今や非常に希少種となってしまった、アツモリソウと紅花ヤマシャクヤクを撮影できました。
アツモリソウはラン科植物のなかでも花が大きく、美しいため「野生ランの王者」と言われています。
低山から亜高山の草地や明るい林内に生育し。茎の先に径3~5cmの淡紅色の花を下向きにつけます。
園芸的価値が高く、多くの個体が盗掘され減少してきました。
しかし栽培は難しく「幻の中でも幻の花」と呼ばれています。
和名は「敦盛草」、袋状の唇弁を平敦盛が背負った母衣に見立てて名前が付けられました。
「アツモリソウは栽培目的で乱獲されることが多いラン科の中でも、最も激しく乱獲、盗掘される種類です。
そのため「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(平成四年六月五日法律第七十五号)にもとづき、1997年に「特定国内希少野生動植物種」に指定されています。
現在では環境大臣の許可をうけた場合などの例外を除き、採集等は原則禁止で、違反した場合一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処せられます。」 wikipedia



同じく希少種の紅花ヤマシャクヤク(白花)です。
ボタン科ボタン属で、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸に分布しています。
現在この花は環境省カテゴリー絶滅危惧Ⅱ類(VU)、京都府のカテゴリー絶滅寸前種です。
京都府の「生存に対する脅威種」、「指定希少野生生物」に指定されています。
生育地、個体数が少なく、園芸用の採集でさらに絶滅に拍車をかけています。
京都府では採集の自粛(府の指定希少野生生物であり、無許可採集が条例で禁止されている)が呼びかけられています。





紅花とありますが、京都府内には葉裏が無毛のものが一般的で、花色も白花があります。
白花は紅花ヤマシャクヤクのなかでも貴重種です。
紅花ヤマシャクヤクの白花とヤマシャクヤクの違い
紅花ヤマシャクヤクの花柱(雌蕊)は5本で、その柱頭は渦巻いています。
ヤマシャクヤクの花柱(蕊雌)は3本、その柱頭はく(へ)の字に曲がっています。