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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その245)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蕘:ジョウ、しば、たきぎ、きこり、くさか(り)>
・しば、たきぎ:薪蕘 *大なるを「薪」、小なるを「蕘」という。
・きこり、くさか(り):
芻蕘、蕘豎(ジョウジュ)・蕘童=草刈るこども、蕘者(ジョウシャ)・蕘子(ジョウシ)=草を刈る人、また、きこり(=樵夫)
<蕈:シン、ジン、きのこ、たけ、くわたけ>*シン(漢音)ジン(呉音)
・きのこ、たけ:香蕈(コウジン・しいたけ)、松蕈(ショウジン・まつたけ)、蕈中・・・
・くわたけ:(桑に生じるキノコ)(「桑蕈(ソウジン・くわたけ)」とかか・・・本熟語は掲載ナシ・・・造語かも)
*漢字源のみ熟語あり。大漢和・大字源・字通(漢字そのものがナシ)には熟語ナシ。
<蕁:ジン、タン、はなすげ、いらくさ、もずく>*漢検2「もずく」訓読み掲載ナシ(意味にはあり)*ジン(呉音)タン(漢音)
・はなすげ:音熟語なし・・・「蕁(タン)」音は“はなすげ”の読み。はなすげ=<知母(はなすげ)>=蕁(タン・はなすげ)
・いらくさ:
蕁麻(ジンマ)・<蕁麻>(いらくさ)、蕁麻疹
<蕕:ユウ、かりがねそう、くさ(み)>*漢検2「くさ(み)」訓読み掲載ナシ。
・かりがねそう、くさ(み):蕕薫・薫蕕=臭草と香草、良いかおりと悪いかおり、転じて、善悪・好悪。「一薫一蕕」「薫蕕は器(キ)を同じくせず」
*「かりがねそう」は、臭気が甚だしい草。
<蘊:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>*漢検2「オン」音掲載ナシ。
・つ(む)、たくわ(える):
蘊蓄、蘊績、蘊礫(ウンレキ)=小石をつむ、蘊崇(ウンスウ・ウンシュウ)=つみあつめる、高くつみあげる、蘊火=火をたくわえる
・その他①:「蘊藻(オンソウ)」=水草の名。*漢検2では「薀藻(オンソウ)」。同義異語と思うが、漢検2には「蘊藻」ナシ・・・。
・その他②:
蘊奥(ウンオウ・ウンノウ)=おくそこ、奥義。蘊結(ウンケツ)=想いが積もってとけないこと・鬱結。
蘊藉(ウンシャ)=心が広くて穏やかなこと、「温藉(ウンシャ・オンシャ)」とも書く。
・その他③:蘊暑(ウンショ)=むしあつい、蘊蘊(ウンウン)=①あつまるさま ②ひどく蒸し暑いさま 、
五蘊、余蘊
(2017.9.17訂正&加筆)
<蘊:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>*漢検2「オン」音掲載ナシ。
➪現行音では、漢字辞典<蘊:ウン、つ(む)、たくわ(える)>で“オン”はナシ。
(漢検2)も<蘊:ウン、つ(む)、たくわ(える)> なお、「薀」の現行音・訓は、<薀:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>。
➪「・その他①:「蘊藻(オンソウ)」=水草の名。*漢検2では「薀藻(オンソウ)」。同義異語と思うが、漢検2には「蘊藻」ナシ・・・。」とあるのを、
・蘊藻:広辞苑では“ウンソウ”(=みずくさ。水草。)大字源では“オンソウ”
・漢検2では「🈔オン:水草の「薀藻(オンソウ)(きんぎょも)」に用いられる字。」
と訂正・加筆。
(注)大字源では「蘊」の本字が「薀」(したがって、「薀」の熟語掲載はナシ)。*漢検2にはその種説明はナシ。
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