ゆかたの日

明日は八月の第一土曜日「ゆかたの日」です。

女の子は、ゆかたを着ると女の子らし気持ちになり、嬉しい。
今年は花火大会がないから、浴衣の姿の女の子を見かけませんね。

山姫の恵みの話

岡山藩を致録(ちろく)したある侍が、退隠の身分を楽しもうと、備前国の山家(やまが)にやっかいになった。
山家のあるじは、こんな話をした。

「あるとき猟のために山深く入ると、歳の頃は二十歳くらいの女にでくわした。　これが美人で色鮮やかな小袖を着ていた、化生の者かと推断して猪を撃つつもりでズトンと撃った・・女は牡丹のような紅色の唇から白い歯をみせ、にっこり微笑み、右手に弾丸を持っていた・・・私は生きた心地がなく震え、二発目の弾を放った・・女は狂女のように微笑み左手に弾丸を見せた。
慌てふためき走って山を下り、村の年寄りに話した。」

年寄りは「それは、山姫というものじゃ、気に入られれば宝がもらえる」という。

(宿直草という本から)