今年も広島と長崎に原爆が投下された8月6日と9日がやってきました。
毎年この時期になると戦争の悲惨さを伝える番組が流されます。
8月6日夜、NHKで特集番組が放映されました。
原爆投下から68年、その時についた放射線の傷が原因と見られる病気が、
今も被爆者を襲っています。
その病気は、骨髄異形性症候群、MDSです。これは、人の命の設計図である染色体に
60年も経って突然変異があらわれ、進行すると白血病になります。
広島の医師は「被爆で染色体に放射線の傷という、時限爆弾がしかけられた」、しかも「1発の時限爆弾にとどまらない、2つ目、3つ目の時限爆弾をもちあわせている」というのです。恐ろしい話です。
番組は被爆から60年以上も経って、突然MDSを宣告された被爆者が映しだされます。
ショックで泣き出す被爆者。現代の医学では治すことができないのです。
宣告された時から、確実に被爆者は死と向き合わざるを得なくなるのです。
見ている私も非常につらくなります。
原爆投下後、放射能の急性障害で多くの人が苦しみながら亡くなりました。
そして生き残った者も、さまざまな障害で苦しめられています。
さらに60年経ってなお、突然MDSが発症するという恐ろしい状況に、
ただただ驚きと悲しみと怒りが沸き起こってきます。
世界では核兵器廃絶どころか、いまも製造されつづけています。
また、原爆を経験しながらも、原発と向き合っています。
長崎県原爆病院の院長は、国際会議の場で世界に向けて、「原子爆弾は遺伝子を狙い撃ちにする兵器であり、放射線で傷つけられた遺伝子は、被爆者を一生白血病やがんでくるしめます。医師の立場で言えば核兵器は最悪の疾病です。この苦しみを世界から無くすには核兵器の廃絶しかありません」と訴えます。
私もその通りだと思います。
加えて、私は基本的に日本のエネルギー政策は、放射能障害を治療する技術が確立されていないもとでは、原子力発電に頼るべきでないと思います。
起こってはいけない原発事故ですが、福島を経験し、絶対に今後ないとは言えません。
国をあげて原発の代替エネルギーの確保に進むべきだと思います。