未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

雨の日のお話。

2008年03月20日 18時02分55秒 | 今日のお仕事

 

いきなり左の写真は何かといいますと、これには深い分けが ・・・ 

本日午前中に、三代目より新畳の搬入の指示があり、新宿区の新築マンションへ

畳の厚みは30ミり。畳の帖数は四畳半のお部屋。

いつもなら三代目みずからの展開なのだが・ ・ ・

私、作業を止め、急遽現場に向かう事に。現場に着くとなにやら

人がごった替えしている。その方向は階段付近。みな私を見て笑っている。

なにかな?不思議と思い、私聴いてみた。なにやらエレベーターが使えない

らしい。現場には良くあること・ ・ ・って 

何階、何回、難解・・・・今日に限って  11階でした。

三代目の顔が浮かぶ。計ったな しょうがない。運ぶ事を決意した。

(1~5階) いつも運んでいるせいか、大丈夫。

(5~9階) 息が切れる。すれ違う職人様達に心配される。息も絶え絶え。

(9~11階) 既に自分に酔っている。「あははははは」 笑いながら運ぶ。

        他の人からみれば異様な光景。

しかし薄い畳で助かった。新築マンションなのに畳のお部屋が4.5帖だけ

という寂しさがつのってきた。複雑な気分で現場を後にした。

P.S 雨の日の話題 もう一つ。 雨だがらたまに行うこと。

 畳の包丁を研ぐ「砥石」。

私の腕が未熟なせいか、使っていく度に、磨り減っていく。あちこち方向を変えて

研いでいるが、難しい。そんな曲がった砥石で包丁を研いでも、切れる包丁は

出来ない。砥石は真っ直ぐ平らな事が絶対条件なのである。

そんな砥石を強制的に真っ直ぐ平らにする方法(我流)

注)一般のご家庭にあるような仕上げ用の砥石や、目の細かい砥石は止めた方が

  いいです。

 

道路の白線。今日は雨で濡れている。白線は平らで表面がツルツルしている

部分を探す。後はこするだけ。

 

まっすぐになります。強制的な矯正なので少し強引ですが・・・

おまけに  白線も綺麗になってしまいました。

そんな雨の日のお話でした。