竹田ゆかりのブログ

竹田ゆかりの活動記録
教育問題や時事問題に関する思いなど 

大人の責任

2015-03-14 10:02:56 | 日記
中学校卒業式に思う

昨日は、鎌倉市立中学校の卒業式であった。腰越中学校からの招待を受けて、出席させていただいた。
卒業生105名の顔には、義務教育を終え、新たなスタートを目前にした「15歳の輝き」が満ち溢れていた。
無事、卒業の日を迎えられたことに心から、「おめでとう」の言葉を贈りたいと思った。
そして、「ここまで育てて来られたご家族の皆さま、教職員の皆さま…」という言葉が、毎年、決まり文句のように語られる卒業式だが、今年は一入この言葉の意味を重く感じた。
 
顔にすさまじい痣を作った中1の子どもの心に、何故大人が寄り添い行動できなかったのか。
死の恐怖を感じていながら、なぜ彼は目の前の大人に、担任に、相談できなかったのか。
彼のおかれている状況を知った子ども達が、何故大人に伝えることをしなかったのか。
 
だいぶ昔、教員時代に、前年に「学級崩壊をしたクラス」を担任することになったことがある。
4月始業式のあと、初めて教室で子どもに言われた言葉は、
「先生になんか、子どもの気持ち、わかりゃしないんだよ」
だった。
崩壊学級には、毎日笑顔だけれど、何も訴えてこないけれど、苦しんでいる子どもが沢山いることも知った。
クラスの立て直しをするには、何よりも先に、「彼らの信頼を取り戻すこと」から始めなければ解決しないと思った。

今一番問われているのは「子ども達からの信頼を、どれだけ大人が得ることができるか」ではないかと、事件後ずっと思い続けて きた。

[子どもの権利条約]を、日本が批准して20年あまり。子どもの権利を守る社会を作るのは大人であり、その権利を保障するためには、大人自身が子ども達にとって信頼できる存在でなければならないと思う。

卒業していく105名。
いろいろなことがありながら、ここまで成長できたことに改めて、「良かったね、おめでとう。」の言葉を贈りたい
コメント
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