の坏(つき) 13.しけん:鳥をいれておく所と獣を入れておく所。鳥獣のおり。*音には“シ(漢音)ジ(呉音)”あるも、手元の大字源他では「“シ”ケン」のみ。 14.らいせん:卑しくてか弱い。 15.ぎんせん:銀の腕輪 16.てんかん:にじんだ汗 17.ちょうち:とりもち 18.じんきょう:するのにまかせておく(ままよ、さもあらばあれ) 19.きい:“しばしば”の意のときは“キ”20.そつぜん:*“にわか”の意は“ソツ”読み。
21.ますます :「賦斂(フレン)、茲重(シジュウ)す」22.さえず(って) 23.つまばさ(む)*「襭:ケツ、つまばさ(む)」=衣の褄を帯の間にはさんで、その中に物をとりこむこと24.や(んだ) *訖:キツ、お(わる)、や(む)、いた(る)25.わけ26.さと(した)27.あがな(い):貲=贖(あがな)う、賠償する28.はざま29.やまあい・やまかい30.ほり・からぼり(*戦乱の起る兆し)
(二)
1.蹴手繰(り)*漢検2アリ 2.斧鑿 3.蘭奢待 *「蘭麝待」という表記(Wikipedia)もあるようだが通用するかどうか・・・。 4.一朶 *漢検2「⑤ひとふさ。花や雲を数える語。「一朶」」 5.兵棋 6.篝火 7.混沌・渾沌 8.拇趾(母趾)  *広辞苑にはないが「母趾」でも通用しているようだ・・・。 9.代赭 10.愠色 *「ウンショク」とも読む。 11.鶯遷 12.喜懼 *デジタル大辞泉 喜懼:喜びながら、一方では恐れること。喜びと恐れ。「人間は小事にも喜懼するものだ」 13.崎嶇 14.夙昔(宿昔) 15.宿夕 16.乞巧 *“キコウ(でん)”ともいう。 17.頡頏 *“ケッコウ”とも読む。
頡頏(ケッコウ):①鳥が飛び上がり、また飛び降りること。*なお、この場合は「拮抗」とは書かない。頡頏の②の意味「力や勢力がほぼ同じで、互いに張り合うこと。」なら、「頡頏=拮抗」。 18.桔槹 *“ケッコウ”とも読む。 19.鯎 20.閊 
(三)
1.(漢検2)騫汚:大字源(ケンオ)欠けてよごれる。面目がつぶれる。
2.不逞:(広辞苑)①不平をいだき、従順でないこと ②勝手な振舞いをしてけしからぬこと。ずうずうしいこと。(デジタル大辞泉) 不逞:かって気ままに振る舞うこと。あからさまに不満を表すこと。また、そのさま。(漢検2)②ほしいままにする。「不逞」下つき:不逞(フテイ)
3.騁懐=心に思うところを開きのべる、思いを十分に述べる(大字源) 
(漢検2)②思いをはせる。ほしいままにする。心ゆくまで述べる。「騁懐」
4.霜蓬(ソウホウ):デジタル大辞泉 :霜が降りて白くなった蓬(よもぎ)。生気のない、乱れた白髪のたとえにいう。「頭(かうべ)には―を戴き」〈謡・卒都婆小町〉
(広辞苑)霜のかかったよもぎ。また、そのように乱れた白髪。
5.丫鬟(鴉鬟):(大字源)揚巻に結んだ髪。多く、腰元・女中・少女の意に用いる。
(漢検2)下つき:丫鬟(アカン)
(注)「鴉鬟(アカン)」も同様の意味アリ・・・漢検2には掲載ないが、(大字源ほかでも「同)丫鬟」となっており)こちらも〇でも良さそう。

(四)
問1
1.家徒 2.鑿壁 3.磨穿 4.薤露  5.羊裘
6.剔抉 7.蕭条 8.牆柳 9.浪蕊 10.跫音
問2
1.きょうへき 2.こゆう 3.きゅうちゅう 4.ゆげ 5.ないじゅん
(五)
1.わらさ 2.バイオリン 3.おとこえし 4.まむしぐさ 5.このてがしわ
6.スペイン 7.かせ 8.いいだこ 9.かたばみ 10.やまこうばし
(六)
1.げいじつ 2.かたむ(く) 3.やくこん 4.くる(しむ) 5.へんちつ 6.へ(らす) 7.ごご 8.うちと(ける) 9.ぎえん 10.あた(える)
睨日=かたむく日=夕日  *(漢検2)睨(かたむ)く:②かたむく。日が西にかたむく。
貶秩=減俸
(漢検2)③うちとける。「晤語」 ― 晤(うちと)ける  *晤語(ごご):相対してうちとけて語ること。
(七)
1.摸傚・模傚(モコウ) 2.孺嬰 3.余裔 4.鹵瘠 5.致禄
6.稟啓 7.顰笑 8.迢迢 9.誠愨 10.倒戈

摸傚・模傚(モコウ)=模倣・摸倣(モホウ)  ⇔創造
余裔(ヨエイ):①後裔。子孫。末裔。②末流。末派。⇔曩祖ほか
鹵瘠⇔肥腴  
出仕 致禄
稟申リンシン・ヒンシン:申し上げること。類)稟白・上申
*稟啓(ヒンケイ)=上申する、稟告(ヒンコク)=上告する・・・
休戚 顰笑(ヒンショウ):(広辞苑)顔をしかめることと笑うこと。喜びと悲しみ。(注)設問と回答を逆にしようとも思ったが、それだと簡単すぎると思い、ちょっと難問ぽくなってしまったかも知れない・・・また、(その1)で出題した四字熟語「悲歓離合」の「悲歓」にも同様の意味があり。休戚=悲歓の組み合わせもアリうる。
迢迢(漢検2) 遼遠
誠愨 質実 *(既出)誠愨:まこと。誠実。質実。
(漢検2)②まこと。「誠愨」 下つき:誠愨(セイカク)
倒戈 内応
倒戈(とうか):(書経)(ほこをさかさにする意)味方にそむき敵に通じること。うらぎり。ねがえり。 *語選択問題で既出
=うらぎり。内通。内応。
(八)
1.謙 2.鷹鳩:そのものが持っている本性は隠しようがないことのたとえ
3.肝胆:物事は見方によって、近いものも遠く見えるし、遠いものも近く見えるということ(荘子)
4.鵠 5.高明:鬼神 は人の満ち足りているのを憎み、高貴の家をうかがって害を加えようとする。
6.冕弁 7.蓴鱸:望郷の思い 8.紺屋:当てにならない約束の事。
9.甘棠:類)甘棠の詠 10.寛厚<菜根譚>
(九)
1.一瞥 2.重瞳 3.佩刀 4.弓箭 5.咆哮 6.盗跖 7.忽然 8.勧業 9.強項 *原文(青空文庫)は「強“頂”」となっていたが、誤植ではないか・・・当方にて独断で修正している・・・。
 10.妄庸 *妄庸:(大字源:ボウヨウ・モウヨウ)愚かなこと。愚劣。
ア.らち イ.せいせい ウ.しんけん エ.しじみがい オ.かかあ(“かか”でも✖にはできないだろう) カ.かね(て) キ.いず(れ) ク.しばら(く) ケ.ふたた(び)  コ.また
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コメント (13)
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