道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

雅号遊び

2018年03月17日 | 人文考察
雅号というものがある。 中国では古くから文人の創作にあたって本名と異なる名称を用いる習慣があった。これが日本に伝わると、風流な名称を名乗って雅号と呼び、江戸期以降文芸や俳句、書画・陶芸の作家たちは作品にこれを標してきた。  現在ではペンネームや筆名が主流となり、小説家などはあまり用いないが、明治大正の文筆家はほとんど雅号を用いた。俳句では俳号と呼んでいる。 また、家元制の邦楽、 . . . 本文を読む
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馴致(じゅんち)

2018年03月15日 | 随想
野生動物を自然の状態から人の生活圏に招き入れ共に暮らすためには、馴致(じゅんち)すなわち馴らすことが必要になる。人類は野生動物の本能にプログラムされている性質を、気の遠くなるような時間をかけて馴らし、自分たちの役に立つよう変化させてきた。まず餌付けをして、食餌で飼主に依存させる。次に給餌習慣を利用して、その動物が飼主の望ましい行動を憶えるまで訓練を重ねる。最終的に人との暮らしに適応するまで飼い . . . 本文を読む
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温泉と高所恐怖

2018年03月13日 | 旅・行楽
年をとると温泉が何よりの楽しみになるのは、体の発熱量が不足し、疲労が抜け難く、脚腰に痛むところが増えてくるからだろう。 ご多分に漏れず、老生も温泉が好きになる一方で、湯治という語が現実味を帯びるようになってきた。だが、何事につけてもこだわる癖があるから、温泉にもあれこれ希望要件を課してしまう。 温泉として評価できるのは、次の3要件を満たすものに限ると考えている。したがって、なかなか好い処は . . . 本文を読む
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