和尚の大和路

和尚が撮った大和路写真を中心に、
旅で見つけた写真なども・・・

二上山 奈良県・大阪府

2006-10-24 05:12:35 | 山岳写真
二上山517m

大和盆地から西を見ると、
山が北から南へ、生駒山、信貴山、二上山、葛城山、金剛山へと
繋がっています。
その中で一番低いのが、二上山です。
奈良市内あたりから見ると、
遠くに小さく見えますが、
南の橿原まで来ると、
小さいながらも、恰好良く見えます。
雄岳と雌岳(474m)からなり、
二つの頂上がある、いわゆる双耳峰です。
二つの頂上のある山→ふたかみ山→二上山。
香芝市では“ふたかみ”の名前が使われています。
また、万葉のゆかりのある越中高岡では
ふたかみ山があります。

和尚は奈良へ引っ越して4年になりますが、
ある場所へ行って二上山の写真を撮っています。
なかなか良いのが撮れなくて、参っています。
でも撮影場所が家から目と鼻の先ですから、
走りながら、撮れる時もあります。
この頃、撮影者が多くなりました。

二上山を有名にしたのは、
万葉集の大来皇女の歌でしょう。
「うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山を弟背とわがみむ」
(生きている私は明日から二上山を貴方として仰ぎ見よう)直訳。
謀反の罪で死罪となった大津皇子を詠った姉の歌です。
大津皇子の墓が二上山にあります。

普通、夕日の美しい所は海辺に決まっていましたが、
大和盆地では西の山に沈む夕日は
ありがたく受け止められています。
同じ古都の京都にはないところです。
宗教学者の山折哲雄は日本人の
夕焼け小焼け信仰の談話の中で、
太陽の沈む西の空を、とりわけ大和盆地の夕日を
西方浄土信仰と結びつけています。

二上山の麓には日本最古の官街道の
竹之内街道が通じています。
難波津から近つ飛鳥を経て(本)飛鳥へと
古代を想う歴史街道になっています。

二上山に日が沈む

二上山に日が沈む

二上山に雪が降る

二上山に夏が来る

二上山に日が沈んだ

一方、東には三輪山があります。
日出ずる処の山です。
箸墓古墳(卑弥呼の墓の説あり)から見るのが好きです。
写真は撮りつつあります。