2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した北里大学の大村教授が開発した、イベルメクチンが新型コロナウイルスの治療薬の一つとして期待されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に蔓延しています。
一方期待される新型コロナの治療薬では、これといった決定的な治療薬がなく、抗ウイルス薬レムデシビル、抗インフルエンザウイルス薬アビガン、喘息治療薬シクレソニド、膵炎治療薬ナファモスタッドなどが有効性確認され、観察研究や臨床研究として行われています。
引き続き世界的に有効な治療薬が待たれているのが現状です。
そんななかイベルメクチンが新型コロナの治療薬の一つとして注目されています。
イベルメクチンは2015年のノーベル生理学医学賞を受賞した大村智先生が発見したマクロライド系の抗生物質です。
1979年に発表され、1981年から人体に先駆け動物用駆虫薬として大きな成果を上げ、動物薬でトップの販売量を記録しました。
一方、人間に対する治療でも、オンコセルカ症やリンパ系フィラリア症、皮疹や肺症状、糞線虫症やヒトの疥癬の治療にも優れた効果があることが明らかとなり実用化されています。
大村智先生に授与されたノーベル生理学医学賞の受賞理由は、世界的に人類を苦しめている線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法の発見に対してでした。
さらに、2012年ころからヒトの後天性免疫不全症候群(AIDS)の病原体であるヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)やデング熱ウイルス、ウエストナイルウイルス、ベネゼイラ馬脳炎ウイルス、インフルエンザウイルス、仮性狂犬病ウイルスに対して試験管内の実験で広域の抗ウイルス活性を示すことが明らかとなっています。デング熱の治療薬として臨床試験がタイで行われています。
このイベルメクチンはRNAウイルスである新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にも有効であるのではないかと考えられ、細胞実験では48時間後にウイルスRNAを1/5000以上減少させることができることが証明され、人間への臨床例への応用の可能性を示しました。
世界的に新型コロナウィルス発生後の2020年1月~3月、北米や欧州、アジアの169の医療機関でイベルメクチンを投与された約700人の患者と、投与されず別の薬などによる治療を受けた約700人の死亡率を比較した成績が報道されました。
結果はイベルメクチンを投与していない患者の死亡率は約8%だったのに対し、投与した患者は約1%と低かったとされています。
さらに人工呼吸器が必要な重症者の死亡率では、投与していない患者で約21%なのに対し、投与した患者では約7%とイベルメクチンの治療効果があるとされています。
ユタ大学などの報告では、投与していない患者の方と比べて6分の1に死亡率が低下をしたというデータも出ています。
しかも1回投与するだけで効果があるということです。
現在大村智さんが特別栄誉教授をつとめている北里大学は、臨床研究などを本格化させて1年以内に厚生労働省の承認を得たいとしています。
日本人が発見した薬剤が新型コロナという人類が初めて経験するウィルスにも有効となる可能性が高くなっているように思います。
日本でも早急に承認まで進めていってほしいと願います。
その際に重要なのは、アビガン同様、薬剤の原材料を中国に頼っていることです。
アビガンは国内で生産を完結できる体制を整えてきましたが、イベルメクチンも日本国内で完結できることが必要です。
以前も触れましたが、今後も新型コロナ以外にも新たなウィルスによる人類の危機は続きます。
今回の新型コロナで明らかになりましたが、マスク、ゴム手袋、ガウン、フェイスガードなどの中国依存をもうやめないといけないと思います。他の産業、特に国民の生命に直結する産業の国内回帰を強く望みます。