京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

高麗美術館「朝鮮の絵画と仏教美術」

2013-07-06 07:37:01 | 美術・博物館

高麗美術館に行ってきました。
一度は来てみたいと思っていたのですが、なかなか機会に恵まれずにいました。
今回初デビューとなった企画は、「朝鮮の絵画と仏教美術」です。

美術館で頂いた案内書には、

このたびのコレクション展では仏教絵画を中心とした朝鮮絵画と仏像や金工品の名品を出品します。仏画では熾盛光如来降臨図(「隆慶三年」1569年)をはじめ、十数年ぶりの公開となる出山釈迦図(伝 金弘道画 18世紀)や銘文で年代が特定できる意味でも貴重な青銅銀入絲鳳凰文香垸(「大定 四年」1164年)、金銅八角舎利容器(「至年」1323年)などの高麗時代の仏教儀式具。
そして統一新羅・高麗・朝鮮時代の仏像と高麗時代のやきもの、青磁もあわせて展示します。 細密な筆使いで描いた十王図や禅の境地をあっさりと描いた十牛図などから、朝鮮において展開した仏画とともに、素朴な筆致で描いた伝統画詩意 図「清明(杜牧)」「楓橋夜泊(張継)」等の朝鮮絵画も紹介します。 本展の朝鮮の絵画と仏教美術からその時代に思いを馳せてみてはいかがでしょう。



美術館正面





入口を入ってすぐに庭があり、石像が置かれています。





























美術館の石塀の瓦です。








司馬遼太郎の陶板です。





民画と呼ばれる「十牛図」は実におもしろい作品です。
民画は奔放な筆使いと独特のセンスで表現された絵画で、柳宗悦(1889ー1961)らに見いだされた作者不詳の無名作品だそうです。





内部は写真撮影できませんので、私が気に入った作品をいくつか紹介します。
「如来説法図」1888年は、朱色の画幅に如来が説法して坐っている図です。
朝鮮仏画の特徴が館内の案内板にありました。


高麗時代(918ー1392)に隆盛した仏教文化はその後儒教を国教とした朝鮮時代(1392ー1910)にも命脈は保たれ、朝鮮時代独特の仏教文化が生み出された。
特徴は脇侍の菩薩や尊者などが数多く登場、彩色では赤が多用され、材質は絹布より、
麻布や綿布を用いる実例が多いと書いてありました。

私は、この作品を見たとき、龍谷ミュージアムに再現展示されている「ベゼグリク石窟大回廊」の仏画を思い浮かびました。



たくさんの作品が展示されていますが、阿弥陀三尊立像図、文字図六曲屏風、白磁壺なども気に入りました。
石造菩薩坐像など石造りが結構多いと思います。


この展示会の案内

会期:2013年6月8日(土)~8月11日(日)

休館日:月曜日(ただし7/15(月)は開館) *7/16(火)は開館します

中学生以下無料

大高生400円

入館料:一般500円

[展示のポイント] ・仏画を中心とした朝鮮絵画と仏教美術展 ・統一新羅・高麗・朝鮮時代の仏像を展示 ・高麗時代の金工仏具「水瓶」「香炉」

・高麗時代のやきもの「青磁」も併せて展示 ・展示総数約60点、絵画の展示替えあり