
江戸中期、南信の標高1100m前後の高原の中心に開かれ、一時栄えたものの、戦後に廃れた宿場跡を訪ねた。
明治期に建てられた20棟ほどの民家が現存しているが、まったく無人の集落だった。周囲をカラマツやシラカバの林に囲まれている。
宿内の小径に沿うせせらぎの水音と小鳥の啼き声しか聞こえない・・・。訪れるなら、周辺のカラマツ林が色づく秋が一番だろう。
飯田市から大平街道に入り、松川ダム、飯田峠(1235m)、大平宿、大平峠(1358m)を辿り、南木曽町に抜ける。峠好きには堪えられない、舗装されたドライブコースだ。
大平峠には、昭和11年にこの峠を越えて飯田に向かった、斎藤茂吉の歌碑がある。
麓には あららぎといふ 村ありて 吾にかなしき 名をぞとどむる(茂吉)
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