和嶋慎治の『屈折くん』を読了。最初に本屋で和嶋慎治という名前を見たときに、メタルバンド人間椅子のボーカル兼ギタリストの和嶋慎治と同姓同名の作家かな?と思ったら、そのまさかの人間椅子の和嶋慎治でした。しかも和嶋慎治の自伝的な話で、タイトルが示す通り、本当に屈折した和嶋慎治の人柄が面白おかしく描かれていて楽しく読めました。人間椅子も今では海外ツアーを行うぐらい名の知れたバンドになってきたけど、不遇の時代もあって、そんな苦労をしたからこその今があるわけで、オズフェスに出たときの描写は、かのアンヴィルのラウドパーク出演を彷彿とさせて感動しました!ちなみに人間椅子はテクニック的にもかなりレベルが高く、その独特な世界観が魅力です。表紙の和嶋慎治がまた作家みたいだから面白いです。
米澤穂信の直木賞受賞作『黒牢城』を遂に読了。これは恐れ入りました。さすが米澤穂信です。戦国時代でもミステリーですか。信長に反旗を翻した荒木村重が主役で、信長軍に包囲されつつある有岡城で起こる不可解な事件の真相を、時同じくして有岡城に監禁されていた黒田官兵衛の助言に従って暴いていくのですが、ミステリー小説と歴史小説が見事に同居していてとても面白く読めました!
楡周平の『ドッグファイト』を読了。世界的なネット通販大手企業に挑む、国内最大手の物流企業を描いた痛快エンタメ小説で、逆境に立たされてからの展開が面白かったです!楡周平作品は初めてだったので、もっと読んでみようと思います。
薬丸岳の『誓約』を読了。薬丸岳の本は初めて読んだけど、面白いですね。忘れたい過去を脅迫され、誓約を守るために殺人を犯そうとする主人公の苦悩が暑苦しいぐらい伝わりました。薬丸岳は刑事物が得意そうなので、これから色々と読んでいこうと思います。
今年度の本屋大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』を遂に読了。
ここ数年の本屋大賞受賞作とは一線を画す作品で、ロシア人女性狙撃手を描いた本作は、有名なスターリングラードでの戦いなどがリアルに描かれて、でも人間関係にもしっかりと焦点を当てていて、読み応え抜群の小説でした!
米澤穂信の『Iの悲劇』を読了。廃村集落の再生プロジェクト「Iターンプロジェクト」のために住民を誘致する蘇り課を描いたミステリー。移住してくる住民がわけありの家族ばかりで、そこで色々な事件が起きるのですが、これだけ書くと荻原浩作品辺りのコミカルな群像劇を連想しがちだけど、さすがは現代のミステリー小説界を引っ張る米澤穂信。ちゃんと伏線のあるミステリーに仕上がっていて、最後まで楽しく読めました!
車の1ヶ月点検待ち中。
佐藤究の『QJKJQ』を読了。これはまた良い意味で狂ってる小説ですね。イカゲームじゃないけど、本当にこういうことがありそうだから怖いです。直木賞を受賞した『テスカトリポカ』を読むのも楽しみです!
繁忙期だけど土曜日に休めるのはありがたいです。
横山秀夫の『ノースライト』を読了。結構前から気になっていた小説で、念願の読書でした。主人公の建築士が設計した邸宅に、依頼人が住んでいないことから起こるミステリー。静かにゆっくりと真相に近づいていく展開で読み応えがありました!
直木賞作家の門井慶喜の『新選組の料理人』を読了。あの新選組を、料理人の視点から描いた新感覚時代小説で、面白く読むことができました!原田佐之助って既婚者だったんですね。
西村京太郎さんの訃報。新婚の時に、妻と二人で湯河原旅行をしたときに、西村京太郎の邸宅の隣にある西村京太郎記念館を訪れたのは良い思い出です。非常に多作で、コンスタントにミステリーを作れるのはすごいことですね。合掌です。