気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
そのまま流れていってしまう思い出!
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俳句🖊21~青蔦

2022年08月15日 | 喜代の俳句

青蔦の空家すっぽり隠したる

季語:青蔦【夏】蔦茂る

夏の蔦をいう。蔦はブドウ科の落葉曼性木本。
日本・中国・朝鮮半島に自生する。
木の幹、家の塀や壁面などに、巻きひげの先端の吸盤で張りつく。
◇青々とした蔦の葉に覆われた洋館などは絵のようである。➡蔦【秋】※俳句歳時記

句の背景:隣家は空家になっているが、もう出入り口も分からないほど蔦に覆われている。

そんな様子を詠んで添削をして頂いた。

提出句:青蔦やとなりの家を隠したり

添削句:青蔦の空家すっぽり隠したる

添削欄:「となりの家」とは作者の事情です。
読み手にはむしろ、何年も放置されている「空家」ということを伝える方がいいでしょう。
「出入り口もわからない」程なら「すっぽり」と表現しましょう。

「となりの家」を「空家」にして余った文字数で「すっぽり」が入った。

もう窓も見えなくなっているので、ほんとうに「すっぽり隠したる」だ。

思いつきそうな言葉なのに、なかなか浮かんでこない…

蔦に乗っ取られた隣家を見て、嘆いてばかりではいけない。

歳時記に書いてあった◇蔦の絡まる絵のような洋館を想像してみた。

そこには…窓に白いカーテンがかかり、風に揺れるそのカーテン越しにチラッと見える書棚…

屋根は渋いチョコレートブラウン色…な~んてのを…

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