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tamagoのドイツ滞在記

ドイツ、キールに住んで、体験したことや思ったことを書きとめていくブログです。

貝だけに…。

2012年09月20日 | 小話






ムール貝をぱくついていたら、、





なんと、なかから小ガニが。


こりゃ縁起ものかに~、
なんていって、美味しくいただきました …が、


そういや、ムール貝って面白いカタチをしているな、、
と思っていたのです。




そうしたら、


いました、同じ考えのひとが。






ヒエロニムス・ボッス。


この妖怪の翼、

紛うことなく、インスパイアド by ムール貝。



貝だけに、ムール貝の怪(カイ) …なんちって。


;;;;;;





「キャーーー 」

Waffle's day スウェーデンのワッフルの日

2012年09月20日 | 小話




画像は、スウェーデン観光庁HPよりお借りしました。
リンクをクリックすると、サイトへとびます。


スウェーデンでは、3月25日は「ワッフルの日」(Våffeldagen)と呼ばれ、
ワッフルを供するのが恒例になっています。


理由は、キリスト教の古いカトリックの祝日に由来するものです。
(スウェーデンは宗教改革後、プロテスタントとなった地域です。)


カトリックでは、
クリスマス(12月25日)の9か月前にあたる3月25日は、
聖母マリアがイエスを身ごもった日とされていて、

スウェーデン語においては、「マリア受胎告知の日(Marie Bebådelsedag)」を
一般に“Vårfrudagen”(ヴォーフルーダーゲン)と呼んでいたところ、 
この通称を“Vafferdagen”(ヴァッフェルダーゲン)と発音する地方があり、
それが“Våffeldagen”(ヴォッフェルダーゲン)に似ているということで、

「ワッフルの日」(Våffeldagen)と呼ばれて、
ワッフルを食べる習慣ができたそう。


それにしても、
なんてオシャレで北欧なイメージの年中行事でしょう。
ワッフルの形からして、全体は四つ葉のクローバー、一つ一つはハート型。。
そこにベリーやらジャムやらクリームやら、マリア様やらって、、

ちょっと可愛すぎて反則ですってば。

足を向けては寝られない?

2012年08月28日 | 小話
南ドイツのこともまだですが、、
記憶が鮮明なうちにオランダ~ベルギー旅行を整理します。

最初の記事は、旅行記ではありませぬ。
ちょっとおもしろいことがあったので、それを書いてみようと思います。


先日ドイツの旅行ガイドをしている方にお会いする機会があり、こんなお話しをうかがいました。
  
日本人旅行者とある聖堂を訪れた時の事、
参加者の一人から、聖堂内の彫像の足が祭壇のほうを向いているのは何だか変な感じがしますね、と言われた。
そう言われてみると、拝む場所に足を向けるのは罰があたりそうな気もするが、
埋葬の向きというのは決まりがあるのだろうか?と考えている、と。

ヨーロッパの教会では、聖堂内の床下に死者が埋葬されていることが一般的にあり、
床に墓碑が刻まれているのをしばしば目にします。
墓は特に区切られた場所にあるのではなく、普通の床、人が通るところにもあります。




例えばこれは、画家レンブラントの妻サスキアのお墓。
石材の床に名前が彫ってあります。
(教会を訪れたとき、上を歩くのは落ち着かない気がします…。)


さて、墓の上には、死者の像が設置されていることがあります。
胸像もあれば、全身像もあるのですが、足を向けているのが不思議、、となったのは、
全身像で、寝ている状態(埋葬された時の姿)の彫刻の足が祭壇のほうを向いていたのを見たからです。

日本的な感覚で足を向けるのがうんぬん、ということはなさそうなものの、
埋葬の向きについて私も気になっていたのですが、今回の旅行で答えになりそうなことが見つかりました。




これは、ブルージュ(Brugge)の聖母教会(O. L. Vrouwekerk: Onthaalkerk)内にある
ブルゴーニュ公国のシャルル突進公と娘マリーの霊廟です。
公と公女の彫刻は寝ている姿で、手を合わせています。
どちらも主祭壇の祭壇画に足を向けていますね。
この像の足元をみてみると、公と公妃にそれぞれライオンと犬が寄り添っています。




奥のライオン、手前の犬はどちらも前方(足が向いているほう)を見上げている様子、、
祭壇を見つめていることが分かります。
つまり、これらの動物によって人物が同じく祭壇を見ていることが明確に示されている訳です。
これらの像は祭壇に向かって祈る姿が表現されています。
もしくは、ほとんどの教会はエルサレムのある東に向いているので、彼らは聖地を拝んでいるのかもしれません。


もちろんこのケースが全ての像にあてはまる訳ではありませんが、
もし訪れた教会で上記のような像を見かけて、祭壇に足を向けて寝ている、と思ったら、
それは死後も神に祈りを捧げている信仰の表現なのかもしれません。


文化によって、ものの受け取り方や表現は様々でおもしろいな、と思い、
仏壇や神棚(あるいはお世話になった人?)に足を向けるのは良くないとされるのは、どんな思想や文化から来ているのか、
アジア圏やさらには世界的にもこの考えは当てはまるのか、
崇敬や不敬の表現はどのようなものがあるのか、、色々なことが頭に浮かびます。

キルメス 移動遊園地?

2012年07月19日 | 小話
デュッセルドルフでは毎年7月後半に、キルメス(Kirmess)と呼ばれる移動遊園地がライン河畔にやってきます。

キルメスという言葉にひっかかるものを覚えて少し調べてみたところ、古い歴史があることが分かりました。
ちょっと触れてみますね。


           

ドイツ語で教会はキルヒェ(Kirche)といいます。
キルメスという言葉は、教会の建立を記念して、市(messe)で催されていた祝祭に由来しています。
このように、キル○○といった祝祭、カーニバルはドイツ各地に存在し、
その地での習慣と結びついて地方色豊かな様相がみられます。

ここデュッセルドルフのキルメスについては、以下のような由来があります。
現在のドイツにあたる地域は、長い間領邦国家が分立していましたが、
デュッセルドルフの成立は12世紀頃まで遡ることができ、13世紀後半には都市として特権を認められています。

14世紀、デュッセルドルフは聖アポリナリス(聖ペテロの弟子で、AD200年頃ラヴェンナの初代司教となった)の聖遺物を獲得し、
聖ランベルトゥス教会(St. Lambertus Kirche)教会を建立して聖遺物を納め、アポリナリスを街の守護聖人としました。


この方。イタリア、ラヴェンナのサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂にあるモザイク画(6世紀半ば)より。

アポリナリスが射撃の守護聖人であったことにちなみ、デュッセルドルフでは聖アポリナリスの日である7月23日に射撃大会が行われることが伝統となっています。
ちなみに、移動遊園地は現在、聖セバスティアヌス射撃クラブが主催しています。
(クラブに名前が冠されているセバスティアヌスは弓で射られて殉教したことから、射撃の守護聖人の一人とされています。)

教会堂(聖遺物含む)は、現在でも残っており、デュッセルドルフの古き良きシンボルとして親しまれています。


こちら。ライン川沿いにあります。
ちょうど遊園地の対岸付近ですね。

簡単ですが、こんなところで。。
さて、移動遊園地と聞いて侮るなかれ。これがなかなか大したものです。
様子は、後日アップします。