新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

国大病院改革議事録隠ぺい(続)

2012-01-22 11:57:53 | 医学検査の下請け問題

Dsc02428_2    隠ぺい・偽証した議事録

  マスコミも大学も猛反発

 『全員ではないが、官僚は基本的に嘘をつく人々である、・・・』からはじまるジャーナリスト桜井よしこ氏の、”秘密議事録が暴く「文科省」大学支配の実態”は、03年4月17日発行の週刊新潮、短期集中連載『教育』がおかしい!第2回の記事です。

 先には、大学独法化をめぐって、文芸春秋に蓮見重彦前東大総長が、続いて当時の東大総長佐々木毅氏も、大学病院にまで及ぶすさなじい官僚支配の全貌を糾弾する論調を、00年4月号の文芸春秋に書いています。

 この実態を告発したのが、この週刊新潮の“日本ルネッサンス拡大版”で、桜井事務所の承認を得て、マイ・ブログで連載の解説をしたものです。

  紙面をクリックして拡大)

 単に輸血医療業務の下請化による様々な、命にかかわる弊害のみならず、臨床検査業務の全面外注化に波及する危険性を指摘したかったからです。 


診療報酬改定 告示(続)

2010-03-20 09:51:22 | 医学検査の下請け問題

     検体検査の実施料の適正化について 

    止まらない、ダンピングシンドローム

 告示(抜粋)『検体検査の実施料については、診療報酬改定時に衛生検査所等調査による実勢価格に基づいてその見直しを行ってきたところであるが、これまでと同様な見直しを行う。

 衛生検査所等調査により得られた検体検査実施料における実勢価格に基づき、保険償還価格と実勢価格の乖離が大きい検査について検査実施料の適正化を実施する。

 なお、検査が包括されている各項目についても、これに伴い点数の見直しを行う。』

    相互の首の絞め合いを断つのは、だれ!

 病院の下請契約担当者は、低価格ほど手腕を評価されます。下請衛生検査所の契約担当者は、他社に負けないダンピング競争(低価格)で契約をとって「なんぼ」のものが仕事です。

 厚労省は、これを実勢価格として抑える『適正化』の名の下、永遠に検体検査の診療報酬を引き下げる口実を持ち続けることができます。

 この仕組みによって、検体検査による病院収入は、ますますスパイラル・シンドロームにはまり、衛生検査所も、ダンピング低空飛行は留まることなく続き、ともに抜け出せないことになります。 

 こうして、1日何万検体、何十万検体を一斉処理する下請大会社と、患者の容態変化をみながら、1件2件と丁寧に検査する病院検査室の検体検査料が、同じ『ランニングコスト』と見なされて引き下げられる、この理不尽さ。

 一体、誰がこの悪循環を断つのでしょうか?

 


診療報酬改定 告示

2010-03-14 10:43:57 | 医学検査の下請け問題

   検体検査の評価の充実について(概要)
 
厚生労働省保健局長発、地方厚生(支)局長・都道府県知事宛、3月5日付「平成22年度診療報酬改定について」、告示がだされました。
      
検体検査の評価の充実について
  検体検査管理加算(Ⅳ)が新たに加わりました。
 現行検体検査管理加算Ⅰ 40点
    検体検査管理加算Ⅱ100点
    検体検査管理加算Ⅲ300点 以上の3件については現行通り、新たに、
    
検体検査管理加算Ⅳ500点 が新設されました。
 条件としては、検体検査に直接(常勤)かかわる、臨床検査技師10名以上(現行Ⅲでは4名以上)、これにより、大規模施設のみの適用となりそうです。
     
検体検査実施料の見直し
 人手のかかる検査等の評価(医療技術評価分科会)
 細菌培養同定検査など約20項目の点数が引き上げられ(見直し)ました。
     
外来迅速検体検査加算引き上げ
 外来受診中に結果が判明し治療方針へ反映される迅速検査の評価として
   
外来迅速検体検査加算(5件まで)
      5点 ⇒ 10点

 その他、生化学的検体検査の「包括」については、かなり引き下げられました。


中医協・検査の診療報酬改定(2)

2010-02-19 16:14:49 | 医学検査の下請け問題

   外来迅速検体検査管理加算 10点/件に引き上げ
 
基本的考え方、として、「各種検体検査は診断や治療に必須のものであり、良質かつ適切な医療を提供するために、その質の確保及び迅速化は重要な課題である」とのべ、外来迅速検体検査管理加算の評価を引き上げたとしています。
 
現行5点/件(最大5件)10点/件(最大5件)を改定(案)としました。

  厚労省によると、診療報酬改定の告知・通知は、3月5日頃を予定、3月13日以降、各地で順次説明会が開催される模様。

 検体検査の領域別の診療報酬の変動については、続報とします。


中医協、検査の診療報酬改定(1)

2010-02-17 10:13:53 | 医学検査の下請け問題

   中医協、検体検査管理加算Ⅳ新設
 
中医協は2月12日、「平成22年度診療報酬改定における主要改定項目(案)」を公表しました。
 その中で、
「検体検査評価の充実について」「検体検査管理加算Ⅳ・500点を新設するとしました。

 具体的な内容

 1、特定機能病院等の大規模病院においては、高度な医療の提供が求められている。こうした検査の質を確保する観点から、より充実した体制で検体検査を実施する場合の評価を新設する。

[算定要件]

 入院中の患者に対して、1人につき月1回算定する。

[施設基準]

 ① 院内検査を行っている病院又は診療所であること。

 ② 当該保険医療機関内に臨床検査を専ら担当する常勤の医師が配置されていること。

 ③ 当該医療機関内に常勤の臨床検査技師が10名以上配置されていること。

 ④ 当該検体検査管理を行うことにつき十分な体制が整備されていること。

外来迅速検体検査管理加算等については、続報とします。