先日は『男はつらいよ』(1975年)を観たわけですが
前半何かあわただしくシーンが切り替わると思ったら
このテレビ版の『男はつらいよ』って、
前半、ストーリーと直接関係ないシーンを
カットしてる部分が多いんですねえ。
だからちょっと味気ないスカスカな印象を受けた。
同映画の推しファンのひとりとして
この日生まれて初めて『男はつらいよ』を鑑賞する人に
「な~んだB級コメディに毛の生えたようなものだな」
などと勘違いされたくない。
たとえばオリジナルでは
江戸川の土手の斜面で
寅次郎と源公の会話が終わると
カメラがゆっくりパンして
青空を写し
その広い空を二羽の鳥がゆうゆうと飛んでゆく。
が、テレビ版では、二人の会話が終わった時点で
すぐブチッと切られて次のシーンに移ってしまう。
あるいは
小さな公園で眠り込んだ寅次郎が
目を覚ました時に
子供たちのいたずらでズッコケると
子どもたちがからかう。
で
「こらっまちやがれ、このガキ。ちしょうめ」
と寅次郎が追いかけ
子どもらは「やあい。あっかんべー」と言いながら逃げてゆく
と
こういう昭和のお馴染みの『実写版忍者ハットリくんなど』の
「子どもたちが大人の男をからかったりするシーン」は
ことごとくカットされている。
たぶん今のこのご時世も影響してるんだろな。
もしこういうシーン観て
触発された現代の子どもが
明日、公園のベンチで寝てる住所不定の男性をからかったりすると
男が持ってるナイフで子どもをブスッ
なあんて事態がなりかねない。
そういうリスクはできるだけ助長しないよう
テレビ局は細心の注意を払ってるのかもしれない。
だからさあ
先日の「葛飾立志伝」を観ていいなと思った人は
数年後オリジナルに近いdvd版をあらためて観てほしい。
またちょっといい意味でイメージが変わるはずだ。
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